コブシの花の咲くころは

平日の静かな山を気ままに歩いた記録です

見頃になったウチョウラン・・・・・奥久慈

2021-06-25 18:41:32 | 登山

岩場に咲くウチョウランなどが見頃だろうと思い今回も奥久慈を歩いてみることにしました。

岩場では、キリンソウ、マルバマンネングサ、イブキジャコウソウなどの花が咲いています。









丹沢、房総周辺でも咲く姿を見る事ができますが、最近は奥久慈が気に入っています。
食害がなく、他に咲く花が多いのも理由ですが、やはり人が少なく静かで山深い感じが良いです。
今回の山は多く咲く群落などはないのですが、岩場にポツポツと咲いている風景も風情があります。















崖地のイワヒバの隙間から咲く株が多いのですが、
イワギボウシの葉に隠れるように咲く花もいます。






















同じような環境にヒナランも住んでいます。
こちらは、まだ咲きはじめたばかり・・・・・























この山の岩場では、ジガバチソウも多く自生しています。
ウチョウランやヒナランが咲くような環境ですので、最初はクモイジガバチかも・・・・
と思いましたが、普通のジガバチソウでした。

















岩場の花はこれくらいにして、次は杉林に咲くキンセイランの自生地へ移動します・・・・


しかし自生地を目指して登って行くと、いきなり周辺が明るくなってきました。
見上げて見ると、なんと自生地周辺の植林の森は全て伐採されていていました。

日射しが降り注ぐ伐採跡地は重機が入る道もできていて、地形まで変わっていて
どこが何処だか、まったくわからなくなってしまいました。
苔むしてシットリしていた森は乾いた土がむき出しになり
どころどころ水に濡れている所は湧き水や小さな沢が流れていた
所だと思います。

キンセイランは植林の森に多く自生していますので、植林が伐採されるまでの寿命なのですが
何とか見つけた残骸を見ると、昨年にわかっていたら何株かは近くの同じ環境の森に移すことも
できたのにな・・・・と残念な気持ちです。

きっと花は今が見頃だと思うので、時計を見ながら別の自生地へ行く事にしました。


次に訪れた自生地の森は、以前と変わりなく花は咲いていましたが
咲いている株は少ない感じで、なかには途中から黒くなって枯れている株も見かけます。

ここの自生地まで、前回は途中から藪コギして来ましたが今回はその藪も薄くて歩きやすい印象でした。











先週のカモメランもそうでしたが
今年は場所、種類によっては花が咲く条件が良くなかった感じがします。
それでも広い自生地ですので、探しながら見て行くと、綺麗に咲いている株にも会えました。




























昨年と比べると、一つの株の花数は少なく、少し貧弱な感じもしますが
この時期に薄暗い森の中で咲くランの中では、ひときわ大きく目を見張る花です。











雲行きが怪しくなり、森の中も暗くなってきました。











秋になったら、紅葉を見ながら周辺の山をまた探してみようと思います。




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イチヨウラン、カモメラン

2021-06-17 17:41:44 | 登山

稜線の高山植物も咲きはじめたので
西黒尾根に続きKさんを誘ってロングコースを歩く予定でした。















林道を歩いている時は青空も見える良い天気で、私の好きなミヤマカラマツが
清楚な花を付けていました。今日は寒気が入るので天候の変化に気をつけていましたが
途中から稜線を見上げたら、もうすでに暗い雲に覆われきて、遠くには雷雲も見えてきました。
これだと、きっと何処かで雷雨に合いそうでしたので、予定を変更して周辺の森を2ヶ所ほど
花を探しながら歩くことにしました。

