コブシの花の咲くころは

平日の静かな山を気ままに歩いた記録です

奥久慈の山探索 ~その2

2018-06-29 06:42:42 | 登山


この山域にもヒナランが自生しているのでは・・・・・と思っていたので
日射しの当たる尾根筋の岩場から少し戻って、傾斜の強い山腹を上下しながら
日射しの届かない岩場の下に回り込んでみようと思います。

一段下りた場所から、カニの横這い状態で慎重にトラバースしたり、
また下りたりを繰り返していると、どうしても回り込めない岩場にさしかかって
しまいました。

ところが、よく見渡して見たら、その場所には古いロープが放置されていて
これを手掛かりにすれば、何とか回り込むことができそうです。ただ、かなり劣化していて
使う気にはなりませんでした。きっと何かの目的で以前ここへ来た人が設置したのでしょうね。

引き返そうかと思いましたが、何だか気になったので、もう少し下りてから何とか回り込んで
みました。 その先の斜面の岩場を見上げて見ると・・・・・


何かピンク色の花がイッパイ咲いているのが目に入ってきました。




















最初はシモツケが咲いているのかと思いましたが、よく見てみると・・・・・

ウチョウラン!

ワサワサと咲いています。その先にも点々と・・・・

4~5m上ですので、少し近づいて撮影してみようかとも思いましたが
何だかチョット咲き過ぎている?・・・・というか趣きがない感じがしたので止めました。

この花は、岩陰に隠れるように2~3株がヒッソリと咲いている景色が似合いますね。
これだけ咲いてしまうと園芸のような雰囲気になってしまいます。

先ほどのロープはウチョウランを観察するため?
違うでしょうね、きっと盗掘が目的だったのではと思います。
ただ、ずいぶんと昔の事でしょうね。
今は以前と同じか、それ以上に花を咲かせています。






      



岩場を更に進んでいたら少し上に一株だけヒナランを見つけました。
やっぱり、ここにも住んでいました。








望遠で寄って・・・・・


















なんとも可愛らしいランです。

しかしまだ半分位しか開花していないのですね。
奥久慈では岩陰に咲くヒナランは7月上旬頃が見頃なのでした。

少し湿り気が出てきて、イワヒバが覆うような薄暗い岩場になると
ヒナランが点々と見られるようになってきました。









































大きさは、こくらいです。














周辺の岩場を移動しながら、イワヒバの隙間を見ていると、まだまだこれから咲く株が
間から点々出ているのが見えてきました。

















こんな岩場が2か所ほどあり、もっと注意深く観察すれば
かなり多くのヒナランに会えると思います。
ただ最初に書いたとうり、ブヨがやたらと多く、せっかく治りかけたカブレに
追い打ちを掛けられそうでしたので、このあたりで引き上げてきました。
最初は見えませんでしたが、足元などにも何株もいて、自生している
数はかなり多いのではと思います。


3週続けて、それぞれの山で見つけましたので、自生している範囲も
広いのかもしれませんね。




       




大汗かいて消耗したので、沢沿いで涼んでクールダウン・・・・・




















このあたりは、日が落ちるとホタルが舞うのですね・・・・・

本当は先週で奥久慈の探索は終わりにして、今日は別の山域へ行く予定でしたが
今、自分が一番気になっている所へ・・・・との思いで、再び奥久慈の山を訪れました。

梅雨が明けて猛暑日が続くようになりそうですので、さすがに今回でいったん終了となりそうです。





6月26日











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今日も奥久慈探索へ !

2018-06-28 16:00:37 | 登山


探索する山域が房総丘陵から奥久慈の山へ・・・・・

房総へは、ナビや地図を見なくても好き勝手に何処へでも行けるようになり
コンビニの店員の顔を覚えるくらい通いましたが
奥久慈は、まったくのアウェイ感があるので、土地勘が付くまでは
まだ、しばらく通わないとね・・・・・

今日もマイナーなルートを2か所ほど歩く予定です。
真夏日になる予報ですので、涼しい早朝にスタートできるように
深夜に自宅をに出て、4時過ぎに到着することができました。
ゆっくり準備して5時にスタート。



      





初めての山域でのマイナーなルート・・・・
まず登山口らしい所がわかりづらく、探すのが一苦労です。 (--;

ウロウロしながら、たぶんココだろうと夏草が伸びた道を分け入っていくと
テープを見つけました・・・・・・まずはホッと一安心です。
けど、この不安で心細い感じが最近の山歩きでは
あまり無かったので、何だか新鮮な感覚です。






緑に覆われて薄暗い感じは房総と変わりありませんが
千葉では見かけないヒオウギの特徴ある株が点々と現れます。




















稜線に出ると岩場が多く日射しを直接受けるようになりました。

午前中は、この岩場周辺を慎重にトラバースしながら、上ったり下りたりを繰り返し
植物探索に時間を費やしました。

朝のうちはまだ気温が高くないので快適でしたが、湿度が高めで
しはらく時間を忘れて動き回っていたら、暑さと筋肉疲労で
約3時間くらいでバテバテになってしまい、探索を続けたい
気力はあるのですが、体力が底をついてしまいました。





