コブシの花の咲くころは

平日の静かな山を気ままに歩いた記録です

雨上りの森 ~ コクランの花

2017-06-28 11:54:21 | 登山


予報では午前中には雨が上がるというので、小雨の降る早朝に家を出ました。
房総を歩くと、見かけることが多いコクランですが、花はまだ見たことが
無かったので、今年こそ新鮮な花を見に行こうと思っていました。

コクランは地味な花ですが、南房総を歩くと立派な株が多く、群生もしているので
以前から歩きたいと思っていた所を探しながらブラブラ歩いてみることに・・・・

歩いていれば多分出会うだろうと思っていますが、 もし出会うことがなかったら以前に
群生を見かけた山へと移動しようと思います。



丁度着いた頃に雨も上がりました。
森の中はまだ濡れていて滑りやすいです。南房総らしいマテバシイ、竹藪、杉の植林・・・・
道はありますが、草が伸びて覆いかぶさっていますので、下は濡れてしまいます。
時々苔むした石仏、祠に出会います。




















陽射しもないので薄暗く、雨が上がったばかりで湿度は100%・・・・
冬なら歩こうと思う人もいるでしょうけど、この時期はいないでしょうね。
自分一人なら、こんな森でも気楽に歩きますが、とても人を誘って歩くような所ではない感じです。

ハエドクソウ、ムラサキニガナ・・・・目を引くのはアリドウシの果実くらいかな・・・・・




















あまりに不快指数が高いので、1時間歩いてコクランに出会うことが無いようでしたら
引き返して、確実に見ることができる山へと移動することにしました。

何時もどこかで出会うのに。いざ花を見に来たら出会わない・・・・・
よくあることかもしれませんが、ちょうど1時間、もう引き返そうかなと思っていたら
運よく立派な群落に出会うことができました。

少し前に、もう引き返そうかな・・・と思いましたが、せっかくだから、もう少し・・・・と
思いなおして歩いていたのが幸いしました。































ちょうど咲き始めたコクランが何株か群生していました。

背丈はエビネくらいあり、クモキリソウやジガバチソウよりも大きく立派です。
地味な花を付けますが、薄暗い森に咲いている雰囲気がなかなか良いです。















































古道のような道は奥へと続いています。
この時期にこれ以上は探索する気がないので、また冬にでも続きを歩こうと思います。


まだ時間は十分あるので、やはり咲き始めたと思うモロコシソウを見に行って見ます。
昨年はヒルの多い場所まで、わざわざ見にいきましたが、この冬に歩いていた時
なんでもない道路脇に、ワサワサと群生していたのを見つけたので、今回は気楽に見に
行くことができるようになりました。



まだ、蕾ばかりかな・・・・と思いましたが、一部咲き始めています。






























昨年の場所は、やたらと上から下からとヒルが来るので、ゆっくり落ち着いて花を
見ることもできませんでしたが、ここなら腰を下ろしてノンビリ花を見て撮影もできました。


きっとケイワタバコも咲き始めているだろうと思い、少しヒルもいる場所ですが
渓に下りて見ると・・・・・






















まだ蕾でしたか・・・・・

しかし予想を裏切るヒルの大量発生! 前はこんなにいなかったのにな・・・・・・

わずか20分位の間でしたが何匹も登ってきました。
戻ってスパッツを脱ぐと、中に5匹、靴ヒモの隙間に4匹。
何とか早めに気が付いて引き返したのでよかったです。

先週はブヨに何ヶ所もやられ、上越では想定外のヒルの大軍にやられたので
今日はヤブ蚊だけにしてもらいたいです。

もう一カ所、行こうと思っていた所がありましたが、大汗で消耗したので、
今回はこれで終わりにしました。



6月27日






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戸隠高原 ~ 春から夏へ

2017-06-22 04:32:15 | 登山



今日は久しぶりに北信へ・・・・

仕事が終わってから来たので、深夜の1時半に到着しました。
少しは眠ろうと思いましたが、空を見上げると満点の星で天の川もはっきり見えている。
6等星まで見えるかな・・・・ 大熊座の連星アルコルも見える! 
☆を見に来た訳ではないのですが、長時間の運転の後は眠れないので
しばらくの間、車に寝転んで窓を開けて星空を眺めていました。


早朝は結構冷え込みました。先週と同じような雪国の森を歩きます。

















まだニリンソウが咲いている道。










フイリミヤマスミレかな・・・・オオタチツボスミレも咲いていました。









ユキザサ、ラショウモンカズラなどは見頃








クルマバソウの群落が点々とありました。
それほど珍しい花ではないのですが、久しぶりに見ました。
清楚な花で、葉は整然と輪生していて美しいです。この雰囲気を何とか一枚に収めようと
何枚もシャッターを・・・・・

クルマバソウのベストショット2枚。














コケイラン、ノビネチドリを見かけますが
ようやく咲き始めた株が多く、まだ蕾だけの株もあります















登っていくと雪が残っていて、周りにはヒメイチゲ、キクザキイチゲ、イワナシが咲き
早春の花がまだ咲いています。

サンカヨウ、シラネアオイも現れて、花に囲まれて飽きることがない道です。























標高が上がり、コメツガなどが多い森に変わると、花の主役はイワカガミに変わりました。
陽射しの入らない斜面などには、ツバメオモトと共にずっと見られました。
ネットにはコイワカガミと書いているサイトもありましたが、たぶんオオイワカガミ
ではないかと思います。 色も濃く、急斜面で木の根を掴んで登る脇にも点々と咲いています。
















