A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

クインシージョーンズがこのアルバムで一歩踏み出さなければ今のクインシーは無かったかも?

2014-09-08 | MY FAVORITE ALBUM
Quincy Jones Plays Hip Hits

先日、サドメルのファーストアルバムを録音したフィルラモンのディスコグラフィーを見ていたら、初期の作品にマーキュリー時代のクインシージョーンズのアルバムの名前”Play Hip Hits“があったのに気が付いた

クインシーといえば、昨年来日して多くのチルドレンに囲まれてクインシーの歴史を語るような素晴らしいライブを聴かせてくれたが、アレンジャーからプロデュース業への最初の転身をした時代がマーキュリーの時代だ。

クインシーのビッグバンドはお気に入りのバンドの一つなので、このブログでも多く紹介したが、このマーキュリー時代の後期のアルバムはパスしていた。実際に他のアルバムはLP時代に入手したが、このアルバムを購入したのはCD時代になってから.一二度聴いてお蔵入りしていた。別に嫌いではないが、何か物足りなさを感じて。久々に聴いてみながら、少し振り返ってみることに。

マーキュリー時代のクインシーといえば、まずは自らのレギュラーバンドで始まる。
ヨーロッパに遠征して苦労した後、59年にThe Birth of a Bandでアメリカでのアルバムデビューを果たし、そして61年のニューポートに出演したが、そのライブでクインシーのレギュラーバンドも解散。これで一区切りとなった。

クインシー自身がマーキュリーの経営にタッチしてからは、アレンジャーとしてのクインシーに加えてプロデューサーとしてのクインシーのスタートであり、その後のクインシーのオーケストラも少しその前の時代と色合いが違ったものになった。
要は、マーキュリーの経営者として売れるアルバム作りを求められたのだろう。

このアルバムが、ちょうど端境期の一枚だ。

当時のマーキュリーのカタログを見ると、ジャズだけでなくあらゆるジャンルのアルバムが揃っている総合デパート状態。ジャズテットなどのストレートジャズのアルバムもあるが、ジャズといえどもだんだん売れるアルバム作りに変っていった。

結論から言うと、このアルバムで当時のヒット曲をクインシー風に料理するところから今のクインシーが生まれたような気もするし、一方で、時代的にもベイシーエリントンもヒット曲アルバムを作っていた時代だったとも言える。
これをコマーシャリズムと言ってしまえばそれまでだが・・・。

先日、ハービーマンのコマーシャリズムにのった録音を乱発した時のアルバムをコメントしたが、60年の半ば、ちょうど時期的にもこのクインシーのアルバムは符合する。

ジャケットには63年4月9日、11日、12日の録音と記されているが、62年6月録音のA tast of Honeyや9月録音のDesafinadoなども収録されているので、アルバムはいくつかのセッションから集められたもの。先日のハービーマンのアルバムとも似たような作られ方だ。

いずれにしても、曲は当時のヒット曲が中心。ジャズのスタンダードの多くは元々昔のヒット曲。ヒット曲を取り上げたからコマーシャリズムという訳ではないが、色々なジャンルから良くヒット曲を集めたといって程バラエティーに富んだ選曲がされていて、これで新たなファンを作ったのも事実だろう。

一曲目は、ハービーマンの62年のヒット曲「カミンホームベイビー」。早速、「頂き」といって感じでカバーしている。ベースには、ハービーマンのアルバムでも演奏していたベンタッカーを起用する凝りよう。次のレイブラウンのグレイビーワルツが果たしてヒット曲なのかと思ったら、テレビのスティーブアレンショーの為につくったテーマ曲だった。

ディサフィナードも前年ゲッツとジョビンでヒットした曲、エクソーダスは映画「栄光への脱出」、次のヴィンスガラルディーの曲は63年のグラミーの最優秀楽曲賞受賞作、次のテイストオブハニーは有名だが、誰の作品かと思ったらこのアルバムでソロをとることが多いいボビースコットの作品。

バックアットザチキンシャックは、ジミースミスのファンキーな曲、ハープシコードのイントロがいい感じ、ジャイブサンバはナットアダレーの有名曲だ。テイクファイブもヒット直後。エルマーバーンスタインの映画音楽の後は、ハンコックの初期の名曲ウォーターメロンマンでこれはボーカル入りで。最後のブルーベックのボサノバ曲は別のボサノバセッションからの一曲。

ボビースコットのピアノ、ジムホールのギターとシムスのテナーとウッズのアルトがアルバム全体を通じてフィーチャーされているアルバム作りだ。

どの曲も全体が短いながら、実にそれぞれの曲の雰囲気を生かしたアレンジだ。ソロも短いがどれもピリッとした味付け。自己満足型の長いソロに時々辟易とすることもがあるが、美味しい物を味わうにはかえってこのような少し物足りない方がいいかも。腹8分目とは何の世界でも共通なようだ。

今回聴き直してみると、クインシーのアレンジは元々複雑、難解というより、シンプル&スインギー。素材は確かに新しいヒット曲ばかりだが、ヒット直後や超有名曲のオリジナルのイメージが強い中でのアレンジも難しいだろう。演奏も決して手を抜いている訳ではない。昔テレビのCMの世界が15秒の芸術と言われたように、短い中に表現したいコンセプトを上手く入れ込むのが名人芸と言われるのと同じだと思う

そして、このアルバム作りに参加したミュージシャンのクレジットをみると、どのセッションもオールスターメンバー勢ぞろい。ニューヨーク中のスタジオミュージシャンが集まってしまったような豪華さだ。せっかく見つけたのでコピペをしておくことにする。

1. Comin' Home Baby          B.Tucker & R.Dorough 2:47
2. Gravy            Waltz Ray Brown & Steve Allen 2:36
3. Desafinado              A.C.Jobin & Mendonca 2:57
4. Exodus                     Ernest Gold 3:20
5. Cast Your Fate to the Wind           Vince Guraldi 2:44
6. A Taste of Honey         Bobby Scott & Ric Marlow 2:34
7. Back at the Chicken Shack           Jimmy Smith 2:59
8. Jive Samba                  Nat Adderley 2:38
9, Take Five                    Dave Brubeck 3:27
10. Walk on The Wild Side              E.Bernstein  3:11
11. Watermelon Man              Herbie Hancock 3:20
12. Bossa Nova USA              Dave Brubeck 3:12

Al DeRisi, Joe Newman, Jimmy Nottingham, Ernie Royal, Clark Terry, Snooky Young (trumpet) Billy Byers, Jimmy Cleveland, Paul Faulise, Quentin Jackson, Melba Liston, Tom Mitchell, Santo Russo, Kai Winding (trombone) Ray Alonge, Jim Buffington, Earl Chapin, Paul Ingraham, Fred Klein, Bob Northern, Willie Ruff, Julius Watkins (French horn) Jay McAllister, Bill Stanley (tuba) Charles McCoy (harmonica) Al Cohn, Budd Johnson, Roland Kirk, Walt Levinsky, James Moody, Romeo Penque, Seldon Powell, Jerome Richardson, Zoot Sims, Frank Wess, Phil Woods (woodwinds) Patti Bown, Lalo Schifrin, Bobby Scott (piano, organ) Kenny Burrell, Jim Hall, Sam Herman, Wayne Wright (guitar) Art Davis, George Duvivier, Milt Hinton, Major Holley, Ben Tucker, Chris White (bass) Rudy Collins, Osie Johnson, Ed Shaughnessy (drums) James Johnson (timpani) Bill Costa, Jack Del Rio, George Devens, Charles Gomez, Jose Paula (percussion) Quincy Jones (arranger, conductor)
NYC, June 15, 1962

Clark Terry (trumpet, flugelhorn) Jerome Richardson (alto flute, flute, woodwinds) Lalo Schifrin (piano) Jim Hall (guitar) Chris White (bass) Rudy Collins (drums) Carlos Gomez, Jose Paula, Jack Del Rio (percussion) unidentified horn and brass, Quincy Jones (arranger, conductor)
A&R Recording Studio, NYC, September 8, 1962

Al DeRisi, Joe Newman, Jimmy Nottingham, Ernie Royal, Clark Terry, Snooky Young (trumpet) Billy Byers, Jimmy Cleveland, Paul Faulise, Quentin Jackson, Melba Liston, Tom Mitchell, Santo Russo, Kai Winding (trombone) Ray Alonge, Jim Buffington, Earl Chapin, Paul Ingraham, Fred Klein, Bob Northern, Willie Ruff, Julius Watkins (French horn) Jay McAllister, Bill Stanley (tuba) Charles McCoy (harmonica) Al Cohn, Budd Johnson, Roland Kirk, Walt Levinsky, James Moody, Romeo Penque, Seldon Powell, Jerome Richardson, Zoot Sims, Frank Wess, Phil Woods (woodwinds) Patti Bown, Lalo Schifrin, Bobby Scott (piano, organ) Kenny Burrell, Jim Hall, Sam Herman, Wayne Wright (guitar) Art Davis, George Duvivier, Milt Hinton, Major Holley, Ben Tucker, Chris White (bass) Rudy Collins, Osie Johnson, Ed Shaughnessy (drums) James Johnson (timpani) Bill Costa, Jack Del Rio, George Devens, Charles Gomez, Jose Paula (percussion) Quincy Jones (arranger, conductor)
NYC, April 9, 1963


ザ・ヒップ・ヒッツ(紙)
Quincy Jones
ユニバーサル ミュージック クラシック
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ちょっと変ったトリオ編成だが、スイングすることは変わらずに・・・

