総合漢方にんぷ薬・総合漢方育児薬

~頭を使ってではなく、カラダ(感性)で子育てしてみませんか~

母親洗礼

2024年06月30日 | エッセー
  最近、女性って、妊娠して出産して育児してというプロセスを経て、信じられないくらいの忍耐力を身に着けていくという凄い存在なんだなぁって、しみじみとする。
 赤ちゃん訪問で、『ママたちと世の中の母親ってすごいよねぇ。こんなに大変な思いをするのに、二人目三人目を産むんだもの』と共感しまくりだ。
 つわりとお産と夜泣きの3点セットを三者三様な体験を通して、潜り抜けていく。だって、一度、お腹に宿したら、もう引き返せない、逃げ出せない24時間営業一生営業の母親になっちゃうんだから。ほっぽリ出せないという前代未聞の状況であっちぶつかりこっちぶつかりしながらも、どうにか前を向いて命を守っていかんとする。
 つわりもひどい人はひどい。そして、長い人は長い。
 お産も、陣痛の強い人は強い。そして、長い人は長い。
 夜泣きも、一晩眠れない人もいれば、何か月も続く人もいる。自分のことは何もできないし、眠れる時間があるだけでシアワセという人もいる。ずっと、抱っこで腱鞘炎になる人もいる。

 それでも、二人目を産もうって思えるなんて、アンビリーバブルだ。

 男性には、わからないだろうなぁ。
 吐き気とか吐くという症状は、地獄だ。
 波のようにやってくる陣痛も、地獄だ。
 夜、寝させてくれないレベルの夜泣きも地獄だ。

 なのに、また、産もうと思える。
 すごい。

 おまけに、育児だ。子育てだ。
 ちっとも自分の思い通りになんかいかないから。

 思いどおりにちっともいかないことをあっちぶつかりこっちぶつかりしながら、体験する中で、悟る。
 それが間違いだったと。

 思春期以降の思い通りにいかないレベルは、人生がかかっているから、これまた半端ない。

 本気の応援を子どもは欲している。
 思いどおりにしたいレベルの応援ではない。

 本気の応援とは、なんだろう?
 

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

疲れの取れ方が全然チガウンダッテ。

2024年06月29日 | エッセー
 今年は、梅が生っていない。
 ほっとした。
 どうしてかっていうと、梅仕事をしない私を夫が責めてこないから。
 夫の実家の周囲には、これでもかっていうくらい梅の木がある。
 いつかは梅干しづくりをやってみたいという憧れがあった私は、退職した年に、早速梅干しづくりに初チャレンジした。先生がいないので、本と睨めっこしながら、本先生の言う通りにやってみた。
 めちゃくちゃ手がかかった。
 1週間くらいは毎朝、梅干しを1個ずつひっくり返すなんてお仕事もあった。
 再任用で9時出勤になったから、まだどうにかなったけれど、とにかく手がかかった。
 だから、二の足を踏む。
 だから、だから、今年は梅が全然生らなくて、ほっとしていた。

 青梅の氷砂糖漬けも作っているけれど、なんだか、砂糖の量がヘルシーさを台無しにしていそうで、せっかく作ったのに、結局飲まずに捨ててしまうことも多々あった。

 が、しかし、職場のお掃除をしてくださる細めの女性とちょこっと梅干しの話をしたら、その女性いわく「梅シロップを飲むと疲れの取れ方が全然違うんですよね~。梅シロップは別格。」って、大絶賛。
 なんせ、虚の体質である私。すぐに、その話に乗った。
 養命酒先生のおかげでかなり気力活力が回復し、老衰一歩手前状態から抜け出せたけれど、漲る元気なんてどこにもない。やっとかっと生きている。
 そして、この梅雨という季節だ。
 足がだるい。
 せっかく寝落ちなんて夢の言葉だった私が、股関節ほぐしで寝落ちをゲットし、朝までぐっすりという憧れの日々をようやく手に入れたのに、ここ最近、2回は起きる。
 梅雨時は、水分調節する腎臓に負担がかかるのだろうか。うす~い色のおしっこだ。濃縮する元気がわが腎臓にはなさそう。

 そう思っていた矢先に、梅シロップ。
 今年は、梅が生っていないので作れない。梅も高いし、ざんね~~ん。って嘆いたら、その女性が、少し分けてくださるということに。
 やった~~。
 今から、楽しみ。
 来年こそ。

 今年は、暖冬で、梅の花が早く咲きすぎて、受粉してくれる蜂の登場時期とずれてしまって、梅の実が生らなかったのだそう。
 来年は、大丈夫かな・・・。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

めがねかコンタクトか?

