死者は時の権力者の勝手解釈に汚される。
靖国のそもそも、「薩長藩閥政府神社」
靖国神社と幕末維新の祭神たち: 明治国家の「英霊」創出 | |
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● 「魂」の抜けた談話 ”70年談話”、不要と再三忠告したのに…
あぁ、やっぱり出してしまったね。ずらずらと歴史的経緯なんぞ、どこの誰も聞いてないのに……。このアベシンゾウってのは、出たがりなんだね。無理やりテレビ番組を組ませたり、保守系資本構成のニコニコなんたらに出まくったり、BS番組には、圧力だか、機密費だか知らないが、行使して、滔々とおバカな持論を展開する。その総まとめが、昨日の70年談話。まあ、こういう手法で逃げ切ろうと云う思考そのものが、アベシンゾウ政権らしいと言えば、たしかに、この政権らしい。
伝聞を並べ立て、他人がアア言った、コウ言った。オマエはどう思うのだ?記者クラブの仕込みQ&Aじゃあ、まともな質問すら期待できない。この男の体質、資質すべてが露呈した、シンボリックな談話だとも言える。所謂、テクニックに走り、本末転倒した、魂抜きの談話と云うことだ。これじゃ、余程上手な「意訳」でもない限り、世界の人々を納得させる言葉にはならないし、ましてアジアの人々へのメッセージにもならない。筆者から見ると、上手に出来た司馬遼太郎紛いの歴史歪曲本なのだが、アベシンゾウと云う人間を具現化した、見事な歪曲謝罪文である。
流石に、世界のマスメディアは、アベシンゾウ談話が、イカサマ談話だと論破している。一番、評価しているメディアは、すべて国内の記者クラブメディアだ。これが、日本人として最も恥ずかしい。この作文を作った人間は、どうやってアベシンゾウの本心を言外に含ませるか、苦労したのだろう。結果的に歴史認識を間違い、自己認識まで間違った。ただ、「巧言令色鮮し仁」な声明文等に馴染んでしまったアベシンゾウは違和感なしにヘラヘラ語った。厭々読んでいると云うより、名文だと自負しているのだから手におえない。何を詫びたのか皆目見当もつかない。村山元首相が、俺の意など継承していないとお冠である。
≪ 70年談話:村山元首相が批判 談話継承の認識「ない」
村山富市元首相は14日、大分市で記者会見し、安倍晋三首相が発表した戦後70年談話について「何のためにおわびの言葉を使ったのか、矮小(わい しょう)化されて不明確になった。植民地支配や侵略などの言葉をできるだけ薄めた(筆者注:普遍的なものに置きかえた)ものだ」と批判した。村山談話が継承されたという認識は「ない」と述べた。
村山氏は「長々と言葉に配慮し、苦労して作った文章だというのが第一印象。しかし最後は焦点がぼけ、何を言いたかったかさっぱり分からない」と述べた。
一方、安倍談話が「先の世代に謝罪を続ける宿命を背負わせてはならない」とした点については「(政府の姿勢を)はっきりさせれば謝る必要はない。 安倍首相が最初から(村山談話を)継承すると言えば、それで済んだ。本来なら談話を出す必要はなかった」と反論した。 ≫(毎日新聞:佐野格)
世界のメディアも、アベシンゾウが仰々しく騒ぎ立てていた「70年談話」を注意深くウォッチしていたようだ。日本のマスメディアの数倍、冷静に談話の内容を分析している。概して、批判的とまでは言えないが斜に眺められている。しかし、注目を集めたフレーズが“将来の世代に謝罪を続ける宿命を背負わせてはならない”であった点はかなりの問題になるだろう。“日本は、もう謝るのに飽き飽きしたし、盛りだくさん沢山詫びたので、今回限りにするからね。” そう表明した70年安倍談話だった。
*だから、オマエは出すなって、言っただろう。嫌アベの筆者でも、たまには塩を送っているのに、聞きもしない。当たり前だが……(笑)。ただ、中韓両国は、アベの70年談話に関して、ぼろくそに批判していないところも、注目に値する。あまりにも、日中韓のいがみ合うが度を越して、二進も三進も行かなくなる一歩手前で、踏みとどまる意志が働いた感じもないことはない。ロシアのニュースは、一日遅れでしか解釈記事を示さないので、 常に一日遅れる。当局の承認印でも貰う為か、単に興味がないか、どちらかだ。
★「近隣諸国が要求していたような安倍首相自身の言葉による率直な謝罪は避けた」 (WSJ)
★「首相の支持母体・国家主義者たちと、世界の論調とのバランスに苦慮した」 (WP)
★「安倍首相が過去の「村山や小泉談話」を念頭に“繰り返し、痛切な反省と心からのおわびの気持ちを表明してきた”と述べたことに関して、“彼自身の新しいおわびは表明しなかった”次の世代に「謝罪を続ける宿命を背負わせてはならない」とする一方、「謙虚な気持ちで過去を受け継ぎ、未来へと引き渡す責任がある」と強調した。 (ロイター)
★「過去の政権の謝罪を支持したものの、独自の新たな謝罪は示さなかった」、「中国と韓国の怒りを買わないようにすると同時に、度重なる謝罪の要求にいら立ちを感じている国内のナショナリスティックな声にも配慮する必要があった」 (BBC)
★「第2次世界大戦に対する「痛切な反省」を表明し、歴代内閣の謝罪の立場が揺るぎないものと語った一方で、“将来の世代に謝罪を続ける宿命を背負わせてはならない”に注目」 (AFP)
★「安倍総理大臣が過去のおわびに言及した。将来の世代は謝罪をし続ける必要はないと付け加えた」
(新華社電速報)
★「「事変、侵略、戦争。いかなる武力の威嚇や行使も、国際紛争を解決する手段として二度と用いてはならない」、「植民地支配から永遠に訣別」など第三者的な口調を用いた」 (人民網・新華社)
★「安倍談話 村山・小泉談話より後退=「過去形」のおわび」 (朝鮮日報)
★「世代が謝罪を続ける「宿命を背負わせてはならない」とも述べた」 (ブルームバーグ)
★「安倍首相は自らの反省謝罪の弁は語らなかった(直訳)」「しかし、安倍首相は、日本が謝罪することができる回数に制限があるとつけ加えました(直訳するとW)」 (NYT)
注:直訳故に、一部不正確な部分があるかもしれないので、原文等々で確認は各自にてよろしく。
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