2014-09-02 | CONCORD
Ray Brown・Monty Alexander・Sam Most / A Ray Brown 3

子供の頃、「3」というと何といっても長嶋の背番号。何か数字を選ぶことがあると、自然に3を選んでいたものだ。身の周りを見渡すと「3」という数字も色々なところにあるものだと感じるジャケットの写真、コンコルドのアルバムとしては珍しく洒落た雰囲気のデザインだ。

レイブラウンはConcordにおいては主の一人、第一号のアルバムからの常連だ。色々なメンバーのバックに回る事もあれば、ボーカルのバックにも、時にはDuoでも。LA4のメンバーでもあるので、参加したアルバムは数えてはいないが、40枚以上あるだろう。多分自分の紹介アルバムの中で最多登場回数となるだろう。

その中には、モンティーアレキサンダーと組んでレイブラウントリオを謳っているアルバムもある。最初は、ドラムのジェフハミルトンを加えて若手の2人とのトリオ、古巣のオスカーピーターソントリオの再現を狙ったのかもしれない。最近の2枚では、ドラムに替わってハーブエリスのギターとのトリオ。ピーターソントリオの先祖がえりをしたアルバムとなっていた。

そして、今回はというとギターに替わってフルートのサムモストという少し変わった編成。

サムモストは、最初はテナーやクラリネットも吹いていたようだが、フルート一本に絞ってソリストとして活躍していた。Concordには少し前のRon McCrobyのアルバムに参加している。当時は、西海岸でスタジオワークをしながら、地元のクラブにも顔をだすような活動をしていたらしい。

フルートの上手いサックス奏者はたくさんいるが、フルート専業となるとハービーマン、ヒューバートロウズが有名だが、あとはジェレミースタイグ・・・、後が続かない。その中で、サムモストもその専業の一人だが、ジョーファレルとのアルバムがあったかな?という程度で、あまり聴いた事もなかった。

今回トリオの一員としての参加となると、ソリストとしての実力の本領発揮である。フルートいうとどうしてソフトな感じを受けるが、歯切れのよいプレーが、レイブラウンのベースとモンティーのピアノと絡み合う。ドラムレスのトリオでもあり、他の2人のリズム感に合わせるとなるとそれなりに大変だと思うがピッタリと嵌っている。

スタジオ入りして、鬱憤が溜まっていたのが発散できたのか、2人とのコンビネーションが上手くいったのかは分からないが、このレイブラウンのニュートリオの演奏も実にスインギーな演奏になっている。ドラムが居なくても3人の誰かがドラム役を果たしているのがレイブラウントリオの特徴だ。

この3人での演奏のアルバムは、その後は続かなかった。単なるレコーディンセッションだったのかもしれない。タイトルの”A Ray Brown Trio”。数あるレイブラウントリオの一つだということだろう。そして、メンバーが替わってもすべてのレイブラウントリオに共通してるのは、図太いベースに支えられは独自のスイング感だ。

1. I Wish You Love           Albert Beach / Charles Trénet 6:01
2. I Can't Stop Loving You                Don Gibson 4:57
3. Jamento                      Monty Alexander 3:09
4. Blue Monk                    Thelonious Monk 4:41
5. The Candy Man         Leslie Bricusse / Anthony Newley 4:41
6. Too Late Now           Burton Lane / Alan Jay Lerner 7:09
7. You're My Everything   Mort Dixon / Harry Warren / Joe Young 4:04
8. There Is No Greater Love       Isham Jones / Marty Symes 3:06

Ray Brown (b)
Monty Alexander (p)
Sam Most (fl)

Puroduced by Carl Jefferson
Recorded at Coast Recorders, San Francisco, February 1982

Originally released on Concord CJ-213


A Ray Brown 3
Ray Brown
Concord Records
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パーカーのアルトを引き立たせるストリングスと1本のオーボエ

2014-08-31 | MY FAVORITE ALBUM
Charlie Parker with Strings : The Master Takes

さる8月30日はチャーリーパーカーの誕生日であった。この日、パーカーの生誕94周年記念のライブがあった(ということは生きていれば94歳。自分の母親と同い年ということを今知った)。
パーカー派のアルトで有名な澤田一範さんのライブであったが、いつものクインテットではなく、この日の編成はWith Strings。年に数回行われるが、他ではなかなか聴けない演奏だ。

澤田さんのアルトを自分はビッグバンドで聴くことが多いので、必ずしもパーカースタイルのアルトにいつも接している訳ではない。ストリングスをバックにしたアルトは、よりパーカーを意識しているせいかパーカーライクなフレーズが盛りだくさん。この日はたっぷり聴くことができた。
レパートリーはパーカーのWith stringsに収録されている曲が中心だが、最近ではオリジナルアレンジの曲も加わり、また最近は飛び入りゲストも加わったり、なかなか楽しいライブになってきている。

パーカーのウィズ・ストリングスの特徴は?というと、ストリングスに加わったオーボエ。パーカーのアルトにこのオーボエの間奏が実に効果的であり、魅力的だ。アクセントになっているだけでなく、ストリングスのアンサンブルでもお化粧を施している。それに、ハープが加わりさらにゴージャスな雰囲気を醸し出している、パーカーのストリングスというと、このバックが実にいい感じで、他のストリングス物と一線を画しているのだと思う。

当日のライブでは、さすがにハープは加わっていないが、ストリングスのクインテットにオーボエが加わって、このパーカーのストリングスサウンドを見事に再現していた。
一曲目はJustFriend、アルバムもこの曲で始まる。



テレビの創世記に「ミッチと歌おう」とテレビ番組があった。ちょうど、東京オリンピックの頃に放送していたと思う。ヒゲのミッチミラー率いる合唱団が、色々な歌を聴かせてくれた番組だが、



何といってもミッチミラーで有名になったのは、クワイ河マーチ、そして大脱走のテーマであろう。よく口笛を吹いていたものだ。



この合唱団で有名なミッチミラーだが、キャリアを遡ればコロンビアレコードのプロデューサーであり、さらにその前はというとクラッシクのオーボエ奏者であった。

パーカーのウイズ・ストリングスの最初の録音は。1949年11月(これは自分の誕生日と同じだ)。このセッションのストリングスに混じって加わっているオーボエ奏者が、実はこのミッチミラーだ。ちなみに、ベースはレイブラウン、ドラムはバディーリッチという豪華版。もちろんこの時は、パーカーこそ全米に名を馳せていたと思うが、ミラーも、ブラウンも、リッチも一流入りするのはまだこれから。将来のスターをバックにした豪華ストリングスであったということだ。



CD盤のWith Stringsは、Master Takeというタイトルで、このファーストアルバムだけでなく、後の録音も収められている。その中に、カーネギーホールでのライブ録音もあるということは、このWith stringsが当時もそれなりに話題を呼んだアルバムであったのだろう。

ライブの余韻が残っている間に久々にフルで聴いてみた。やはりいい物はいい。

1. "Just Friends"  (John Klenner, Sam M. Lewis) – 3:30
2. "Everything Happens to Me"  (Tom Adair, Matt Dennis) - 3:15
3. "April in Paris"  (Vernon Duke, E.Y. Harburg) – 3:12
4. "Summertime"  (George Gershwin, Ira Gershwin, DuBose Heyward) – 2:46
5. "I Didn't Know What Time It Was"  (Richard Rodgers, Lorenz Hart) – 3:12
6. "If I Should Lose You"  (Ralph Rainger, Leo Robin) - 2:46

Charlie Parker - alto saxophone;
Mitch Miller - oboe
Bronislaw Gimpel, Max Hollander, Milton Lomask - violins
Frank Brieff - viola
Frank Miller - cello
Myor Rosen - harp
Stan Freeman - piano
Ray Brown - bass
Buddy Rich - drums
Jimmy Carroll - arranger and conductor

Charlie Parker with Strings (Studio recordings of Nov. 30, 1949)

7. Dancing in the Dark" (Arthur Schwartz, Howard Dietz) - 3:10
8. Out of Nowhere" (Johnny Green, Edward Heyman) - 3:06
9. Laura" (David Raksin, Mercer) - 2:57
10. East of the Sun (and West of the Moon)" (Brooks Bowman) - 3:37
11. They Can't Take That Away from Me" (G. Gershwin, I. Gershwin) - 3:17
12. Easy To Love" (Cole Porter) - 3:29
13. I'm in the Mood for Love" (Jimmy McHugh, Dorothy Fields) - 3:33
14. I'll Remember April" (Gene DePaul, Pat Johnson, Don Raye) - 3:02

Charlie Parker - alto saxophone
Joseph Singer - french horn
Eddie Brown - oboe
Sam Caplan, Howard Kay, Harry Melnikoff, Sam Rand, Zelly Smirnoff - violins
Isadore Zir - viola; Maurice Brown – cello
Verley Mills - harp
Bernie Leighton - piano
Ray Brown - bass
Buddy Rich - drums
Joe Lipman - arranger and conductor
unknown xylophone and tuba

Charlie Parker with Strings (Studio recordings of July 1950)
Released on 10" as Mercury MGC-509, reissued as MGC-109. These records do not contain "Dancing in the Dark" and "Laura".