周辺は苔や羊歯が多いシットリした森ですので、イチヨウランやカモメランが住んでいそうです。
運がよければ咲いている花に出会うと思います。
















富士山の樹海を歩いているような森で、サルオガセが垂れ下がり、樹々も苔むしています。









以前にヤブレガサの下にカモメランが隠れていたりしていたので
下から覗くように見ていきます。










Kさんが、薄っすらとピンク色が透けて見える美しいギンリョウソウを
見つけてくれました。











この葉はカモメランです。よく探すと葉は多く見かけましたが花は見当たりません。










ようやく苔の上に咲く小さなカモメランが目に止まりました。








カモメランは首が長くて撮影が難しい印象がありますが、こんなに
小さなカモメランを見たのは初めてです。

どうも今年は花を咲かせるには良い気象条件ではなかったようです。

草むらの中にも・・・・・・花は傷みはじめていますので、もう終盤ですね。










果実を付けたイチヨウランの株を見つけました。









きっと花を付けた株も何処かに住んでいるでしょう。

決して珍しいランではなく、場所によってはよく出会う花なのですが
いざ探すとなると、なかなか出会わないもんです。

気を付けて眺めていかないと、森の景色の中に同化してしまうタイプですので
ゆっくりと・・・・それらしい場所を見て行きます。

マイズルソウがちょうど咲き初めていました。










ここには、きっと居るだろう・・・・と思う場所
を探すこと数ヶ所目、
ようやく森の中にポツンといる姿を見つけました。










一株見つかれば、周辺にもいると思うので
じっくり見回していくと、近くにもう一株・・・・














静かで居心地が良い所なので、あまり入って来ないでね・・・・・と
言われているような気もしたので、ここでは離れた場所から撮影しました。



近くで再びカモメランに・・・・・











ずっと森の林床を眺めていたら、探す目が森と同化してきたのか
目に特殊フィルターを付けたように、不思議とその後は多くの花が見えてきました。















何か話し合っているような・・・・

















花の模様も様々・・・・












後ろ姿も・・・・











周りが暗くなってきたと思ったら、雨粒が落ちてきました。
サッサと切り上げて、車にもどったら途中から土砂降りの雷雨に・・・・・
稜線へ向かっていたら、間違いなく帰りに遭遇したと思います。
車を走らせても、ワイパーが追いつかないくらいです。

ところが、しばらく走ると路面がドライになったり、また豪雨になったりと
目まぐるしい天気でした。











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岩場を埋め尽くすマメヅタラン

2021-06-11 18:51:12 | 登山

・・・・・前回のつづきになります。


ザイルを垂らして慎重に岩場を降ります。
マメヅタランの花だけなら尾根の上の岩場でも十分に観察はできますが
スケールが違う景色がそこにはあります。
































反対側の陽ざしが入らない岩場にも多く着生していますが
ようやく咲きはじめた感じで、多くはまだ蕾でした。












足元から更に下の方までマメヅタランでいっぱいです。



















何とか両手が使える安定した足場があったので
周辺のマメヅタランを接写してみます。
































更にマクロモードで・・・























いつか出会うだろうと思い描いていた景色にやっと出会えた感じがします。





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咲きはじめた ウチョウラン、ムギラン・・・奥久慈

2021-06-10 20:33:01 | 登山


4月の奥久慈の探索で出会った岩場、マメヅタランやムギランが多く着生していて
花の季節には、ウチョウランやヒナランなども咲くのではと思い、今回はやまそだちさんと
一緒に奥久慈を歩いてきました。

先週の谷川岳ではまだ咲いていたイワウチハは果実になっていました。
一回り小さな葉を見るとツヤがあって葉脈が美しく、雪国のイワウチワとは
別物のような感じがします。










薄暗い植林帯の林床にはテイカカズラがビッシリ・・・・










樹に絡んで登っていくと、葉っぱの形が変わっていきます。








上の方の花が咲いている葉は一回り大きく違った雰囲気になります。
そういえば房総でよく見るフウトウカズラも地を這う時はスペード形ですが
樹を登っていくと、普通の葉の形になっていました。










奥久慈の山でよく見かけるツクバネ。
雌花には4枚の長い苞があり、秋には羽根になります。
この時期に見ると緑の花が咲いたように見えます。














やまそだちさんにバイカツツジが咲いていると教えてもらいました。
よく下の方から見渡すと周辺に点々と咲いています。
一般のツツジとは違い、隠れるように咲いていて花数も少ないです。














岩尾根になってきたので、淵を注意深く見まわしていくと
小さなピンク色が目に入ってきました。ウチョウランが咲き初めています。




















花期が長いランですので、これからしばらく楽しめます。
ムギランの花も咲き初めていました。





















岩場を見下ろすとマメヅタランも咲いている様子。
やまそだちさんには待っていていただき、慎重に岩場を回り込み下降して
見にいってみます。


・・・・・・・つづく。













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谷川岳 ~ 西黒尾根は花の季節に

2021-06-03 19:29:07 | 登山


北関東は晴れ、新潟も一日晴れる予報になりました。
この時期にしては貴重な晴れですので、Kさんを誘って谷川岳へ・・・・
上越の山々の稜線の雪も消えて、花も咲きはじめたと思うので
青空と景色を眺めながら、ゆっくり西黒尾根を登ろうと思います。

