コブシの花の咲くころは

平日の静かな山を気ままに歩いた記録です

ホテイラン

2021-05-30 18:52:20 | 登山


例年どうりホテイランが咲き初めていると思い
早朝から歩いてきました。










ホテイランが森の中で咲いている景色は見ているだけでも癒されるので
花の脇で腰を下ろして眺めていましたが、今回は何だか複雑な気持ちで
少し後ろめたい感じもしてきました。

私だけでなく、ホテイランは毎年見たいと思っている人は多だろうと思います。
ただコロナ禍のなかで、今回は遠出を控えて花はまた落ち着いてから・・・・
と考えている人も多いのでは・・・・・・

一人で誰にも会わない山域を探索したりする山歩きが多いので
2度目の緊急事態宣言が出ても、あまり気にすることもなく
冬山や房総、奥久慈など、いつもと変わらず好き勝手に出かけていましたが
こうして今、ホテイランの花を見ていると、今さらですが
そんなことを思うようになり、少々考えこんでいたので1週間れでのアップになりました。(--;




・-・-・-・-・-・-・-・-







ホテイランの咲く頃は、探索しながら歩くのに一番快適な時期でもありますので
シラビソやコメツガの森の中を花を探しながら歩くのはストレスなく気持よく歩けます。

しっとりした苔の上などを眺めていくと
今年も点々と咲いている株を見つけました。










苔の中に埋もれるように咲いている株もいます。










苔の上は居心地がよいのかマイズルソウ(まだ蕾)、コミヤマカタバミ、
ミヤマスミレ、イワセントウソウ・・・など多くの花が見られます。








 
















イチヨウランは花芽を出しはじめてていました。
こんなウズラ葉の株もいます。











来週は少し気分を変えて、晴れたら残雪のある山でも歩こうかと思っています。

5月25日













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川浦渓谷 

2021-05-21 19:36:34 | 登山



今週も実家の片付けと所用で3日間帰省していました。
今回は、3日間とも天気が悪く探索は諦めて片付けに精を出すことにしましたが
何とか午前中だけ雨の止み間がありそうでしたので、板取の川浦渓谷(かおれけいこく)を歩いてきました。

関東では馴染みのない渓谷ですが、地元の沢屋の人達には人気の渓谷です。
私も名前は以前から知っていましたが、訪れるのは初めてです。




















周辺はそれほど標高の高い山ではありませんが、渓は深く深山幽谷の雰囲気たっぷりです。
これは前回の飛水峡以上に気を付けて行動しなければなりませんです。
ヘルメットを付けて6時にスタート、時間の制約があるので
10時までに戻ってきます。



















前日の降水量が少なかったので、沢はそれほど増水していないようです。




久しぶりの吊り橋です。

下を流れる沢音を聞き、雨に濡れた緑に囲まれていると、凄く山深い所へ来た感じがします。
しばらく立ち止まって、大きく深呼吸したくなりました。

昔よく歩いた南アのアプローチを思い出すような景色です。










タニウツギが咲いていて、見下ろすとホウノキの花、ヤマボウシが
咲き初めていました。

















濡れた岩場には、イワギボウシがいっぱい着生しています。











林床には斑入りのスミレを多く見かけました。

フイリシハイスミレかな・・・・

ミヤマカタバミの花が終わり果実を付けています。














何とか谷底に到着。










周辺の岩場を双眼鏡で眺めてみます。









左の方の葉は怪しいですが良くわかりません。
周辺を見渡しても花はいませんでした。

今年は花が早かったので、もう終わっている可能性もあります。
連休の頃がベストだったかも・・・・・・

今日はここで時間切れ、ほんの一部分を探索した程度でしたが
奥深い未知の山域だったのでアッという間に時間が経ってしまいました。

岐阜県と福井県境の山々は未登の山ばかりですので、周辺の山々もいつか歩いてみたいです。
何処かに平家岳の登山口もあるのですが、案内板などは見かけませんでした。

まだまだ探索してみたい山々や渓谷はいっぱいありますが、今年はこれで終了です。
来年は奥三河、三重方面へも行って見たいと思っています。







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この季節の沢探索 ~ 房総

2021-05-13 07:14:19 | 登山
今日は気温が低く時折小雨も落ちて来そうな天気。

早起きして午前中だけ沢沿いを歩いてきました。

沢から岩壁を見上げるとシランが咲いています。白花も混じっていますね。
日常どこでも見かける花なので珍しい感じがしないのですが、岩場に咲く景色は自生地限定です。















沢沿いに咲いていたヒメウツギ、ツツジは終わり
マルバウツギ、ヤブデマリが見頃でした。
時より風に乗ってスダジイの青臭い花の香りが漂ってきます。
















枝沢を詰めて行きます。ヒンヤリとした空気が気持ちいい・・・・
ヒルがやって来ないように流れの中を歩きます。










斜面を覆いつくすサツマイナモリの群落。
花は終わっている事はわかっていますが立ち寄ってみました。














すっかり花は終わって果実ができていました。










私が知っている最大の群生地ですが、毎回タイミングが合いません。
もう一つ、いつもタイミングを外していた花、今日は大丈夫かと・・・・・
沢全体が薄暗くなり、苔や羊歯が多くなってくると姿が見えてきます。




