15. What Is This Thing Called Love?"  (Porter) - 2:55
16. April in Paris"  (Duke, Harburg) - 3:13
17. Repetition"  (Neal Hefti) - 2:48
18. You'd Be So Easy to Love"  (Porter) - 2:25
19. Rocker"  (Gerry Mulligan) - 3:00

Charlie Parker - alto saxophone
Tommy Mace - oboe
Sam Caplan, Ted Blume, Stan Karpenia - violins
Dave Uchitel - viola; Wallace McManus - harp
Al Haig - piano
Tommy Potter - double bass
Roy Haynes - drums
unknown cello

(Recorded on September 17 1950 at Carnegie Hall, New York)

20, Temptation"  (Nacio Herb Brown, Arthur Freed) - 3:31
21. Lover"  (Richard Rodgers, Lorenz Hart) - 3:06
22. Autumn in New York"  (Vernon Duke) - 3:29
23. Stella by Starlight"  (Victor Young, Ned Washington) - 2:56

Charlie Parker - alto saxophone
Al Porcino, Chris Griffin, Bernie Privin - trumpets; Will Bradley, Bill Harris - trombones; Murray Williams, Toots Mondello - alto saxophones; Hank Ross - tenor saxophone; Stan Webb - baritone saxophone; Artie Drelinger - woodwinds; Caplan, possibly Sylvan Shulman and Jack Zayde - violins; Mills - harp; Lou Stein - piano; Bob Haggart - double bass; Don Lamond - drums; Joe Lipman - arranger and conductor; unknown woodwinds, violins, violas, and cello

(Recorded on January 22 or 23 1952, New York City)

24. Repetition"   (Hefti)- 2:57
Charlie Parker - alto saxophone
Vinnie Jacobs - french horn; Porcino, Doug Mettome, Ray Wetzel - trumpets; Harris, Bart Varsalona - trombones; John LaPorta - clarinet; Williams, Sonny Salad - alto saxophones; Pete Mondello, Flip Phillips - tenor saxophones; Manny Albam - baritone saxophone; Caplan, Smirnoff, Gene Orloff, Manny Fiddler, Sid Harris, Harry Katzmann - violins; Nat Nathanson, Fred Ruzilla - violas; Joe Benaventi - cello; Tony Aless - piano; Curly Russell - double bass; Shelly Manne - drums; Diego Iborra - percussion; Neal Hefti - arranger and conductor

(Recorded in December 1947, New York)



Charlie Parker With Strings: The Master Takes
Charlie Parker
Polygram Records
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昔は新規レーベルの誕生の時、豪華絢爛なアルバムがあったことも・・・

2014-08-10 | PEPPER ADAMS
We Had A Ball / Quincy Jones & Various Musicians

最近はCDの売上が減少しているというニュースばかりを耳にする。確かにネットで簡単にダウンロードできる時代にはなったが、自分のような旧人類はやはり好きなアルバムはちゃんとジャケットのあるアルバムでないと何か物足りない。やはり聴くのと持つのは違うものだが、それが災いして物を捨てられない性分だ。今流行の「断捨離」は縁遠い。

一方で、昔のレコードには根強い人気があり、中古市場が活気を呈しているそうだ。たまに目にするオリジナルアルバムの値段の高さにはビックリするばかり。自分はオリジナル盤の信奉者ではないが、レコードの音質の良さには改めて感心することもあり、アナログディスクを買い求めることも。アナログディスクのジャケットを手に取って、デザインに見入ってライナーノーツを見るのも楽しみの一つだ。

CDといっても、ジャズの場合は昔のアルバムの再発が大部分だろう。
ジャズアルバムの新譜は最近どうなっているのだろうか?以前はメジャーレーベルでもジャズアルバムの新譜を積極的に出していた時代もあるが、最近は果たしてどうなっているのか?
最近の事情に疎いが、たまに自分が買い求めるアルバムはマイナーレーベルや自主制作のようなものばかり、メジャーレーベルがお金をかけて作ったアルバムが果たして今でもあるのか?・・・・気になる所だ。

昔、マーキュリーレコードというレーベルがあった。ジャズだけではなく、ジャンルはポピュラー、クラシックからロックまでをカバーするメジャーレーベルであった。ジャズファンには傍系のEmArcyの方が、馴染みがあるかもしれない。

クインシージョーンズのビッグバンドが、苦難のヨーロッパツアーを終えてレコーディングを残したのが、このマーキュリーレーベルである。クインシージョーンズは、このマーキュリーレコードの役員に就任し、アレンジャーとしての役割を卒業しプロデューサー業に転じることになる。彼のビッグバンドもそれに伴い、また時代の要請もあり、よりポピュラーな路線に変わっていき、硬派のジャズファンからは縁遠くなっていった。

ジャズ界全体が変化をしていたこの60年代の半ば、このクインシージョーンズのマネジメントの影響もあってか、このマーキュリーレーベルが新たなジャズレーベルを立ち上げた。
それが、limelightレーベルであった。
ちょうど自分がジャズを聴き始めた頃でもあり、このレーベルの立上げはよく覚えている。
レーベルがスタートした時は、ガレスピー、マリガン、ピーターソン、ブレイキーなどの大物が名を連ね、メジャーの貫禄を見せつけてくれた。



流石メジャーと思わせたのが、ミュージシャンのネームバリューだけでなく、レコードジャケットの体裁も凝った物が多かった。
鳴り物入りでスタートはしたが、ジャズのメジャーレーベルとしては長続きせず、クインシーも去った後は、このライムライトレーベルもジャズ以外のアルバムも出すようになっていった。

その、ライムライトの最初の記念すべき初アルバムはアートブレイキーの” 'S Make It“だが、カタログで次に続く2枚目がこのアルバム”We had a ball”だ。
ジャケットの真ん中に名前が列挙されているように、ライムライトの立上げに参集したメジャープレーヤー達の顔見世アルバムとなっている。いわゆるコンピレーションアルバムだが、中身はそれぞれのセッションのベストや未収録曲の寄せ集めではなく、当時始まったばかりのミュージカル”I had a ball”を素材として、皆で好みの曲を分担したアルバムで、このアルバムのためだけの録音も行われた。

ガレスピーとチェットベイカーは歌も披露。ガレスピーはマックザナイフに似ているこの曲が気に入って選んだそうだ。

クインシージョーンズのビッグバンドは3曲担当しているが、アレンジ自体は御大が行わずベニーゴルソンとビリーバイヤースが担当する。この頃、バイヤースはクインシーの片腕として活躍していたが、アレンジを頼まれたのは前日。筆が早い方ではなかったバイヤースは、アルコーンに助けを求める。アルコーンとバイヤースは日頃から協力し合っていたが、実はアルコーンは多くの人々のゴーストライターをやっていたそうだ。反対に筆が早かったということだろう。
メンバーは、昔からのメンバーであるウッズやメルバリストンに加え、ガレスピーやミルトジャクソンなども加わっているオールスタービッグバンド。実は、このセッションの人集めをしたのはフィルウッズ。ドラムはアートブレイキー。譜面が不得手なブレイキーのビッグバンドでのドラミングも珍しいと思ったら、スタジオにはグラディーテイトが来ていた。アレンジの最初のリハーサルはこのテイトが務め、本番ではブレーキーに代わっている。プロデューサーとしてのクインシーの人の能力を引き出す技の発揮といった所だろう。

そして、バリトンサックスにはペッパーアダムスが参加しているがソロは特にない。
オリバーネルソンのアルバムに続いて、これが64年2回目のレコーディングセッションへの参加であった。ハンプトンのバンドでの活動が大部分の64年であったが、翌年からはサドジョーンズとのレギュラーバンド、そしてレコーディングへの参加と、アダムスもいつもの仕事のペースに戻ってくる。

他にも、ミルトジャクソン、チェットベイカー、アートブレイキーのグループと、これだけのメンバーを集めてのアルバムとしては物足りなさを感じさせるが、有名プレーヤーをさりげなく起用するには、メジャーレーベルの余裕であったのだろう。ジェケットの凝り方を含めて、今ではなかなか作れないアルバムだと思う。

1. I Had A Ball        5:00 Quincy Jones and his Band
2. Fickle Finger Of Fate   2:14 Dizzy Gillespie Quintet
3. Almost        4:18 Quincy Jones and his Band
4. Faith        5:52 Art Blakey and the Jazz Messengers
5. Addie's At It Again    4:57 Quincy Jones and his Band
6. Coney Island, U.S.A.   2:25 Oscar Peterson Trio
7. The Other Half Of Me   3:05 Milt Jackson
8. Think Beautiful      4:18 Chet Baker Quartet

All Songs & Words by J. Lawrence - S. Freeman)

Produced by Jack Tracy.

●Quincy Jones and his band:
Nat Adderley (tp), Dizzy Gillespie (tp), Freddie Hubbard (tp),
Jimmy Maxwell (tp), Jimmy Nottingham (tp), Joe Newman (tp),
Curtis Fuller (tb), J.J. Johnson (tb), Kai Winding (tb), Melba Liston (tb),
Jerry Dodgion (as), Phil Woods (as), James Moody (as, ts, fl),
Roland Kirk (ts), Benny Golson (ts), Lucky Thompson (ts), Pepper Adams (bs),
Milt Jackson (vib), Bobby Scott (p), Bob Cranshaw (b), Art Blakey (ds),

Quincy Jones (cond).
Arranged by Benny Golson and Billy Byers.
Recorded in New York City on December 20, 1964.

●Dizzy Gillespie Quintet:
Dizzy Gillespie (tp, vo), James Moody (ts, fl),
Kenny Barron (p), Chris White (b), Rudy Collins (ds), Kansas Fields (perc).
Recorded at Universal Recording Studios, Chicago, IL on November 6, 1964.

