人間には2種類のタイプがある。
それは単行本を大人買いするタイプか、それ以外かである。
・・・何を言わんとしているかというと、
「のだめカンタービレ第7巻と第8巻は、大人買いしようがしまいが、この2巻は絶対にセットで読むことをお勧めします」
と声を大にして言いたいのです。
■前巻の感想でも
千秋の卒業を期に新しいステージに挑むことになる千秋、のだめの二人が楽しみでしかたないと書いたのですが、この第7巻と第8巻はそんな二人の新たな「扉」を象徴する巻になっていて、その「扉」をそれぞれがどう開いていくか、そのプロセスが最大の見ものになっていくのです。
■第7巻は全てが
強力な「タメ」として描かれています。
のだめの当面の課題は天才的な才能を生かすことよりも、音楽とどう向き合うか?これがポイントになっていて、奇しくも天敵的存在のハリセン教師江藤と組むことで、のだめ自身が抱えるトラウマと向き合うことになるのですが、このプロセスが秀逸。
千秋については今回集った仲間たちは全て海外を目指す、もしくは既に海外で学ぶ精鋭たちで、そういった同じ志を持つ仲間の中で、自分のトラウマとも対峙しなくてはならない。
また、第7巻の「タメ」は主人公の二人にとどまらず、オーケストラのメンバーたちにも及んでいて、このオーケストラは今のままいることが許されない前提で編成されているので、気持ちの統一ができずに各人が破綻するという「タメ」を持ってきている。
ここで千秋をはじめ各人が「今度こそ本当の自分の演奏を聴いてもらいたい!!」、「たとえ一年で終わるオケでも この時間が無駄になることは絶対にない」という想いに行き着くプロセスがあるからこそ、この後の第8巻がものすごく面白くなるわけです。
■そして「開放」の第8巻
「さあ 楽しい音楽の時間だな」という千秋の言葉、過去に師匠であるシュトレーゼマンが遺した言葉をそのままに、R☆S オーケストラの公演開始で始まる第8巻。
これはもう圧巻。
まるまる1巻を使った「タメ」があるだけに、この「開放」は素晴らしく感動的。
またこの作品を好きになってしまった、そんな瞬間。
■第8巻は2部構成
になっていて、前半部分はこのR☆S オーケストラの「開放」にあたるんですが、その前半部分のエピローグとも呼べる千秋のトラウマからの「開放」が地味にイイ。
過去ときちんと向かい合うことによって、そのトラウマを乗り越えるわけですが、その鍵はやはり「のだめ」で、千秋の世界への「扉」を開くことになる、これがイイ。
のだめとしては千秋のそばを離れたくないはずなのに、音楽の神が呼んでいるという表現にもあるように千秋を世界に向かわせる、この表現がほんとにイイ。
これはほんとエピローグとしても秀逸だわ。
■そして今度(後半部)はのだめが
過去のトラウマと向き合うことと、音楽に対して正面から向き合うことをコンクールに出場するというイベントを通じて同時進行するところが熱い。
また「音楽と正面から向き合う」という言葉を、シュトレーゼマンと千秋のそれぞれから同じ言葉で語られるのがこれまた熱く、そのきっかけを掴んだのだめが魅せるパフォーマンスは感動を呼ぶだけでなく、彼女をひとつ上のステージに上げた感じなんですよ。
のだめが本当にトラウマを乗り越えられるのか?
