オーディオ再開!レコードで音楽を楽しもう

オーディオ、シアター、ゴルフ、etcみんな中途半端な趣味だった、もう一度このブログと共にオーディオを再開!

神が宿るマッチング WE728B&RCA245シングル

2021年08月20日 22時58分59秒 | オーディオ


縁あって我が家に収まった、マイクキタ氏の手掛けたアンプ群

 

 

直熱管WE300Bシングルアンプの代表作「WE91型アンプ

そして、WE300Bプッシュプルアンプ、「WE86型アンプ

 

 

いずれも当然ながら素晴らしいアンプである

煌びやかで力強い躍動感を演じるWEサウンド



細身でチョット過激な91B型と

 

奇麗で肉付きの良いサウンドを奏でる86型、

 

まあどちらも音色は同じです

 

 

 

更に芳醇な響きを加えて奏でる傍熱管WE350Bppアンプ、WE142型

 

WE91型、WE86型、WE142型の最新の?

WEサウンドを奏でるマイクキタ氏が造り上げたアンプ群

 

この三台があれば十分と思っていたが

 

 

 

マイクキタ氏の日記を読むと、この三台を遥かに凌ぐアンプがあるようだ

 

「我がオーディオ人生の締め括りに相応しいし秀悦のパフォーマンスを発揮しているアンプ”RCA-245単段アンプ”」



マイクキタ氏はこのアンプを生涯の最高傑作と自ら称賛されていたが

 

私は当初この245アンプには興味を示さなかったが、

 

 

氏の作り上げた様々なアンプを聴きながら、想いを諮るにつれ

そのオーディの締め括りを飾ったRCA-245を聴いてみたくなってきた

 

 

仲介して下さったD氏に聞くと、手元に置いてあるとのこと

 

是非聞かせてほしいと、再びD氏のもとに伺いました 



まじまじと見せて頂くと

「これが人生の締めくくりに相応しいアンプ?」

 

と、疑いたくなるような実にシンプルなアンプ、しかも、マイクキタ氏の日記では

WE618C入力トランス+出力管+出力トランスの初段をアンプを排したシンプルなアンプとあるが、

 

残念ながら何処にもWE618Cの姿は無い、最後に改良を行った記事があったがその時に外した様だ

 

しかもその際に主要なパーツはかなり高値で処分されたような事を書かれていたが

618Cも処分されて、これはもう「抜け殻アンプ」なのかもしれないな~と思いながら

 

 

D氏の処で励磁スピーカーを鳴らしてみたが、正直大したことは無い音

ほかのD氏のノイズの無いアンプと比べると、非力で魅力に欠けるサウンド



シンプルな音の小出力アンプにしか思えなかった

 

D氏もそのサウンドに全く興味を示さないようで、



北さんも年取って狭いマンションで小出力で楽しむのにちょうどよかったのかな? 

そんな話をしながら、D氏自慢の21世紀電源を搭載した「ノイズの無いアンプ」の視聴会となりました






期待薄ながら持ち帰り、マイクキタさんのお気に入りのスピーカーWE728Bで音を出してみて

 

 

驚いた

 

今まで私に衝撃を与えたどのアンプよりも、鮮烈な衝撃を与えてくれた

カーメンマクレーのLIVE盤をかけたのだが、音を出した瞬間に

 

「LIVE会場にワープしたように感じた」

 

まさに自然でリアルなサウンドステージ、しかも今までに体験したことがないレベルの

 

静けさ・リアルさ

 

今までの再生音楽の概念を全て覆すようなサウンドステージ

 

 

これを聴くとWE91Bや86はあざとい音造り、

350B演出過多に感じる、音を必要以上に演じる必要はない

 

 

そんなことを歌い上げるRCA-245単段アンプ

 

 

 

改めて氏の日記を読み直してみたので245の日記を抜粋します

①、何故単段アンプなのかは「出力管と電圧増幅段共通のB電源への逆起電信号はアンプの動作に悪影響を及ぼす」との言を信じて

  前段の増幅部を割愛しS/Nの向上と数少ないディバイスのキャラクターを存分に発揮させたいからである。

  幸い手持ちにはWE-618Cという高昇圧比のIn-putトランスとRCA245ナス管とそれに見合ったマグネクエスト製のOut-putトランスがある。

  しかも1928年に開発されたWE⁻49Aアンプの筐体もある。

  WE-618C In-put Transの高昇圧比がRCA245の単段アンプを実現させた

  勿論電源部も手持ち部品で平滑回路の逆起電信号に配慮したチョーク2段のダブルπ型で構成した。

  周波数特性はNFを掛けないアンプとしては申し分ない

  (10Hz:-10dB、50Hz:0dB~1kHz~10KHz:0dB、12KHz:⁻1.0dB、15KHz:-1.6dB,20KHz:-3.2dB,25KHz:-6dB)当然のことながら雑音レベルも問題ない

  さて肝心の音質であるが一番期待した音の抜けの良さは存分に発揮しており低音域のスケール感、

  中音域の分厚さ、高音域の伸びと全体的に上品さのある音色と併せて

  S/Nの良さは音楽を長時間聴いていても疲れないのとワクワク感の醸成が何とも言えない!!

