そとさま雑記

自然と平凡な日々の暮らしを記録します。 

巌窟王!

2019-04-06 16:38:47 | Weblog

小学校低学年の頃、我が家にある本といったら兄がとっていた「冒険王」というその頃

流行っていた漫画雑誌ぐらいだった。

貧乏サラリーマンの家庭で、その上女の子向けの雑誌などとってくれる訳もない。

私は兄が読み終わった後のそれに嵌り、夢中で読んだ。

女の子向けの本を読もうなんて一度も思ったことがない。

活劇は面白かった!

その後、紅はこべ・巌窟王・三銃士、そしてコナン・ドイルのシャーロック・ホームズ

とどんどん読んだ。

それらの本はどうしたのかあまり記憶にないが、兄が読んでたダイジェスト版だったか

も知れない。

そして、小学校6年生の時、生涯の愛読書といってもいい「赤毛のアン」に出会う。

これが実に魅力的な本! 

そばかすいっぱいで赤毛の好奇心あふれる少女の物語。

何度も何度も読み返し、アンの言葉を復誦出来るまでになっていた。

その結果、家の手伝いはおざなりになるし、勉強もやっつけ仕事!

自分が赤毛のアンと化し、毎日が夢見心地!

今思えば「バカなんじゃないの?」

中学生になって、お小遣いを少し貰うようになると、何回か貯めては「赤毛のアン」を

揃えた。

全巻夢中で読んだが、やはり出色は第一巻だと思う。

中学3年生の時、担任の先生に呼ばれ「成績が下がってる。本ばかり読んでるんじゃな

い!」と注意を受けてしまう。

考えてみると、その頃はディケンズとかドイルなど洋ものばかり読んでいたような気が

する。

今は情けないけど、名前に苦戦し前ばかりひっくり返さねばならない自分に嫌気がさし

外国物は殆ど読まない。

上橋菜穂子の本は名前が割りあい簡単なので読みやすい。

大人になり、本が買えるようになった時は嬉しかったなあ。

ただ、時間の自由がきかなくなった。

本を読む暇が俄然なくなり、山登り・スキー・旅行と開けた目の前にもう夢中。

どんどん軽い?女子になっていった。

ある時、電車のなかでサラリーマンがモンテクリスト伯の話をしているのを横で聞いて

てハッとなった。

ああ、小さいとき夢中で読んだ「巌窟王」!

そうだ、来月買おーっと。今日は懐がさみしいし・・・

買った。読んだ!

分厚い大人用「モンテクリスト伯」。

児童用と骨子は同じだが、まるで違う感動がきた。

こんなに重厚な物語だったんだ。

またまた本への回帰が始まった瞬間。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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