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「散らし」と「余白」の美

2019-07-12 17:25:16 | 日記
新しい書道のお手本をいただきました。



若山牧水の歌です。
「石越ゆる水のまろみを眺めつつ、こころかなしも秋の渓間に」

秋の歌ですが、これから練習を始めると多分秋口まではかかりそうです(^。^)。

先生に「仮名と散らしの練習」と言われたのですが、「散らし」については知りませんでした。

『王羲之と日本の書』展のカタログの中で「書の魅力」についての記載があります。
それによると「書の美」には「線の美、連綿の美、造形の美、余白の美、空間構成の美、墨色の美、料紙の美」などがあり、空間構成の美は「散らしの美」とも呼ばれるのだそうです。

「散らし」とは和歌や手紙などを書く時に各行の高さに変化を付けて、文字を散らして配置する書き方です。

これは「余白の美」にも通ずると思います。

丁度「第十四代酒井田柿右衛門 余白の美」を図書館で借りてきたところでした。
書も陶磁器も中国から日本に伝えられましたが、「余白」に美を見出したのは日本人独特の感性と言えるでしょう。



うっかりして日本語ではなく英訳本を借りてしまったのですが、元々、柿右衛門さんの語りを聞き書きしたということで、平易な英文だったので何とか通読できました。

今度美術館で本物の柿右衛門を見る機会があれば、その特徴とされる「赤絵、余白、濁手」を観照したいと思います。

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (あつこ)
2019-07-13 06:10:23
<書の美>、住まい方にも当てはまりますね。
日本人独特の美しさの感性が、だんだん無くなって来てるように思えます。 日本の本や日本についての本を外国に住みながら借りられる図書館があるのは本当にお幸せなことですね。 東京でも本屋に寄るのが楽しみで、紀伊国屋が目の前にあるホテルに泊まるのですが、無くなっていて、近くのデパートのひとつは書籍売り場が無くなり、もう一つは片隅に、ベストセラーぐらいが置いてあり、がっかりしました。ようこさんのブログから本のことをはじめ、色々な事を知ることが出来て、楽しみです。
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Unknown (yokodoitsu)
2019-07-13 16:38:52
あつこさんへ
日本文化会館の図書館なので日本人向けではなく日本学を勉強するドイツ人学生や研究者が主な利用者のようです。そのため日本語の本はそれ程多くないのですが、我が家から車で30分の所にこのような図書館があるのは恵まれていると思います。
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