 

 

②、RCA-245単段アンプは我がオーディオ人生の締めくくりに相応しい秀悦のパフォーマンスを発揮してくれる。

  このアンプの決め手は入力トランス+出力管+出力トランスだけのため使用される部品が少ないく

  使用する部品のキャラクターがもろに音色に反映することである。そしてS/Nの良さにも反映されている。

  高昇圧比のWE-618C入力トランス(白色)は存分にウエスタンサウンドを彷彿させてくれていると私は自己暗示をかけている。

  パワーアンプとしての周波数特性もNFBなしでも十分に高域まで伸びており満足している。

 

③、RCA245単段パワーアンプへのこだわり!!

  RCA245直熱出力管はガラス加工の限界に近い極薄のガラスがナス型をしている。

  まさに古代遺物の風情を漂わせているが決して出てくる音は古めかしいものではない!!

  245単段パワーアンプは紹介記事にある事柄を忠実に表現すると同時に全体的にしっとり感がみなぎり

 

  日本酒に例えるとじっくりと熟成された大吟醸のような音質に感ずる。これは出力管が直熱管の所以か、

 

④、我がオーディオのFinal Answerと成すべく製作したRCA-245単段パワーアンプであったが、マイミクさんの評価では飽きない音と

  いい評価を得たが、その後思い付きで二つのことをしでかしたら更に一段と高音質が得られ表題の如く

  「飽きない音から、聴きたくなる音へ」を実現した。

 いずれも遊休品を活用したので新規投資はなくCP値は抜群!!

 Brush-upその1

 パワーアンプの入力トランス(WE⁻618C)の昇圧比(600Ω:85KΩ)では単段パワーアンプとしてはややゲイン不足気味であったのが気になっていた。

 そこでCDPとPre‐Amp間にRep-Coil(WE-111C)を1:2の比率で介在させた。

 結果:総合ゲインが6dB増す ことにより音力が重畳されて溌剌さが一段と加わった

 Brush-upその2
 今までは床に直置きだったパワーアンプの下にWellfloatを3点支持で介在させた。

 結果:出力管も整流管もビンテージの茄子管で特にフィラメントのスプリング吊るし構造が、

 スピーカーの音圧を受けて「ゆらぎ」的な影響が音に曖昧を与えているのではとの着目でWellfloatを介在させてみた。

 

 

 

この日記がRCA245の最後の記事となったようだ、

なるほど618Cはゲイン不足で、さらに音を良くするために取り外されたのですね

 

このリアルなサウンドはただ事ではないが、なぜD氏のスピーカーではあまり良い音がしなかったのだろう?

と思いWE755Aに変えてみたが、なんと、

 

音が尖るとまでは言わないが、キツイサウンド、静けさやリアルさも伝わってこない

なんで?

 

WE91型、WE86型、WE142型それぞれでWE728BとWE755Aを聞き比べたが

どの組み合わせもそれぞれの魅力を奏でて、素晴らしかった

 

だがRCA245単段アンプと、WE755Aの組み合わせはお互いの魅力を引き出せない

 

RCA245とWE728Bに戻すと、静かで素直で自然なサウンド、

 

 

しかも心が震えるような、何やら魅惑的な感動を感じます

氏が目指した「聴いて飽きない音」から

常に進化し、到達したのは

また「聴きたくなる音」

 

これはRCA245とWE728Bの組み合わせだけが奏でる

奇跡のサウンドと言ってもいいのかもしれません

 

 

飽くなき探求心で進化し続けたマイクキタさんのサウンドの集大成は

 

素直で自然な音で何時間でも心地よく聴いてられて、聴き終わればまた聞きたくなる

そんな音楽好きは、一日中聴いていても最高に楽しい時間が過ごせるアンプ

 

音楽の感動は「華やか」に「艶やか」に着飾った感動もあれば

ただ実直で自然で素朴な味付けながらリアルなサウンドの感動もあります

 

オーディオの奥深さを感じ、私なりに追求しようと思います