プロジェクトマネジメントにおける教科書的存在としてPMBOK(the Project Management Body Of Knowledge)というものが(一応)あります。
プロジェクトマネジメントにおいて必要な知識を体系だてて整理し、PMPの資格取得を目指す方なら一度は読んだことがあるものだと思います。
■PMBOKは9つの知識領域
から成り立っているのですが、今回はPMBOK6章 ヒューマンリソース・マネジメント「利害対立のマネジメントスタイル」の勉強をしていた頃に、ある小説がケーススタディとして非常に有効であると感じていましたので、本日はそれをご紹介したいと思います。
題して、
「マリア様がみてるに見るプロジェクトマネジメント手法 その1」
略して
「マリみてに見るプロジェクトマネジメント手法 その1」
#殆ど略されていません。
#マリみてかよという突っ込みは黙殺します。
■マリア様がみてる、
スール制度を利用してこれほどまでに他者とのコミュニケーションの重要性を説いた小説は他にありません。
#スール制度自体がマリみてにしかないという突っ込みも黙殺です。
今回はこのコミュニケーション・マネジメントについて、マリみてを題材にケーススタディをしてみたいと思います。
===ケーススタディ:ロザリオの滴にみる問題解決手法(レイニーブルーより)===
■問題解決手法1:対決(confrontation)
現時点で最強と言える白薔薇姉妹誕生の話として非常に有名なこのエピソードですが、白薔薇姉妹誕生を促した小笠原祥子さまが実はここでPMBOKに則った問題解決手法を実践したことはあまりにも有名です(僕の中でだけですが)。
作中、祥子さまは志摩子さんに乃梨子の処遇(山百合会に迎えるかどうか)を厳しく問い詰めます。
自責する志摩子さんに対して、本当の問題点は何だ?と問いかけ、逃げ出す志摩子さんの後を乃梨子に追わせるシーンですね。
結果として志摩子さん・乃梨子が共に問題の本質に至り、晴れて姉妹なるわけですが、ここで祥子さまが用いられた手法が「対決(confrontation)」です。
PMBOKでは対立を肯定的に捉えており、問題の本質を解決する最上の技法(Win-Win)であると位置付けられています。
■問題解決手法2:沈静(smoothing)
前述の例に対し、志摩子さんが祥子さまの詰問に対し答えた「もうやめて!」はPMBOKでは「沈静(smoothing)」つまり問題を小さく落ち着かせようとするのですが、これは抜本的な解決方法ではなく、問題は再燃するというものです。
事実、「もうやめて!」で終わっていたならば、遠からずこの問題に直面するのは見えており、同じ薔薇様とは言え、ここは祥子さまが3年生としての貫禄を見せつけたというところでしょうか。
頑張れ、志摩子さん、PMの道はまだ険しいのであります。
■問題解決手法3:撤退(withdrawal)
ちなみにレイニーブルーつながりで言えば、祐巳が瞳子と祥子さまが一緒にいるところを目撃して「そういうことですか」と駆け出してしまうシーンは「撤退(withdrawal)」、つまり当事者の一方があきらめ話し合いを拒否するという何も解決しない、最も悪い方法(Lose-Lose)という最悪の手法とされています。
祐巳、この時点ではPMとしてはまだまだです(この後、それを乗り越え見事に成長するんですが)。
■問題解決手法4:強制(forcing)
さらにちなみに「強制(forcing)」という手法もありまして、これは祥子さまのお姉さまにあたる水野蓉子さまや、令ちゃんのお姉さまにあたる鳥居江利子さまが得意とするところで、卒業されたとはいえ記憶に新しいところです。
■問題解決手法5:妥協(compromise)
最後に「妥協(compromise)」という手法もありますが、これは黄薔薇姉妹が多用していることは皆さんご存知のことと思いますが、またレイニーブルーつながりでいけば黄薔薇注意報での由乃の提案はまさにこれと言えるでしょう。
PMBOKの定義を簡単に申しますと、互いに納得できるポイントを引き出し、合意すれば恒久的な解決となるものの、どちらも完全に納得しないままプロジェクトは進みます。
