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~頭を使ってではなく、カラダ(感性)で子育てしてみませんか~

とことん体験

2012年05月14日 | エッセー
 乳幼児期の発達をぐ~んと伸ばすとっておきのツボは、
 ママが、ゆったりしていつもそばにいること。
 そして、大人は、よほど危険なこと意外は、手も口も出さないこと。
 の二つである。

 特に、『初めて』の体験は、自力で成し遂げたという満足感を十分に味わわせてあげたい。

 そして、『とことん』飽きるまで味わいつくさせてあげたい。

 子どもは、とことんやったら、次に行く。
 でも、途中で『危ない!』あるいは『ダメ!』と言って、中断させると欲求不満が溜まっていく。

 寝返りしようとしている赤ちゃんをが手を貸して寝返りさせてあげていない?
 まだ、自力でお座りできない赤ちゃんをポンとお座りさせていない?
 (お座りさせると結構大人しく遊んでくれるので助かるよね。
 でも、自力で座れないってことは、まだ、背骨や骨盤が出来上がっていないってことだから、むりやり座らせると将来、背骨や骨盤のトラブルで悩むかも。)
 まだ、はいはいもしていない、歩くことができないのに、ベビーサークルなどに座らせていない?
 (足の筋肉だけ先に発達して、上半身はまだまだだと、全身の筋肉のバランスが悪くなるよね。運動神経に影響しない?)
 6ヶ月の頃、たまたま、ティッシュの箱が置いてあって、1枚スーッと引き抜いたら、これがおもしろいんだ。もう1枚・・・もう1枚・・・・・もう1枚・・・・エンドレス・・・。
 ママが気づいたときには、時すでに遅し。からっぽってことはよくある。

 人差し指と親指であのうす~いティッシュ1枚を抜き取るって技は、オリンピックの体操選手内村航平君なみの離れ技なのだ。チガウカ・・・。でも、6~7ヶ月の赤ちゃんにとっては、かなり高度な神経技で、これをすればするほど脳神経は発達していく(と思う)。

 6ヶ月健診で、『あなたは、ティッシュ何箱許せる?』ってママたちに聞くと、みな、ほんとうにみんな顔を見合わせて『ムリ』みたいな顔になる。最初のママが、『1箱?』とやや苦しそうに答えると、次のママも、苦しそうに『1箱』と内心ゼロと言いたいけれど言ったらいけないかなぁと思っているような顔で答えてくださる。そうなると、みんな『1箱』と回答する。が、しかし、最初のママが『ムリ。ゼロ。』と言うと、その次のママも、『ムリ。ゼロ』とすんなり答えてくださる。これが、最初に『どれだけでも・・』と言うママに当たると、どうなるかっていうと、『え~、ムリ。がんばって1箱。』という感じになる。まぁ、めったにいないけど。ときどき、ハンカチをティッシュみたいに入れて遊ばせているという賢いママもいるけれど・・・・・。
 つまんでいる姿を見たら、すぐ、『ダメ!』と言って箱ごと取り上げるというママが大多数だ。
 
 まぁ、2~3箱くらい見て見ぬふりをしてほしいもんだ。
 出したティッシュなんて、ビニール袋にでも入れときゃ、ちゃんと使えるじゃんって思うんだけど、どうして許せないのかなぁ。
 途中で、取り上げるくらいなら、最初から赤ちゃんの目に止まるようなところに置かなければいいのになぁって思う。お預けを食らうってつらいよね。というか、取り上げられてお預けもないんだから、たまったもんじゃないよね。
 もし、パパが、「ゴールデンウイークは、デイズにーランドに行って隣のホテルに泊まろう。」と言ってくれていて、何もかも準備して、「さぁ、出発!」という時になって、急に、「やっぱり行くの止めよう!」なんて言ったらどうする・どんな気持ちになる?

 わたしは、「くそ~!このヤロー!! 」とギャーギャー叫んで、それでも腹の虫が収まらないでプンプンし続けるだろうなぁ。そして、いつまでも根に持ってしまうだろうなぁ。ひょっとすると離婚の危機にまで発展するかもしれない。

 まぁ、そこまでいかなくても、ママともととっても美味しいランチのお店に行ったら、定休日で開いてなかったとしたら、どんな気持ち?どうする?
 そんなことが何回か重なったらどんな気持ちになる?

 6ヶ月の赤ちゃんのティッシュはそれくらい赤ちゃんにとって大切なティッシュだのだ。

 親指と人差し指でつまむという発達は、すごいことなんだよ。脳神経と筋肉の絶妙なバランスがあってこそつまめる。これを思う存分あきるまでさせてあげて、もう少し大きくなると、小さな積み木を上手に重ねられるようになる。でも、この時期にそういう遊びをさせてもおらえていないと、不器用になる。5本の指で積み木を持つ子どももいたりする。体験不足なのだ。

 生後3ヶ月くらいになると、ひとりで自分のカラダを使って、飽きもせずに一人遊びをする。
 これが大事。
 指しゃぶりもよくする。
 どの指が一番美味しいかなぁ?って感じでむしゃぶり、へたをすると握りこぶし全部を食べようとしている。よだれをたらたらこぼしながら。
 これを邪魔しちゃいけない。

 集中力は、ここから始まる。

 一人遊びをしているときは、そっと見守ってそばにいるだけでいい。

 飽きるまで。

 おじいちゃん、おばあちゃんも一人遊びのときは、忍の一文字でがまんして見守ってほしいと思う。孫がかわいくてかわいくて抱きしめたい気持ちは十分わかる。なんでもたまにならいいけれど、いつもそうだと、孫は欲求不満を抱えた集中力のない飽きっぽい大人になっちゃうぞ!

 幼児期になると、砂・泥・水ととことんをしたい。

 すごいよ。
 何もなくても、砂・泥・水さえあれば、子どもは一日中遊べる。

 わたしは、よく車で20分の知る人ぞ知る隠れ渓谷に連れて行った。がたごと道で道中大変だけど、何ヶ所か穴場があって、自分たちだけの秘密の場所みたいになっているのでリフレッシュできた。朝のトーストとコーヒーとお昼のツナおにぎりを準備して、朝、8時半には我が家を出て、帰るのは、いつも4時とか5時だった。
 
 遊具なんてなくても遊べるチカラをつけさせたかった。
 な~んて、うそ。
 本当は、家にいると散らかって散らかって、自分がどうにかなりそうだったから。
 どうせ、散らかっている状況が変わんないのなら、家でギャーギャーわめくだけ損。ストレスが溜まるだけ。
 で、思い切って、川へ連れ出して、私は、ごろんとリラックスタイムにすることにした。
 川に小さな子どもを3人も一人で連れて行くなんて信じられない・・・かもしれないけれど、いつも神様に祈っていた。そして、いつでも川に飛び込めるように、浮き輪に紐をくくりつけた救命グッズを持ち歩いていた。

 おかげで、よく遊びよく遊ぶ子どもたちに育った。

 へたをすると、水たまりで泳ぎだす。


つぎは、『 とことん体験 2 」  です。
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