これもまた大きな「タメ」となって第9巻へ引き継がれるわけです。
読者泣かせですな。
■この作品には敵がいない
第5巻の感想でも書いたのですが、この作品にはほんとに敵がいないんですよ。
彩子しかり、大河内しかり、嫌な役回りをやるキャラには必ず自分を見つめ直すチャンスが与えられていて、そして大きく「変化」していく。
今回はその役回りを、千秋やのだめの天敵として描かれた教師、ハリセン江藤が演じるのですが、彼が魅せる「変化」も秀逸で、この作者の力量にリスペクトせずにはいられないのです。
「オレはこんな生徒を持った経験がないんや どないして教えたらええんかわからん」と呟いて最後まで付き合う江藤先生の姿に大きな「変化」を見たのは僕だけではないはずです。
■そして何気にカッコイイのが峰
落ちこぼれとして登場し、その後たゆまぬ努力の賜物で天才たちに喰らい付いていく峰がカッコイイ。
彼女をウィーンに戻す配慮や、何より彼の音楽に対する情熱が素晴らしい。
オーケストラのメンバーは固定ではないし、それぞれの活躍のステージがある。
でも何人いなくなろうとも、情熱を持って「進化」させようとする、進化したオーケストラを続けようとする峰の熱意が一番カッコイイ、そう思えるのです。
そしてその想いは第9巻に結実していくわけで、9巻までイッキに読んだ方がいいのかな・・・。
■僕が今一番お勧めできる
マンガなので、是非買うもよし、借りるもよし、マンガ喫茶いくもよし、ちょっと読んでみてくださいよ。
なんかやる気になっちゃいますから。
そんなマンガです。
それは単行本を大人買いするタイプか、それ以外かである。
・・・何を言わんとしているかというと、
「のだめカンタービレ第7巻と第8巻は、大人買いしようがしまいが、この2巻は絶対にセットで読むことをお勧めします」
と声を大にして言いたいのです。
■前巻の感想でも
千秋の卒業を期に新しいステージに挑むことになる千秋、のだめの二人が楽しみでしかたないと書いたのですが、この第7巻と第8巻はそんな二人の新たな「扉」を象徴する巻になっていて、その「扉」をそれぞれがどう開いていくか、そのプロセスが最大の見ものになっていくのです。
■第7巻は全てが
強力な「タメ」として描かれています。
のだめの当面の課題は天才的な才能を生かすことよりも、音楽とどう向き合うか?これがポイントになっていて、奇しくも天敵的存在のハリセン教師江藤と組むことで、のだめ自身が抱えるトラウマと向き合うことになるのですが、このプロセスが秀逸。
千秋については今回集った仲間たちは全て海外を目指す、もしくは既に海外で学ぶ精鋭たちで、そういった同じ志を持つ仲間の中で、自分のトラウマとも対峙しなくてはならない。
また、第7巻の「タメ」は主人公の二人にとどまらず、オーケストラのメンバーたちにも及んでいて、このオーケストラは今のままいることが許されない前提で編成されているので、気持ちの統一ができずに各人が破綻するという「タメ」を持ってきている。
ここで千秋をはじめ各人が「今度こそ本当の自分の演奏を聴いてもらいたい!!」、「たとえ一年で終わるオケでも この時間が無駄になることは絶対にない」という想いに行き着くプロセスがあるからこそ、この後の第8巻がものすごく面白くなるわけです。
■そして「開放」の第8巻
「さあ 楽しい音楽の時間だな」という千秋の言葉、過去に師匠であるシュトレーゼマンが遺した言葉をそのままに、R☆S オーケストラの公演開始で始まる第8巻。
これはもう圧巻。
まるまる1巻を使った「タメ」があるだけに、この「開放」は素晴らしく感動的。
またこの作品を好きになってしまった、そんな瞬間。
■第8巻は2部構成
になっていて、前半部分はこのR☆S オーケストラの「開放」にあたるんですが、その前半部分のエピローグとも呼べる千秋のトラウマからの「開放」が地味にイイ。
過去ときちんと向かい合うことによって、そのトラウマを乗り越えるわけですが、その鍵はやはり「のだめ」で、千秋の世界への「扉」を開くことになる、これがイイ。
のだめとしては千秋のそばを離れたくないはずなのに、音楽の神が呼んでいるという表現にもあるように千秋を世界に向かわせる、この表現がほんとにイイ。
これはほんとエピローグとしても秀逸だわ。
■そして今度(後半部)はのだめが
過去のトラウマと向き合うことと、音楽に対して正面から向き合うことをコンクールに出場するというイベントを通じて同時進行するところが熱い。
また「音楽と正面から向き合う」という言葉を、シュトレーゼマンと千秋のそれぞれから同じ言葉で語られるのがこれまた熱く、そのきっかけを掴んだのだめが魅せるパフォーマンスは感動を呼ぶだけでなく、彼女をひとつ上のステージに上げた感じなんですよ。
のだめが本当にトラウマを乗り越えられるのか?