いい感じ・・・・この景色が好きです。

沢沿いを歩きながらコミヤマスミレの観察、房総ならではです。
















見上げるとヨウラクランのシルエットが・・・・












半分くらい咲いている・・・・












双眼鏡で探している時、アオバナらしい花が混じっている株を発見。










中々出会えない花、今日はとても運がよいです。

カシノキランもいました。










足元を気にしながら歩いていましたが、どうも今日はヒルがいないようです。

こればチャンスと、沢から這い上がり、森の散策へ・・・・


以前はキンランを多く見かけた森でしたが
不思議なくらい消えてしまった・・・・

白いアリドウシの花だけが目立ちます。









葉の模様が綺麗なテイショウソウ。















ここで花を咲かせるには厳しい環境かもしれませんが
一株くらいクルクルした花を咲かせてほしいです。

最初はヒルを警戒しながら歩いていましたが、いないとわかってからは
とてもノンビリと歩けて、楽しい探索日和でした。
週間予報を見ると、何となく梅雨の走りのような天気が続きそうですので
今後は気を使う探索になりそうです。





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イワチドリを探しに ~ 飛水峡

2021-05-07 17:32:03 | 登山

連休の前半は仕事をして、後半3日を実家の片付けと用事を済ませるため帰郷しました。

最近は都心からの日帰り圏ではもう探して見たい花が少なくなり、晩秋から冬にかけての山歩きが
楽しく感じるようになってきました。ただここ岐阜をスタートとするなら、まだまだ探索してみたい山域も多く
特にこの時期に咲くイワチドリは、関東では自生地がなく見る事ができないので、3日間の中で何とか時間を調整して
半日だけですが探索することができるようにしました。

土地勘のある郷里ですので何ヶ所か探すポイントはありますが、半日では奥深い渓谷へと行くには厳しく
とりあえず今回は近場で、昔はいくらでも咲いていたという飛騨川の飛水峡を探索してきました。










景勝地の飛水峡といっても遊歩道がある観光地ではありません。
まず苦労したのが岩場へと下降するポイントを探すことでした。
何ヶ所かで降りてみましたが、細い階段があったのは一か所だけで
後は危ない急傾斜をヤブ漕ぎして何とか岩場へと降りることができました。














層状をなすチャートで構成された岩場ですが、この層の隙間に植物が入り込むのでしょうね。
初めて降り立った飛水峡ですが、すぐ上を国道が走っているとは考えられないくらい
秘境感たっぷりの雰囲気です。

周りの山から水が滝のように流れ込んでいてV字渓谷の中は湿度が高く
法面や岩の上までも苔むしていて、羊歯、苔などが多くみら沢沿いなどに自生する
植物も多く見られました。









これも羊歯の仲間のようです。










カタヒバ、イワヒバも着生しているのでイワチドリもいないかと目を凝らして探しながら行きます。

濡れた岩場に張り付くイワギボウシ











カタヒバとミヤマヨメナ、











これは? 葉ッパがダイモンジソウとは違いますね。








春咲きダイモンジソウなんてあったかな・・・・・・

今日の本命ではないのでスルーします。

シラユキスミレも点々と・・・・・・・









水が滴る場所にはネコノメソウ、チャルメルソウの種類が多くいました。
・・・・花は終わっています。










チャルメルソウには斑入りのような葉も多く
なかなか風情があります。










いい雰囲気ですがいませんね・・・・・昔はいたのでしょうが盗掘されつくされたのでしょうか。
岩場の淵や対岸の岩壁の何処かに、きっとまだ生き残っている株がいると思うので双眼鏡を取り出して探してみます。

しかし河原という感じの場所ではなく、アルプスのキレットを歩く感覚です。

ザイル、ピッケル、チェーンスパイク・・・・持ってきて正解でした。
一段下の岩場へ降りるのもザイルがないとリスク大です。




























凄い景色が続きます!

間近にこの景色を見られただけでも来たかいがありました。
チャートのうねるような地層が凄い・・・・・











岩壁の隙間、足元などにはヒメウツギ、岩ツツジが多く
岩ツツジは飛水峡の名花で、蕾も多く付けているので、もうすぐ岩場を朱色に飾る景色が見られそうです。















所々、岩の隙間に見られるタチツボスミレはケイリュウタチツボスミレではないかと思います。















ギリギリの淵まで何とか行ってみて
慎重に腰を下ろして双眼鏡で対岸の岩場を探して見ることにします。












チャートの岩壁のタテに入った隙間にはイワツツジや羊歯などの植物が着生しています。
ピンクの花ならすぐに目につくと思うので、水の滴る日陰の岩場を中心に眺めていくと
点々と咲いているのが見えてきました。

















もっと望遠の効くカメラで撮影しようとザックを探したら
なぜかマクロレンズの付いたミラーレスが出てきた。(--;
しょうがないのでコンデジのデジタルズームで撮影してみます。
















間違いなくイワチドリです!

やはり、こんな険しい岩場には生き残っていてくれました。
ここなら盗掘は不可能に近いので、今後も咲いてくれると思います。
ウチョウランと同じような環境ですが、更に濡れた岩場を好むようです。

私のいる足元の下の岩壁にも咲いているかもしれません。
もう少し大きな株がないかと探してみましたが見つかりませんでした。
今回が初めての探索でしたので、少しでも見つけられて良かったと思います。

きっとこれから奥深い渓谷などを探索しながら歩けば
何時か目線の近くに咲く花にも出会うことがあるだろうと思っています。

今までの経験からして、探し続けるうちに以外な穴場に出会うことがあるかもしれないです。
次は何所を探して見ようかと、地図を眺めながら想像している今が一番楽しい時期でもあります。






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