2018-1030-man2988
万葉短歌2988 梓弓2800
梓弓 末中ためて 淀めりし
君には逢ひぬ 嘆きはやまむ ○
2800 万葉短歌2988 ShuF588 2018-1030-man2988
□あづさゆみ すゑなかためて よどめりし
きみにはあひぬ なげきはやまむ
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2964-3100、137首)の第25首。女。
【訓注】末中ためて(すゑなかためて=末中一伏三起)[下記注]。淀めり(よどめり=不通有)。逢ひぬ(あひぬ=会奴)。歎き(なげき=嗟)。
【編者注-一伏三起】難訓で、依拠本は各説の長短を紹介する。従来通訓は本居宣長のスヱノナカコロを踏襲するが、無理がある。ここは『胡琴教録』の旧訓に拠るのが素直、と依拠本注。なおこの際、「当時の博打の一種の樗浦(ちょぼ)」に詳しく触れている。