Montage / The LA4
コンコルドではレーベルのスタート時からのお馴染みのLA4だ。結成以来7年目だがドラムが初代のシェリーマンから、ジェフハミルトンに代わった以外は不動のメンバー。コンビネーションは一作ごとに磨きがかかっている。LA4のオリジナリティーのあるサウンドも耳慣れてきたので、新作といっても大体のサウンドイメージは沸く。丁度MJQの新作を聴くような感じで、新しい曲をどう料理しているかが楽しみだ。
このアルバムのタイトルは”Montage”。日本語だとモンタージュ写真を思い浮かべるが、モンタージュとは色々な要素を並べて一つの作品に纏める手法だそうだ。それで人の顔を目、鼻、口、髪・・などの要素で纏め上げるのがモンタージュ写真ということだろう。
確かにこのLA4にモンタージュという表現はピッタリかもしれない。ピアノレスの4人編成だが、それぞれの楽器の表現がそれぞれ実に豊かで多彩だ。それ故、その4人の組み合わせの結果は掛け算的にバリエーションが増えてくる。さらに、このグループは素材となる曲の選定も多彩だ。ジャズグループとしてスタンダードやブルースはもちろん、アルメイダが音頭をとっているからだろう、ボサノバやブラジルの古い曲、さらにはクラッシクまで素材の幅は広い。
豊富な素材を腕達者な4人の料理人が技を発揮して料理する訳だから、美味しい料理ができるのは当然だ。出来上がった演奏を、要素分解してみても普通のモンタージュを作るバリエーションでは表現できない要素が沢山ある。料理でいえば隠し味の妙だろう。それがきっとLA4ならではの味付けだ。
普通のモンタージュ写真は、普通のすました顔の表情一枚で十分だが、LA4の場合は、すまし顔、怒った顔、悲しそうな顔・・・・といくつものパターンを作らないと、その表情を表現しきれないかもしれない。百面相を得意とする表情豊かな人物もモンタージュ写真を作るように。きっと音楽的にも彼らの特徴を要素分解することは出来るのかもしれないが、残念ながら自分にはできない。
このアルバムはバドシャンクのフルートがいつにも増していい感じだ。フルートにはピアノレスが合うのかもしれない。そういえば、ナベサダがフルートを多用してボサノバをやっていた時もピアノレスだった。
アメリカの人気TV番組にCSIシリーズがある。警察の科学捜査の進化により、犯人を特定するためのあらゆる要素を最新のテクノロジーを駆使して見つけていくのがミソだが、このLA4のグループのワン&オンリーの良さを一度、科学的に検証してみたいものだ。
1. Madame Butterball Shank 4:45
2. Syrinx Debussy 4:25
3. Samba for Ray Almeida 4:25
4. Teach Me Tonight Cahn, DePaul 3:20
5. Rado's Got the Blues Brown 5:56
6. My Romance Hart, Rodgers 5:23
7. Bachianas Brasileiras No. 5 Villa-Lobos 6:13
8. Squatty Roo Hodges 5:11
Laurindo Almeida (arr.g)
Bud Shank (arr,as,fl)
Ray Brown (b)
Jeff Hamilton (per)
Carl Jefferson Producer
Phil Edwards Engineer, Remixing
Recorded at United Western Studios, Hollywood, April 1981
Originally Released on Concord CJ-156
コンコルドではレーベルのスタート時からのお馴染みのLA4だ。結成以来7年目だがドラムが初代のシェリーマンから、ジェフハミルトンに代わった以外は不動のメンバー。コンビネーションは一作ごとに磨きがかかっている。LA4のオリジナリティーのあるサウンドも耳慣れてきたので、新作といっても大体のサウンドイメージは沸く。丁度MJQの新作を聴くような感じで、新しい曲をどう料理しているかが楽しみだ。
このアルバムのタイトルは”Montage”。日本語だとモンタージュ写真を思い浮かべるが、モンタージュとは色々な要素を並べて一つの作品に纏める手法だそうだ。それで人の顔を目、鼻、口、髪・・などの要素で纏め上げるのがモンタージュ写真ということだろう。
確かにこのLA4にモンタージュという表現はピッタリかもしれない。ピアノレスの4人編成だが、それぞれの楽器の表現がそれぞれ実に豊かで多彩だ。それ故、その4人の組み合わせの結果は掛け算的にバリエーションが増えてくる。さらに、このグループは素材となる曲の選定も多彩だ。ジャズグループとしてスタンダードやブルースはもちろん、アルメイダが音頭をとっているからだろう、ボサノバやブラジルの古い曲、さらにはクラッシクまで素材の幅は広い。
豊富な素材を腕達者な4人の料理人が技を発揮して料理する訳だから、美味しい料理ができるのは当然だ。出来上がった演奏を、要素分解してみても普通のモンタージュを作るバリエーションでは表現できない要素が沢山ある。料理でいえば隠し味の妙だろう。それがきっとLA4ならではの味付けだ。
普通のモンタージュ写真は、普通のすました顔の表情一枚で十分だが、LA4の場合は、すまし顔、怒った顔、悲しそうな顔・・・・といくつものパターンを作らないと、その表情を表現しきれないかもしれない。百面相を得意とする表情豊かな人物もモンタージュ写真を作るように。きっと音楽的にも彼らの特徴を要素分解することは出来るのかもしれないが、残念ながら自分にはできない。
このアルバムはバドシャンクのフルートがいつにも増していい感じだ。フルートにはピアノレスが合うのかもしれない。そういえば、ナベサダがフルートを多用してボサノバをやっていた時もピアノレスだった。
アメリカの人気TV番組にCSIシリーズがある。警察の科学捜査の進化により、犯人を特定するためのあらゆる要素を最新のテクノロジーを駆使して見つけていくのがミソだが、このLA4のグループのワン&オンリーの良さを一度、科学的に検証してみたいものだ。
1. Madame Butterball Shank 4:45
2. Syrinx Debussy 4:25
3. Samba for Ray Almeida 4:25
4. Teach Me Tonight Cahn, DePaul 3:20
5. Rado's Got the Blues Brown 5:56
6. My Romance Hart, Rodgers 5:23
7. Bachianas Brasileiras No. 5 Villa-Lobos 6:13
8. Squatty Roo Hodges 5:11
Laurindo Almeida (arr.g)
Bud Shank (arr,as,fl)
Ray Brown (b)
Jeff Hamilton (per)
Carl Jefferson Producer
Phil Edwards Engineer, Remixing
Recorded at United Western Studios, Hollywood, April 1981
Originally Released on Concord CJ-156
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