岳と百姓と

余生で農業しながら山に登り、全国を旅行して人生を謳歌している爺の趣味三昧のブログ

大規模ネギ農家さんの見学

2014年03月05日 | 百姓
平成26年3月5日(雪のち雨)

昨日の晴天から一転、雪です。ただ、あまり寒くないです。



昨日のことですが、友達のところへ行った後、大規模ネギ農家さんを3軒訪問してみました。
結果、オーナー(社長)さんは何処も居ませんでしたが、一軒だけ、見学を許可していただいて、話を聞いてきたので記録しておきます。良い話ですよ。

見学を許可されたのは、ネギを4ha栽培している農家さんです。前にも行ったんですが作業していたんでお願いして作業を見学し、いろいろ伺ってみました。

対応していただいたのは、30歳前後の若い、綺麗なお姉さんです。顔を写さないということで写真はOKでした。彼女はパートさんです。
播種作業をしていました。




播種はチェーンポットを使っていて自分と同じです。種は裸種子でコート種子は作業効率は良いがコストが高いから使わないということでした。4ha農家で裸種子は凄い!




播種したトレイは奥の温床線の苗床で発芽させて、芽が出たらすぐに別のハウスに移すそうです。徒長防止の様ですね。




覆土には培土は使わないそうです。「バーミキュライト」使っていました。理由は芽が出やすいということで使用しているそうです。そういえばねぎを栽培している岩手の友達もバーミキュライトを使っていましたね。培土を使っても芽が出るけどね。どっちが安いんだろう?



さて、このハウスには彼女一人しかいなくて結構、ざっくばらんに対応してくださる方で1時間程居ましたかね。

話した内容を整理しておきます。
①ここの農家さんは今年、株式会社にするそうです。ねぎがメイン作物だそうですが、葉ものも栽培しているそうです。
②雇用は女性だけで4名程、雇用しているそうです。ハローワークで募集して若い人を雇うそうです。若い人の方が仕事を覚えるのが早いし、女性の方がまじめに仕事をするからということでした。
女の人だけ募集するのは難しいんじゃない?というと、彼女曰く、男女不問で募集して応募の中から女性だけ選べばいいよということでした。「なるほど」
③雇用者によっては得手不得手があるので効率が悪い人は直ぐ辞めてもらうそうです。ここいら辺はしっかりしている。
④雇用費はパートなので時間給で、最初は650円がスタートで仕事に慣れて作業効率が良くなると時間給が上がるそうです。皆一律ではないと言っていました。それに夏場の忙しい時期は時間給が50円アップする制度だそうです。彼女は大ベテランで具体的な金額は言いませんでしたがかなり高給のようでした。能力給?
⑤彼女は播種作業などの簡易な仕事だけでなく、トラクタも運転するしなんでもやるそうです。しかし、堆肥のチラシ作業だけは却下しているとのことです。臭いし、匂いが体に付くのが厭だということです。女の人ですね。堆肥チラシは社長がやるそうです。
⑥農家の大規模化は判るけどねぎの場合、大規模化よりも最後の1本まで出荷することが重要で、大きな面積で栽培して1/3出荷できなくても結構な集荷量があるからいいやという考えはだめだと言っていました。つまり、出荷できないねぎにも種や資材や労務費がかかっていて、それを捨てるということはお金を捨てているということだということです。パートとして丹精込めて作業したのに一生懸命作業したのに気持ち的に納得できないと言っていました。その通りです。だから、栽培規模を考えるのは大事です。
⑦パートとして夏場だけ雇用されるより年間雇用が嬉しいし、冬場解雇されて春に再雇用されると作業スキルが落ちるそうです。経営者としては年間雇用できるように経営を考えるべきだと言っていました。納得です。
この農家さんは冬場も雇用するために葉物野菜を栽培して漬けものを作って産直なんかで販売しているそうです。それにねぎは秋にハウスに大量に入れておいて冬場にも出荷しているということでした。昨日も隣のハウスでねぎの皮むき作業をしていましたね。
⑧自分は一人経営者で規模拡大は難しいなと言ったら、経営者は雇用者を上手く使うことを考えて、年間雇用できるように経営形態を考えて雇用者に作業全体を任せていくようにすればいいよということでした。実際、ここの社長も奥さんも実作業はあまりしないし、来てないでしょ。作業はパートの自分たちがやるんだからと言っていました。素晴らしい。
⑨作業の休日は日曜と祝日だそうです。これだと家族と休日が合うので働きやすいと言っていました。自分たちは市場の休日から逆算して休んでいるので金曜日が休みなんだけど、こちらのJAも考えてくれないかな?JAの職員は土日休みで農家は土日休めないのでねぎの出荷最盛期は休みがあるのかないのか判らなくなってくる。どういう仕組みで日曜休みにしているのか聞いてみたら出荷するねぎを保冷して出荷調整しているのではと言ってました。

⑩彼女は仕事が早くて、播種作業が自分の2倍以上の速さでした。自分は種まきを30トレイ/日ですが、彼女は70トレイ/日だそうです。実際、作業しながら質問に回答していたんですが、1トレイ7分位で終了し、話をしないと5分だそうです。自分の3倍の速さですね。素晴らしい。種まき器具は自分は葉書に竹串ですが、彼女はプラスチックのL型器具とピンセットを使っていましたね。
いろいろと試行錯誤してこれに落ち着いたと言ってました。

それにしても、忙しいのに良く対応してくれましたね。良い考え方や手法をを教示してくれたので大感謝です。本当に話し易い人で丁寧に回答してくれましたね。

また、お邪魔するということで帰ってきましたが、良い突撃取材だったね。

今度はねぎ7ha農家を取材しますね。昨日は社長が居なくて話を聞けなかったんですが、パートの人が農機を改造していて何作ってるか聞いたらねぎのトレイ運び機を作っているということでした。それに作業場も改修していたし、新品のトラクタが80馬力と60馬力2台増えていたんで昨年だけで中古機を含めてトラクタ3台購入していてどれだけ儲けているんじゃ!と思ってしまいます。
次回、こうご期待!


張っているんで、プチットお願います。
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