以上、PMBOKに規定されるコミュニケーション・マネジメントにおける対立解消の5つの手法をマリみてを使って全て解説できたわけですが、マリみてを読んで無い人にはさっぱりケーススタディが役に立ちませんね。
ご希望があれば「マリみてにみるPJマネジメント手法 その2」を企画しますし、ご希望が無くてもその2をやります。
プロジェクトマネジメントにおいて必要な知識を体系だてて整理し、PMPの資格取得を目指す方なら一度は読んだことがあるものだと思います。
■PMBOKは9つの知識領域
から成り立っているのですが、今回はPMBOK6章 ヒューマンリソース・マネジメント「利害対立のマネジメントスタイル」の勉強をしていた頃に、ある小説がケーススタディとして非常に有効であると感じていましたので、本日はそれをご紹介したいと思います。
題して、
「マリア様がみてるに見るプロジェクトマネジメント手法 その1」
略して
「マリみてに見るプロジェクトマネジメント手法 その1」
#殆ど略されていません。
#マリみてかよという突っ込みは黙殺します。
■マリア様がみてる、
スール制度を利用してこれほどまでに他者とのコミュニケーションの重要性を説いた小説は他にありません。
#スール制度自体がマリみてにしかないという突っ込みも黙殺です。
今回はこのコミュニケーション・マネジメントについて、マリみてを題材にケーススタディをしてみたいと思います。
===ケーススタディ:ロザリオの滴にみる問題解決手法(レイニーブルーより)===
■問題解決手法1:対決(confrontation)
現時点で最強と言える白薔薇姉妹誕生の話として非常に有名なこのエピソードですが、白薔薇姉妹誕生を促した小笠原祥子さまが実はここでPMBOKに則った問題解決手法を実践したことはあまりにも有名です(僕の中でだけですが)。
作中、祥子さまは志摩子さんに乃梨子の処遇(山百合会に迎えるかどうか)を厳しく問い詰めます。
自責する志摩子さんに対して、本当の問題点は何だ?と問いかけ、逃げ出す志摩子さんの後を乃梨子に追わせるシーンですね。
結果として志摩子さん・乃梨子が共に問題の本質に至り、晴れて姉妹なるわけですが、ここで祥子さまが用いられた手法が「対決(confrontation)」です。
PMBOKでは対立を肯定的に捉えており、問題の本質を解決する最上の技法(Win-Win)であると位置付けられています。
■問題解決手法2:沈静(smoothing)
前述の例に対し、志摩子さんが祥子さまの詰問に対し答えた「もうやめて!」はPMBOKでは「沈静(smoothing)」つまり問題を小さく落ち着かせようとするのですが、これは抜本的な解決方法ではなく、問題は再燃するというものです。
事実、「もうやめて!」で終わっていたならば、遠からずこの問題に直面するのは見えており、同じ薔薇様とは言え、ここは祥子さまが3年生としての貫禄を見せつけたというところでしょうか。
頑張れ、志摩子さん、PMの道はまだ険しいのであります。
■問題解決手法3:撤退(withdrawal)
ちなみにレイニーブルーつながりで言えば、祐巳が瞳子と祥子さまが一緒にいるところを目撃して「そういうことですか」と駆け出してしまうシーンは「撤退(withdrawal)」、つまり当事者の一方があきらめ話し合いを拒否するという何も解決しない、最も悪い方法(Lose-Lose)という最悪の手法とされています。
祐巳、この時点ではPMとしてはまだまだです(この後、それを乗り越え見事に成長するんですが)。
■問題解決手法4:強制(forcing)
さらにちなみに「強制(forcing)」という手法もありまして、これは祥子さまのお姉さまにあたる水野蓉子さまや、令ちゃんのお姉さまにあたる鳥居江利子さまが得意とするところで、卒業されたとはいえ記憶に新しいところです。
■問題解決手法5:妥協(compromise)
最後に「妥協(compromise)」という手法もありますが、これは黄薔薇姉妹が多用していることは皆さんご存知のことと思いますが、またレイニーブルーつながりでいけば黄薔薇注意報での由乃の提案はまさにこれと言えるでしょう。
