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あらためて「ゲゲゲの女房」を

2024年03月07日 | ブックレビュー

 BS12で再放送中の朝ドラ「ゲゲゲの女房」を見ていたら、原作が読みたくなりました。どうやら10年くらい前に一度読んだらしいのですが、忘れてしまってました。そして今回読んでみたら「そういえばたしかに読んだ。」と思い出したのでした。

 知らない人のために説明すると、「ゲゲゲの鬼太郎」でお馴染みの水木しげる先生の奥さんが書いたエッセイによる半生記です。なにしろ初めての本なので結構さらっと書いてありますが、結婚当初からお金に苦労して相当やりくりしてたのがわかります。

 面白かったのが水木先生が何かの取材で「奥さんはどういう人ですか?」と尋ねられ、「生まれて来たから生きているというような人です。」と答えたとか。これには奥さん本人が頷いてしまったそうですが、なんとなくこの本を読んでいてそれもわかります。

 ところで、ここ最近私の中で水木ブームが到来してますので、この「ゲゲゲの女房」以外にも「昭和史」、「水木サンの幸福論」なども引っ張りだしました。これらは元々持ってたので再読ですが、それぞれ突き合せると実際の部分と作品で描かれている部分が違うところにも気づきます。

 一番は長女出産の部分。「昭和史」では金策に走り回って家に帰った途端産声が聞こえてきたということで、自宅に産婆さんが来てたという設定ですが、「ゲゲゲの女房」では病院に入院したことになってました。

 果たして「幸福論」をあらためて読んでみると、実際はやはり病院での出産。現在再放送中のドラマも丁度このあたりですが、そちらは「ゲゲゲの女房」の通り病院での出産となってます。漫画の「昭和史」が貧しさを強調するためか脚色してあったのですね。

 昭和史は新婚当時の家庭生活はあまり書かれておらず、なにしろ全8巻ですが結婚したのが7巻の中盤。結婚するまでも苦労してますが、新婚早々とにかく描いても描いても生活が苦しく、奥さんの事を見向く暇もなかったのだと思います。

 実際ドラマの方は、原作や「昭和史」とどのように違っているかというと、細かいところは色々あります。一番の違いは近所の貸本屋さんの奥さんの松坂慶子はいませ~ん。ま、そこはドラマだし話題になる女優も出さねばならんのでしょうね。今のところドラマは凄く面白いです。