ベースプラザの駐車場を8時スタート、帰りのルートは山頂に着いてから
考えようかと思います。

Kさんはクサリ場を心配していましたが、過去に緊張した記憶もなく年輩の登山者も多い
クラッシックルートですので心配はないかと思います。















花の季節に西黒を登るのは2回目で、前回が30年以上も前になります。
その時はピストンでしたが、山頂周辺の残雪が多く、霧で視界が悪かった為
帰りは間違えて天神尾根方面に少し下ってしまいました。

懐かしくなって当時のアルペンガイドを取り出してみました。







昭和53年版で、著者は山岳同志会の創立者 齋藤一男氏でした。
開いてみると、人で混み合う土合駅が写っている写真があり
懐かしい時代を感じます。

西黒尾根の解説の中に・・・・・ある人達は初登攀を凱歌に足どりも軽く、
またある人は遭難の飛脚として駆け下りた道だった・・・・と
同志会の人ならではの解説がありました。


・-・-・-・--・-・



スタートから石がゴロゴロある急登ですが、しっとりした雪国の森という感じで
林床にはアケボノシュスランを多く見ました。










花が咲いた株も見ますが、数は少ない感じです。





















このあたりのイワカガミは終わっていて
ユキザサ、マイズルソウが咲いています。










ラクダの背を過ぎると森林限界を超えたかのように視界が広がり
雪の消えた尾根に花が咲き初めていました。



































陽ざしが強いので暑さでバテないか心配していましたが
湿度が低くカラッとした天気で、稜線を吹き抜ける風がとても冷たく
汗ばんだ体を冷やしてくれるので快適です。






























花が多いと岩場の急登も気になりません。

視界が良いのでアルプスの岩場を歩いているような感じがして、楽しい西黒尾根
青空が眩しく、秋のような雲が出ています。

























クサリ場も無事通過、笹原の奥、国境の先に見えるのは巻機山かな・・・・










山頂も近くなりました。





















ホソバヒナユキソウ、ハクサンコザクラも咲き初めています。
眺めの良い場所で、しばしの休憩

















谷筋に雪が残る山々、咲きはじめた花達
澄み渡る景色に青空・・・・夏のアルプスを贅沢に先取りした感じです。

ザンゲ岩を過ぎると雪渓が出てきました。













キックステップで慎重に行きます・・・・青空が眩しい~
滑り止めは要りませんがサングラスは必要です。
ストックは持っていた方が安心です。










小屋が見えて来ました。



























ノンビリ撮影したり休んだりで、スタートから5時間半、トマの耳に到着。
一人の方がいらっしゃったので話を聞くと、朝の天神尾根からの登山者はそこそこいたそうですが
早々と帰られたようです・・・・・冬山と同じですね。


その方も帰られると、山頂は貸し切りになりました。
私達はなるべく長く山に留まりたい派ですので、景色を眺めながら
ゆっくりお昼をいただきます。













今年3回目の谷川岳、Kさんも2度目で前回は3月に天神尾根から私と来ています。
ほぼ同じ方角を小屋の下あたりから撮影した冬の主脈








すっかり八ヶ岳を抜いてお気に入りの山になりました。

じっとしていると風が冷たくて上着が必要になってきました。

14時、静かな山頂を後にします。

西黒尾根の下りは疲れた足には辛そうですので
天神尾根~ロープウェイで帰ることにしました。

























エリアが違うと出会う花も違ってきます。

天神尾根にはシラネアオイが点々と咲いていました。



















ムラサキヤシオが青空に映える









北側のトラバース道になると雪も残っていて
イワウチワの残り花に会えました。









ミヤマスミレも多く白花も見かけました。









雪の残る沢筋の法面を見ているとウスギオウレンが咲いていました。
今年丹沢では見つけられなかったので、嬉しい発見です。

















最終ロープウェイの時間が4時30分ですので
時計を見ながら、花も見ながら・・・・・・

今回もロープウェイ最後の客で無事に帰ってきました。








6月1日



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