PMBOKの定義を簡単に申しますと、互いに納得できるポイントを引き出し、合意すれば恒久的な解決となるものの、どちらも完全に納得しないままプロジェクトは進みます。
以上、PMBOKに規定されるコミュニケーション・マネジメントにおける対立解消の5つの手法をマリみてを使って全て解説できたわけですが、マリみてを読んで無い人にはさっぱりケーススタディが役に立ちませんね。
ご希望があれば「マリみてにみるPJマネジメント手法 その2」を企画しますし、ご希望が無くてもその2をやります。
どっちがおすすめ?(笑)
ん~~、やっぱり「マリ見て」は必読本なのかなぁ? まだ実は読んでいないのでした。
爆笑。
さらには、この手のテキストはケーススタディの分かりやすさが大事かと思いますが、僕が、オオっ!この事例の出し方は非常に分かりやすいぞ!と思って読んでたら、上のすぎさく氏、マスター氏のコメントではマリみてを読んでないがゆえに燕さんの予想通り微塵もケーススタディが伝わってないのがひたすら熱くて面白いです(笑)。
両者を分かつのは、マリみてを読んでいたか、いないか(^_^;。読んでいた僕には非常に熱くかつ爆笑のテキストでした!というかプロジェクトマネジメントとマリみてて!(笑
いや、普通にためにもなりましたが(←真面目にフォロー)。
あとこちらに書き込むのは初めてかもしれません。皆様ヨロシクお願いします。
僕としてはこの記事、賭けに近いものがあったので。
>すぎさくさんへ
すぎさくさんの場合、やっぱり両方でしょ。
#本来論ではすぎさくさんの場合PMPの資格取得ですが、個人的にはマリみてをまず読み、そしてPMBOKを読むべしです。
つか、読んで(懇願)。
僕が受検したときは英語版しかなかったんですが、今は日本語版があるそうです(もちろんPMBOKの方です)。
>マスターさん
教師たるもの、マリみての一つや二つと言わず、18冊+プレミアムブックを全て読む気概が必要です(もし僕が教師ならばですが、いや、もし生徒なら教師にそれを要求しますね)。
つか、読んでください(懇願)。
>あいばたんへ
正直あいばたんしか食いついてくれないかと思ってました。
つか、あいばたんから放置プレイされたら記事削除しようかと思ってました(笑)。
実は、この記事1ヶ月くらい前に書いていて、いつ出すか、いつ出すかとタイミングを迷っていたんです(臆病者なので)。
実は、既に第2版も記事できてて、様子をみてポストしようかと思っています。
#またやるのかよという多数の方の突っ込みは黙殺します。
題材はかぶらないだろうと思うので書いてしまいますが、強く迫る人ということで思い浮かぶのが『ロサ・カニーナ』で志摩子さんの秘密に迫る蟹名静嬢ですね。ここでは自己との対決という形になっていますが。それを志摩子さんの導き手である聖さまが沈静化させると。祐巳ちゃんに対する祥子さまと聖さまのように、互いに役割分担して支え合う所がまたマリみての暖かいところと思います。
ぜひその2をお願い致しますです。
#僕もあいばさんのとこでお名前を拝見していましたよ。
くりくりまろんさんは熱いマリみて記事を書かれているので、僕みたいな記事でほんとスミマセン。
蟹名静嬢は僕も好きなキャラで、志摩子さんが初めて?自分の(激しめの)感情を表に出すきっかけを与えた人ですからね。
またそのフォローも忘れないあたりがまた素晴らしい。
蟹名静嬢はその3くらいでリスクマネージメントでもやってみようかな。
#つか、もうその3を考えているのかよ。
また遊びに来てくださいね。
では。
マリみてって、色んなものに当てはめやすいというか、パクりやすいというか…。
そういう意味でも楽しい作品だと思います。
私は近頃、SEED DESTINYのアーサーが祐巳ちゃんに見えて仕方ないです(笑)。
つか、僕のツボを押さえられまくりな気がしてなりません。
しかもうまいし。
アーサー=祐巳とすると、突っ込みを入れてるタリアさん=祥子さまってとこですかね。
うちでもシリーズ化しようと思います。