コブシの花の咲くころは

平日の静かな山を気ままに歩いた記録です

渓谷にも春が ~ コチョウショウジョウバカマ・・・・

2016-03-30 15:02:53 | 登山



前夜は寒気が入った影響で一時的に雹や冷たい雨が降りました。

朝靄の中、ヒンヤリとしたした空気に包まれている渓谷へと下りてみます。













薄暗い沢沿いの壁にコチョウショウジョウバカマが花を咲かせていました。












前回は大雨で増水していたので、沢沿いに歩くことが難しい
感じでしたが、今日は穏やかな感じで大丈夫そうです。

水も澄んでいて、渓谷に注ぐ陽射しも柔らかいです。
何となく春を感じる渓谷。
















見上げながら歩いていると樹の上にヨウラクランを見つけました。













ヨウラクランは一株だけということが少ないですので
樹の周りをよく見回してみます・・・・

すると反対側の目線の上に隠れていました。
・・・すぐわかる位置にいたのですが、すぐには気がつきませんでした。
ヨウラクランは景色に紛れてしまいやすい着生ランです。









さらに近寄って見ていくと、小さな株も点在しています。
小さな株ですが、ちゃんと花が咲くようですね。












これはカヤランでしょうね。











かなり樹の上の方ですが青空を背景に大きな株が着生しています。

双眼鏡で確認すると、カシノキランでした。









緑深い森の中にいる着生ランは花が咲いていないと、まったく見えてきませんが、
上を見ながら毎週のように探していたら、だんだんと
見えてくるようになってきました。

















このシルエットはカシノキランですね。


カヤラン、ヨウラクランもいましたが、カシノキランは大家族で
アチコチに住んでいました。










下の方が好きな株がいないかな・・・・・と探していると・・・


この株は、あと1mくらいでした。 もう少しなんですけど・・・










これも最初は気が付かなかったのですが、すぐ脇のツルに・・・・・

しがみ付いている株を見つけました

けな気で可愛らしいです。
























小さな株ですので、まだ花は咲かないかもしれませんが
これから楽しみです。






周辺の森の落葉樹は芽吹きだしてきて、イロハモミジやクロモジは花が咲いてきました。

















いよいよ春本番ですね。

今日は予定がキャンセルになり、急に出かけられるようになったので
どこへ行こうかと迷いましたが、また房総に来てしまいました。

カタクリやスミレなどを見ながら奥多摩周辺でも歩こうかとも思いましたが
多くの人が訪れてアップしていますので、ブログ的には良かったでしょうか?

来週は天気が良かったら高尾山でも歩こうと思っています。




3月29日




















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マメヅタランの花が咲いた!

2016-03-24 18:54:31 | 登山






      冬の探索で見つけたマメヅタランの着生した樹の周辺には、時々はがれて
      落ちてきた株を多く見つけていました。 



  





  





これは、マメヅタランとシダのマメヅタ。






半分くらいは近くの岩場の隙間、マメヅタの中などに詰てきましたが
残りの株は持ち帰り、自宅で育ててみようと思いました。

マメヅタランは育てるのが難しいとネットに書いてありましたが
3カ所に分けて、様子を見ることにしました。



1カ所目は、半日陰の外です。
なにも手を加えることはしないで、ほったらかしにしています。
ここは、午前中は陽射しが入る所です。



2ヵ所目は、自宅の窓越し(トイレですが・・・)

時々霧吹きで湿り気をあたえていますが、暖房はありませんので寒く
陽射しも入りません。 最近は朝に少し陽が入るようになりました。


3ヵ所は、仕事場に。

車を置いた場所にあった朽ち果てた倒木の枝を拾って
その上に破片を敷き詰めるように置いて、何とか自然に着生しているような
雰囲気にしてみました。日中の温度は冬場でも20度位に暖房しています。
夜~早朝でも15度くらいで、とても暖かい室内です。窓越しですので明るいのですが、
陽射しは入りません。 私が乾燥させないように、一日何回も霧吹きをかけています。

一緒に置いてある コチョウラン、ホンコンシュスランなどは、毎年
花を咲かせますので、きっと良い環境ではないかなと思います。









枯れないで、何とか育ってくれると嬉しいな・・・・と思いながら
毎日霧吹きをかけながら眺めていました。
最初の一か月くらいは何の変化もありませんでしたが、
先月あたりから何となく小さな変化が見られるようになってきました。

茎のような物が伸びてきて・・・・
よく見ると筒状になっていて、中から何か出てきそうな感じが・・・・













葉っぱが出てきました。









日を追うごとに、アチコチから出てきました。

そして、ある朝いつものように霧吹をしょうと眺めると・・・・

これは! 蕾が出ている 









その後は何カ所からも蕾が伸びてきました。










そして、一週間後・・・・


ついに花が咲いた!