2024年06月22日 | エッセー
 有名な眼科のお医者さんが、コンタクトの話をするという番組で、メガネをはめていらした。

 このショットだけで、きっと、やっぱり、コンタクトよりメガネが目にはいいのだろうと思った。
 四男が、つい最近めがねを買った。夕方以降の車の運転に支障が生じ始めたから・・。今どきの男の子だ。若いから、おしゃれに関してはこだわりがある。いずれは、コンタクトにしたいと言っている。
 メガネも似合うのになぁ~。
 なので、メガネの方が、目への負担も少なそうなので、スルー気味な対応をしていた。

 最近、梅雨で、寒い日もあれば、ムシムシ蒸し暑い日もある。
 やや蒸し暑い日に、10畳くらいの事務室にいた50代の女性が、クーラーもつけずにいらした。この女性、普段、更年期で「暑いあつい。」っておっしゃるのに、どうしてクーラーをつけないんだろう?って違和感を感じた。
 で、「ごめんなさい。クーラーつけていい?』って尋ねた。
 
 そして、クーラーをつけたとたん、「目がどうかある。」ってごそごそし始められた。
 そして、「私、ドライアイなの。」
 どうやら、クーラーの風がドライアイにはよくないらしい。

 その女性曰く、
 「コンタクトを長年使っていると、ドライアイになるんだよね。もう、大変。それと、眼瞼下垂にもなるんだって。」

 なぜ、ドライアイになるか。
 その50代の女性は教えてくれた。
 下のまぶたの内側に、潤い成分を分泌する管がいくつかある。コンタクトを長年使っていると、その管がニキビみたいになって、詰まりやすくなる。それで、ドライアイになる。眼科で、ニキビを潰すみたいな処置をしてもらえば、また、しばらくは潤い成分が分泌し始めるそう。1年くらいはもつかな?
 でも、それが、めちゃくちゃ痛いんだそうな。
 だから、行きたくても行けない・・・と。
 何十年も異物が目の中にあるということは、やはり、不自然。

 眼瞼下垂はどうして?
 って聞いたら、コンタクトを付けるとき、上まぶたと下まぶたを大きく拡げるでしょ。そのせい。
 え?その動作って、一日2回、ほんの数十秒だよね。
 それで、眼瞼下垂になるの?

 ほんのちょっとの圧でも、毎日何十年もかけていたら、眼瞼下垂にまでなってしまうなんて、衝撃だった。
 マットが、お肌の手入れの話をしていて、決して、圧をかけない。優しく垂直に触れるくらいの圧で押すようにって、言っていたっけ。
 恐るべし、生活習慣。

 若いうちは、おしゃれしたいから、コンタクトでもいい。でも、そこそこの年齢になったら、メガネに切り替えた方がどうやらよさそう。
 
 ふと、最近は、美容整形に対するマイナスなイメージがなくなりつつあって、悪いことではないなって感じていたけれど、何か異物を入れるタイプの整形は人体にはよくないかもしれないって怖くなった。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

運動がいいに決まっている。

2024年06月16日 | エッセー
 今朝、テレビで、アルツハイマー認知症の場合、60歳で発症したとしたら、実は20年前の40歳ころから、すでに脳は浸食されている。今、激増している認知症をどうしたらいいかということで、予防としては、運動を毎日することだと言っていた。
 私は、右股関節を運動の人質にとられているので、おかげさまで、雨が降る日以外は、スロージョギングを30分やれている。
 
 人質にとられているのは、右股関節だけではない。慢性疲労なのか自律神経失調なのかわからないけれど、夕方になるとガス欠状態になって寝込みそうになる。そこを、えいやっと気合を入れて走り始めると、走り終わる頃には、なんだかエネルギーチャージできたっていう爽快感をゲットできる。
 毎日日課に運動を取り入れない人って、元気なのだ。必要性をカラダは感じていない幸せな人だ。もしくは、ややしんどいレベルか。