●Art Blakey and Jazz Messengers
Lee Morgan (tp), Curtis Dubios Fuller (tb), John Gilmore (ts),
John Hicks (p), Victor Sproles (b). Art Blakey (ds),

Recorded at Radio Recorders, Hollywood, CA on November 15, 16 and 25, 1964.

●Oscar Peterson Trio:
Oscar Peterson (p), Ray Brown (b), Ed Thigpen (ds).
Recorded in New York City on May 18, 1965.

●Milt Jackson Quintet:
Jimmy Heath (ts, fl), Milt Jackson (vib),
McCoy Tyner (p), Bob Cranshaw (b), Connie Kay (ds).
Recorded in New York City on December 9, 1964.

●Chet Baker Quartet:
Chet Baker (flh), Bob James (p), Mike Fleming (b), Charlie Rice (ds).
Recorded at A&R Studios, New York City on November 20, 1964.
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いいジャズは道楽から生まれるものだ・・・・

2014-07-15 | MY FAVORITE ALBUM
Up In The Blues / 高橋達也と東京ユニオン

シャープやニューハードと並ぶビッグバンドの雄、東京ユニオンを率いた高橋達也が亡くなって早いもので6年が経つ。ベテランが参加するライブを聴きに行くと、この東京ユニオンのOBが多いのにびっくりする。ハーマンやケントンオーケストラが新人養成するバンドであったがこの東京ユニオンもその役を果たしてきたのかもしれない。
80年代の全盛期に病に倒れ、オーケストラは突然の解散となったが、その間多くの名演を残した。80年にはモントルーに続いて、モンタレージャズフェスティバルにも参加し海外にも名を馳せた。その時、ハービーハンコックらと共演したアルバム“Black Pearl”を残し、時代を先取りしたビッグバンドであることを確固たるものにした。
その年のスイングジャーナルの12月号では表紙の写真を飾った。当時のスイングジャーナルは厚かった。日本のジャズアルバムの売上はアメリカのそれを凌ぎ、世界のジャズを日本が引っ張っていた時代であった。




しかし、そのアメリカ対座中にクラブ主演をした時に、8ビートよりも4ビートの方がお客にうけたという。俄かファンはその時の流行に迎合するが、根っからのファンは案外保守的なのかもしれない。事実、新しいフュージョン系と合わせて、メインストリームジャズも根強いファンに支えられていた
ジャズファンというものは、自分の好きなジャズを聴くためには知らず知らずの内にこだわりを持ってくる。好きなミュージシャンやスタイルを見定め、まずはレコードを集めだす。似たようなアルバムがあると、そちらにも手を出す。
レコードで満足できないとなると、ライブにも出掛ける。昔は、海外から有名ミュージシャンが多数来日した。大きなステージで憧れのミュージシャンの演奏を生で聴けた喜びが半分、何となくレコードで聴いた良さをステージでは感じられなかったこともあった。今のように小さなライブハウスでじっくりというのはなかなか経験できなかった。
その内勝手がわかってくると、この2人が共演したら面白そうだという想いを馳せることもあった。まるで自分がプロデューサーになった気分になって一人悦に入っていたものだ。

音にもこだわるようになるとオーディオ装置も段々大掛かりになる。ジャズ喫茶に負けない音が出るようになっても、それをなかなか大音量で楽しむ環境を手に入れるのは大変だ。
でも凡人ができるのはここまで。

自宅にミュージシャンを呼んだり、自分の好みの演奏をしてもらったり、はたまたその模様をプライベートで録音できたりするのは、ほんの一握りの金持ちの趣味人しか実現できない。
以前、俳優の藤岡琢也がプロデュースしたアルバムを紹介したが、このような作品が出来上がれば最高だ。

大阪に、ドクターモローと言われたジャズファンのドクターがいた。M.R.MORROW RECORDというレーベルも作っていた程のファンだったそうだが、そのドクターモローこと、両角氏が東京ユニオンをプロデュースしたアルバムがこのアルバムだ。録音は、モンタレーに出演して一段と盛り上がった1980年の12月。

一曲目からオーソドックスなベイシーライクなサウンドが心地よい。ビッグバンドには珍しいバイブがどの曲にも加わっている。リズムセクションは曲によってレギュラーメンバー以外に、ジミー竹内や、荒川康男などを使い分ける。曲は、両角氏に捧げたオリジナルDR.MORRO以外は、スタンダートや有名ジャズメンのオリジナル。原曲が思い浮かぶものもあるが、アレンジは前田憲男が中心に、オリジナルのレスターのソロをアンサンブルに組み入れた曲もある。バットビューティフルでは若き堀恵二の熱っぽいアルトも光る。

スイングジャーナルでも大きく取り上げられ、五つ星に輝いた“Black Pearl”と較べて、このアルバムは果たして何枚売れたかは分からない。東京ユニオンの別の顔を今このように楽しむことができるのも、自らプロデュースを買って出る程の熱心なジャズファンが居たお蔭だ。

1. Up In The Blues        Freddie Green 6:18
2. But Beautiful        Jimmy Van Heusen 4:13
3. I’m a Lover            Herb Ellis 3:51
4. Blue Lester           Lester Young 9:24
5. You Stepped Out Of A Dream   Nacio Herb Brown 4:45
6. Soft Shoe              Ray Brown 4:14
7. Dr. Morrow           Masashige Fujio 4:37
8. All Heart           Billy Strayhorn 4:34
9. Satin Doll           Duke Ellington

高橋 達也 (ts)
多田 義文 (tp)
竹田 恒夫 (tp)
大坂 潔 (tp)
河東 伸夫 (tp.flh)
西山 健治 (tb)
松本 治 (tb)
松林 辰郎 (tb)
山崎 通晴 (btb)
堀 恵二 (as)
柳沼 寛 (as,fl)
森口 則夫 (ts)
多田 賢一 (bs)
中村 秀樹 (ds)
金山 正浩 (elb)

Guest

大井 貴司 (vib)
杉本 喜代司 (g)
前田 憲男 (org)
ジミー 竹内 (ds)
石松 元 (ds)
荒川 康男 (b)
河上 修 (b)
小泉 信美雄 (b)

Produced by 両角 龍一 & 五野 洋
Recorded at Polydor Studio Tokyo in December 1980, February 1981





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日頃のチームワークをダイレクトカッティングの緊張感で・・・

2014-04-22 | CONCORD
Just Friends / LA4

このアルバムのタイトル、”Just Friends”は好きな曲だ。スタンダードでボーカルも名唱が多いが、インストでもパーカーを筆頭にこれも名演が多い。ビッグバンドでは内堀勝のトロンボーンセクションをフィーチャーアレンジは他のバンドでも良く演奏されている。このアレンジも良いが、ビルホルマンのアレンジも印象に残る。どれも、失恋の歌という割には軽妙な熱い演奏が多い。

このアルバムはお馴染みLA4によるもの。このJust Friendsは恋人同士であった2人が単なる友達になってしまうのを悲しむ歌だが、このグループも恋人関係のようで友達同士のような関係。誰がリーダーという訳でもなく、4人が対等に付き合っている。レギュラーグループのようでいつも一緒に演奏しているわけではない。ただし、一緒になった時は脇目もふらずに4人のコラボに集中するといった感じだ。グループパフォーマンスを極めるという点ではモダンジャズカルテットにも通じる。

LA4はコンコルドレーベルの設立と同時にスタートしたグループで、コンコルドレーベルの顔にもなっていたグループ。これが7枚目のアルバムになる。設立当初のドラムはシェリーマンから、途中でジェフハミルトンに代るが、基本的なコンセプトやサウンドは不変だ。

実は、このアルバムは最初コンコルドレーベルのダイレクトカッティング録音の第一号としてリリースされた。録音は1978年なので”Watch What Happens”の次に録音された物で、82年になってレギュラーシリーズの中で装いも新たに再発された。
再発といってもダイレクトカッティングとは別にテープにも収録されていたものから作られたアルバムなので、通常の制作プロセスを経たアルバムとしては初物。オーディオマニアにとっては比較試聴には絶好のアルバムだ。

コンコルドは総じて録音のレベルは高いが、このアルバムも素晴らしい。アナログサウンドの良さの極致を味わえる。もっとも、シャンクのアルト、アルメイダのギター、レイブラウンのベースや、ハミルトンのドラム、そもそも4人が演奏している楽器の鳴りが良いと言いう事が大前提なのだが。

このアルバムのJust Friendsもアルメイダがスローテンポのボサノバでスタートするが、途中からシャンクのアルトに代わり、アップテンポに転じハミルトンもブラッシングから絶妙のスティックワークへとドンドンホットになっていく。何か甘い恋人関係よりも濃い友人関係の方がいいぞと言っているようだ。

一方で、ラブメドレーということで、ラブフォーセールとラブウォークインが続くが、これはエイトビートで始まりリズムやテンポを変えながら。本物の愛以外はどんな愛でも売りますよという歌詞のごとく破れかぶれの展開に。

これはレイブラウンのアレンジということだが、このグループはバッハから、ビーバップ、ボサノバ、そしてコリアの曲まで何であってもあっと言う間に自分達で料理してしまう達人仲間だ。日頃から料理上手の4人であるがダイレクトカッティング特有の録り直し、編集なしの一発勝負がより緊張感を生んでいるような気がする。



1. Nouveau                     Bach  6:57
2. Carinhoso  João de Barro / Pedro Berrios / Alfredo Vianna 4:18
3. Just Friends        John Klenner / Sam M. Lewis 7:25
4. Love Medley:
  Love for Sale George Gershwin / Ira Gershwin
   Love Walked In Cole Porter            8:23
5. Spain                  Chick Corea 8:31

