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チン・ジェギュは母が死んだ後、ファン・ピルソンとその母のために精神病院に15年もの間閉じ込められていました。
ある日、ジェギュは医師を脅し、病院から脱出。ファン・ピルソンの所に押しかけました。
解放してくれないなら、殺してくれと銃をピルソンに差し出しました。
父が戻って来て目の前の状況にショックを受けているのを見て、ピルソンはジェギュに向けて銃を撃ったのです。
消しゴムがチン・ジェギュと手を組んだ理由、それは共通の敵がいたからだと、トン・べクは気づきました。
全ての悲劇の元凶である、ファン・ピルソンがその敵だと。
トン・べクは、現れたファン・ピルソンとその息子パン元議員に言いました。
消しゴムに狙われているぞ・・・と。
そして、20年前のムン・ヨンデ殺害事件の真相を突きつけました。
ファン・ピルソンはトン・べクの話しから、嫁を拉致したのも自分たちのせいだということを悟りました。
チン・ジェギュの記憶をスキャンしたとトン・べクが言うと、流石に一瞬怯んだ表情を見せました。
しかし、それだけです。
罪悪感の欠片も持っていないようですね。
トン・べクは、パン元議員とファン・ピルソンに言いました。
2人の事はどうでも良いと。消しゴムの気持ちが今なら分かるから・・・と。
しかし、パン元議員の妻は助けたいと。
パン元議員は妻とお腹の子を助けたいと心から思っているようです。
でも、ファン・ピルソンが守りたいのは家門と息子の名誉だけ。嫁の命など、二の次なのです。
イ次長の息子は命を取り留めました。
が、イ次長の怒りは収まりません。いまだにトン・べクが犯人だと思ってて、部下に捕まえるよう発破をかけています。
ムン・ヨンガンに消しゴムの正体を言えと詰め寄りました。
しかし、ムン・ヨンガンは反対に怒りをぶつけました。
20年前、兄のムン・ヨンデが死んだ時、遺書が偽造されていました。だから自殺だと処理されてしまったのです。
自殺の理由は、貧しいからだと書かれていたようです。
それを読んだ母が自殺。そして父も荒れて家を出てしまったのです。
おそらく死んでいるだろうとヨンガンは言いました。
家族が一気に壊れてしまいました。
「パン・ジュンソクが殺したのは1人だが、お前は俺の家族3人を殺した」
と、ムン・ヨンガンはイ次長に叫びました。
そして、パン元議員も、イ次長の息子も簡単には死なせないと言いました。これからだと。
消しゴムは誰か知らない、記憶を消されてる・・・とムン・ヨンガンは言いました。
ホント
その答えを聞いて、イ次長は言いました。お前には死んでもらうと。
どういう意味なのかと思った時、病室に入って来た者が。
姿を消していたチョン・ギスです。
チョン・ギスはムン・ヨンガンの傷口を掴み、痛めつけました。口を押えて声が漏れないようにして。
チョン・ギスは息子を目の前で殺されています。容赦はありません。
消しゴムはどこにいる?と、チョン・ギス。
要するに、拷問的なことを見て見ぬふりをしたということですね、イ次長は。
しかし、ヨンガンはチョン・ギスの傷口ににさらに塩を塗り込むようにせせら笑いました。
イ次長の命を受けて、情報局の部下たちが、広域捜査隊をヨンガンの病室には近づけないようにしていました。
そこにピョン隊長と広域捜査隊のメンバーがやって来ました。
ピョン隊長は、イ次長の命と聞いても、怯むことはありませんでした。ムン・ヨンガンの病室に向かいました。
ここではっきりしましたね。
ピョン隊長は、イ次長と同じ考えではないということが。やり方に異論があるということが。
トン・べクとソンミはクチーム長とオ刑事に、これまでに掴んだ情報を伝えました。
消しゴムのターゲットはファン・ピルソンだということ。20年前の殺人事件はパン元議員が主犯だったということ、等々。
まだ疑問がありました。
20年も待った理由です。何故、今なのか、ですね。
そして、チン・ジェギュがファン・ピルソンを生かしておいた理由。
一番重要な謎、それは消しゴムはどんな恨みをファン・ピルソンに持っているか・・・です。
カン記者に写真が届きました。消しゴムからだと思われます。
直前に、特ダネをやると言う電話が入っていたそうです。条件は、カン記者の単独リポート。
写真はパン元議員の妻のようです。酷い拷問を受けている様子が写っていました。
毎日、釘を1本ずつ、トン・べクが死ぬまで打つ・・・と書いてありました。
カン記者は、報道することは消しゴムの思うつぼだと報道に反対しました。
でも、上司はこんな特ダネ逃したくはないわけで。おまけに、トン・べクを窮地に陥れることが出来るなんて、一石二鳥だと言いました。
怒鳴られ脅されましたが、カン記者は拒否しました。
しかし、上層部は消しゴムの条件を無視し、カン記者の代わりに別の記者がこの特ダネを報道したのです。
結論として、トン・べクが消しゴムの怒りを買ったことが犯行の引き金になった可能性が高いと締めくくりました。
