蒼穹のぺうげおっと

-PEUGEOT in the AZURE- マンガ・小説・アニメの感想を書き流すファフナーとエウレカ好きのサイトです

天保異聞 妖奇士 説一 「妖夷、来たる」

2006-10-08 01:41:20 | 天保異聞 妖奇士
最近番組を事前にチェックする時間が作れなくて、これもまた予備知識ゼロ(BONESが制作ということくらい)で観ましたよ。

恐らく1年ものになるんだと思うんですけど(でいいんだよね?)、立ち上がりはゆっくりめ、だけれどもこれはまたこれで個人的に期待感があります。

どの辺に期待感があるか?というと、主人公がいきなり所在無さげなところです。
ここ、非常に面白いというか、結構重要なんじゃないの?これ?

年齢的にも高くて、ちょっと厭世的で、なにより居場所がない。

居場所がないってのは、物理的な意味でもそうなんだけれども、どっちかっていうと精神的な方かな、と。

幼少時に異界を観てしまったから、現世との確執というか、今ある現実って何なの?自分のいる場所が根本から崩壊しちゃったよ、みたいな。
だから居場所がなくて逃げるしかない。

つまり主人公なのに、自分の居場所が物理的にも精神的にも希薄なんですよ。
ここが面白いなぁと思ったとこですね。

で、登場したのが自分と同じ経験を今まさにしている少年。
ということは、この少年に自分の過去を重ねてしまうというのは必定。

主人公にね、大人を、しかも結構年のいった大人を持ってきたというのはそれなりに意味があると思うんですよね。
自分の失くした時間(過去)を少年に重ねて、所在がなかった主人公が、そういう少年を助けることで自分の所在を見つける、みたいな。
大人を主人公にしたなら、大人って子供にとってこうだよね、というのをじっくり見せてくれると個人的には嬉しいなぁ。
#例によって全然見当違いの方向性だったりして(笑)。
#でもエウレカセブン好きの僕としては、ホランド(藤原さん)が大きな子供からほんとの大人になっていった経緯を見てたからそういうのあっても良いなって。
#ちなみに藤原さんと小山さんの渋カッコイイボイスは素敵過ぎです。

あとはやっぱり江戸時代を何故設定したか?ですよね。
ここが気になります。

しかも天保。

ちょうどこの頃から西洋文明が流入してくる頃だし、その意図がそのうち浮かび上がってくるんじゃないかなぁ。

超・妄想だけど、西洋の力ってのは当時の幕府にとっては非常に脅威なわけだから、それに対抗するために幕府としては妖夷を対抗勢力として使いたい、みたいな展開があると、ちょうどこの時代設定を使った意味とか出るのかなぁ、なんて。
#冒頭の改所での会話って、そういう風にも聞こえるんだよなぁ。
#例によって大暴走かもしれんね、僕の(笑)。

もちろん主人公サイドはそのどちらともスタンスが異なる、第三ポジションにいて欲しいわけですよ。
だから幕府サイドとも対決があったりしないかな、中盤あたりで。

とりあえず、異界と現世、この位置づけが見えてくるともうちょっと面白くなるんじゃないかと期待しております。
#ちなみにOPの絵コンテはエウレカセブンの京田監督だったよ!!

コードギアス 反逆のルルーシュ 第1話『魔神 が 生まれた 日』

2006-10-08 00:07:05 | コードギアス
豪華な制作スタッフの名前のみ確認して、それから全く予備知識なしで観た『コードギアス 反逆のルルーシュ』。
個人的な趣味の観点からしますと、これ僕としてはかなりヒットです。

僕の作品を楽しむときの傾向として、あれこれ考えて妄想するのが大好きなのですが、そういう意味でこの『コードギアス 反逆のルルーシュ』はきちんとしたテーマ設定があって、それを序盤では意図的に隠しながら、けれども徐々に深堀させていく、そしていつしかそのテーマが…、みたいなそんな感じのする作品になっていきそうで、僕としては結構好みのタイプです。

直感的にこの作品のテーマとしては、国民性としての、また個人としてのアイデンティティー・自立を問う、そういったところにフォーカスが当たる気がしているのですが、しばらくはこの辺のテーマ設定がどんな感じなのかをじっくりと観て行こうかなと思います。
#全然違う可能性も大なんだけど(笑)。