Laurindo Almeida (g)
Bud Shank (as)
Ray Brown (b)
Jeff Hamilton (ds)

Produced by Carl Jefferson
Recorded at Capital Records Studio A, Hollywood on August 18 1978

Originally released on Concord CJ-199


Just Friends
LA4
Concord Records
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「よく謳うピアノ」といえば、このモンティー・アレキサレンダーもその代表格の一人だ。

2014-01-28 | CONCORD
Triple Treat / Monty Alexander

ジェイムス・ウィリアムスのピアノを久々に堪能したら、コンコルドのアルバムが次もピアノだったので続けていってみることに。タイプは大分違うが。

アメリカのケーキやアイスクリームは甘党の自分でも流石に甘さと量でもてあます。
ジャケットの写真を見るとこのアイスクリームもシングルでも十分そうなのに、ダブル、そしてトリプルとなる果たして食べきれるかどうか・・・。
見ただけで、思わず口の中が甘ったるくなってしまう。

ジャズの世界もこってりしたジャズと、さっぱりしたジャズがある。こってり系の中にはブルースに代表される黒っぽいアーシーな「こってりさ」と、強烈なビート、アクセントの効いたリズムの「こってりさ」がある。さっぱりにもいわゆるクールなトーンと、小気味良い、軽妙なリズムの「さっぱりさ」がある。

さて、お好みは?ということになるが・・・、
自分の好みは基本さっぱりベースにトッピングに濃いこってりした物が適度に、といった感じかもしれない。基本スープがこってり過ぎると大盛りはいらない。聴き続けるのがヘビーになるので。たまには、激辛なども刺激的でいいがいつもだと・・・?
何か、拘りのラーメンのオーダー風になってしまったが、「よく謳う」といっても、その中身は微妙に味付けの違いが出てくるし、個人的な好みにも微妙な違いがあるようだ。
「旨み」にも、とんこつベースと、煮干しベースの違いがあるように。

このモンティー・アレキサンダーはジャマイカの出身、根っこにはラテンの血が流れている。ジャマイカ出身といえばウィントン・ケリーもジャマイカ出身。ケリーの「うたい方」も独特のケリー節があったが、これは自分の好みのタイプでもある。
このモンティーの場合も、大分経験を積んでピーターソンライクから脱却し独自のスタイルを築きつつあったが、果たしてどんな味付けになってきたのか。

コンコルドではこの時すでにアネスティン・アンダーソンのバックを務めたり、レーベルの顔になっていたが、自己のトリオの演奏はこれが3枚目。最初はジェフ・ハミルトンを入れたドラムトリオだったが、前作からハーブ・エリスを入れたギタートリオに変身した。
ドラムレスのギタートリオは、ナットキングコールの時代からよく謳うピアノトリオの代名詞にもなっている。このアルバムで一緒のハーブ・エリスとレイ・ブラウンはそのピーターソンのドラムレスのトリオを組んでいた当事者でもある。

ピーターソンはギターからドラムにトリオを替えたが、モンティーの場合は同じ若手代表のジェフ・ハミルトンのドラムから、ベテランのハーブ・エリスを加えたトリオ編成にしている。さて、これが謳い方にどう作用するか?

メンバーも見ただけで、3人が良く謳う演奏をするのは間違いない。せっかくピーターソンから抜け出そうになったのに、ピーターソンが得意としていた編成に、さらには同じパートナーに脇を固められたら、またピーターソンに戻ってしまうのではと心配にはなるが。

実は、このアルバムは日本での録音。この年来日した3人を大阪で録音したものだ。
確かに興行的には、あのナットキングコールやオスカー・ピーターソンの再来と位置付けた方が成功する。此の頃の日本は大物達の来日ラッシュが続く。何か特徴を付けないと、新人や中堅は位置付けが難しかった。もしかしたらアレキサンダーもキングコール風、ピーターソン擬きに甘んじていたのかもしれない。内容的にもそつなく、よく謳う演奏だが自由奔放に吹っ切れていないものが何かあるような気がする。
このトリオ編成はこの後もしばらく続く。そして、ツアーで世界を廻ることになるが、この時代のモンティー・アレキサンダーのツアー用の標準編成だったということになる。アルバムも、第2作、第3作と続く。コンコルドブランドの商品としてはこのトリオは大成功だったと思う。

自由にアルバム作りができるのがコンコルドの特徴であったが、これだけのアルバム数とライブも世界中で行うようになると、自然とブランドイメージが定着してしまう。したがって、その中での自由度ということは仕方がないとは思うが。それに加え、日本制作という外野の声がもう一つ入るようになると、その意見も取り入れなければならないし・・・。
こだわりの味を売りにしていた個人のラーメン店が多店舗化するとどうしても味の尖がった部分がなくなるのと同じかもしれない。
良くとらえれば、3人が一緒にやる時の味付けは、これしかないということだとも言える。

結局モンティー・アレキサンダーが「自分の歌心」を表面に出した自己のグループも持つようになったのは90年以降、そして現在に至る。

試聴はこちらで、

Monty Alexander Trio - But Not For Me 1982 (Triple Treat Vol.1)



1. (Meet The) Flinstones      Joseph Barbera / Hoyt Curtin / William Hanna 3:01
2. Body and Soul   Frank Eyton / Johnny Green / Edward Heyman / Robert Sour 6:08
3. Small Fry Hoagy        Carmichael / Frank Loesser 3:52
4. When Lights Are Low     Benny Carter / Spencer Williams 6:51
5. Triple Treat Blues      Monty Alexander 6:31
6. Fungi Mama   Dennis Bell / Thomas F. Browne / Blue Mitchell / Claudette Washington 3:47
7. Sweet Lady         Monty Alexander 5:49
8. But Not for Me       George Gershwin / Ira Gershwin 4:56

Monty Alexsander (p)
Ray Brown (b)
Herb Ellis (ds)

Produced by Carl Jefferson & Yoichiro Kikuchi
Recorded at Sound Creation, Osaka, Japan, March 1982
Recording Engineer : Yoshihisa Watanabe

Originally released on Concord CJ-193 (所有盤はCD)





Triple Treat
Monty Alexsander
Concord Records
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サドジョーンズのファンキーな曲はやはりライブで聴くのが一番・・・

2012-04-25 | Thad Jones & Mel Lewis & VJO
Don’t Get Sassy / Ray Brown Trio



峰純子のサドジョーンズとの共演アルバムはサドジョーンズに敬意を表してか、ジョーンズの「チャイルドイズボーン」をアルバムタイトルにしていた。
サドジョーンズの曲をタイトルにしたアルバムといえば、このレイブラウンのトリオもその一枚。ジョーンズの曲はメロディーが覚えやすい。バラードの代表格がチャイルドイズボーンとすれば、ファンキーな曲の代表がこのドントゲットサッシーだ。もちろんオーケストラの数多いレパートリーの中でも、初期のオーケストラから演奏されているサドメルの代表曲で、他のバンドでも演奏されることは多い。この浮き浮きするノリのいい曲は初めて聴いた時から自分もお気に入りの曲のひとつだ。

この曲はオーケストラの演奏でもライブだと一層盛り上がるが、このトリオのアルバムもライブ。ただし、普通のコンサートやクラブのライブではなく、スタジオにファンを入れてのスタジオライブだ。
エバンスのバンガードライブのように、クラブで話し声や食器の触れ合う音が入ったライブもいいが、プレーヤーと聴衆の間の何ともいえない一体感を作り出すのが目的であれば、このようなスタジオライブもいい方法だ。聴衆がいることでプレーする方も自然に気合が入ってくるのが伝わってくる。

レイブラウンはもちろんピーターソンとのトリオが長くて、そして有名だが、自分のトリオになってからもピアノは代々良くスイングするピアニストが務めている。Birdの映画のサントラに参加したのもモンティアレキサンダーと一緒だったが、Concordでもモンティーとのトリオが最初だった。
その後、バリーハリスに代わり、このベニーグリーンと続くが、どのトリオもやはりピーターソンと一緒のトリオのイメージがどこかに残っている。良くスイングするピアノにはやはりレイブラウンの図太いベースが一番似合うということだろう。

このアルバムも、タイトル曲“Don’t Get Sassy”でスタートするが、続く“Everything I Love”ではしっとりバラードを。”Tanga”では、これでもかという程の急テンポの挑戦。ドラムのジェフハミルトンの切れの良いドラムを含めて否が応でもスタジオは盛り上がる。その後もブルースあり、じっくり聴かせる“Good Life”ありで、最後はエリントンメドレーで締めくくる。選曲もバランスがとれていて、丁度1ステージが程よく纏まっていて実際のライブを聴いているようなアルバムだ。

エリントンといえば、先日聴きにいってマイクプライスオーケストラのエリントン特集のライブが、今週金曜日にもう一度行われる。会場は、今度は新宿のSomeday。
丁度連休にかけて連日ビッグバンドが登場するのでサムデイには何日か行くことになりそうだが、時間がとれればこのマイクプライスはもう一度聴きにいってみたい。

**************************************

2012年4月27日(金)マイク・プライス・ジャズ・オ-ケストラ
スミソニアンジャズ ライブ

デューク・エリントンのハレーム組曲を演奏します!
“A TONE PARALLEL TO HARLEM”

今回の演奏は、新たに準備したエリントン作曲の"FRUSTRATION."を 宮本大路(bs)のソロで演奏します。 ハリー・カーネイがデューク・エリントンとレコ-ディングして以来50年、恐らく今回が最初の演奏となります。日本でこの曲が演奏されるのが初めてであることは間違いありません。この曲だけでなく"A Tone Parallel To Harlem" and "Tattooed Bride!"もです!