これもまた大きな「タメ」となって第9巻へ引き継がれるわけです。
読者泣かせですな。
■この作品には敵がいない
第5巻の感想でも書いたのですが、この作品にはほんとに敵がいないんですよ。
彩子しかり、大河内しかり、嫌な役回りをやるキャラには必ず自分を見つめ直すチャンスが与えられていて、そして大きく「変化」していく。
今回はその役回りを、千秋やのだめの天敵として描かれた教師、ハリセン江藤が演じるのですが、彼が魅せる「変化」も秀逸で、この作者の力量にリスペクトせずにはいられないのです。
「オレはこんな生徒を持った経験がないんや どないして教えたらええんかわからん」と呟いて最後まで付き合う江藤先生の姿に大きな「変化」を見たのは僕だけではないはずです。
■そして何気にカッコイイのが峰
落ちこぼれとして登場し、その後たゆまぬ努力の賜物で天才たちに喰らい付いていく峰がカッコイイ。
彼女をウィーンに戻す配慮や、何より彼の音楽に対する情熱が素晴らしい。
オーケストラのメンバーは固定ではないし、それぞれの活躍のステージがある。
でも何人いなくなろうとも、情熱を持って「進化」させようとする、進化したオーケストラを続けようとする峰の熱意が一番カッコイイ、そう思えるのです。
そしてその想いは第9巻に結実していくわけで、9巻までイッキに読んだ方がいいのかな・・・。
■僕が今一番お勧めできる
マンガなので、是非買うもよし、借りるもよし、マンガ喫茶いくもよし、ちょっと読んでみてくださいよ。
なんかやる気になっちゃいますから。
そんなマンガです。
のだめカンタービレ、ホントすばらしい漫画ですよね♪ 今一番お勧めできるのも頷けます。私も一番お勧めします(人のブログでお勧めしますw)
7.8巻でそれぞれの道に向かって動き出すわけですが、それぞれの決意がしっかり描かれていて秀逸だと思います。
この漫画は「恋愛」の縛りが少ないので、そこら辺も自由に描けるのかもしれませんね。
そして9巻なのですが、これは本当に面白かったです。まだ読んでいらっしゃらないといけないので、感想は避けますが、感動で涙が出るほど良かったですw 千秋とのだめは奇妙な大学生活を通して、やはり心から通じ合っているのだと思います。私は発売済みの中で一番9巻が好きです☆
ほんと『のだめカンタービレ』イイですよね。
そう、第9巻、こ・れ・は・ほんとに良い出来ですよね。
故に、第9巻の感想は独立して書きましたし、7・8巻をまず読んで欲しいと思ったんですよ。
8巻で7巻を丸ごと1冊「タメ」として使ったように、9巻は7・8巻の2冊を直接の「タメ」として、ひいては1巻から全ての「タメ」を結実させるんで、感動もひとしおですよね。
分かります、その気持ち。
9巻、10巻とも既に感想は書いているので、折りを見てみて公開したいと思っています。
7,8,9巻と日本編での「のだめ」たちは、夢に向かって一気に羽ばたいていったような気がします。それだけラストの数ヶ月は濃厚であり、新しい世界への序章としての意味を持っているのでしょう。
9巻、10巻の感想とても楽しみにしています。その時はまた遊びきてコメントしていきますので♪
のだめカンタービレが多くの人にもっともっと広まるといいですよね☆
もうほんと『のだめ』がまた好きになりましたよ。
のだめはほんと、皆に読んで欲しい、そんなマンガです。
「トマ根」にも僕は毎日お邪魔しておりますので、そちらでもよろしくお願いいたしますね。