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沖縄知事選と朝鮮砲撃合戦:仲井真候補援護射撃とは思いたくないが
普天間飛行場の辺野古移転計画が日米の公式の約束事になっている。しかし、住民感情を重要視する現オバマ民主党政権は、「住民の同意が米軍基地移転の条件の一つ」と言っているが、表向きの民主主義においては、正当な民主主義ルールに則って選ばれた県知事の意志を持って、正当な住民の同意とする受けとめ方が力を持つ。
その後の、「辺野古の海・埋め立て反対派」の実力行使は、見せかけの民主主義においては、正当な地位を確保することは難しいだろう。 28日投開票の沖縄県知事選を国民目線から遠ざけようとする、本土マスメディアの厚顔無恥は目を覆うばかりだ。今回の知事選は、グチャグチャ屁理屈を言おうが言うまいが、仲井真現知事は「辺野古移設も沖縄を取巻く環境次第では考えざるを得ない」と云う蝙蝠のようなスタンスであり、鳥にも動物にも変身しますと曖昧な立場に立脚している。
方や伊波氏は「絶対に県内に普天間代替基地は作らせない」と立場を鮮明にしている。 ご存じのように、菅民主党は政権与党でありながら、独自候補者の擁立どころか、両候補への推薦すら出せない状況で、自公推薦の仲井真候補が勝ってくれると助かるな~と云う洞ヶ峠。日米同盟のシンボリックな普天間移設先で、態度を鮮明に出来なかった責任は重大なのだろう。国民すべてが、沖縄県知事選など、無きものと思ってくれれば良いのにな~、と云う事なのだ。官房機密費が目一杯バラ撒かれているかどうか判らないが、マスメディアは政権与党民主党の思惑に協力しているようにさえ見える。
「牛肉と馬鈴薯」ではないが、仲井真のリアリスト(現実主義者)&伊波のイデアリスト(理想主義者)と短絡的に評価できる。前者が菅・仙谷・前原路線で、後者が小沢・鳩山路線と見ることも可能だ。仲井真は日米同盟堅持、安保を評価しているのに対し、伊波は軍事同盟の安保はやめ、日米平和条約を目指すべきだと主張する。伊波の場合、県内に米軍基地の新設は認めず、ただちに普天間の機能が海外に行くべきであると主張している。
筆者としては伊波の日米安保から日米平和条約と云う主張に、些か違和感を憶える。しかし、知事選の目玉である、辺野古移設絶対反対では支持せざるを得ない。 知事選の各メディアの情勢分析を読むと、伊波が仲井真を追い越す勢いだったのだが、一昨日の朝鮮半島有事の見本のようなものを見せつけられ、沖縄県民の気持ちが、どのように変化したのかが気にかかる。どう考えても、朝鮮半島砲撃合戦が仲井真候補に有利に働くと考えるのが一般的だろう。
日米安保に反対の立場に立つ人々からみれば、米軍基地があるから危ないと云う結論になるし、日米同盟堅持派は、だから米軍のプレゼンスが必要だと主張するだろう。筆者は日本の自衛隊のプレゼンスが抑止になる範囲で、自主防衛志向の独立的強化と日米同盟の対等化が不可欠だと考えている。
副島、植草氏や天木氏の疑いは筆者も同じだ。拙ブログ「懐疑的になるなと言われても“?”がつく、朝鮮半島砲撃合戦」で、沖縄知事選の5日前に起きる偶然へ疑惑を持ったわけだが、「北朝鮮が砲撃を認めたではないか!」と云う反論をいただいた。仰る通り、今回はスンナリと北朝鮮は攻撃を認めた。しかしだ、思いだして頂きたいのだが、鳩山由紀夫が「海兵隊の抑止力を改めて知った」と云う名言(迷言)を最期に総理を辞することになった「韓国軍・哨戒艦撃沈事件」では北朝鮮は関与を頑なに否定した。この二つの事件を一方は認め、一方は否定した根拠が判らない。哨戒艦撃沈時点で後継問題は一定の方向は定まっていた。
筆者はこの朝鮮半島情勢にせよ、日本の政治への間接的関与にせよ、米国が相当のイニシアチブを発揮していると云う疑いは消え去っていない。正直、日本の国民はアバウトに、米国の考えは共和党と民主党に色分けされていると思いがちである。しかし、それはシンプルに見過ぎた結果に過ぎない、だからと言って、一般の日本の市民が、それ以上を知ることも、あまり意味がないことも多い。日本にだって、政党は幾つもある。その政党を構成する人々までが、総論賛成各論反対なのである。それに加えて、霞が関官僚と云う勢力があり、司法警察検察裁判所と云う勢力があり、マスメディア、経済団体、労働組合、農協等々と云う政治プレッシャーグループがある。その上、米国と云う支配者が居るのだから、真相として、誰が何処でどのように支配決定したのか、実は判別不能な事が多い。
それでは、その支配者である米国はどのような勢力に支配されているのか?今なら民主党オバマ政権だから、オバマだろうってわけにも行かない。民主党。共和党があるが、この政党を構成する議員も一枚岩ではない。国防族と云う国防省を中心とした勢力と国務省勢力は反目している。軍産複合企業とネオコンも常に重複するとは限らない。国防省とCIAも反目している。それに、国際金融勢力(ロックフェラー、ロスチャイルド等)が加わり、イスラエルロビースト、労組、宗教団体等が丁丁発止の権力闘争をしているわけで、007ほど派手なアクションこそ観ることは出来ないが、あれ以上に陰湿な権謀術策劇が繰り広げられているのが現実だ。
如何に民主主義、自由主義と標榜しても所詮こんなにものと云う事だ。米国の大統領選の開票作業を見ていても、何だか誤魔化しが通用しそうに見えてくる。我が日本の民主党代表選で誤魔化しがあっても不思議ではない。中国が政治は共産党独裁で、経済は資本主義の矛盾を言い募れるほど、民主主義大国米国だっていい加減なものである。
米国の上記の勢力の幾つかが協力すれば、北朝鮮金一族体制の安泰と引きかえに、あのような軍事行動を取らせるくらい難しい事とは思えない。北朝鮮が御しがたい国家であればある程、日本や他のアジア諸国にとって、米国の安保能力に多大の存在価値を持つわけで、経済で実質的破綻をきたしても、軍事的信頼が覇権に有効であれば、それでも米国の威信は生き残るのである。
第二次大戦敗戦後のソ連邦北方四島帰属にしても、ソ連と日本の領土問題を残す方が米国の国益にベターと考える国だ。北方四島問題が解決しない限り、日ソ平和条約は結ばれない。北朝鮮が韓国・日本・中国にとつて何とも厄介な存在であることは、米国の地位を有利にすることはあっても、不利にするものではない。奥歯に挟まったスルメを取り去らない方が米国の国益に合致していると思えば、適当に火花を散らさせるくらい平気の平左だ。南米の国家が米国からどのような仕打ちを受けているか、南米各国の歴史をチョイと読めば、この事は納得して貰えると思う。
まぁ、日常生活で、こんな懐疑的にモノをみて行けば、神経が参るので、此処まで考え込まない方が平和と言えば平和だ。オヤスミなさい。
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