アメリカワシントンDCにあるスミソニアン協会によって催される
広く世に知れた「スミソニアンジャズ感謝・鑑賞月間イベント」において、

「スミソニアンジャズ感謝・鑑賞月間イベント」について

click on Jazz Appreciation Month

UNESCO
国連の教育科学文化機関 ユネスコ本部 が今週を国際ジャズデイとしてスポンサ-になっています。
東京での私たちの演奏もその一つに含まれています! 

どうぞこのリンクをご覧ください。



日時  4月27日(金)
    19:45~、21:15~
場所  サムデイ (新宿)
    Tel 03-3359-6777
    新宿1-34-8 新宿御苑前ビルB1(やよい軒の地下)
    地図 http://someday.net/shinjyuku.html
ミュージックチャージ 3,465円
メンバ-
大山日出男(as, clar)
土井徳浩、(as, clar)
川村裕司(ts)
岡崎正典(ts)
宮本大路(bs)

佐久間勲(tp)
田中哲也(tp)
高橋一光(tp)
今里通夫(tp)

西山健治(tb)
内田光昭 (tb)
堂本雅樹(btb)

井上祐一 (p)
佐瀬正(b)
稲垣貴庸(d)
マイク プライス (tp, flug, cond)


http://www.mikepricejazz.com

是非 お越しください !  


************************


1. Don't Get Sassy      Jones, Lewis 5:33
2. Ev'rything I Love     Porter 5:19
3. Kelly's Blues       Peterson 6:39
4. Tanga           Bauza 4:07
5. When You Go        Brown 6:06
6. Brown's New Blues     Brown 7:35
7. The Good Life       Distel, Reardon 8:07
8. Con Alma          Gillespie 9:03
9. Ellington Medley: Rain Check/In a Sentimental Mood/Squatty Roo Ellington, Hodges, Strayhorn 10:43

Ray Brown (b)
Benny Green (p)
Jeff Hamilton (ds)

Produced y Elaine Martone
Recording Enginner : Jack Renner. Joseph Magee
Recorded at Signet Sound, Studio A,West Hollywood, California. April 21-22 1994





Don't Get Sassy
Ray Brown
Telarc
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Birdとの夢の共演を作り出すことができたのはレニーニーハウスの拘り・・・

2012-04-22 | MY FAVORITE ALBUM
Bird / Charlie Parker (Original Motion Picture Sound Track)

レニーニーハウスは、アルトのプレーだけでなく編曲や映画音楽の世界で活躍したが、有名なのはチャーリーパーカーを題材にした映画「バード」のサウンドトラックだろう。




音楽やミュージシャンを題材とした映画で一番困るのはバックの音楽。ドキュメンタリー映画であれば、オリジナルの音源を音質が悪かろうが断片的であってもそれを使うことに意義がある。ところがドラマ仕立てをした物は、曲自体を使うことがあっても古いオリジナルの音源を使うことはなかなか難しい。特に古い音源であればその音質も問題になるので。

今回のチャーリーパーカーとなると、ジャズの神様のような人物なので影武者を立てるにしても、影武者がパーカー風はできてもオリジナルバードの再現をするのは難易度が高すぎる。
ジャズ好きの監督であるクリントイーストウッドと、それを支える音楽監督であるニーハウスが出した結論はやはりオリジナルのバードを使うこと。
まさに本物のサウンドトラックだ。しかし、単なるバックグラウンド音楽であればまだしも、演奏映像と同期をとった音となると残された過去の音源をそのままで使うことは難しい。

そこで考え付いた方法は、パーカーのアルトのプレーはオリジナルを使い、バックの演奏を新たに取り直して、パーカーのプレーと一体化させること。
歌や演奏とバックのオーケストラを別に録音してミックスダウンすることは当たり前にやられているが、今回の方法は過去の演奏からパーカーのプレー以外の音を除いてソロの音源を作り出して、それに合わせてバックのアレンジや演奏を後から行うという方法。技術的にも演奏も難易度が高い方法であった。
この全体を取り仕切ったのがレニー・ニーハウスということだ。単なるアレンジ以上の苦労があったと思う。パーカー役のホレスト・ホイテッカーにアルトのキーワーク教え込んだら撮影が終わる時には実際にアルトが吹けるようになっていたとか。

新たにバックを務めたミュージシャンは、ピアノのモンティーアレキサンダー、ベースのレイブラウン、ドラムのジョンゲランなどを中心とした面々だが、まさかバードと共演できるとは思わなかっただろう。
完成度を高めるためにニーハウスは、アンサンブルでは影武者にチャールスマクファーソン、ガレスピーの代役にはガレスピーの信奉者のジョンファディスを起用し、With stringsではパーカーのプレーのコードに合わせてストリングスのアレンジを一部書き換える拘りだったそうだ。
こうなると、このアルバムは単なるイミテーションやサンドラ盤ではなく、新たに創作された立派な芸術品ともいる作品だ。

1. Lester Leaps In
   Charlie Paker (as)
   Monty Alexander (p)
   Ray Brown (b)
   John Guerin (ds)

2. I can’t Believe That You’re In Love With You
   Charlie Paker (as)
   Monty Alexander (p)
   Ray Brown (b)
   John Guerin (ds)

3. Laura
   Charlie Paker (as)
   Barry Harris (p)
   Chuck Berghfer (b)
   John Guerin (ds)

4. All Of Me
   Charlie Paker (as)
   Monty Alexander (p)
   Ray Brown (b)
   John Guerin (ds)

5. This Time The Dream’ss On Me
   Charlie Paker (as)
   Monty Alexander (p)
   Ray Brown (b)
   John Guerin (ds)

6. Ko Ko
   Charlie Paker (as)
   Charles Mcpherson (as)
   John Faddis (tp)
   Walter Davis Jr. (p)
   Ron Carter (b)
   John Guerin (ds)

7. Cool Blues
   Charlie Paker (as)
   Walter Davis Jr. (p)
   Ron Carter (b)
   John Guerin (ds)

8. April In Paris
   Charlie Paker (as)
   Barry Harris (p)
   Chuck Berghofer (b)
   John Guerin (ds)

9. Now ‘s The Time
   Charlie Paker (as)
   Charles Mcpherson (as)
   Red Rodney (tp)
   Walter Davis Jr. (p)
   Ron Carter (b)
   John Guerin (ds)

10. Ornithology
   Charlie Paker (as)
   Charles Mcpherson (as)
   John Faddis (tp)
   Walter Davis Jr. (p)
   Ron Carter (b)
   John Guerin (ds)
   Chalie Shoemake (vib)

11. Parker’s Mood
   Charlie Paker (as)
   Barry Harris (p)
   Chuck Berghofer (b)
   John Guerin (ds)

Produced by Clint Eastwood & Lennie Niehaus
Engineer : Bobby Fernandez


Bird: Original Motion Picture Soundtrack
Lennie Niehaus
Sony
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気が向いた時に、気が向いた仲間と一緒にできるのが何事においても一番・・・・

2012-04-18 | CONCORD
On Stage / Tal Farlow

世の中、仕事となると何であっても、いつも後から追われるようにやらされるものだ。スケジュールであったり、仕事の完成度であったり。そして満足のいく結果でなくとも、またその次に賭けることになる。その点、趣味であればやりたい時に、納得のいく程度でやっていく限りにおいては、ストレスになることもない。

タルファーローというギタリストは、もしかしたら趣味でギターを弾いていたのかもしれない。そもそもギターを弾き始めたのが20歳になってからというので、所詮最初からプロという感覚はなかったのかも。

何度か引退をした後、コンコルドで復帰した最初のアルバムは1977年録音の、ハンクジョーンズとレイブラウンとのトリオの演奏だった。
実は、この録音に先立ち前の年の1976年夏のコンコルドジャズフェスティバルへの出演が先であった。この舞台は、実は昔のコンビであったレッドノーボとの再会セッションであった。昔の仲間との再会は唯でさえ嬉しいものだし、久々であっても直ぐに昔の感覚を取り戻すものだ。このアルバムはその時のライブ、リリースは後だがConcordへの復帰の実質的な第一弾となる。1969年以来17年ぶりのレコーディングだ。



レッドノーボとタルファーローのトリオは1950年前後。25年ぶりの再会だ。その時のベースはチャリーミンガスであったというから驚きだ。舞台では、ノーボとのトリオの時代の編成に、ピアノとドラムも加えたクインテット編成である。
このタルファーローも実はコラボレーションが得意なギタリストだと思う。ノーボの飄々としたマレット捌きと実にコンビネーションが良い。このファーローは大柄で手が大きくてフレットを這い回る手の動きはまるで蛸のようだという話をどこかで読んだ記憶がある。映像で改めて見てみると確かに。先日のエミリーレムラーの女性の手捌きとは同じギターでも別物のようだし、ギター自体が小さく見える。



クインテット編成のサウンドは、丁度この映像のような感じだ。そしてコンコルドの舞台であることもあり、プログラムの構成は各自のソロをフィーチャーした曲あり、皆で盛り上がる曲ありだが、何故かいつも冷静であり余裕があるように感じるのがタルファーローだ。本当のプロの実力がありながら、「仕事」のプレッシャーを感じることなくいつも楽しげにプレーをしているようなので。

