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ロッコさんの散歩

街を歩く。近くの山に登る。店に入って安くておいしいものを食べる。掘り出し物を見つける。それが散歩の醍醐味。

プロミスト ランド

2014年08月27日 | 映画
石油に代わりエネルギー革命をもたらすと最近話題のシェールガス、いいことばかりではなくその採掘方法が地下水の汚染を引き起こすともいわれている。そんな今注目の問題を描いた映画。
 
エネルギー開発会社で働くスティーブがマッキンリーという田舎町のシェールガス採掘権買収を任され現地に赴く。農場主たちに金を武器に話をすすめるが、町の集会で、採掘方法に詳しい人物フランクの反撃にあう。町では住民投票が行われることになり、環境活動家のダスティンも乗り込んでくる。なんとか賛成派を増やして勝利したいスティーブだが、心の片隅では金にものを言わせて農場主たちに農業を止めさせることに抵抗も感じている。そんなとき、ダスティンの意外な正体を知ってしまい愕然とし、企業への忠誠と自分の良心に挟まれ、スティーブの出す結論とは・・・。
 
大企業は目的達成のためならそんなことまでするかという内幕も描かれ、組織に属する人間なら誰でも主人公に自分を重ね合わせて考えてしまうのではないだろうか。お金のかかった派手な映画ではなく真面目で地味な社会派のドラマもさらっと作ってしまうアメリカも捨てたものではない気がする。
 
劇中、田舎町の自宅の前に広がるのどかな風景が好きだと語る女性がでてくる。先日福島の原発事故後避難を余儀なくされて自殺した主婦の家族が訴えた裁判の地裁判決が出たとのニュースを見たのだが、そのとき映ったそれまで住んでいた自宅の写真は、少し高いところにあって家の前が開けたいい雰囲気の一軒家だった。そんなところから狭い避難住宅に移らされた主婦の悲嘆がよくわかる写真だった。
 
問題が指摘されても現実ではこれからもシェールガスの採掘は続くのだろうが、実際に致命的な地下水汚染が起きたらどうするのか、気になるところである。
 
 
 
 
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