総合漢方にんぷ薬・総合漢方育児薬

~頭を使ってではなく、カラダ(感性)で子育てしてみませんか~

リバースで・・・。

2017年07月17日 | エッセー
 『リバース』が終わってしまった。
 白黒はっきりつける世界観とは、正反対の人間観。今でも、じ~~~~~ん。
 果たして、自分が、市原隼人の演じた彼だったら、あの時、何を選択していただろう?果たして、玉森くんだったら・・・。三浦くんだったら・・。藤原竜也だったら・・・。
 お酒を無理やり飲ませた挙句、就職の決まっていない友人に飲酒運転だとわかっていて、しかも、大雪の道を運転させただろうか。そして、そのことを警察に言えただろうか。言えなかっただろうか。
 三男と四男と3人で、この番組を毎週見ていて、3人で、頭を抱えて、どうなんだろう?とわからないという世界の住人になっていた。

市原隼人演じる彼は、商社という大企業に内定が決まっていた。学生時代から、いわゆる勝ち組で多分、エリート意識ってあったと思う。10年後、意中の女性と結婚して子供も一人いて、順風に見えたけれど、実は、左遷され、毎日毎日ねじの箱詰めをする日々。でも、彼は、それを妻に言えず、いかにも商社の最前線で頑張っている・・・・というような,そんなプライドの高い人間。
 大企業に内定が決まっているという設定か・・・。
 玉森くん演じる彼は、高校教師になっていて、お酒断ちをしていた。ずっと、ずっと、背負っていた。そして、ビールで乾杯して景気づけをするという野球部の裏の伝統という嘘で塗り固めた人生をスタートさせまいと野球部のキャプテンと真剣勝負をせんとしていた。
三浦くんは、神奈川県魏の父親の後を継ぐのが当然という洗脳のために、好きでもない国会議員の娘と結婚するも、ダブル不倫の渦中にいた。
 藤原竜也くんは、今回は、おどおどとした自分に自信のないいいやつで、いいやつなのに、まばゆい勝ち組の市原隼人くんや玉森くんの意見に反論できず、飲めないビールを無理やり飲まされた親友を吹雪の中、送り出してしまった。せめてもと、彼の好きな美味しいコーヒーを入れたポットを持たせて・・・・。しかし、それが、ビールに追い打ちをかける出来事になるとはつゆとも知らず。そう、コーヒーに親友の好きなはちみちを入れたのだけれど、親友はそばアレルギーを持っていて、そのはちみつはそばの花のはちみつだった・・・。

物語は、警察にお酒を飲んでいた、無理やり飲ませた、無理やり行かせたという事実をふれないまま10年が過ぎようとしたところから始まった。武田鉄矢扮する元刑事の事件の真実を明かさんとする執念という介入により、重い口を開き始め、彼らが今まで封印していた真実が解き明かされていく。そのプロセスが人の心の弱さや強さを鮮やかに浮き彫りにしていく。誰、脚本家は?って思った。派手ではないけれど、淡々としているけれど、じ~~~~んと心に問いかけられるようなドラマだった。マイ名作だ。
 保身のためにうそをつく。きっと、誰だって、一度や二度は経験あると思う。でも、それで、誰かが死んでしまうなどという恐ろしい体験はそうしないと思う。
 10年後、何もなければ何も変わらなかった。
 しかし、武田鉄矢扮する元刑事の出現により、封印が解かれていった。
 彼らが、真剣に10年前の事件と向き合い始めることで、彼らは脱皮していった。人として強くなった。そして、人生が好転していった。市原くんは、妻に左遷されていることを正直に伝え、そして、本社に戻れた。三浦くんは、親の敷いたレールから決別し、自分の人生を歩き始めた。玉森くんは、たった1回の缶ビール1本で野球の県大会をあきらめるなんて馬鹿げているとマジで怒って、父親の権力を借りて隠蔽することを正義だと思い込んでいる生徒の心に嘘を背負うとその後の人生がうそで塗り固められて身動きできなくなるということを響かせることができた。そして、藤原達也くんは、勇気を出して、彼女の元へ・・・。
 