しかし、思っていた以上にワクワク、ドキドキする楽しい時間でした。





最初、目に入ってきたのは岩場を覆うマメヅタランでした。


















手前の日当たりの良い岩場にはマメヅタランがビッシリと着生しています。
こんな景色が見たかったので嬉しいのですが、ここから眺めるだけです。
その背後の影になった黒っぽい岩場には、ムギラン、イワヒバなどが着生していて
双眼鏡でよく見ると、ウチョウランが点々と咲いていました。





























同じような雰囲気の場所が、今自分のいる足元から真下にかけて
広がっている岩場に出会うことができました。















目線の位置で、花が終わったマメヅタランを観察していると
果実を見つけました。


















ムギランが多くの果実を付けるのとは対照的に、マメヅタランは滅多に
果実を見ることがありません。

こうして目線の位置で見ることができないと、果実と確認することは、ほぼ無理だと
思います。




森の中は、端境期で花が少ないのですが、岩場では夏の花が咲いて
賑やかな所もあります。

ミヤマスカシユリは丁度さき始めたところでした。
この花も険しい岩場に自生しています。











マンネングサの種類やキリンソウも咲き、イワヒバも葉を広げています。
















イワヒバは丹沢や房総でも見かけますが、ここ奥久慈の自生数は半端ではないです。
岩場を一面を覆っている景色を、至る所で見ています。













ここまでは、それほど危険ではない岩場での観察ですが
後半は少しきわどい場所で、トラバースしながらブヨにたかられても
めげずに撮影してきた花々です・・・・・・


・・・・・つづく



















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咲き始めたヒナラン

2018-06-21 19:27:45 | 登山


2週間が過ぎて、ヒナランの花は咲き始めただろうか・・・・・

幸い天気に恵まれたので、今回もやまそだちさんと一緒に様子を見に行ってきました。
今回は探しながら歩くのではないので、森を眺めながらノンビリ行きます。

岩場が多く、森は深く・・・・

西上州と房総の森を、たして2で割ったような感じかな・・・・・
食害がないので、林床も緑に覆われています。いつも見るスカスカの森とは違うので
気になる岩場へ向かうには、常にヤブ漕ぎがセットになっていて結構難儀します。



















カエデが多いので紅葉の時期には歩く人も多いのではと思います。
よく歩く房総、丹沢、奥多摩などの森とは植生が違うので
地元のやまそだちさんに教わりながら歩きました。

丁度、バイカツツジが見頃でしたが、最初私には見えませんでした。
普通のツツジと違い、隠れるように咲きます。
ツツジの中では、とても風情がある感じがします。















これはオヤリハグマだそうです。

南関東では見られませんね。










前回は蕾だったクモキリソウも咲きはじめました。














途中で気になる岩場を見つけたので、何とか近くまで行こうと、必死に藪を漕いで
トラバースしながら回り込んでみたら、イワヒバに覆われた岩の隙間に
点々と赤い花が咲いているのが見えました。

これはウチョウランが咲いているのだと思います。

前回も見られましたが、まだ蕾の株が多い感じでよく探せませんでした。
今回は丁度花が咲く時期になったおかげで、思っていたより多くのウチョウランが見られました。

一か所だけ何とか安全に回り込んで、目線の位置で見られそうな場所がありました。


先に行って、まず確認してみます。

























イワヒバと一緒で、ウチョウランらしい花景色です。

ここなら、やまそだちさんも大丈夫そうです。













近くには、カヤランもいました。













前回も別の岩場で見ていましたが
花の時期に来れば、もっと多く見つけることができるような気がします。












周辺の岩場を双眼鏡で細かくチェックしてみましたが
新たなヒナランを見つけることはできませんでした。

今回はイワヒバが全開して葉を広げているので、ウチョウランは確認できますが
小さなヒナランを探し出すのは、目線の近くまで行かないと厳しい感じです。















自生地に到着しましたが、2週間という短い間に夏草やシダが伸びていて
最初は何処に咲いているのかわかりませんでした。

何度も斜面を食い入るように探していると、ようやく見えてきました。




















シダの葉を少し除けて撮影しました。
まだ、一番下の花が咲き始めたばかりです。

シダで覆われてしまったので見つからない訳ですね。
他の株もイワヒバやシダに覆われていたので、時間を掛けないと
なかなか見えてきません。


険しい岩場に自生していたヒナランは・・・・・




































まだ咲きはじめの株から半分位咲いた株もあります。

日当たりの良い場所では、キリンソウと一緒に咲いていました。




























これくらい咲いたら見頃といって良いでしょうか・・・・・

七夕の短冊のように、小さな花が集まって咲いている花景色は
何とも可愛らしく、ヒナランという名前どうりの様子です。

もう少しすると一番上の花まで咲くのでしょうが、今シーズンはこれで終わりになりそうです。
きっと他の場所を更に探索すれば、もっと素敵な花景色に出会うかもしれませんが
来年の楽しみにしようと思っています。



