11月29日(木)
今日は木曜日。気分はゆっくりだ。
朝6時半にスタート。
すぐに大きな満月に出くわす。まだはっきりと満月だった。
上流へ先ず行き、新行徳橋からUターンして下流へ行こう。
川沿いの小道を行くが、結局カワセミは居なかった。カルガモ一家は4羽のみ。
空を見上げると、まだお月様が見える。
新行徳橋で土手にのぼる。
次第に雲が出てきて、月の姿は消えてしまった。
スカイツリーは展望台から上だけが見え、下は霞の中で幻想的な姿。
このスカイツリーの見え方が一番好き。
~~~~~~~~
先日、コクーンの舞台を観て来た。
井上ひさし原作 「日の浦姫物語」
演出は世界の蜷川幸雄。主演、大竹しのぶ・藤原竜也。
この作品は、1978年に書かれ初演されたもの。
その時この数奇な運命をたどる日の浦姫を演じたのは、あの名女優杉村春子。
こんな事を考えてはいけないのかも知れないが、34年前だと杉村女史は確か70代の筈。
15才の姫を演じたのか~
でも、女の一生の布引けい役も10代から始まるから大女優としては、何てこと無いか!
大竹しのぶも50代だが、姫役はとっても可愛らしかったし、30代50代へとめりはりの効いた
演技。さすがだった。
もう一人の主役、藤原竜也。私と友人はこの人のファンである。
それ故、若者でめちゃくちゃ混みあう大嫌いな渋谷へ足を向けたのだ。
彼の変身ぶりにも驚いた。どう見ても彼に見えない。
終わってから「あれって竜也なの?話しの流れ上ね?」と友人に聞いてしまった。
「そうよ。」当然でしょと澄ましたもの。負けた!
このお話しは、近親相姦を扱っている。
母と引き換えに双子として生まれた姫と稲若が、それ故にか非常に仲良く育つ。
そして、父親が亡くなった15才のその日、二人は禁を冒してしまう。
その後の数奇な運命は現代ではあり得ないような展開。いやあり得るのか・・・
先日、テレビで最近の親族による性暴力を取り上げていた。
全部正確に見たわけではないが、父や兄などによる一方的な行為で、みていて気持ちが悪く
なってチャンネルを変えてしまった。
舞台では何故か、そうなってはいけないいけないよと念じながらも、哀れが増してしまう。
その違いは、やはり相思相愛だということ。
平安時代という閉塞的な家柄の中では仲睦まじく育てばあり得る話しと受け止められる。
しかも、二人とも相応の重い罰が降りかかる。
降りかかるだけではない、自ら目を突き、盲目になってしまうのだ。二人共に・・・
人間の性の根源的なものを扱っている。
見終わって、清清しさは無いが、なんだか分からない悲しみが残った。