 湊かなえさんの本は読んだことがなかった。でも、このドラマを観て、読んでみたいと思った。作家ってすごいなって思った。
 正しいとか正しくないとかそんなことではない世界観。
 自分が正義だと思ったこと、それは、たぶん、ぐちゅぐちゅいろいろ考えすぎることではなく、0.2秒の直感かも・・・を表明する勇気こそ、人生を好転させる底力となる。でも、市原隼人くんや玉森くんは、0.2秒で無理やり行かせることを即決っしたかなぁ。いや、きっと、迷ったと思う。あるいは、胸算用をしたと思う。天秤にかけたと思う。迎えに行きたいけれど、内定決まってるし・・・。とか、彼は、酒飲めないタイプなのに売りやり飲ませて、運転大丈夫かな。でも、彼は、内定決まっていないし・・・。などなどということが0.2秒の間に、頭の中を駆け巡ったと思う。
 
 私の日常にも、人を直接死に至らしめるほどのことではないけれど、0.2秒胸算用ってよくある。
 たぶん、これを辞めたら、人生好転するだろうなぁ。打倒、0.2秒胸算用だい。

 
 

 


 
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キレルは記憶の起爆剤?

2017年07月06日 | エッセー
 たまたま土曜日の夜9時過ぎにチャンネルをNHKにしたら、めぐみさん司会の思春期とキレルというワードが目に飛び込んできて、以外と面白い感じだったので、最後まで見てしまった。居間には、たまたま、20歳の三男と13歳の四男がいた。彼らも、わがことに当てはめてしまったようで、詰まんないからチャンネル変えろ!ともいわず、ついつい見ていた様子。
 この番組は、かなり多くの思春期の子を持つ親たちに勇気を与えてくれたのではないだろうか?
 番組の出演者は、脳科学者と私がかねがねいいじゃんと感じている渡辺久子さんという方だった。渡辺久子さんって、コラムの紙面上でしか知らない方だったので、お顔を拝見できてよかった。この方が、また、いいことをおっしゃったんだす。

 脳は、思春期までどんどん発達していく。もちろん、その後も、発達は続く。
 脳は、後ろから前に向かって発達していくのだそう。そして、最後に発達するのが、額の方にある前頭前野。前頭前野は、感情をコントロールする働きがあり、思春期の頃はまだ、前頭前野が発達していないので、キレルのだという。キレル以外にも、不機嫌になって、『別に・・』『うざい』『クソババァ』などなどの言葉を発したり。よくある話だ。
 しかし、それもある時期だけで、前頭前野が発達していくと、自然と落ち着いてくる・・・・らしい。

 思春期の子をもつ親にとっては朗報。

 そうか。キレルってそういうことかと納得。
 じゃぁ、大人になってもキレる人って、前頭前野の発達がいまいちってこと?

 つまり、脳が子どもから発達していないってこと?

 残念な大人っていっぱいいるなぁ。

 急に不機嫌になる人。感情に任せて怒りを表現しちゃう人。
  
 渡辺久子さんって小児科医だということが、後でネットで調べててわかった。いい先生。
 思春期に親子でギャーギャー言うということがとっても大切だと断言してくださった。ギャーギャーの日々にくたくただけれどもそれでいい。否、それが大事とおっしゃるではないか。親子で同じ力関係でギャーギャーいえるという『やりとり』こそ、人間関係の基盤づくりに欠かせないもので、そのギャーギャーが社会に出てから大いに役立つのだそう。
 ぎゃーぎゃーに疲れ果ててた私だったけれど、少し、楽になった。
 最近は、私の声のトーンが少しでもとんがっていると、四男は、すぐ『キレナイデ!』って訴える。怒ってはいるけれどキレテイルつもりはない。でも、息子はキレテイルって言う。怒るって、子どもにとっては、すべてキレルというグループに属するんだろうか。
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