コブシの花の咲くころは

平日の静かな山を気ままに歩いた記録です

横岳縦走

2020-01-26 22:25:49 | 登山



8時過ぎに天望荘を出発して横岳へ向かいます。
標高の高い稜線から出発ですので、景色も良いし体力的に縦走も楽です。
横岳の縦走はクサリ場ありトラバースありと気を抜けないコースですが
周りの岩場の景色なども見ながら、まさに冬の稜線を歩いている感があって
赤岳~阿弥陀岳と迷いますが、毎回こちらのコースを優先してしまいます。
以前に何度もアップしていますので、余計な解説はしないで
写真を中心にアップします。









小屋を出る時は、もう日射しがしっかりと降り注ぐ快晴の天気で
気温も-8度まで上がっていました。
最初に歩くのでトレースが消えかかっている所もありましたが
問題はありませんでした。





















日ノ岳のルンゼ状の雪面をトラバース気味に登る所は
ピッケル、アイゼンをしっかり使って行きます。 

登り切って振り返ると、後続の2人が登っています。   









すぐにトラバース地点まで下ります。











トラバースを終えて再び稜線へ




















杣添尾根分岐、薄いトレースがります。






















































横岳に到着。
山荘から1時間30分位でした。
これから下降する岩場を見下ろすとトレースもあり一安心。


























台座ノ頭から硫黄岳周辺までは強風地帯で真横の火口側から吹き付ける風に
体を倒しても風圧で押し戻されるくらいで、風に逆らうことなく風上にもたれながら
歩いて行くと何となく楽な感じです。
フラフラと歩くことになりますが、広い尾根ですので危険はありません。

硫黄山荘で風を避けで休憩。











横岳からの下り、硫黄岳の先の赤沢の頭を眺めると
鉱泉へ下るトレースが見えません。いつも急傾斜の雪面にトレースラインが
見えるのですが、もしかして昨日からは硫黄岳へ登る登山者はいなかったのかも・・・・・・
ここから3~40分で着きますが、もしトレースがない場合、雪庇を崩して
急斜面を下りるのは雪崩れもある場所なのでチョット嫌な感じもしてきました。
だぶん踏み跡くらいはあると思いますが、時計を見るとまだ10時30分・・・・・
このまま鉱泉に下りて帰るのは少し早い・・・・・なかなか歩けない冬の稜線、
そしてこの景色・・・・・・もう帰ってしまうのは少しもったいない感じがしたので
ここから引き返して、もう一度横岳を越えて帰ろうと思います。










今後は太陽の向かって歩くことになります。
先ほどよりも風が強くなってきました。











再びトラバース地点に・・・・風でトレースが半分消えていました。
左手が山側になるので慎重に通過・・・・
























日ノ岳を振り返る。

このあたりから上空に雲が張り出してきました。






















地蔵の頭に到着。
余力があれば赤岳も・・・と思っていましたが
曇ってきてしまったので、さっさと下ります。












行者小屋に戻ってきました。
時計を見るとまだ1時10分、冬山の下りは早いです。
小屋の外にある温度計を見ると+2度、稜線は風が強くて
ずっとフードを被っていましたが、やはり暖冬なのですね。

2日間、稜線にいる間は太陽に恵まれて良かったです。

先週の権現岳では青空に恵まれなかったのですが、すっかり忘れてしまうほど
青空が眩しかったです。
冬の八ヶ岳へ行き始めて10年になりましたが、その冬の厳冬期に晴れを掴んで
横岳を縦走することができたら、その年は〇と満足しています。
阿弥陀岳や谷川岳にも行くことができれば◎なのですが、まだ一度もありません。
今年の冬は不安定で今後どうなるか予想できませんが
もう2~3回は晴の日に行きたいな~と思っています。



1月21~22日




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雲海からの夜明け

2020-01-26 06:39:44 | 登山





山小屋の夜はとても静かで風の音だけが聞こえていました。

今日の宿泊者は私と1カップルの3名、夕食を食べ終わる頃
もう1カップルが入ってきました。主稜登攀に手間取って予約していた鉱泉に
下りるのは無理と判断したそうです。これで計5名、静かなのは当たり前ですね。
私以外は早く就寝されたので、眠れない私だけ談話室で消灯9時までテレビを見ていました。
以前の宿泊では、私と同じ単独行の人が2~3人はいたので、ここで話をしながら消灯を
迎えていました。ポツンと一人も悪くはないのですが、ちょっと寂しい感じもします。