ここからはさらに妄想的直感なんだけど、日本という国の中で日本をどういう風に自分たちが認識・意識しているのか、またそれが世界からはどういうスタンスにいるのか、その辺を日本が占領されて、日本という国を象徴するはずの日本という名前まで剥奪されて、自立することを奪われた状態を描写することで、逆に今の日本は?僕たち日本人は?というアイデンティティーについて考えてみようよ、みたいなそういうところをテーマとして浮かび上がらせてくれると面白いかな、と思います。
#たぶんそこにこれが良い、とかこれは悪いみたいなのはなくて、まずは考えてみようよ、くらいの展開だと僕としては嬉しいかな。
#つか、むしろ善悪とかゼロ・イチで話が進み始めたら辛くなるよね、こういう作品は。


SF作品の面白さっていうのは、日常ではありえない極限状況を描くことで逆に日常にあるテーマを浮かび上がらせるところにあると思っているので、こういう手法で問うのは面白いんじゃないかな、と。
#でも全然違ったりしてー(ぎゃー)。
#第1話目なんでまだ僕の感想もバランスを欠いてます。ごめんなさい。

そういうテーマみたいなのって、近い世界観だとガンダムSEED(DESTINY)だとオーブの占領や自治権について問題を提起して自立の道を模索する、みたいなところもありましたね。

今回黒の人(ルルーシュ)と白の人(スザク)が出てきましたが、この対比を含めて黒と白の近くて遠い対決が最後まで続いていくんだろうなと思うんですが、ここ1年で読んだ小説で近いところだと、福井晴敏さんの『Op.ローズダスト』、第1話目を観て最初に思ったのがそれでしたね。

この『Op.ローズダスト』という作品もルルーシュとスザクのような昔の親友同士が、割と近いシチュエーションで対峙する、そしてそのテーマ設定のところも僕は結構近いんじゃないかなと思いました。

この『Op.ローズダスト』と、もうひとつ福井作品で『亡国のイージス』あたりを読んでおくと、意外とこのコードギアスの展開というか、テーマ設定のところも理解がしやすいかもしれないな、と思います。
#全然違うかもしれんけどね(ってしつこいね)。

一応参考までに『Op.ローズダスト』と『亡国のイージス』の紹介です。
#映画は酷評が多いように思いますが(僕は未見)、原作はかなり面白いですよ。

福井晴敏 『Op.ローズダスト』 ミニ感想

亡国のイージス 感想


さて、話が大分脱線してしまいましたが(笑)、第1話はかなり伏線張りまくりなんで、それをこれからどうやってほぐしていくか、これが楽しみですね。

ルルーシュが誓約?のような言葉を話すとき、名前の中にブリタニアみたいなことを言っていたので、実は彼は王族なんじゃないの?とか、
スザクは毒ガスか?と思ってルルーシュを押し倒したとき、何気に防毒マスクをルルーシュに付けさせたってのは、自分よりもかつての親友が大事、みたいな性格の現れだよね、とか、
C.C.の額にある紋章?みたいなのはそういう民族?みたいなのがいて、それは精神を媒介して何かをする能力を持ってるの?とか、

結構気になる描写は入ってますんで、楽しみにしたいと思います。


それにしてもほんとに制作スタッフが豪華ですね~。
大河内一楼、谷口悟朗コンビって言ったら『プラネテス』で有名過ぎるほど有名だし、他にはキングゲイナーやエウレカセブンの流れを汲んでるところもありますよね~(つまり僕はかなり好きなカテゴリってことなんです)。
#エウレカセブン大好きの僕としてはあの最高の第26話「モーニング・グローリー」の脚本を書いた大河内さん、という連想です(笑)。
#あと、OPがFLOWだからそうなるとやっぱりエウレカセブンを思い出しちゃうよね。僕は。

僕が最近観た中だと、『ノエイン もうひとりの君へ』とか(もちろん)『蒼穹のファフナー』だったり(そしてもちろん)『交響詩篇エウレカセブン』とかが作品それぞれでテーマ設定をしっかりしてくる感じだったので、そういう感じでこの『コードギアス 反逆のルルーシュ』も楽しめると良いなと思います。

ああ、第1話目なのにえらく長くなってしまいました。
次からはもう少し短くしよう(笑)。

でも多分今回の台詞とか、いずれ第1話に戻ってくるところがくるんじゃないかと思いますね。
そのとき改めて第1話を見直したいと思います。

コードギアス 反逆のルルーシュ 1


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