5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

コロンボはアルツハイマー

2011-06-25 23:42:25 | 健康
「刑事コロンボ死去」というニュース。アメリカでも日本でも扱いが多いというのは、俳優のピーター・フォークの人気が高かったということなのだろう。

1927年ニューヨーク生まれの俳優でブロードウエイから出発したピーター・フォークは享年83歳。68年から始まったTV推理ドラマの「刑事コロンボ」が当り役になって日本でも良く知られている。葉巻としわくちゃのダスターコートがお決まりのスタイルだが、自分にはプジョーのおんぼろコンバーティブルと胴長短足のバセット犬のイメージも忘れがたい。

詳しい死因は発表されていないが、3年前にアルツハイマー病を発病していたといわれ、担当医によれば、最後には自分の演じた「コロンボ」についても記憶は消えていたということだ。

つい昨日は、ベテランカントリー歌手のグレン・キャンベル(75歳)が、半年前からアルツハイマー型の認知症を患っていることを告白したというニュースを聞いたばかり。病状公表は本人の意思で、舞台パフォーマンスに認知症が影響していることをファンに理解して欲しいということから。今秋には「ラスト・ツアー」を行う予定だという。

《youtube》の彼の音源にはたくさんのメッセージが添えられている。そんなひとつが「《恋はフェニックス》が流行ったのは私が二十歳の空軍勤務時代でした、今の私は64歳。時の流れの速さを感じています。」

こうしたアルツハイマー病のニュースが続けば年寄りとしてはやはり気になる。この病には今のところ治療薬は発見されていない。

BBCのニュースには「アルツハイマーリスクの予知にはたんぱくが鍵」という記事を見つけた。

医学誌の「神経学」に最近発表されたドイツの研究によるもので、「脊髄液にある《水溶性アミロイド先駆プロテンベータ》と呼ばれるタンパク質のレベルが高い患者はアルツハイマー発症リスクが高まる。」という説である。

認知力減退中程度の患者58件を3年間にわたって追跡調査したもので、このうちの3分の1がアルツハイマーを発症したが、調査開始時点で計測した脊髄液内のベータアミロイド・プロテンのレベルは1mlあたり1200ナノグラムで、アルツハイマーを発症していない患者の1mlあたり932ナノグラムに比べて28%も多いことが判った。ベータアミロイド・プロテンがアルツハイマーと関係することはすでに知られているが、発症予知にも関わってくるというわけだ。

この《水溶性アミロイド先駆プロテンベータ》に《不完全タウプロテン》と《患者の年齢》の3つのコンビネーションがあれば、80%まで正確な発病が予知できるとこの研究は述べている。

アルツハイマー病は完治しえない、とすれば、完全に記憶破壊が進行する前の早い段階での対症処置が必要になってくるわけだし、初期段階でアルツハイマー罹病の可否を判別する方法は将来的に必須のものになるだろうという専門家の意見だ。

この研究発表がアルツハイマー予知の方法発見のリードになるのではと期待が高まっているのだとBBCはいう。初期の段階で適切な処理が出来れば、患者にとって辛い「記憶の喪失や考える力の低下」の進行を抑制することも可能になるというのだ。

いとこのひとりが認知症を発症したという。発病には遺伝的な要素もあるのだとすれば、これで我が家のリスクは一段階高まったということになる。いまのところは歳相応の健忘症レベルで済んではいるが、いつアルツハイマーが飛び出すやもしれず、いささか気になっている。













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