コブシの花の咲くころは

平日の静かな山を気ままに歩いた記録です

久しぶりに富士樹海探索 ~ バイカオウレン、ベニカヤラン・・・

2021-03-31 11:35:43 | 登山
行けるようでしたら上越の山をもう一度・・・・と思いましたが
気温が上がり黄砂も舞う天候でしたので諦めて、車に積んであった冬装備を下ろしました。
今日から花探索に切り替えとなります。

今回は富士山の北麓へ・・・・久しぶりにGPS片手に樹海を歩きました。
林道の余地に車を止めて歩き出すと、もう路肩脇にイブキスミレが咲いていました。
ヒナスミレも点々と咲いています。











やさしい色合いです。
3月末で、この標高で見頃を迎えているという事は、ゴールデンウイーク前半に
観察会などを考えている方は、かなり日程の前倒しが必要かもしれません。











苔むした樹海の中へ入るとヒンヤリ・・・ではなく今日の気温は初夏のようです。


ヒトツボクロが点々と見つかりますが、まだ良い状態の花は見ていないです。
何か他の花を優先している為、ついでに見られたら~の時期ばかりで・・・・
とても風情な花景色だと思うので今年は時期を狙って来てみようと思います。












樹海の中で春一番に咲くバイカオウレン。
少し早いかなと思いましたが、すでに見頃やや過ぎ・・・・
薄暗く苔むした林床に咲く純白の花の群落は目を引きます。
樹海の林床に咲く花は、これから夏にかけて地味な花が多いので
唯一、お花畑といえる景色かもしれません。




























バイカオウレンが見頃ならベニカヤランも咲いているのでは・・・・・・と

~見上げてみると













もう咲いているような感じ・・・・

















もう見頃を迎えていました。
大きな株は花が好き勝手な方向に咲いていて短い葉ッパとゴチャゴチャになって
少し窮屈な感じです。カシノキランとは少し違う印象の花景色です。






























小さな株は目線の位置にもいます。











3本の樹に着生していたのですが、1本が何処だったか見つからなかった・・・・

周辺は苔むした樹が多いのですが、適度な日当たりと風通しなど
諸条件が上手く噛み合わないと居ついてくれないです。

今の時期に樹海に咲く花はこれくらいですので、次は周辺の山を登ろうと思います。


・・・・・・・つづく




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谷川岳 ~ 天神尾根から

2021-03-25 03:58:46 | 登山
緊急事態宣言がようやく解除されたので、谷川岳ロープウェイの平日の運行も再開されました。
今年の冬、天候に恵まれたらKさんと谷川岳へ一緒に行く約束をしていましたが
運行再開の時期も定まらないし、天候、体調など全てが◎というのは難しいかなと
半分諦めていましたが、寒気を伴う低気圧が去って嬉しいラストチャンスが巡ってきました。















白毛門~朝日岳を見ながら準備をして、9時30分出発。
朝は少し雲が掛かる天気でしたが、時間と共に雲は取れていきました。










これは良い天気になりそうです。12月~3月にかけての冬、私の休日に
上越も晴れという日が巡ってきたのは4日だけでした。
だいたい毎年それくらいです。今月は2週間前も晴れて西黒を登れたのでラッキーです。










若者から年配の登山者、ワンコも・・・・・みんな待ち望んでいたのでしょうね。
平日ですが、それなりに登山者が来ていました。コロナ禍の影響でしょうか
何人かのグループで来ている登山者は少なく、多くが単独行で
ワイワイ賑やかな声もなく、私的には静かで嬉しいです。
単独行、日帰り、ソロキャンプ、・・・・登山スタイルも少し変わっていくのでしょうね。















このあたりまで日曜日~月曜日にかけて一時的に雨になったようです。
キラキラ光る雨氷が見られました。







































一度雨が降った後に凍結したカリカリの斜面でしたので
アイゼンの効きが良く厳冬期の八ヶ岳のような感じで登りやすかったです。
ただトラバースの斜面は滑ったら止まらない感じなので慎重に通過しました。

肩の小屋に到着、山頂周辺の雲も取れて青空が広がりました。
小屋は真っ白にコーティングされています。
















気温はそれほど低くないと思いますが風が冷たいので
小屋の中に入って休憩します。山頂周辺はきっと混み合っていると思うので
いつもどうり静かな主稜方面を景色を眺めながら少し歩きます。
オーバーグローブを着けフードを被って出発。






































前日、前々日と吹き荒れて、稜線は氷の造形美でいっぱいです。
白いサンゴのようになった低木、いたる所に出来たてのエビのシッポ・・・・先の方も尖がっています。
Kさんはもちろん初めて見る景色ですが、私もこれほど綺麗な氷の稜線歩きは初めてだと思います。
きっと今日一日限定の景色でしょうね。明日にはエビのシッポも溶けて先が丸くなってしまうと思います。

