5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

ナウルの海

2020-10-26 21:31:16 |  経済・政治・国際

愛知県のコロナ感染、10月26日の確認分は、名古屋市で24人、豊田市で5人、その他市町村で8人のあわせて37人、これで累計は5918人となった。24人のうち14人は、10月23日に感染確認がされた日進市の30代の女性が勤める、県内の飲食店の従業員だという。クラスターである。

コバルトブルーの地の中央に黄色の横帯、それに12の角のある白い星がひとつ。これは 周辺の海の青と赤道の黄、それに12の種族を表す白というシンプルな国旗のデザイン。その国は、南太平洋の島国、ナウル共和国である。

10月23日、この小国が核兵器禁止条約批准を表明したことを毎日新聞が報じたらしく(自分はその記事を読んではいない)さっそくタイムラインに、ナウル政府観光局のツイートが現れた。

太平洋戦争では日本軍が占領したいわゆる戦地だったのだから、積極的にはなれなかったが、今後のツイートで南太平洋の小国事情が分かればと、フォローしてみた。毎日の記事のおかげか、自分のような俄かフォロワーが増えたと観光局はよろこんでいるらしい。

ナウルを含めて50か国が条約締結に賛同した「核兵器禁止条約」は、これで来年1月に発効することが決まった。しかし、条約には否定的な核保有強国と条約を支持する国々との溝は却って浮き彫りになった。

唯一の戦争被爆国として核兵器廃絶を訴えてきた日本に橋渡しの役割を期待する声が上がっていると新聞は書くが、日本政府の日和見的忖度外交ははたしてそれを可能にさせるのだろうか。今日の中日夕刊「夕歩道」もこの話題である。引用させてもらおう。

愛知県飛島村の議会は、先月、核兵器禁止条約への参加や批准を求める意見書を採択して国に送った。日本原水協によると、同様の意見書を採択した地方議会は495に上るのだという。

核兵器禁止の条約参加を求めて声を上げた地方議会が全国の四分の一以上にまで増えてきたということなのだが、それでも日本政府は十年一日の如く「我が国のアプローチとは異なる」というばかり。

民は動けど国は動かず。唯一の被爆国が条約に背を向けたままでよいのだろうか。50番目の中米ホンジュラスの批准で決まった条約発効を手放しで喜べないのが歯がゆいというか恥ずかしい。

今日は臨時国会が召集され、新首相は就任後はじめての所信表明演説を行った。地球温暖化対策として国内の温室効果ガス排出を2050年までに実質ゼロにするという宣言もされたが、代替エネルギーとして原子力の利用が正当化される仕組みになるわけだから、核の開発、保有、使用を禁じる条約に賛同できないのも至極当然といってよかろう。

各地の原発が再稼働の方向に向かい、福島の汚染水が結局は太平洋に流されるというニュースをやがて聞くことになるのかもしれない。

福島の海はナウルの海につながっている。

 

 

 


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