4月に、やっとフウランに出会えた時、そろそろ房総探索も、ひと段落したかな・・・・・
と思っていた所でした。
・・・・・ここ何年間、ずいぶんと歩きましたからね

これから少し茨城の山を広く探索してみようかなと思っています。
きっとまだ出会ったことがない花にも会えるのでは・・・・・と思います。

今回はヒルもいないので、調子に乗って好き勝手にガサガサ歩いていたら
酷く、かぶれてしまいました。
毛虫か毒蛾かわかりませんが、全治2週間です (--;

この時期のヤブコギは、大汗かいても厚手のしっかりした上着かヤッケを着た方が良いです。
たしか何年か前に房総探索で同じ反省をしていたのですが・・・・・・
月日が経つと忘れてしまいますね。




6月19日














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咲きはじめたアワチドリ

2018-06-15 18:38:06 | 登山

今年は花の開花が早いので、もうアワチドリも咲き始めていると思い
この後は、昨年に花を見た場所へと行ってみることにします。

雨上がりの森は湿度が高く、水蒸気で煙っています。
着替えたばかりなのですが、すぐまた汗だくに・・・・・











オオバジャノヒゲが点々と花を咲かせています。











クモキリソウも珍しく何株か見かけました。












濡れた岩には、ケイワタバコが咲き始めています。
まだ満開ではないのですが、岩場をビッシリと覆うように着生しているので
満開になると見ごたえがあると思います。













アワチドリが咲いているような雰囲気もしますが
どちらかというと、アワチドリはもう少し風通しが良く
少しだけ日射しが当たる場所を好むような感じがします。

そしてそんな場所にやっぱりいました。
ダイモンジソウやイワヒバなどと相性が良いです。

・・・・・しかし、まだ固い蕾ですね。













この株は少し蕾が膨らんでいて、もうすぐ咲きそうです。












もう咲いている株もあるのではないかと、周辺を見上げて探していると
一つだけ花が咲いているのが見えます、



















もう少し日当たりの良さそうな所を探していると
丁度、開花しはじめた株を何株か見ることができました。


















まだまだ蕾だけの株も多く、ここの見頃はもう少し先になりそうです。

昨年と違う場所もよく探してみると、蕾を持った株が点々と見つかりました。














一番上の蕾が咲く少し前が丁度見頃なのでしょうか・・・・
なかなか丁度良い時期を予想するのは難しいですね。
昨年より少しだけ早いのかな・・・・という感じでした。
機会があれば、そのころまた来てみたいです。





6月12日











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梅雨時の房総探索

2018-06-12 23:16:16 | 登山



台風が通り過ぎて天気は回復傾向のようなので、予定どうり房総探索へ・・・・
沢沿いを行くと房総丘陵では雨量が多かったようで、こんな所に滝があったのかなと
思うはど、普段はチョロチョロと水が垂れている程度の岩場を水が音を立てて
流れ落ちていきます。










ここの沢沿いの道には、ツチアケビが点々と自生しているので
花の様子を見に来ました。

雨が上がったばかりなのか、森の中は水気を含んで濡れています。
沢沿いはシダ類が多く新緑のような緑が薄暗い森に映えます。










周辺の樹々は、テイカカズラやフウトウカズラなどが全体に絡んでいるので
緑に覆われたボンヤリとしたシルエットになります。



















たしか以前はこのあたりに多く出ていたはずだけど・・・・・
と思っていた場所には、ツチアケビはいませんでした。
それでも沢沿いを奥へと行けば点々と見られたので先へと進みます。

キセルガイが活動的な雨上がりのの森です。











花のない薄暗い森の中で、
ハッとするくらいの美しさを感じた、コバノギボウシ。










しかし、行けども行けども、ツチアケビが見当たりませんです。 (--;

おかしいな・・・・

腐生のランですので、毎年同じ場所には出てこないのですが
場所的に多く見られた所ですので、何処か一か所くらいは見つかっても
不思議ではないはずですが・・・・・・

見落とすような大きさではないので、周辺を眺めながら
まあその内に見つかるだろうと思っていましたが
更に奥へと進んでも見つかりません。


今年は裏年?

ショウキランと違い、だいたい同じ場所には
また出てくるものだと思い込んでいたのが間違いかな・・・・・

それでも一株くらいは見つけないとね・・・・と思い気合いを入れて
泥と汗にまみれながらガサガサと入ってみても見つからず・・・・
何だかんだと沢の源頭近くの倒木帯まで来てしまいました。



倒木の隙間も見ましたが、結局ツチアケビは見つかりませんでした。

そのかわり周辺はナツエビネの自生地になっていて
朽ち果てた倒木の上にも着生していました。

















こうして倒木の上に着生して花が咲く風景は見てみたいですね。

周辺にも点々と株があり、ひっそりとしたナツエビネの自生地でした。








結局ツチアケビには出会うことがなく今回は諦めです。
泥まみれになったので、滝の水で汗と泥を流してから車に戻り
着替えてから次の場所へと移動します。



・・・・・・つづく




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