途中の岩場のトラバースがアイゼンの前歯とピッケルを駆使しなければ通過できなかったので
ここで引き返すことにしました。少しの距離でしたが静かな景色を楽しめました。
















人がいなくなった山頂へ向かいます。

2週間前に登った西黒尾根、今日もトレースがありました。









トマの耳に到着。ほんとうに静かになりました。

今日は人の引きが早いです。
















オキの耳へ

















風も落ち着いてきたのでKさんは花の撮影のように何か写しています。











2時30分、そろそろ帰宅時間です。

見回すと、もう誰もいなくなりました。ノンビリ帰ります。

1人だけユックリ写真を撮っている方がいらっしゃいました。
小屋泊まりのyasubeさんです。 今日は貸し切りなんですね・・・・羨ましい~




・-・-・-・-・-・-




午後になっても稜線の雪は締っていたので、適当な斜面を歩いて帰ります。


























きっと今年最後の雪山になると思うので、何度も立ち止まって眺めていました。



















田尻尾根の分岐で休憩、ロープウェイの最終が4時30分ですので
10分前に到着すれば良いでしょう・・・・・逆算してまだ20分少々の余裕・・・・
持ってきたオレンジを食べながらゴロゴロ。














この時間が一番贅沢だったかも・・・


3月23日













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丹沢 ~ 早春の花探し

2021-03-12 18:09:08 | 登山

早春の花が咲きはじめる頃、以前は秩父方面にセツブンソウ、フクジュソウなどを探しながら歩いていましたが
最近は房総にスハマソウ、コセリバオウレンなどを探しながら見にいっています。

丹沢でもミスミソウやウスギオウレンが咲くことは知っていましたが
この時期の丹沢は山を歩くことが多く、一度も出会ったことが無かったので
今日はKさんと一緒に早春の丹沢へ花探しに行ってきました。

早春の花なら沢沿いが一番ですので、ユーシン渓谷周辺を探索すれば
たぶん出会うだろうと思いましたが、なんせ昨日に西黒尾根へ行ったばかりで
気力はあるのですが、体が重く足が前に進まない・・・・・(;一_一)

強く踏ん張ることができないので、トラバース、高巻きがなく、倒木などで荒れていなくて
なるべく高低差が少ない沢を・・・・・そんな所、あるかな~
取りあえず、まだ歩いたことがない沢沿いを選んで歩いてみました。


歩き始めると、路肩に・・・・ベニシュスラン。









沢沿いの樹々を見るとカヤランがいっぱい着生している。










繊細で綺麗なハコネシダ周辺をよく見ると・・・・
ここにもベニシュスランが点々と住んでいました。
















ベニシュスランはこの後も沢沿いの草地、杉林の中など数多く自生していました。

私とは違う目線で歩いていたKさんは、落ちていたカヤランを何本も見つけました。

















植生の良い沢沿いでしたら
ベニシュスラン、カヤランに出会うのは、よくアルアルのほうですが
次にKさんが拾った着生ランには・・・・ビックリ (@_@;)
















丹沢にもクモランが住んでいるんだ・・・・

神奈川県の植物誌を以前に見た記憶ですと、今現在確認できている自生地は極めて少ないとありました。
一昔前には洒水の滝周辺で確認されたというので、丹沢からの帰りに寄って、随分と捜してみましたが
見つけることはできませんでした。

沢沿いの杉林ですが、枝打ちされた樹の枝に住んでいたようです。
ここから見上げてもわかりませんが、きっとまだ住んでいると思います。





・-・-・-・-・-・-





ミツマタの花を見ながら沢沿いを進んで行きます。
















沢の流れを眺め花を探しながら歩くのは楽しいです。
ハナネコノメ、ムカゴネコノメなどを見ながら更に上流へ・・・・
















ミスミソウは沢沿いの苔の斜面に点々と咲いていました。
房総のスハマソウと同じような環境です。

















房総で見るスハマソウの花弁は5~6枚ですが、
ここのミスミソウの花弁の数は多く、繊細な感じがします。

ウスギオウレンは探したのですが見つかりませんでした。
八ヶ岳では、雪解けの季節によく見かける花ですが丹沢ですと数は少ない感じです。
4月にはユーシン渓谷へ行こうと思っていますが、キクザキイチゲが見頃でしたら
まだ花が残っているかもしれないので、また探してみようと思います。


3月10日



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谷川岳 ~ 西黒尾根

2021-03-11 04:02:48 | 登山

今年の目標としていた西黒尾根からの谷川岳。
体調が今一つ・・・・でしたが、今日を逃がすと、もう次はないだろうと思い
久しぶりに深夜に起きて家をでました。

明け方に土合駅を通った時に、駅の駐車場を確認すると、登山目的の利用を禁止する立札がありました。
・・・・・トンネルを出た遭難碑の場所は1台分除雪してありました。

谷川岳ロープウェイは緊急事態宣言の延長で平日は運休していてベースプラザも閉鎖していますが
幸い建物前の駐車スペースを開放してくれています。
他に止められそうな場所がないのでとても有難いです ~ 約10台分くらいか・・・