マメヅタランの花だ! ・・・・あたりまえですが。























とても小さな花ですが、これからイッパイ咲いてきそうな感じです。
たとえ目線の位置で見つけても岩場などですと、なかなか細かい観察が難しいのですが
ここなら安心して観察ができました。

その後、2株目も咲いてきて・・・・













本来の開花時期は5月末~6月初旬だと思いますが
いきなり暖かい環境へ持ってきたので、急に目覚めて花を咲かせたのでしょうね。

最初の花、咲いてから2週間くらいで枯れていきました。自然の状態でしたら
もっと一斉に咲き始めて樹幹を覆うのでしょうか・・・・
ほかの場所の株は、まだ何も変化がないのでわかりません。


毎日の変化を見るのが楽しみですが・・・・

このマメヅタランを拾った大きな樹がいるのは、なかなかたどり着かない本当に
山深い所でした。周辺は苔、シダに覆われていて、一面に着生している株が咲いた時
の景色を想像すると、とても神秘的だろうな・・・と想像しています。

落ちた株は枯れてしまうので、持って帰り育ててみましたが
山の花は、やはり山の中で見るものだなと、あらためて思いました。




・・・それにしても、よく咲いてくれましたね (^^)








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着生ランの風景

2016-03-16 19:05:19 | 登山



八ヶ岳は雪崩発生注意報発令中。

何とかもう一度と思っていましたが、もう冬山は終わりでしょうかね。
冬山の装備は家の片隅にずっと置いたまま出番がほとんどありませんでした。

ということで、今日も房総探索。
12月から足しげく通ったおかげで、こちらは、ほぼ目標達成。
探索しようと思っていた場所は、だいたい歩き周り
探していた着生ランも見つけることができました。
房総の森は冬でも緑深く、空中湿度が高い森はコケやシダに覆われて
原始の森の雰囲気があり、飽きることはありませんでした。
そんな房総の森も今回で、そろそろ終わりになりそうです。










沢沿いを歩こうと思っていましたが、前日の大雨で水量が多く、
渕を歩くのも難しい感じでしたので、高巻きながら歩いたり一段上を歩いたり・・・・
そんな感じで、時々立ち止まっては樹を見上げながら歩いていました。







渓流が刻んだ山の沢沿いは土壌も湿り気があり空中湿度も高いので、
多くの樹は苔や羊歯に覆われています。ここは適度に陽射しも入るので
もしかしたら着生ランが一番好む環境かもしれません。

樹を覆うマメヅタが特に美しいです。











今日は肩の力を抜いて
ノンビリと・・・そんな気分です。
何か見つけられたらいいかな・・・と春の気配の沢沿いをユルユル~

水の滴る法面はスミレがいっぱい咲いています。








そんな感じで歩いていましたが・・・・・だんだんと見えてきました。












最初に見つけたのはヨウラクラン。上の方にもいました。

小さな株は肉眼ですとスルーしてしまいそうです。
















こんな樹には、きっといるはず・・・・・















花がない時期には、小さな株は非常に見つけるのが難しいです。
花穂のガラが残っていないと、まず見えてきません。

2つの樹には、カヤランも見えます。
見上げたらカシノキランもいました。



この沢沿いを歩いて驚いたのは、カシノキランが普通にいること。









上を見上げるとカシノキランが着生している風景を楽しめました。
























ヨウラクランが着生している風景は、前回が初めてでしたので今回もまだ新鮮な喜びがあります。
節足系の生き物が動かないで、じっとしているような感じもします。
























よく眺めているとムギランも何カ所かに隠れていました。















冬の房総探索は今日で終わりかなと思っていましたが、こんな森に出会ったら
また何処か歩きたくなってしまいますね。

地図を見ていて、いつか歩いて見ようかなとは思っていた森でした。
八ヶ岳には行けない感じだったので、前日に何となく決めました。
他にも行こうと思っていた森もあったのですが・・・・

山奥をガサガサ歩いていると、時々小さな祠を見つけたりしましたが
何気なく枝を払ったり、手を合わせていたから、山の神さんが
最後に導いてくれたのかな・・・・・なんて思っています。

最初に歩いていたら、どんなふうに驚いたかな・・・・・




3月15日






































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カシノキランの中にフウランが ・・・・

2016-03-11 17:10:17 | 登山



・・・前回からのつづきになります。

泥んこになりながら沢から這い上がって着いた森、陽射しがあまりとどかない林床は
昨夜の雨でまだしっとりと濡れています。周辺の樹は苔や羊歯に覆われていて、
まるで熱帯雨林のような雰囲気さえ感じます。














泥だらけになった上着を着替えながら頭上の樹々を眺めていると
この森も午前中に出会ったヨウラクランの森と同じく、多くの着生ランが
隠れていそうな感じにみえます。





まずはすぐ横にある樹、ここにはカヤランがいるのかな・・・・

カシノキランのようにも見えますが・・・・










隣の樹にも、それらしき株が付いている感じです。











これは、カヤランではないですね・・・・








カシノキランだ! 