 母は、今、アルツハイマーの真っただ中にいる。
 遺伝もあるというので、ビビっている。
 それもあって、走るが続いているともいえる。

 母を看ていて、長生きに対する複雑な思いを抱かないでもない。
 行く末の自分を案じてしまう。

 おそらく、アルツハイマーを早期発見したとしても、その進行は止められないのではないだろうか。だとしたら、とっとと進行した方が、本人も周りも幸せかもしれない。自分に自信をなくしていくという時間は少ない方がいい。
 もちろん、若すぎる方の場合は別である。母のように70代から少しづつ異変が生じ始めたような場合は、好きなように生きた方がいいかもしれない。もともと頑固だったと思う。それが、70代に入って、認知症?ってチラッと過り始めた頃に、いくら散歩を勧めても、しなかった。
 運動は、せめて、50代から習慣にしていた方が身のためかもしれない。

 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

つわりメソッド

2024年06月15日 | エッセー
 NHKのドラマ『燕は戻ってこない』を観ている。
 代理母のお話である。
 北海道から上京してもうすぐ30歳の派遣社員の女性が月給14万の極貧生活から脱出するために選んだ道が、代理母。選んでみたものの・・・。
 一方、不妊治療をしてきたけれど、妊娠できなかった夫婦の物語。バレエダンサーという遺伝子を残したいという夫の強い思いから、妻の反対を押し切って代理母を選択をしてみたものの・・・。
 併せて、原作の桐生夏生さんの本も読んでいる。
 さすが、桐生さん。
 作家って、奥が深いな
 このテーマって、物凄くナイーブで、白黒つけられないテーマである。
 夫婦二人の生活を選択すると決めたのに、夫があまりにも子供を望むので、それなら養子縁組をという妻に自分の遺伝子を残したいという強い思いの夫。

 いろいろあって、主人公は妊娠した。
 いざ、代理母生活を送り始めたら、大金と引き換えに子作りの機械みたいになってしまった自分と折り合いがつかなくなり、人工授精の6日前と5日前に違う男性と爆発してしまった。もう誰の子かわからないという呪いの物語になってしまって、今後の展開に目が離せない。

 それはさておき、その主人公に、つわりが襲ってきた。1週間、ほとんど飲まず食わずの寝たきり生活になってしまった。誰も頼る人がいない孤独の中、いろいろあって、元バレエダンサーだった夫の母(黒木瞳さん)が見舞いにやってきた。いわゆるサラブレッド家族だ。
 あまりの美しさにわが母とのギャップに驚く主人公。

 その黒木瞳さんが、宣う。
 この世は、すべてメソッドありき。
 バレエもメソッド。
 妊娠したら、妊婦さんのメソッドがある。その目的に向かって、そのメソッドに従って、よりよきものをめざす。
 つわりにもメソッドがあるのよ。
 まず、しょうが。
 と言って、ジンジャーティーを代理母に勧めた。
 『あ、飲めた。』と水すらも飲めなかった代理母が、驚く。
 しょうがのすりおろしも作ったから、なんでもかけて食べるのよ。

 『それと、ビタミンB6ね。あと、胃酸を中和するために、〇〇カルシウム剤でしょ。そして、葉酸も飲んどくのよ。』

 へぇ~~。
 私も仕事柄、つわりのひどい妊婦さんに何か助言できないかといろいろと調べた結果、つわりに効く〇〇を見つけられなかった。
 胃酸を中和するには、確かに、カルシウムはよさそう。ビタミンB6は、どうしてよいのだろう。

 でも、黒木瞳さん、ボソッと、『でも、孫に関しては、メソッド通りにはいかなかったわ。』とぼやく。

 印象的だったのは、帰宅してから。
 敵対していた嫁に、『あの人は、私たちと住む世界が違いすぎる。何の目的も持たずに努力もせずにただ生きてきたような人達だわ。』とまくしたてた。
 息子が、母の選んだバレエダンサーの嫁と離婚して、イラストレータの今の嫁と結婚したことに、ずっと、面白くなかった義理母が、努力してきた人間同士というカテゴリー、否、努力して成功を勝ち得た人々というカテゴリーか・・・。そのカテゴリーで親近感を持つという人間の不思議を垣間見た。

 ビタミンB6について、さぁ、調べよう!
 
 
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

疑心暗鬼冷蔵庫

2024年06月09日 | エッセー
 昨夜、夕方7時前に夕食を食べ始めた。
 そして、対スロバキア戦の男子バレーを観ていたら、にわかにお尻あたりが、ぞわ~~~っと痒くなり始めた。
 え?何?
 ぷつぷつと赤い小さな湿疹が、お尻を起点に全身に(特に、足の方に向かって)拡がっていった。
 かゆいかゆい。
 なんだこれ?
 これって、もしかして、蕁麻疹?

