久しぶりに岩波ホールへ行く。1年ぶりかな?
見る映画はポーランドの巨匠アンジェイ・ワイダの遺作となった「残像」。
岩波ホールの扱う映画は、どちらかというと暗い・悲しい・貧しい・難しい
ものが多い。
1年前に観た映画は、これでもかというほどの貧しい映画でこれでは救いよ
うが無いではないか?と帰りがけに友人と話した記憶がある。
今回は、昨年亡くなったアンジェイ・ワイダ監督が死の直前に完成させた映
画を観てみたいという好奇心から友人の誘いに乗ったのだ。
結果、観てよかった!
今のこの国の「共謀罪」などという法律が通ってしまう状況の危うさに、く
っきりと重なる映画。
私は知らなかった。ポーランドという国が第二次世界大戦後、ドイツからは
解放されてもソ連の影響下による社会主義体制からの抑圧はすさまじいもの
があった。芸術家達も全体主義の影響を受けざるを得ない。
前衛の芸術家である主人公の大学教授(実在)は社会主義リアリズム(?)
に抵抗し、地位も資格も剥奪され失意のうちに亡くなった。
自由というものがどんなに大事なことか・・・
自分の言葉で自由にものが言える世の中が、無くなってほしくない!
戦前の暗い時代に戻って欲しくない!
孫達に辛い時代がこないよう切に願う!