5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

眠るファラオ

2021-04-16 21:41:47 | 歴史

16日のコロナ、全国で4532人(延526829人)の感染と46人(累9605人)の死亡が確認されている。このうち、愛知県では224人(延29791人)の感染が確認された。死亡の報告はなかった。

1週間あたりのコロナ感染者数は、大阪や兵庫でも前週の1.4倍以上。感染拡大が止まらない状態で、38の都道府県に拡がっている。

スエズ運河で巨大輸送船が座礁し世界の物流が停まったのは「ファラオの呪い」だとSNSが騒いだことがあったが、思いのほか早く運河の通行は通常に戻った。現代の科学技術の力ということだろう。

ファラオといえば昔のハリウッド映画の映画の中心にあった。クレオパトラを演じたエリザベス・テイラーの隈取りメーキャップを思い出す。

今月始め、カイロで開催された「黄金パレード」もファラオが主人公だ。これまでエジプト博物館に展示されていた22体の王家のミイラが、新説開館したエジプト文明博物館に移送されるのを映像中継で世界中に放送したのだ。今日の中日夕刊「紙つぶて」に考古学者の河江肖剰氏が書いている。

交通封鎖された大通りを黄金の霊柩自動車の列がイルミネーションとサウンドの中を進む。文明博物館の前でファラオたちをで迎えたのはシン大統領。現代のファラオの気分だったろう。支配者たちに最大の敬意を払ったというわけだ。

一方で「祖先の遺体を見世物にするのは何事、本来の墓にもどすべきだ」という意見もあるが、このミイラたちはそれぞれの墓から持ってきたものではなく、歴代の王たちの墓は盗掘を惧れて、古代からまとめて隠され、ひとつの場所から次の場所へと何度も移されてきたのだ。

今回も、パレードは黄金に輝いていたが、ミイラや棺をじっくりと映像化することをしなかったのも、死者に対する敬意が感じられてよかったと河江先生はいう。

脅かされることのない「永遠の生命」がファラオたちの願い。最新の保全技術を誇るあたらしい博物館なら、深い眠りが妨げられることはなかろう。

かくして「ファラオの呪い」は鎮まるというわけか。


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