 土曜日の夜だ。
 ヤバい。
 どんどん悪化してしまったらどうしよう?
 もしかしたら、痒くて一晩眠れないかも。

 そうだ。ホメオパシーがあった。エイピス(蜂の毒から作られたもの)があったかな?
 と探しに。
 あった~。
 30分毎に3回なめた。
 8時過ぎ頃は、赤い湿疹も全身に拡がり、融合している湿疹もあったけれど、9時頃になると、だんだん退いてきた。

 ほっとした。
 何もしなくてもよくなったのかもしれないけれど、もしかしたら、エイピスのおかげかもしれない。

 それにしても、何が原因だったのか。
 おそらく、否、絶対、消費期限切れのキムチだ。
 実は、お昼に息子にキムチうどんを作った。
 息子は、すぐに下痢をするので、めっちゃ、味変に敏感だ。
 今までも、期限切れのキムチを入れてどうってことなかったので、ちょこっと入れてみたら、息子が、一口食べて『これ、期限切れている味だ。』って。それでも、うどんの麺を7割くらい食べていた。が、案の定、下痢に。
 
 その残りを夜にチンして、私が食べた。
 もったいないばあさんなので。

 自信があった。
 少々、消費期限が切れても、自分の味覚と臭覚で使うか捨てるかを判断してきた。それで、お腹を壊すことなんてなかった。
 だから、息子が常々、消費期限を非常に気にすることを軽くみていた。

 ごめん。

 息子にしてみれば、ただでさえ、下痢に怯えているのに、敢て、期限の切れた食品を口にする勇気はないのだ。
 息子にしてみれば、わが家の冷蔵庫はビクビク冷蔵庫だ。私は、いつ頃買った食材だとだいたい認識している。でも、息子は自分で購入していないから、消費期限過ぎても平気で料理する母親の冷蔵庫は、不信感しかない。

 疑心暗鬼冷蔵庫。

 そりゃぁ、いちいち消費期限を確認するはずだ。
 だいたい、男性って下痢気味な人が多い。男性ホルモンのせいなのだろうか。男性で便秘っていう人は、だいたい超甘党だ。健診で問診していてそう思った。 
 そして、よく耳にする。消費期限や賞味期限をめっぽう気にするって。
 そりゃ、そうだ。
 きっと、わたしみたいな母親の存在のせいだ。
 
 
 でも、今回、息子の気持ちが、よ~~~くわかった。
 さすがに、私も、また、昨夜のような急性蕁麻疹になるのは怖い。

 肝に銘じた。

 少なくとも、息子には、消費期限切れのものは出さないと。

 キムチって、発酵食品だ。
 だから、他の食品よりも長持ちするんじゃないかと勝手に思っていた。
 熱を加えても死なない菌が増殖したのだろうか。それとも、何か毒素が発生したのだろうか。

 

 
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いのっちの電話に出逢えた奇跡

2024年06月01日 | エッセー
 図書館の新刊コーナーに『中学生のためのテストの段取り講座』という本があって、何気に借りて読んでみた。
 生きるとは、段取りだという切り口が、斬新で新鮮で、坂口恭平さんっていったい何者?って興味を持った。
  『どうして勉強しないといけないの?数学も古文も社会に出たらほとんど必要ない知識なのに・・・。計算も計算機やエクセルでササっと正確にできちゃうじゃん。』
 子どもからこんな質問をされた時、一瞬、詰まる。
 『脳トレよ。』って答えてきた。
 『筋肉も使わないと脂肪になってしまうでしょ。脳も使わないと脳がスムースに働かなくなるからね。』
 