カン記者は、倉庫に追いやられました。監視付きで。
この報道を、トン・べクたちも見ました。
クチーム長とオ刑事はトン・べクを心配しました。
でも、トン・べクは余裕の表情を見せ、平気だと言いました。
平気じゃないと思うけどね。きっとみんなを心配させたくなかったのでしょう。巻き込んだ形になってことも申し訳なく思っているでしょうし。
その頃、ファン・ピルソンとパン元議員、イ次長の3人が顔を合わせていました。
流石に妻の写真にはショックを受けたパン元議員。
イ次長に苛立ちをぶつけましたが、イ次長だって苛立っています。
別にパン元議員たちに忠誠を誓ったわけではありませんしね、イ次長。
ただ、20年前の一件は、あれが皆にとって最善の策だと思ったから、手を貸しただけなんです。
ファン・ピルソンはイ次長の能力を買い、イ次長はファン・ピルソンの力を借りて上手く尻拭いしてきたってことですよね。
要するに対等な関係だとイ次長は言いたいようです。
ファン・ピルソンは言いました。方針とでも言うべき意思統一すべきことです。
嫁の命は二の次だということ、パン元議員は無傷で切り抜けること、秘密を知っている犯人を法廷に入れない事、悪役も一緒に葬り去ること・・・。
トン・べクのことです。
パン元議員を脅かす者には、消えてもらう、それがファン・ピルソンのやり方でした。
パン元議員は、付け加えました。妻を救出すること・・・です。
意外ですね、そんな言葉が出るとは。
でも、ファン・ピルソンにはその気はありません。
イ次長は頷きました。彼の目的は消しゴムとトン・べクを片付けることですから。息子を守るためには。
トン・べクは皆が寝ている隙に一人で行こうとしました。
でも、ソンミに気が付かれてしまいました。予測していたのでしょう。
振り切って行こうとすると、ドアを開けた途端に警報が鳴り響いたじゃありませんか。
オ刑事の仕業でした。こんな事もあろうかと、仕掛けて置いたようです。
彼らがトン・べクを一人にするはずがありません。
チョン・ギスがイ次長に会いに来ました。
息子の容体を聞きました。
危篤だ・・・とイ次長は答えました。
でもね、本当は峠を越して回復途中だったのです。そう言っては、チョン・ギスの気持ちがどうなるか、分からなかったからでしょう。あくまでも消しゴムに息子が狙われた者同士という立場を取っていないとね。
そして、消しゴムの正体はトン・べクだと言いました。
証拠として見せたのは、イ次長の息子が襲われた日のエレベーターの映像。
トン・べクはリュックを背負っていました。中に入っていたのはガスマスク。
そのガスマスクでイ次長自身は命拾いしたわけです。なのに、チョン・ギスには、リュックの中に入っていた武器で息子が襲われたと嘘を言いましたよ
自分の手を汚さずに、トン・べクを始末しようと思ったのでしょうね。
パン元議員が記者会見を開くことに。
トン・べクはファン・ピルソンをスキャンしようと考えていました。で、会場に向かったのですが。
イ次長もそう考えていますよね。周囲は、情報局、広域捜査隊が取り囲んでいて、とうてい忍び込む事も出来ません。
で、オ刑事がトン・べクに成りすまして囮となりました。
ソヨンは広域捜査隊の本部に乗り込みました。ピョン隊長は、イ次長とは違うと感じたからです。
目立つところに、本部の車を停めているのを見て、そう感じたのです。トン・べクに気づかせるつもりだと。
実際、ピョン隊長は、イ次長の命令に疑問を感じ続けていました。
トン・べクを執拗に追い、射殺命令まで出しているからです。
しかし、ピョン隊長は、部下に、相手が誰であれ、絶対に撃つなと言う命令を下していました。
パン元議員の記者会見が始まりました。
殊勝な表情で、消しゴムに妻の解放を訴えました。
妻を助けるためには何でもすると言って、壇上で膝をついたパン元議員。
その時、一人の人物が近づいてきて、肩を掴みました。
トン・べクです。
スキャンしました。
その瞬間、トン・べクは強烈な頭痛を感じました。
ふらふらになりながら、トン・べクはパン元議員に頭突きをし、銃を構えて逃走。ガス銃ですけどね。
カン記者が協力しました。
何とか、地下駐車場まで逃げたトン・べク。
カン記者が車を移動させてくる間に、ソンミに連絡を入れました。
スキャンした結果を報告しました。新たな事実が分かったのです。
ムン・ヨンデが殺された日、被害者がもう一人いたのです。その被害者は、性的暴行を受けて死にました。
ユ・アヨンと言う名前でした。父親は消防署長。
ソンミは思い出しました。シムべ消防署長だと。
「あいつが消しゴムだ。」
トン・べクが言いました。
トン・べクがカン記者の車に乗ろうとしたとき、一台の車が突進して来ました。
あれは、チョン・ギスだよね?
その時、クチーム長がトン・べクを車の中に突き飛ばしました。
危ない、クチーム長
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