伝えたんく

日々の何気ないできごとに感じた幸せ

この時期一番好きなもの

2008-04-01 22:58:29 | Weblog

 昨年は見損なってしまったので、一年間待った千葉県は流山市の「千草稲荷」の桜の花を見に行った。なんと言ってもゆきたんくがこの世の中で一番きれいだと思っている桜である。もちろん他と比べてなんて代物ではない。完全な主観である。小さなお稲荷様の上に、ピンクの綿菓子のように膨らんでいる桜が見れるかと思って流山に急いだ。風は強く、いつ花びらが散ってもおかしくはない。ところが、「あ~ぁ、散っちゃったぁ。」桜の木を見た第一声である。散った花びらが道路を舞い、枝にはピンクよりも緑の割合が多い。「あぁ~、がっかり」である。


千草稲荷の桜

 せっかく来たので、写真を撮るだけは撮ろうと思い、1枚目の写真を撮った。この時の気分も、1年も待ったという思いに支配されて満足はしていなかった。家に帰り、見直すと、思いのほか綺麗に撮れていた。淡い桃色と緑の取り合わせが、なかなか良い感じである。満開の桜が撮れなかったことは本当に残念ではある。しかし、それが撮れていたら、今回の桜には出会わなかった訳である。自分の思い入れのある桜の新たな表情を見ることができたことで今年は良しとしようと思うできである。1年も待ったのに、タイミングを逸してしまったゆきたんくをかわいそうに思った神様がプレゼントをくれたのかもしれない。


桜の花のアップ

 今年の開花で初めて気がついたこと。それは桜の花は、斜め下を向いてこちらを見ているということ。ひまわりは太陽しか興味がない花なのだが、桜の花は咲いている間はこちらを見ているのである。

 満開の桜を見るばかりが桜の見方ではないことを、千草桜は教えてくれた。一つの樹に思い入れを持つことで、今まで気づかなかったことを、自分では花として咲くことのできない哀れなゆきたんくに教えてくれたのだ。考えてみれば、花が咲くときしかもてない桜も、気の毒な樹木なのだ。桜祭りでもてはやされる桜の大木達よりも、大きな建物の隅っこで健気に咲く、千草稲荷の桜がゆきたんくは一番好きなのである。

※千草稲荷   千葉県流山市流山9丁目800番地21号
           流山のデニーズ横

コメント (4)
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