goo blog サービス終了のお知らせ 

どんづるぼう

2023-03-22 06:28:15 | 山行
大阪府と奈良県の府県境の奈良県側に奇景の山があると知り行ってきた。
その名を屯鶴峯(どんづるぼう)という。
南にある二上山の噴火に伴う砕屑物が堆積し、隆起侵食されてできた凝灰岩の山である。
見事に白い岩肌を連ねる山であった。



標高は150mほど。
近鉄大阪線の関屋駅から歩き、北側から山に入った。
交通量の多い国道165号を怖々横断し、工事事務所の横から林道のような山道に入る。
この屯鶴峯、市販の山の地図にもネットで調べてもその詳細な登攀ルートは見つからず。
しかし秘境という訳ではなく、手軽にハイキングできるコースらしい。



山域もそんなに大きいものでもないため、スマホの方位磁針を頼りに歩くことに。
実際に歩いてみると、なるほど、ルートを示すビニールテープ多数。
どこかの山の会が設置した小さな道標が別れ道に掲げられ、だいたいの方向を把握できれば問題なく歩ける山だった。
ありがたい。



南側の県道703号から入るのが一般的らしいが、北から入ったことで縦走する感じで一直線に歩けた。
手書きの道標に従い林道から脇に入り小さな川を渡ると上り坂が始まる。
最初は急坂だが数分も歩けばなだらかになり、周りの景色が見晴らせるようになる。
行く手の右側の斜面にビニールハウスが広く覆っているのが目にとまる。
白いからこれが屯鶴峯の凝灰岩かと見間違うところだ。



しばしなんの変哲もない山道を行くと、遠くの山肌に白く植物の生えていない部分が見え始める。
歩く山道も茶色から白色に変わる境界がやってきた。
そこから辺りは白い世界に入っていく。



凝灰岩は風化の具合で黒っぽいところもあるがほぼ真っ白。
斜行した層理がよく観察できた。
含まれる鉱物によるのだろう、茶色や緑色がかった層もある。
硬いところと柔らかいところがあるようで、硬い層が出っ張って庇のようになっていた。



凝灰岩帯には登山道というか歩くルートは特になく、気になる岩場や景色の方へあてどなく歩くことになった。
なんとなく足跡があるのでそれを辿る感じ。
白い岩肌はもろく、岩質は硬いのだがボロボロと小さく崩れ易い。
岩の上にざらつく細かな砂利が乗っているので滑り易い。



しかし崩れた粒々には角があり、恐れていたほど滑らない。
わざと靴底を滑らせればもちろん滑るが、斜めになった場所に靴を置いても、真上から体重をかければずるりといくことはなかった。
歩く場所によっては断崖がすぐ横という、もし滑れば谷底まで落ちそうなところもあるので、そういったところは3点支持しつつ慎重に足を運べば問題なし。



あてどなく歩いたため、一度茶色い登山道に出てしまったが、谷の向こうに見えるエリアに行っていない事に気付き、再度凝灰岩帯へ。
そちらへの道は適当にルートを決めた方向と反対側にあった。
そこは谷間に向けて庭園の植木のように丸く侵食された瘤が連なっているところだった。
人が入り込んでいないので、侵食された地形が綺麗に残っていた。
危うくここを見ることなく終えてしまうところだ。



さらにその先の植物の生える地層上に道は繋がっていた。
鉄骨の小屋跡があり、さらに行くと高圧電線の鉄塔があった。
そこが一番高そうな場所で、立札もなにも無かったが屯鶴峯の頂上らしかった(そう思うことにした)。
ずっと曇っていた空から雨粒が落ちてきたので帰ることに。



凝灰岩帯から登山道に戻り少し歩くと整備された遊歩道が現れた。
遊歩道を辿るとすぐに整地された広場に出た。
立派な屯鶴峯の説明板があり、ここが正しい入口であるようだ。
コンクリートの階段を下ると車の走る道路に出、その向こうを近鉄電車が走っていた。
帰りは南大阪線二上山駅まで歩き、近鉄に乗った。