 この山域にも自生しているんだ・・・・






さらに周辺を見渡して見ると・・・・

いるいる!  いっぱい住んでいます。























まだ青い果実も見えますが、茶色に熟した果実は裂けて綿のような真っ白な種を
放出しています。  あちこちの株で同じような景色がみられました。
丁度、今の時期が種を飛ばす時期なのでしょう。

こうして、樹のまわりの苔や周辺の樹々に種が着生していくので
一本の樹などにも凄い数の群落などができるのでしょうね。


次に見つけた樹は、まさにそんな感じでした。











素晴らしいです。

あれ?   けどこの樹には葉っぱがありませんです。







ということは・・・・・落葉樹ということですね。
何の樹かな~と根元周辺を見渡してみると・・・・   








ホオノキでした。

条件が良いなら樹の種類は選ばないのでしょうね。

けっこう低い位置から上の方まで数えきれない株が着生しています。











反対側にもいます。















もっとゆっくり観察したかったのですが時間切れです。

何枚か写真を撮ったら急いで戻ります。
帰ってからパソコンの画面でゆっくり観察が楽しみです・・・・





      





翌日、パソコンの画面を見ながら写真を整理していた時に気が付きました。










このカシノキランの中にも、綿のように種を飛ばしている株がいます。

良く見ると、その上にいる株はカシノキランとは違いますね。

他の画像にも写っているのが確認できます。










このイカのような株は・・・・・もしかして

  フウラン! ( ;∀;)  


トリミングしてみます。









オオッ~、 これはフウランだ!

その場で観察している時には気が付きませんでした。

房総の山や沢を随分と歩きましたが、フウランに出会うことはありませんでした。
かなり意識して樹々を見上げては双眼鏡で探していましたが、どうしても
見つかりませんでした。

最初の頃は、案外と早く見つかるのでは・・・・と思っていました。
少なくとも、カシノキランよりは先に見つかるだろう。なんて思っていました。

しかし実際は反対で、絶滅に近いと思っていたカシノキランはこのとうりの状態です。
フウランの花は清楚で美しいので、きっと一時期に徹底的に盗掘されて・・・・
( 当時は盗掘なんて感覚は無かったと思いますが・・・・・)

山や里から姿を消してしまったのでしょうね。

こうして人も訪れない山奥に、何とか生き残っていた株に出会えたのは
本当に幸いでした。


けど、もしかしたら花の時期に訪ねてみると、何処からか優しい香が
漂ってきて、それに誘われて何株も見つかるかもしれませんね。

そんな事を感じさせてくれる森でした。






































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カヤラン、セッコク・・・ ~ オリンパスSH-2

2016-03-10 19:04:41 | 登山




今回は新しく購入した、オリンパスSH-2で初めて撮影してみました。

手のひらサイズですが、光学24倍の超望遠ズーム デジタル4倍
というスペックですので樹の上に着生するランを撮影するには、
私的に理想のカメラです。

ポケットサイズですので、これから撮影のたびにザックを下ろしてカメラを出し入れする
必要がなくなりました。

また強力な手ぶれ補正機構を搭載していますので、三脚を使わない私でも
手振れの心配がありません。

ヨウラクランの写真を見てみると、タマボケもまずまず美しい。
超マクロ機能もあり、35mm換算で 25mm~600mm
もうこれ一台でも十分かもしれません。














デザインも気に入っています。

XZ-2と比べると、こんな感じで薄型でとても軽いです。

ほんとうはXZ-2のようにバリアングルだともっと嬉しいのですが・・・












         





前回に続きになります・・・


森を奥へと進んで行きます。
道はアバウトですが赤テープが見えるので
先へと行って見ます。



ヤブツバキが緑深い森に映えます。















相変わらず空中湿度が高く、マメヅタが樹を覆っています。

再び気になる樹が・・・・よく見るとカヤランがいました。

周辺にも着生していそうです。 きっと花が咲いたら

あちこちに着生しているのがわかると思います。























大きなモミの樹を見上げるとムギランが付いていました。










苔に覆われた樹を
しばらく眺めていると・・・・










セッコクが着生しています。










花の時期に、もう一度来て見たいですね。
もう少し目線に近い場所にいないか探してみると・・・・

マメヅタの中に小さな株を見つけました。









この森にも隠れている株が多くいそうですが
少し雰囲気を変えてみようと思い鞍部から沢へと下りてみます。


















前日の雨で水量が多く渕を歩くと、ぬかるんでいてズブズブと
潜ってしまい泥まみれになりそうです。

ベニシュスラン、アケボノシュスランなどが出てきました。








湿った法面にはコチョウショウジョウバカマもいます。

花芽はまだ小さく、花はもう少し後になりそうです。











うん? ・・・何気なく下を見ると・・・・










知らない間に何匹も這い上がろうとしている  

今日は夏のような陽気、目覚めてしまったようです。

沢歩きは止めて、また尾根に這い上がろうとしたら
ぬかるんだ法面からずり落ちて、本当に泥まみれになってしまった。

もう帰ろうかなと思いましたが、たどり着いた尾根はとても良い雰囲気で・・・     


気を取り直して周辺をもう少し探索してみようと思います・・・・


  ~  つづく








































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