ケルンの日本文化会館で開かれていた「焼き締め」展に会期終了間際に訪れました。
風の冷たい日で会館前の寒桜も寒そうでした。

この展示会は国際交流基金が日本文化を海外に紹介する目的で開かれているもので「焼締‐土の変容」展という名称です。
焼締めは釉薬を施さず高温で焼成されるもので最も原初的なやきものの制作方法なのだそうで、日本で独自の発展を遂げたということです。
パンフレットは英語版しかなく以下のタイトルです。
YAKISHIME - Earth Metamorphosis

焼き締めを制作する場所の紹介もあります。

展示作品は茶器からオブジェまで多岐に亘っています。




オブジェの中では以下の作品が興味深かったです。

これは服部真紀子さんという女流陶芸家の作品ですが、紙のように薄い1x3cmの土片に襞をよせて何千枚も貼りつけるのだそうです。
我が家にある以下の貝殻ブロックに似ていると思うのですが。

これはオーストラリアの西海岸のシャーク湾内にあるシェルビーチで採取される貝殻ブロックです。
このブロックを使って建造された教会もあります。
「焼き締め展」は海外巡回展で北米、中南米と回ってきてここケルンが最後の展示会場だったようです。
オーストラリアでは展示されませんでした。もし展示されていたら服部さんの作品の材料は土ではなく「貝殻」と間違われそうです。