一昨日、枇杷の木を伐ってしまった!
それ以来心が晴れない。
あの木が生えてきたのは30年も前になる。
お隣さんが「今、食べた枇杷の実そちらにも投げておいたからきっと芽が出てくるよ」
「あら、そう?ありがとう。実がなるかな~」
お気楽だった両家。
本当にバカだった!
それから30年。枇杷はすくすくと育ち一杯実をつけるようになった。
ここ5,6年は収穫が面倒になってきた。年のせいもあるが・・・
私以外誰も食べないのでご近所さんに配る。
小さい子の居るうちは喜んでくれるが、甘いけど小さい枇杷は食べるのも面倒だろう
と思うとあまり配れないのだ。家でジャムにもしてみたがあまり美味しくない。
しかし、この枇杷に目をつけた動物がいる。
ハクビシンだ。
今年になってベランダや庇に見慣れないフンが置かれるようになった。
調べてみると、ハクビシンのフン。
木酢液が苦手だと書いてあったので、買ってきて説明書どおりにベランダに幾つか
並べたら、効果ありで来なくなったからお隣りさんと安心してた。
どっこい甘くなかった。
枇杷は関係なく実をつけ大きくなる。このところ2,3個熟してきたので枝払いしない
となあと見上げてばかり・・・
ちゃんとやってきた。お隣さんの庇に枇杷の木が近いので、夜中に来て枇杷をカリ
カリかじる音がしたそうだ。勿論フンと種もあった!さあ、大変。
家の枇杷はお隣りさんのと違って、太くて丈は5メートルもあるのだ。
業者に頼んで伐ってもらう事にした。
シルバー人材センターに電話すると、植木関係は一ヶ月待ちだという。
困って、便利屋さんに頼むと翌日来てくれた。
植木職人さんではないので、「根元から伐ってしまいますか?」
頭の中をぐるぐる駆け巡る思い。
我が家も古いし、天井裏にハクビシンの巣が出来ても困るし、でも木が可哀そう!
ああ~、エイやっと伐ってもらう事にした。
電動ノコギリの音が悲鳴に聞こえた。
庭は明るくなった。広々もした。でも残ったのは罪悪感だけ。
残った根にお塩を盛り、周りにも撒いて礼をつくしたつもりだが、心は晴れない。
便利屋さんに後できいたところでは太い幹の部分はリサイクルセンターに引きとっ
て貰えたそうだ。少しだけ気が晴れた。