1. The One I Love Belongs to Somebody Else    Jones, Kahn 5:55
2. A Time for Love/My Romance           Mandel, Webster 7:15
3. Lullaby of Birdland               Shearing, Weiss 7:58
4. My Shining Hour                 Arlen, Mercer 7:54
5. The Very Thought of You             Noble 3:03
6. Rose Room/In a Mellow Tone            Hickman, Williams 6:53

Tal Farlow (g)
Red Norvo (vib)
Hank Jones (p)
Ray Brown (b)
Jake Hanna (ds)

Produced by Carl Jefferson
Enginner : Phil Edwards

Recorded live at the Concord Pavillion, Concord, California in August 1976

Originally Released on Cocord CJ-143



On Stage
Tal Farlow
Concord Records
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時を経て、ますますコンビネーションに磨きがかかってきたが、その要因は?・・・・

2012-03-17 | CONCORD
Montage / The LA4

コンコルドではレーベルのスタート時からのお馴染みのLA4だ。結成以来7年目だがドラムが初代のシェリーマンから、ジェフハミルトンに代わった以外は不動のメンバー。コンビネーションは一作ごとに磨きがかかっている。LA4のオリジナリティーのあるサウンドも耳慣れてきたので、新作といっても大体のサウンドイメージは沸く。丁度MJQの新作を聴くような感じで、新しい曲をどう料理しているかが楽しみだ。

このアルバムのタイトルは”Montage”。日本語だとモンタージュ写真を思い浮かべるが、モンタージュとは色々な要素を並べて一つの作品に纏める手法だそうだ。それで人の顔を目、鼻、口、髪・・などの要素で纏め上げるのがモンタージュ写真ということだろう。

確かにこのLA4にモンタージュという表現はピッタリかもしれない。ピアノレスの4人編成だが、それぞれの楽器の表現がそれぞれ実に豊かで多彩だ。それ故、その4人の組み合わせの結果は掛け算的にバリエーションが増えてくる。さらに、このグループは素材となる曲の選定も多彩だ。ジャズグループとしてスタンダードやブルースはもちろん、アルメイダが音頭をとっているからだろう、ボサノバやブラジルの古い曲、さらにはクラッシクまで素材の幅は広い。

豊富な素材を腕達者な4人の料理人が技を発揮して料理する訳だから、美味しい料理ができるのは当然だ。出来上がった演奏を、要素分解してみても普通のモンタージュを作るバリエーションでは表現できない要素が沢山ある。料理でいえば隠し味の妙だろう。それがきっとLA4ならではの味付けだ。

普通のモンタージュ写真は、普通のすました顔の表情一枚で十分だが、LA4の場合は、すまし顔、怒った顔、悲しそうな顔・・・・といくつものパターンを作らないと、その表情を表現しきれないかもしれない。百面相を得意とする表情豊かな人物もモンタージュ写真を作るように。きっと音楽的にも彼らの特徴を要素分解することは出来るのかもしれないが、残念ながら自分にはできない。
このアルバムはバドシャンクのフルートがいつにも増していい感じだ。フルートにはピアノレスが合うのかもしれない。そういえば、ナベサダがフルートを多用してボサノバをやっていた時もピアノレスだった。

アメリカの人気TV番組にCSIシリーズがある。警察の科学捜査の進化により、犯人を特定するためのあらゆる要素を最新のテクノロジーを駆使して見つけていくのがミソだが、このLA4のグループのワン&オンリーの良さを一度、科学的に検証してみたいものだ。

1. Madame Butterball          Shank 4:45
2. Syrinx                Debussy 4:25
3. Samba for Ray            Almeida 4:25
4. Teach Me Tonight           Cahn, DePaul 3:20
5. Rado's Got the Blues         Brown 5:56
6. My Romance              Hart, Rodgers 5:23
7. Bachianas Brasileiras No. 5      Villa-Lobos 6:13
8. Squatty Roo              Hodges 5:11

Laurindo Almeida (arr.g)
Bud Shank (arr,as,fl)
Ray Brown (b)
Jeff Hamilton (per)

Carl Jefferson Producer
Phil Edwards Engineer, Remixing

Recorded at United Western Studios, Hollywood, April 1981

Originally Released on Concord CJ-156





Montage
The L.A.4
Concord Records
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人の出会いは大事だが、それを自分の人生に生かせるのはその内何回か・・・・

2012-02-04 | CONCORD
Never Make Your Move Too Soon / Ernestine Anderson

出会いが無ければ人付き合いは始まらない。そして付き合いが始まってもある種の信頼関係を持って、お互いを理解しながら付き合えるにはその内のまた何パーセントしかない。それは仕事であれ、プライベートであれ、すべての人付き合いに言えることではないだろうか。相手の思っていることを理解して、お互い阿吽の呼吸で事が運べるようになれば最高な付き合いだ。特に、「一緒に行動すること」で、それが実現できれば。

アネスティン・アンダーソンが第一線に復帰できたのはレイブラウンのお陰。アメリカを長く離れイギリスから戻った彼女がカナダで歌っているのをたまたまレイブラウンが聴いたのが復帰のきっかけだそうだ。唯それだけであれば、一緒にセッションくらいは行われたかもしれないが。レイブラウンはその時コンコルドレーベルの音楽監督、コンコルドジャズフェスティバルへの参加、そしてアルバム制作までがトントン拍子で進んだからこそ、彼女の復帰が実現したともいえる。その点では、彼女にとっては、レイブラウンは彼女の第2の人生の恩人である。

レイブラウンとコンコルドでのアルバム制作も,'76年の"Hello Like Before"からこれが5枚目になる。アルバムを作るにあたって、彼女が歌いたい曲のリストとアレンジをレイブラウンに渡す、すると一瞥しただけで、レイブラウンはすぐにアレンジに手を加え、周りのスタッフと段取りに入った。”Old Folds”と”Poor Butterfly”が、特に彼女のお気に入りだったそうだが、他の曲もすべて彼女のイメージしたとおりに仕上がっていった。ピアノのモンティーとのコンビネーションも手馴れたものだし、ドラムのフランク・ガットも彼女とは初顔合わせだが、モンティーのトリオでは一緒にプレーしていたようなので、レイブラウンとしても段取りに苦労することは無かっただろう。
スタンダードだけでなく、タイトル曲はクルセーダズのドラマースティックフーパーの作曲。グルービーなノリもさすが堂に入っている。こんな彼女が長年埋もれていたとは。

この時、彼女はすでに50歳を過ぎていた。それから30年以上が経ったが、今でも彼女は元気に活躍しているようだ。普通であれば、50歳を過ぎての復帰といっても昔を思い出しながら懐メロを歌ってお茶を濁すのが世の常だが、彼女の場合は遅咲きの第2の人生のスタートだった訳だ。
最近は、60歳を過ぎた由紀さおりの「世界的な復活」が有名だ。彼女の場合も、PINK MARTINIとの出会いがきっかけだったようだが、彼女もアネスティンを見習って30年後まで元気に歌い続けてほしいものだ。



1. Never Make Your Move Too Soon   Hooper, Hooper, Jennings 3:31
2. What a Diff'rence a Day Made    Adams, Grever 4:47
3. As Long as I Live         Arlen, Koehler 4:40
4. Old Folks             Hill, Robison 7:17
5. Just One More Chance        Coslow, Johnston 5:30
6. My Shining Hour          Arlen, Mercer 3:34
7. Why Did I Choose You?       Leonard, Martin 4:22
8. Poor Butterfly           Golden, Hubbell 5:35

Ernestine Anderson  Vocals
Monty Alexander   Piano
Ray Brown      Bass
Frank Gant      Drums

Produced by Carl Jefferson
Recorded on Aug. 1980 in San Francisco

Originally Released on Concord CJ-147(所有盤はCD)

Never Make Your Move Too Soon
Ernestine Anderson
Concord Records
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クラッシックとジャズの融合には色々あるが・・・・

2011-12-12 | MY FAVORITE ALBUM

Jazz at the Musikverein / Andre Previn


RAY BROWNはConcordでジェイクハナと一緒に、カールジェファーソンが手掛けた多くのベテランの復活に付き合った。それ以前には、あのクインシーのAM時代の名作作りの片腕としても活躍した。ベースのプレーだけではなく、新人の発掘だけでなくベテラン達へのアドバイスや復帰にも手を貸す縁の下の力持ちであった。

そのブラウンは、89年一人の大物ピアニストの復活にも付き合っていた。そのピアニストはアンドレプレビン。50年代にはジャズピアニストとして活躍して、多くのアルバムを残している。シェリーマンとのマイフェアレディーはお気に入りのアルバムだ。クラッシックの世界に華麗なる転進をし、指揮者としては第一人者の名声を得るに至ったが、その間ジャズの世界にはしばらくご無沙汰していた。そのプレビンがジャズピアニストとして復活したのは27年ぶりのことであった。レイブラウンと一緒にギターのジョーパスのドラムレスのトリオの演奏が残されている。



その後も、ジャズの演奏を続けたプレビンは1995年にヨーロッパでコンサートを開いた。場所はオーストリアのウィーンの楽友協会のホール。毎年行われるニューイヤーコンサートの会場、クラッシックの殿堂だ。もちろんPAなどはない。3人のアコースティックサウンドがホールに響き渡る。そして、録音もそれに合わせたような味付けだ。当然、聴衆の拍手もクラシックコンサートの趣。曲はサボイでストンプに始まるジャズのスタンダードなのだが。プレビンのピアノは相変わらずスインギーなのだが、場所が違うと雰囲気が違って聞こえるのがかえって新鮮だ。ジャズとクラッシクの融合には色々あるが、クラシックの世界から帰還したプレビンが、ジャズの世界からレイブラウンとジョーパスを引き連れて再びクラシックの土俵に上ったようなアルバムだ。

