5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

ハシBUS

2015-10-31 21:54:17 |  旅行・地域
名古屋市の交通局には乗客誘致推進課というPRセクションがあるらしい。そのHPを読むと「ハシBUSを発売します」とある。ハシBUSとは何だろうか。頁を読み進んでみる。

持ち手部分にバスがデザインされている箸のことらしい。何かの掛け言葉かと思ったが別にそうではなさそうで、2年前に発売した「ハシ鉄」という地下鉄デザインの箸の柳の下狙い企画らしい。

バスの先には名古屋城本丸御殿がデザインされているのが、なんでも金シャチの名古屋らしい野暮ったさである。2000セット限定で一膳600円。何ということもないキュリオでもコレクターアイテムとして人気がでるのだろうか。

交通局のパブリ依頼を受けたのか、NHK名古屋がこの話題をニュースにしていた。

それによると、名古屋を訪れる観光客の数は外国人をはじめ増え続けているのだが、市バスの利用は一日平均32万人と、ここ5年間横這いのままだ。名古屋市としては市内観光地を巡るにはバスが便利なことを知ってもらい、その利用度を上げようと、ハシBUSを考えたのだとある。

これをきっかけに外来観光客にも市バスの利用向上を望みたいという交通局担当者のインタビューも付いているが、お役人さんの思惑どおりに観光客は踊ってくれないだろうと思うのだ。

第一この記念箸が何処で買えるのかが外来客にはよくわからない。ただでさえ入りにくい交通局の窓口で依頼すると窓口担当が事務所の奥の方からもったいぶって持って出てくる映像だ。それこそ交通ファンでもないかぎり、誰も箸を買いには窓口を訪れはしまい。

定型の交通局HPには、ハシBUSをことさらPRするボタンがあるわけでもない。もしリンクを見つけられても、日本語が読めない外国人観光客には意味をなさない。

バスの車内でハシBUSのアナウンスはあるのだろうか。あれば面白いが、これも日本語では外人観光客は??だろう。

やれ乗客誘致推進だ、外人観光客対応だと云っても、結局は空回りするだけ、コストをかけるだけで、実効があがらないというなさけないことになるのではないのか。そこら辺りが、所詮田舎と云われる名古屋の限界なのかもしれない。

TV映像を見ていてもうひとつ気がついた。

市バスの行先表示版は大型のLCD表示になって遠くからも読めるのだが、これもほぼ全てが日本語だ。一部で小さなローマ字があっても微細すぎて読めるものではない。系統番号を大きく見せている外国の街があるが、旅行者にはこちらの方が却って便利だろう。

これは一例だが、名古屋市交通局(地下鉄を含む)のやり方は、どれだけ経っても顧客志向にはならないようだ。ハシBUSで自己満足では困るのである。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