やはりどこにあっても存在感がすごいアンプですね
オーナー宅に納品された、あのWE212Eアンプどんなサウンドを奏でているのか気になっていた
あの、尋常ではないアンプをどのような環境で、どのようなWEサウンドを奏でているのか俄然興味が湧きます
幸運にも、そのオーナーI氏と知り合え、今回お伺いすることができた。
その超弩級のアンプを使って鳴らされているのが、
WEの中でも最も過激なスピーカーWE16Aホーンスピーカであった
超弩級のアンプと過激なホーンによるI氏の奏でるそのサウンドは、かなり危険である
危険といっても別に噛みつかれるわけではないが
その大きくり開いた黒い口から放たれる強烈な音は凄まじいく
一言で言えば凶暴な「ドスの効いた凄み」
その張り詰めた、音の塊と強面の音の緊張感が、
他では絶対味わえないWEサウンドを奏でている
WE555レシーバーをフルレンジで使った最後のホーン16A
このホーンは他のWEホーンとはかなり性格が違うホーンだと思う
ALLメタルのホーンの長さは3メートルもあるのだが、全くそれを感じない瞬発力
ホーンの目的は本来、ドライバーの振動板の音を増幅する役目を果たすものだ
その増幅された音の表現としては、
ストレートホーンでは力強い、エネルギッシュ、押し出しが強い、リアリティがすごい等々・・・・
様々な表現がある、
15Aなどのカールホーンは、その優雅な遠心力を使ったような機能的なスロートにより、
優雅さや艶やかさを纏って雄大に朗々と、
言葉の表情まで読み取れるかのような表現力を持つのに対して
この16Aはスムーズに増幅では無く、
奇怪なスロートにより、縦に横に回って波打ってシャッフルして音を投げ飛ばす、
もっと言えば
音の爆発💥
少し大袈裟だが、そんな過激なホーンスピーカーである
映画のジャンルでは、
15Aが恋愛映画で愛を語るのを得意とするならば、
16Aは間違えなくアクション映画にぴたりだ、
が、映画カサブランカであれば
ハードボイルドなセリフ
「昨日?そんな昔の事は忘れた。明日?そんな先の事は分らない」
こんなボギーのセリフが似合いそう・・
以上は私の個人的な偏見と感情論ですので話を戻します
私は16Aを最強のフルレンジスピーカーだと思っている
たぶんWE555史上、最もレンジ感があり、そのぶ厚いエネルギーと
WEらしい説得力のある音に
I氏も元々はフルレンジ仕様で何の問題もなく楽しんでおられたそうです
が
オーディオの世界では、なかなかそうは「仲間」が許さない
外野から無責任に放たれる、下が足りない、上が伸びてない・・
なぜかこの言葉を、複数の人に言われると
本当に足りなく、聴こえくるから不思議なのだ
オーディオの敵
「欲」
がI氏のシステムでも顔を出したそうで
上を伸ばしたい、
下を増やしたい
レンジに欲を出せば、薄れるのは大切な中域のエネルギー
I氏は、この欲との兼ね合いを調整中とのこと
欲といっても付け足す程度、
しかも全て励磁ユニットによる純度の高い音で
各ユニットの励磁電源コーナー
その電源の多さにあまり近寄りたくない気がするが
とにかくI氏は電源に拘る、
至るところに電源ユニットがある
I氏の16Aはデッドニングとは無縁の仕様で、金属製ホーンから放たれるその音は強烈な力だが
音の角が尖っていないで、聴きやすく仕上げられているのは
強力な各電源と、
数多く繋がれているWEトランスだと思う
いったい幾つのトランスを通っているのであろう
拘る処は徹底的にこだわり
I氏の飽くなき追求心で
築き上げられた
WEサウンドは
他では味わえない色の濃さと、音の力を持っている
個性の強いアンプと、強烈なスピーカーその間には多くのトランス
これぞWEの相乗効果による味付けなのか
どこまで登りつずけるのか、I氏のWEサウンド
今度は自分のレコードも持参してきますので、また
ドスの効いたWEサウンドを聴かせてください、
ありございました