1. Stompin' at the Savoy     Goodman, Razaf, Sampson, Webb 5:58
2. André Previn Introduction 1:52
3. I Can't Get Started     Duke, Gershwin 4:53
4. I'm Gonna Sit Right Down (And Write Myself a Letter) Ahlert, Young 5:56
5. Medley: What'll I Do/Laura Berlin, Mercer, Raksin 6:56
6. What Is This Thing Called Love?    Porter 5:27
7. Captain Bill              Alexander, Brown, Ellis 4:24
8. Satin Doll              Ellington, Mercer, Strayhorn 7:17
9. Hi Blondie              Previn 5:04
10. This Time the Dream's on Me     Arlen, Mercer 4:49
11. Medley: Prelude to a King/Very Thought of You/Come Rain or Come Shine
Arlen, Ellington, Mercer, Noble 9:57
12. Sweet Georgia Brown          Bernie, Casey, Pinkard 6:24


André Previn Piano
Ray Brown Bass
Mundell Lowe Guitar

Alison Ames Executive Producer
Reinhard Lagemann Engineer
Elizabeth Ostrow Engineer

Recorded live in Concert Jun 24, 1995
at The Musikverein Vienna, Austria


Jazz at Musikverein
Andre Previn
Polygram Records
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久々の同窓会、昔の仲間が集るといつの間にか当時のノリに・・・

2011-12-10 | MY FAVORITE ALBUM
Live At The Blue Note / The Very Tall Band

先日小学校の同窓会があった。卒業してから50年近く経つ。つい最近会った友人もいれば、それこそ卒業以来50年間会っていなかった者まで、中にはイタリアや台湾から駆けつけた者もいて、結構な人数が集って盛況であった。恩師も80歳を過ぎて元気にされていた反面、仲間の数人は残念ながらすでに帰らぬ人となっていた。当然何人かの輪ができるとまずは昔話から。記憶のどこかに残っていたものが突然意識の中によみがえってくる。話が弾むと自分の中では欠けていた部分がジグソーパズルのように組み合わさって全貌が見えてくる。「それはそのようなことだったのか」と今になって再認識するようなこともあった。あっという間に過ぎた数時間であったが、せっかく盛り上がったところで名残惜しかったが近いうちのまたの再会を約して、家路につく者、2次会へ行く者が、三々五々解散となった。

レイブラウンがオスカーピーターソンの元を離れたのは1966年、1951年から15年間のコンビだった。学校でいえば小学校から高校卒業まで一緒だった友人関係と同じことだ。その間の出来事を語りだしたら果たして何日、いや何ヶ月も必要だろう。その中には忘れられない、演奏、セッションもいくつもあったと思う。そのコンビもいくつかの変遷があるが、ドラムのエドシグペンを加えた3人が乗りに乗っていたのが60年代に入ってからのVERVEの一連のセッション。トリオが中心だが、何枚かゲストを加えたアルバムもある。その中でも印象に残っているのが、ミルトジャクションが加わった”VERY TALL”というアルバム。MJQのジャクションが、MJQを離れると別人のようなプレーをするとはよく言われていたが、まさにその代表的なアルバムだ。

この、メンバーが30年以上経って同窓会を開いた。場所は、New Yorkのブルーノート。
そして、会の名前は”VERY TALL BAND”.。もちろん、その間色々な所で会うことは多々あったであろう。でも、きっとあの、”Very Tall”のセッションの思い出を一番大事にしたかったのだろう。ドラムのエドシグペンは健在ではあったが、居をコペンハーゲンに移していて、その会への参加はできなかったようだ。皆の饒舌さは相変わらずだ。流石に30年前は若さにまかせて多少悪乗りしていたところもあったが、今回は皆流石に歳をわきまえつつ、いつもの個性のある語り口を披露してくれる。もちろん独演会にならずに掛け合いも忘れずに。聴衆もきっと昔の演奏を聴いた客が多かったのだろう、合いの手の入れ方にも今の演奏に加え昔の思い出をかぶせたような雰囲気を感じる。
再会セッションというのはいくつもあるが、思い出に残るセッションのひとつだ。
そして再会というのはいつでもできると思いがちだが、思い立った時にしておかないと二度とできなくなってしまうものだ。来年は個人的に昔の友人との再会を増やしてみよう。



1. Ja-Da           Carleton, Carlton 7:29
2. SKJ            Jackson 8:17
3. I Remember Clifford    Golson 8:21
4. When Summer Comes     Peterson 4:32
5. Blues for JR        Brown 11:04
6. Nature Boy         Ahbez 5:51
7. Sometimes I'm Happy     Youman 8:50
8. Bass Solo Medley:
    Full Moon and Empty Arms/The Very Thought of You/The Work Song
           Adderley, Kaye, Mossman, Noble 7:43
9. Caravan          Ellington, Mills, Tizol 9:13

Oscar Peterson : Piano
Ray Brown : Bass
Milt Jackson : Vibraphone
Karriem Riggins : Drums

Robert Woods :Executive Producer
Jack Renner :Engineer
Elaine Martone :Producer


Recorded Live at The Blue Note NYC on Nov.24-26 1988







The Very Tall Band: Live At The Blue Note
Very Tall Band
Telarc
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レイブラウンのクリスマス・・・

2011-12-07 | CHRISTMAS
Christmas Songs with the Ray Brown Trio

最近レイブラウンの登場するアルバムが多いので、レイブラウンのクリスマスアルバムを。
クリスマスアルバムは、演奏か歌物か、どちらがいいかは迷うところだが、このアルバムは一枚で両方の期待に応えてくれる。

そして、このアルバムの録音は1997年のクリスマス前の12月、そして翌年1998年の4月の録音だ。広告の世界ではよく季節外れにシーズン物の撮影をすることが多い。セッティング作りや季節に合った風景探しに苦労するが、季節はずれの録音は演奏する方ではなかなか乗らないのではと、つい、つまらない心配をしてしまうが・・。

レイブラウンは色々なセッションに顔を出すが、自分のグループとなるとピアノトリオが多い。やはりピーターソンとのトリオが長かったせいか、あるいは自分のスタイルに合ったピアノを選んでいるのか、必ず良くスイングするピアニストがその席につく。モンティーアレキサンダーもそうであったが、長くジーンハリスがその席を務めていた。
このセッションのピアニストは、Geoff Keezer.。人を紹介する時、すでに有名人の場合、あるいは実績のある人間であれば、今の仕事やそれまでの実績で紹介できるが、まだ無名に近いと過去の実績を間接話法で紹介する。有名な仕事に携わっていたとか、有名人と一緒に仕事をしたとか・・・。キーザーは、「ジャズメッセンジャースの最後のピアニスト」として紹介されることが多い。それだけで、ファンキーなピアノを想像できるが、その大役を務めただけあって、レイブラウンのトリオにはぴったりの良くスイングするタイプのピアニストだ。

このトリオの演奏に加えて、ヴォーカル陣は7人が一人一曲で参加している。トリオの演奏は単調になりがちだが、このアルバムはトリオの演奏もボーカルも実に良くアレンジされていて、最後の曲はドラムのグレゴリーのRAPのおまけ付きで多彩な演奏が聴ける。
レイブラウンは元々裏方で土台を支える役割。しかし、ベースプレーヤーとしてだけでなく、ディレクターとしての全体の構成も流石だ。タイトル的にはレイブラウントリオであるが、御大ブラウンの描いたキャンバスに、ベースを中心にしてピアノも、テナーやギター、そしてそれぞれの歌も個性豊かにしっかり描かれた充実のクリスマスアルバムだ。

これは他のコンピレーションアルバムでのRay Brown Trio


1. Away in a Manger           Murray, Traditional 5:49
2. Santa Claus Is Coming to Town    Coots, Gillespie 3:08
3. God Rest Ye Merry Gentlemen     Traditional 3:36
4. It Came Upon a Midnight Clear    Sears, Willis 3:59
5. The Little Drummer Boy       Davis, Onorati, Simeone 4:14
6. The Christmas Song         Torme, Wells 4:05
7. Rudolph the Red-Nosed Reindeer   Marks 4:12
8. Winter Wonderland          Bernard, Smith 3:07
9. We Wish You a Merry Christmas    Traditional 2:48
10. O Tannenbaum            Traditional 4:59
11. Jingle Bells             Pierpont 4:13
12. White Christmas           Berlin 4:58
13. The Christmas Rap          Brown 2:29

Ray Brown    : Arranger, Bass, Producer
Geoff Keezer   : Piano
Gregory Hutchinson : Drums, Vocals (13)
Ralph Moore : Tenor Sax
Russell Malone : Guitar
Dee Dee Bridgewater : Vocals (1)
Diana Krall : Vocals (2)
Etta Jones : Vocals (4)
Kevin Mahogany : Vocals (6)
Nancy King : Vocals (8)
Marlena Shaw : Vocals (11)
Vanessa Rubin : Vocals (12)

Robert Woods Executive Producer
Elaine Martone Producer
Michael Bishop Engineer

Recorded in O'Henry Studio A Burbank, California,December 15-17,1987
and Sony Music studio D, New York, April 27-29, 1998

Christmas Songs With the Ray Brown Trio
Ray Brown Trio
Telarc
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