準備をして6時15分出発、曇りの天気ですが寒さはまったく感じません。
今日はギリギリまで装備を迷いました。トレースはしっかりあるだろうと思い
状況からワカンは車に置いて、ピッケルを2本にして最初はチェーンスパイクとストックで
行ける所まで行くことにします。









指導センターの脇から直登するようにトレースがありました。
雪が締まっているので、急傾斜ですがチェーンスパイクでも大丈夫そうです。
マイペースでゆっくり高度を上げていきます。

雪国の春を感じる景色ですね。









尾根に乗っかったようです。

天気は晴れの予報でしたが、どうもハズレか・・・・
それでも今年初めての上越の雪山ですので、とても新鮮な感じかします。
モノトーンの景色を眺めながら豪雪地のブナの多い尾根を登っているだけでも嬉しいです。










一瞬、雲の切れ目から山頂が望めました。

・・・・・まだ遠いな~

 前回の杣添尾根は撤退していますので、何とか山頂まで行きたいです。










ラクダの背の手前から、アイゼンとピッケルに変えました。

ここからは左手の雪庇に気をつけながら痩せた雪稜を登って行きます。
トレースを外さないよう慎重に行きます。





























パックリ割れている!

すぐ脇を慎重に進みます。
















とても静かな山歩きになりそうです。
今日は何人くらい入っているのだろうか・・・・・
駐車していた車から想像すると、先行者一人だけで、遠くから掛け声が聞こえたので
バリエーションルートに1パーティか・・・・・・

いったん下って、急斜面に取り付きます。
徐々に傾斜が強まっていきますが、雪が締まっているので快適に高度を上げていきます。
ピストンですので、帰りの下りは一番の難所になりそうです。

天神尾根を見ると、もうロープウェイの終着駅よりも上にいます。










斜面を登りきった安全な場所で休憩。

何となく厚い雲に切れ目が見えてきました。











しばらく見上げていると・・・・
・・・・ (゜o゜) オオッ!



















きっと主稜の景色も見えない、ガスガスな山頂だろうと思い、うつむき加減な歩みでしたが
いきなりテンショウンが上がりました。

ザンゲ岩、確認。











後ろから来た方と話をしました。
とてもパワフルな方でガンガン登っていかれます。
帰ってからヤマレコで確認すると、茂倉岳まで歩かれたそうです。
















雲海が見えてきた・・・・(*_*)











今日は生憎の天気だけど、もし山頂の手前あたりから雲が切れて雲海が広がるような景色になったら
最高だろうな~なんて思っていたら・・・・・・・そうなってきた!
 景色の変化を実感しながら一歩一歩・・・・・


振り返ると、もう一人登山者を確認しました。

今日の西黒尾根からの登山者は、私を入れて4名
あとバリルートからの3人・・・・先ほどもう登り終え帰って行かれました。

















晴れてきたというより、自分が雲の上の晴れのエリアに来たという感じかな・・・・・























もう山頂も近いです。

この濃紺に近い青空と白の景色、今年は見る事ができないかと思っていた・・・・
















爼嵓かな














小屋が見えてきました。

西黒尾根、登りきった。  \(-o-)/   

































山頂に到着。

スタートから4時間50分でした。 どれくらいの時間が掛かるのか分りませんでしたが
トレースがしっかりとあり、雪が締まっていたので思っていたよりも早く着いた印象です。
























新潟県側は良い天気のようです。主稜を境に天気が分れますね。

風も弱く穏やかな天気です。そして何より人がいませんです。

まだ時間は早いので少し周辺を歩いたり、景色を見ながら小屋のベンチでゴロゴロしようかとも思いましたが
帰りの西黒尾根のルートが気になります。
やはり初めてのコースですので時間を掛けて核心部を通過したいので山頂を後にしました。






































行きは視界不良でよく見えなかったのですが
登ってきたトレースを眺めると、凄い稜線を登ってきたんだな~という感じです。










核心部と思っていた斜面を無事に下りました。












クライムダウンすることはありませんでしたが
ピッケルを2本にして片方は補助的な支えに使えたので安心して下れました。
午後になっても、よく締まっていたので良かったです。ここがグズグズになったら
けっこう緊張するかと思います。

この後も気が抜けないルートが続きます。























ザックを下ろして休憩する所はないのですが、時々立ち止まっては景色を眺めています。
















山頂を振り返る。

行の登りでこの景色を見ていたら、また違った印象の山登りになったかも・・・・・










ラクダの背を越えたらピッケルを仕舞ってストックと交換します。








後はノンビリ・・・・リラックスしてブナの森を下り帰ってきました。














急いだつもりはなかったのですが、やっぱり雪山の帰りは早かった。

下りは2時間30分でした。

とても登りがいのある素晴らしいコースでした。
ここを冬に登れる体力だけは、何とか来年以降も維持しておきたいです。
ただ私が登ることができるのは、トレースがしっかりあって天候に恵まれた時だけですけど。



3月9日







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