■ストーリ
八王子の郊外に住む作家夫妻。奥さんは料理上手で聞き上手。
遊びに来た夫の友人に料理をふるまいながら、彼が持ち込んだ問題を
聞いてあげる。その上、奥さんは女性ならではの感性で、その問題を
次々と解決してしまう安楽椅子探偵だった。
■感想 ☆☆*
推理小説という形態をとってはいるものの、ミステリ部分は
そこまで心惹かれるものではない。どちらかといえば
ありきたり。謎が解決したときの爽快な気持ちを味わう小説ではない。
では、何を味わうかというと、日常生活の描写と
そして、主人公たちが繰り広げる会話である。
特に毎回、奥さんがふるまう郷土料理のおいしそうな描写に
そして、料理の準備の丁寧な描写に食欲が刺激される。
おいしい料理には「手間」と、その手間を惜しまない
「食べる人」への愛情が必要なのだと納得してしまう。
そして、話の腰を折っているようにしか見えない
主人公が繰り広げるまどろっこしい会話の数々。
その会話は決して効率のよいものではない。
解決すべき謎に関する話を半分も聞き出せない。
けれども、主人公たちを見ていると、
そういったまどろっこしさこそが「会話」なのかもしれない
と思えてくる。信頼している友人との会話になればなるほど
こういった「無駄」が増える。寄り道が増える。
それが人情というものだろう。
読んでいると幸福な気持ちになってくる。
そして、おいしいお味噌汁が飲みたくなってくる。
八王子の郊外に住む作家夫妻。奥さんは料理上手で聞き上手。
遊びに来た夫の友人に料理をふるまいながら、彼が持ち込んだ問題を
聞いてあげる。その上、奥さんは女性ならではの感性で、その問題を
次々と解決してしまう安楽椅子探偵だった。
■感想 ☆☆*
推理小説という形態をとってはいるものの、ミステリ部分は
そこまで心惹かれるものではない。どちらかといえば
ありきたり。謎が解決したときの爽快な気持ちを味わう小説ではない。
では、何を味わうかというと、日常生活の描写と
そして、主人公たちが繰り広げる会話である。
特に毎回、奥さんがふるまう郷土料理のおいしそうな描写に
そして、料理の準備の丁寧な描写に食欲が刺激される。
おいしい料理には「手間」と、その手間を惜しまない
「食べる人」への愛情が必要なのだと納得してしまう。
そして、話の腰を折っているようにしか見えない
主人公が繰り広げるまどろっこしい会話の数々。
その会話は決して効率のよいものではない。
解決すべき謎に関する話を半分も聞き出せない。
けれども、主人公たちを見ていると、
そういったまどろっこしさこそが「会話」なのかもしれない
と思えてくる。信頼している友人との会話になればなるほど
こういった「無駄」が増える。寄り道が増える。
それが人情というものだろう。
読んでいると幸福な気持ちになってくる。
そして、おいしいお味噌汁が飲みたくなってくる。
芦原さんの作品はまだこの2作しか読んでいないんですが、仰るとおり、芦原さんの作品の面白さは、この日常生活の「まだるっこしいぐらい」自然な生活の描写ですよね…。
「ミミズク」探して読んでみますね。
発見が遅れてしまいました。ごめんなさい。
そうなんです。おいしそうなご飯の数々に
のりぞうは魅了されっぱなしでございました。
料理は大切だなぁとつくづく思いましたもの。
「青春デンデケデケデケ」は映画にも本にも
興味があるのですが、まだ遭遇できてません・・・。