ミツバオウレン、マイズルソウ、ゴゼンタチバナ、ツマトリソウ・・・・・
雪が多かった影響で春の花は残り、ここ数日は晴れが続いたので、初夏の花も咲き初めたので
花ロードになりました。

開花しているか気になっていた、キバナノアツモリソウ
以前より株が増えて群落になっていました。























咲き始めたばかりで蕾の株の方が多い感じです。

もう一カ所の群落では、まだ蕾の株がほとんどでした。

マイズルソウと一緒に・・・・・









ようやく葉が展開したくらいの株も多く、開花は例年よりは遅れています。


花芽が開花していく様子は、今年見たクマガイソウと似ています。
一枚目の葉が開いて、二枚目の葉の中に花芽が入っているのですね。










今回は山頂まで行く予定でしたが、日が昇ると気温がどんどん上昇して
真夏のような陽気になり、寝不足も祟りすでにバテバテ・・・・


結局、今日も山頂を踏むことなく引き返してしまいました。
花を多く見ながら山を楽しめましたが、少し残念な気持ちです。



妙高、火打を見ると、まだまだ雪が多く残っています。
どちらかと言えば、まだ春山に近い感じですね。












きっと今年の夏のアルプスは、雪渓が多く残り、アイゼンが必要な所も多いでしょうね。
昔もこんな感じで雪渓が多く残った年がありましたが、梅雨明けしたら、花が一斉に咲き始めて
花畑が素晴らしかった記憶があります・・・・・もうかなり昔の事ですが・・・・
梅雨明けが何時になるかわかりませんが、今年の夏のアルプスは
きっと素晴らしい感じがします。



6月20日













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豪雪地の森 ~ サルメンエビネ

2017-06-15 07:06:17 | 登山


久しぶりに関越自動車道を北へ・・・・

今日は都心も涼しかっただけに、早朝の登山口周辺では、じっとしていると寒いくらいでした。
一枚ヤッケを着て出発します。
天気は今一つですが、稜線までは行かないので、歩くには丁度良いです。
昨年の今頃は、エゾアジサイが見頃でタニウツギの花は終わっていました。
今年はというと、ようやくタニウツギが咲き始め、少し標高を上げるだけで
残雪が現れてきます。












薄暗い植林帯から新緑の自然林の森へ・・・・・
山道を歩くと樹々の新緑が美しいのですが、目を奪われたのは林床を覆うシダの美しさ。
豪雪だった今年の雪が溶けて、水分をイッパイ含んだ山はシダ類の楽園のようです。


































吊り橋で対岸に渡ります。

南アの深南部を歩いている様な山深い感じになってきました。










ブナの森にキンラン。











ギンリョウソウ












沢沿いには、タチカメバソウ、ミズタビラコの花。















ツルネコノメソウかな・・・・











まだ雪が溶けたばかりのような所では、サンカヨウが咲いていました。











ショウジョウバカマもまだ咲いています。












サルメンエビネ、きっとシダの美しい苔むした植林の森にいると最初は思いましたが・・・・・・

・・・・・そこにはいませんでした。

ブナの巨木が混じる森の林床、大きなヤグルマソウの葉の下にでも隠れていそうな
気もしましたが、そこにもいなくて・・・・・

見つかったのは、人が入らないようなヤブっぽいガサガサした所でした。

















サルメンエビネはネットで写真を見ると、杉の枯れ葉が写っている画像が多いので
植林帯に多いと思っていましたが、見つかったのは昨年と同じような雰囲気の所でした。

こんな場所ですと、花は足元近くまで近づかないと、まったく見えてこない場合もあり
何度も立ち止まって、周辺をゆっくり見ていかないと見落としてしまいそうです。












































ちょうど咲き始めの新鮮な花を6株見ることができました。


花の付き方、葉の感じなどは、ナツエビネと似ている感じがしますね。
以前は北関東の杉林などで探していましたが、なかなか見つけられませんでした。

この時期の豪雪地の森は緑が眩しく、渓には残雪が残り
普段見かけない花も多く、稜線まで行けば高山の花も咲き始めていると思います。
次に来る時は、山頂まで足を延ばしてみようと思います。



6月13日








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着生ランの花々 ~ 房総

2017-06-09 06:17:42 | 登山


前回歩いた時マメヅタランが蕾を付けていたので、そろそろ見頃だろうと房総の森へ。
今年は1週間位遅れていそうです。
冬に目線の位置に着生している場所も見つけたのですが、今回は遠いのでパス。

何度も歩いていると、比較的近場にも多く着生している樹々を見たので
今回は気楽に行ける所で見て来ました。








湿り気の多い森ではヒルが活動期になりましたが、しばらく雨がなく乾燥して
いたおかげで、あまり気を使うほどではありませんでした。
苔蒸した樹には、キセルガイなどが住んでいます。










コショウノキ、オニシバリの果実





 





沢沿いの湿った法面では、ハナミョウガが咲き始めていました。










ムヨウランはワサワサと咲き始めています。











見上げると、マメヅタランは丁度満開でした。

















探して見みると、比較的近い位置にもいました。

















セッコクは高い位置にいますが、花がよく目立つのですぐにわかります。











マメヅタラン、ムギランも一緒にいます。























ヨウラクランも満開。


















目線の位置で見つけたムギランは咲いているだろうか・・・・・










蕾は確認できますね、開花しているかどうか近寄ってみます・・・・・






















もう少し開いてくれるかもしれませんが、だいたいこんな感じかな・・・・・
2~3日後ですと、もう少し広げているかもしれませんね。






房総の照葉の森は奥深く興味が尽きないのですが、
そろそろ上越、北信に行きたいな・・・・



6月6日









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