明日の予定は、6時に朝食を食べて、すぐに赤岳へ登る予定だったのですが
何とか行くぞという気持ちがまた足りなくて小屋の周辺で
夜明けの景色を見ることになってしまいました。

今、パソコンに向かって写真を整理していると、その時の判断に少し
複雑な気持ちになってきます。
決して無理な条件ではなかっただけに、何を躊躇していたのだろうか
何故行かなかったのかなと、少々後悔の念が残ります。
昨夜の主稜の2人のように、無理だったら小屋に引き返すだけなのに
スタートも切れなかったのは、年齢からくる慎重さかな・・・・・と
思ったりもします。
結局は小屋周辺でも良い景色が見られるから・・・・・・という
軟弱な気持ちになってしまいました。

・-・-・-・-・-・


朝食は6時ですが、少し早めに用意していただいたので
一人静かに食べ終え、寒さ対策にカメラとカイロを一緒にポケットに
入れて外へ出ます。





























































小屋周辺といっても森林限界から上の稜線ですので
素晴らしい景色が見られます。雲海が徐々に色づいてきました。











朝日が昇ります。




















































素晴らしい景色ですが、次の機会には山頂で眺めようと思います。
朝食付きで宿泊をお願いすると時間の制約ができてしまうので
自分で行動食を持参して行くのが良さそうです。

横岳、阿弥陀岳にも朝日が当たってきました。

















この後、少し休憩して横岳~硫黄岳を縦走しようと思います。


・・・・・ つづく













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冬の稜線から見る残照

2020-01-25 19:31:53 | 登山






-・-・-前回の続きになります・-・-・-










装備を外してフロントで受付を済ませます。
JRO(山岳保険)のカードを提示すると¥500割引になりました。
2食付きで¥9000です。
まずは部屋へ、今回も個室を使わせていただきました。









赤岳山頂までは40分位ですので、夕暮れの景色を見るのなら
4時前に出れば丁度良いだろうと思い、時間まで談話室でゴロゴロして
いましたが、外の様子が気になって何度も靴に履き替えて外に出てみました。
天望荘周辺は特に風が強い場所ですが、山頂を見上げると上も厳しそうな感じが・・・・

迷いましたが、夕暮れの景色は小屋の周辺で見ることにしました。
一度暖かい部屋でくつろいでしまうと、再び極寒の世界へ出ていくのは
それなりの強い意志が必要かと・・・・・なかなかハードルが高いです。

ということで、今回も小屋の周辺での景色になりました。
























金峰山~秩父方面


















阿弥陀岳の左に陽が沈みます



































残照が美しいです。














































宵の明星が見えてきました。
星空になる少し前の地平線のグラデーションが一番美しいです。
強風と寒さの中で見ているので、特に印象的です。



・--つづく--・














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八ヶ岳 ~ 天気に恵まれた2日

2020-01-23 19:07:59 | 登山





大寒が過ぎて本来なら強い寒気が入る冬型が続くのですが、今年は周期的に天気が変わるので
何とか運良く晴れの天気が巡って来ないかな~と、毎日週刊天気予報を気にしていました。
あまり期待はしていなかったのですが、前日になり何度もネットで確認してみると
明日は午後から冬型が緩んできて、翌日の午前中は高気圧に覆われる
天気が確実になってきました。このチャンスを逃してしまうと
きっと次はないだろうと思い、久しぶりに天望荘に宿泊して
ゆっくりと冬の八ヶ岳の稜線を歩くことに決めました。




・-・-・-・-・-・-・






朝の8時に美濃戸口の八ヶ岳山荘に寄って宿泊の予約をして
車で赤岳山荘の駐車場まで上がり、8時40分に歩きはじめました。

南沢を行きます。

最初は雪が少ない感じでしたが、霧氷を眺めながら標高を上げて行くと
徐々に積雪も増えて、いつもの南沢らしい雪景色になってきました。










どんよりと曇って薄暗く、時折雪もチラつく天気ですが
凍てつく寒さはありません。モノクロの景色を楽しみながら行者へと進みます。























暗い雲の切れ目から少しだけ青空が見えたかと思うと
コメツガの森を抜けて河原に差し掛かる頃になったら
背中の方から青空が・・・・・・・瞬く間に上空にも広がってきて
予報どうり急速に天候が回復して空が明るくなってきました。















山にかかっていた厚い雲も取れてきて
薄っすらと横岳の岩場が姿を表してきました。
























青空が眩しい!

深い森の先、赤岳も薄っすらと見えてきました。













行者小屋に到着









中途半端な時間なのか、誰もいなくて風の音だけが聞こえます。
今日はテントも見かけません。南沢でも人に会うことは
ありませんでした。









ベンチに腰を下ろして、ゆっくりと準備をします。
雲が切れて晴れへと変化していく景色が素晴らしく
シャッターばかり押していて準備がなかなか進まないです。











































赤岳の稜線の風は強烈な感じが・・・・・
文三郎尾根から登ろうと思っていましたが山頂を越えられるな・・・・・・

少し心配になってきました。

今日は無理しないで地蔵尾根で山荘まで行き、いったん小屋で休憩してから
様子を見て、行けそうでしたら山頂を目指し、こりゃあ無理だと感じたら
小屋に入ってゴロゴロする・・・・
という お気楽なコースに変更することにしました・・・・・(^^)

横岳の雲も取れて、快晴の青空になりました。





















いつも日帰りですと時間的な余裕があまりないのですが
今日は久しぶりの小屋泊まりですので、時間を気にしないで
景色を眺め写真を撮ったりしてノンビリと・・・・・・・
・・・・・気持ちに余裕があるのが嬉しいですね

ザックを背負いかけたら地蔵尾根から青年が降りてきました。
天望荘まで行ったけど、風が強くで撤退してきたとのこと・・・
やはり今日はこのコースに変更して良かったかなと思いました。











地蔵尾根は急傾斜な北尾根ですので
樹林帯は雪がたっぷり積っていて、雪不足という感じはありません。





























階段というよりハシゴですね

段差の隙間に雪が詰まって登りづらいです。






























ガイドさんと青年2人のパーティとすれ違いました。

山頂を越えてきたけど風が強いので気をつけて行ってください・・・・・とのこと
気温はそれほと低くないのですが、山頂まで行けるかどうかを左右するのは
行くぞ、という気持ちや経験も必要ですが、やはり一番重要なのは体力です。
私は小屋に入ってから様子を見て考えることにしましたが、この時点でもう
小屋ゴロゴロが優勢になってしまった・・・・・・・
































日ノ岳が近くなってきました。

太陽を背にしているので青空とのコントラストが美しいです。
地蔵尾根、いつもは午後の下りに利用していたので景色の素晴らしさが
わからなかったのかもしれません。前に登った時は曇りでしたし・・・・・





























天望荘が見えてきました。



ナイフリッジ、出来始めています。

























稜線に出ました。






































フードを被って風を避けながら小屋へ










・・・・つづく











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冬の権現岳へ ~ 八ヶ岳

2020-01-15 17:43:10 | 登山

午後は雲の多い予報で青空を望めない天気でしたが
今季はまだ冬山へ行けなくて、晴れを待っていると何だか冬が終わって
しまいそうな感じもするので冬靴の慣らしを兼ねて八ヶ岳の権現岳を歩いてきました。

6時15分、林道天女山線の冬季ゲートのスペースに車を止めて出発。
例年なら吐く息が襟元で白く凍る厳冬期の厳しい時期なのですが、早朝の気温は約-4度。
服装などいつもどうりの冬装備でしたので、歩き始めたらすぐに暑くなり上着を脱いで行きました。











天の河原で日ノ出を待ちます。


















途中から凍り付いた雪道になり傾斜がきつくなる所でチェーンスパイク
を付けて行きます。

このコース、最初の前三ツ頭までが結構キツイです。
奥多摩の急登で足を慣らしてきたつもりでしたが、重い冬靴に凍り付いた急斜面は
そんなに調子よく登れないことを改めて痛感しました。
いつものゆっくりペースで登り、やっと前三ツ頭が見えてきました。











やっと到着です。
風があり汗ばんだ体が一気に冷えていきます。
青空はどこかへ行ってしまい、思っていたよりも早く上空は雲に覆われてしまいました。























視界は良く中央アルプスが白銀に輝いて並んでいます。
 編傘山の奥には御岳山、北側斜面には積雪があります。

三ツ頭へ向かいます。











ここから三ツ頭へは積雪が少し増えてきてトレースも所々不明瞭になりました。
積雪量は踝上くらいですが、この先積雪が増えてくるとトレースがないと少し不安です。
早めにアイゼンを付けました。











ようやく三ツ頭まで来ました。









相変わらずの絶景ですが、やはり青空も欲しいですね・・・・
赤岳の右奥には浅間山も見えていて思ったより上越方面の天気は良さそうです。








権現岳を望む。









冬の権現岳は何度か登っていますが、ここ2回ほど撤退していますので
今日は何とか登頂したいという気持ちで来ました。

天気は下り坂で少々テンションが下がり気味ですが
ここまでマイペースで登ってきて余力を残してきたので
まじかに山頂を望むと何とか山頂まで行きたい気持ちが増してきました。

一度鞍部へ下りて登り返します。








右手に赤岳を見ながら・・・・・・
このあたりからトレースが無くなり積雪も増えて膝下くらいになりました。
一歩一歩ゆっくり高度を上げていきます。

右側には雪庇があるので気をつけながら登りますが
どうも適当にトレースをつけている感じがします。ただ夜から天候が崩れて
再び真っ新な雪面になるので問題はないかと・・・・・














山頂までもう少し・・・・何とか行けそうな気がしてきた・・・・・
直下の岩場は直登しないで左下をトラバースします。














ここのトラバースは唯一注意して通過する場所ですがトレースがないので緊張しました。
ふかふかの雪で膝上まで潜り、何度も踏み跡を固めていかないと急斜面を落ちていきそうでした。
まだ向かって右が山側になるので慎重に行けばビビルことなく通過できましたが、帰りはピッケルを
取り出して深く差し、更に踏み込んで足場をつくりながら何とか下りました。

・・・・なかなか立派なトレースができあがりましたが、明日には消えてしまうと思います。

ここを抜けると岩と氷の斜面になり、チョキの山頂がすぐそこに見えてきます。









権現様に手を合わせて・・・・・無事に到着できました。














眺めの良いキレットへの縦走路まで行きます。
直下の権現小屋の先にはギボシ




















風も強くなり冷えてきました。横岳~蓼科山が見えます。
次に晴れた日が巡ってきたら行きたいですね。 
長居ができないので、サッサとタイマーで写真を撮って帰ります。
















トラバースを過ぎれば後はノンビリ景気を眺めながら帰れます。

冬の権現岳からの帰りに眺める南アルプス北部~甲府盆地~富士山・・・
平地からせりあがる山々を真下に眺めてる景色は地形図を見るような感じがします。













風の当たらない三ツ頭との鞍部で休憩・・・・・・
ホッとしたのか、ようやくお腹が空いた感じがしてきました。
朝、セブンで買ったレタスサンドとストロベリーサンドイッチ、パン生地と
クリームはそのままでしたが、レタスと苺がシャリシャリに凍っていた・・・・・

冬山は行動食ですが、ホッとできる場所がある山ではお湯を持ってきて
カップ麺を食べてみたいですね。心も暖まる一杯になると思います。

登り返して三ツ頭に戻ってきました。

薄暗く、寒々しい景色になってしまいました。



























イワカガミは強いな・・・・






前三ツ頭に・・・・・しばらく足を止め、もう一度景色を見て樹林帯へ・・・

小雪がチラつき始めた4時過ぎに帰ってきました。

気が付いたら今日は一人も出会うことがありませんでした。
冬でも八ヶ岳では初めてのことです。




1月14日








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