旧盆が過ぎ、ナツエビエが咲く時期になりました。
春に新しく見つけた自生地は、昨年見た場所よりも株が多く
とても楽しみです。
今年も、やまそだちさんと一緒に見に行ってきました。
車を走らせると房総は、田んぼの稲穂も実り、ツルボも咲きはじめ
どこか秋を感じさせる風景が広がっていました。
エアコンの効いた車から降りると、クラッとくる直射日光に
猛烈な暑さ、そして今日は、湿度が高いので、外で靴を履きかえるだけで
もう汗だくです。
厳冬期の八ヶ岳、車のドアを開けたら、あまりの寒気で、すぐに
ドアを閉めた時・・・灼熱の夏が恋しいな~なんて思いましたが
だめです やっぱり、夏のほうが辛いです・・・・(-.-;
そんな勝手なことを思いながら、蒸し風呂より、さらに蒸し暑いのでは
ないかと思えるような植林帯を登っていきます。
これは、コクランかな・・・
森の中は、これといった花はなく、雨が少ないせいか乾燥しています。
ヤブを漕いで、倒木に難儀しながら目的の場所に向かいます。
ようやく自生地の沢に降り立ち、出会ったナツエビネは・・・・
干からびていました! (- -:
この夏は房総も雨が少なく、乾燥で花芽が途中から育つことができなかっ
たのでしょうか。
足元は沢床ですが、まったく水はなく乾燥していてカラカラです。
春に来た時は、法面からは水が滴り落ち、水の流れもありましたが
完全に干上がり、実生が育っています。
かなり長い間、雨が降っていないのでしょう。
この大株は、しっかり咲いたら、それは見事だったでしょう。
途中までは、なんとか咲いた感じですが・・・・
この株は、途中から黒くなり折れてしまっていますが
下の方は、なんとか咲いたのですね。
雨が例年どうりに降ってくれていたら、丁度見頃だったでしょう。
沢を下り、花が美しく咲いている株がないかと探しますが
どの株も同じでした。
今日は、三脚を初めてもってきましたが、昨年のような美しい姿を
写すことができませんでした。
わずかに咲いている株を三脚を立てて接写してみます。
この渓の自生地、数の多さや両手で抱える位の
大株もあり花の時期を待ちわびていましたが、残念です。
また来年に期待することにします。
8月20日
深山幽谷にひっそり咲くナツエビネ、自然って厳しいんですね。
でも力強さも秘めているでしょう、来年、立ち直れるといいですね。
房総の山は標高こそ低いですが
ほんとうに深山幽谷という雰囲気のところに咲きます。
食害も盗掘も心配なさそうですが、自然の厳しさは
どうしようもないですね。
株は、しっかりしていますので、条件が整えば、妖艶の花を
来年咲かせてくれると思います。
藪をかき分けて向かった先、可愛い可憐なナツエビエ
こちらでは見かけないナツエビエ、毎回珍しい花々のお届けに
感謝しています、ラン科の花は花弁に特徴がある様に思えました
長野県でも南信や木曽あたりには、自生していると思いますが
なかなか出会うことがない花だと思います。
野生種とは思えない造形美と薄紫の色、初めて見た時は
とても驚きでした。