 『良い成績を取って、よい大学に行って、大手企業に就職して、あるいは、お医者さんになって、はい、安泰。だから、勉強するのよ。』
 という解答はしたことない。

 『別に、僕は食べていければいい。勉強好きじゃないし・・・。』なんて返されたら、何も言い返せなくなるから。
 
 坂口恭平さんの
 テストは『段取り力』をつける力を養うためのいい訓練の場であるという発想は衝撃的だった。
 段取りか・・・。段取りも脳トレの一つとも言えそう。

 『大人ってどういうこと?』 
 これも、思春期の子どもたちの大きなテーマ。
 思春期の子どもが大人を見るとき、自分のことは棚に置いといて、嘘をつかないか、忖度しないかってめちゃくちゃ敏感に感じ取る。
 そして、少しづつ、実は、自分の心の中にも、しっかり、嘘をつく心や忖度する心が存在することを実感して打ちのめされていく。もがく。
 そしてそして、最終的に、人間って、大なり小なりよい心とよくない心(妬みや批判、差別)を持っていて、自分もそうなんだともがきながらも納得し、分裂した心を再構築していく。そうやって、自分の良くない心にも人の良くない心にも寛容になっていく。 

 それが、大人だと私は考えていた。
 そして、私は、まだまだ大人になりきれていない。
 批判の対象が、身近にいるために、人の良くない心にしょっちゅう出会ってしまって、自分の良くない心が常に刺激され続けている。
 つまり、寛容になれない。
 よくない心って、威嚇射撃する心かな。
 先日も、農業の会社に勤めている夫が、雨の日は行かないと宣言したので、雨が降っていたし、起きてこなかったから、起こさなかった。
 寝坊した夫は、なんで起こさなかったんだと怒って、ギャーギャー言いながら、慌てて出て行った。
 もう、がっくり。何歳だ。子どもじゃん。
 
 何で、人を責める?
 夫は、そういう人間である。
 自分の非を認めない。意地でも認めない。
 認めたら、自分で自分を支えられなくなるからだと思う。
 もちろん、本人は、気づいていない。

 自分で自分を支えるために、自分には非があっても、非を認めないという思考で自分の弱い心を支えて生きてきたんだと想像する。
 おそらく、思春期を乗り越えていない。
 自分の心の中の正邪の邪を認めることに耐えらないから、邪を他人から指摘されようなものなら、瞬時に攻撃する。もはや、生活習慣病だ。
 
 
 坂口恭平さんは、大人ってどういうことでしょう?という問いに、『自分で自分を支えてあげられる』ってことだと答えている。
 ただし、こう付け加えている。

 自分が自分で救える、助けなくちゃいけないからといって、できないのに、誰にも言わずに一人で黙々と助けようとするのも大人ではありません。
 それも子どもです。
 子どもはすぐにできないと拗ねます。
 できないことを受け入れることができません。
 だから、どうしたらできるようになるのかと人に聞くことができません。
 すぐに、拗ねて、拗ねてしばらく時間がたってから、少しずつ、素直になって行きます。

 そして、この『素直になる』っていうこともとても重要な大人になるための技術です。
 
 坂口恭平さんは、社会に出ると、段取りしか求められないと言ってもいいという。大人になるって、この段取り力がつくことだとも。でも、学校では、学校の先生が段取りを決めているから、その訓練ができていない。
 その段取り力をつけるのに最も適したものが、テストで好成績を取るために、自分でスケジュール表を作って実行するという訓練。
 そして、自分で段取りしてテスト勉強をして好成績を収めるということこそ、自分で自分を救うことの訓練になる。
 だから、テストはそんなに悪いものではない。
 
 『今日一日何をやるのかを朝仕事を始める前に全て決める』

 これがまず、段取りの基本。

 坂口恭平さんは、建築の大学に入って、大工さんについて、仕事を教わったことがあって、その時の大工さんから、『大工の技術とかどうでもいいから、まず、段取りを覚えろ』って言われて、『段取りって何?』って聞いたら、『今日一日何をやるのかを朝仕事を始める前に全部決めるだけだよ。』って。

 段取りする力がつくと、不思議と自然と自分で自分を救う力がついてくるそう。
 坂口恭平さんは、『自分で自分を救えるようになったら、今度は人を助けるんです。もっと言います。人を救うんです。』とはっきり言う。
 将来の夢とかほっといていいです。そんなの気にしなくていい。
 人間にとって、生きのびるための技術で一番重要なのは、この、人を助けるってことなんです。それは、ボランティアでやりましょうみたいな空いた時間にすることではありません。率先して、最初にやるべき、人間にとって一番、大切な行為です。

 目が覚めた。
 それこそ、四男が来年、いなくなったら、空いた時間に『いのちの電話』のボランティアとかできたらいいな・・・なんて、チラッと浮かんだばっかりだったので、甘い考えだったと思い知らされた。

 

 

 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする