A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

ヴァイブとベースのコラボを、フルバンドのバックで・・・

2007-07-16 | MY FAVORITE ALBUM
Ray Brown / Milt Jackson Orchestra Arranged and Conducted Oliver Nelson & Jimmy Heath

ミルトジャクソンとレイブラウンの出会いは、はるか昔。ビバップの誕生に関わった2人だ。
1940年代にディジーガレスピーオーケストラに加わって一緒にやっていた頃だと思う・・・・・・・?

その後、色々なところで出会いがあったが、2人をフィーチャーしたオーケストラアルバムがある。2人ともオールマイティーのプレーヤーなので、どのような編成になっても2人のプレーは変わらない。軽快に輝くバイブ、そして図太いスイングするベース。後は何でもござれだ。
オーケストラの演奏といっても、ここではあくまでも2人の演奏がメイン。他にソロをとっているのはクラークテリーとハンクジョーンズのピアノだけ。オーケストラのバックが2人のプレーを引き立たせる。

この頃(60年代中頃)のVERVEは、このようなオーケストラをバックにした演奏が多い。クリードテイラーがプロデュースしていた頃。流行であったのだろうか、流行らせようとしたのか?
オーケストラのバックはアレンジが中途半端だと、せっかくのソロを台無しにすることもあるし、優れたアレンジだとソロを引き立てることもある。
好みもあるが成功と失敗は紙一重だ。特に、日本ではフルバンドはあまり好まれない。
硬派のJAZZファンにとっては、コンボ編成でゴリゴリ吹きまくるのが好まれ、オーケストラをバックにしたある種の調和を求められる演奏はあまり評価されていないかもしれない。

このアルバムのアレンジは、当時のアルバムには色々な場所で顔をだしている売れっ子のアレンジャーオリバーネルソンが半分。
この前聴いたJimmy Smithのアルバムの録音の約1年前。ちょっと聴くと単調に感じるが、分厚い感じをさせるハーモニーの作り方が特徴だ。
そしてジミーヒースが残りの半分。ヒースもこの頃よくアレンジャーで登場。
パーソネルを見ると、またもやPhil WoodsとJerome Richardsonの2人が。
どこのセッションにもお呼びがかかる「便利屋」のようであるが、どのようなセッションであろうとこなせる実力者だったということだろう。

1. Lazy Theme
2. Lined With A Groove
3. In A Crowd
4. Now Hear Me Moaning

Ernie Royal, Clark Terry, Snooky Young (tp)
Jimmy Cleveland, Urbie Green, Tom McIntosh, Tony Studd (tb)
Ray Alonge (frh)
Bob Ashton, Danny Bank, Jimmy Heath, Romeo Penque, Jerome Richardson, Phil Woods (reeds)
Milt Jackson (vib)
Hank Jones (p)
Ray Brown (b)
Grady Tate (d)
Oliver Nelson (arr)

NYC, January 4, 1965

4. Just Can't Fool Myself
5. For Someone In Love
6. Dew And Mud
7. Monterey Mist

Ernie Royal, Clark Terry, Snooky Young (tp)
Jimmy Cleveland, Urbie Green, Tom McIntosh, Tony Studd (tb)
Ray Alonge (frh)
Bob Ashton, Danny Bank, Romeo Penque, Jerome Richardson, Phil Woods (reeds)
Milt Jackson (vib)
Hank Jones (p)
Ray Brown (b)
Grady Tate (d)
Oliver Nelson (arr -3)
Jimmy Heath (arr, reeds -1,2,4, reeds -3)

NYC, January 5, 1965

Produced by Jim Davis
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転勤先の新天地で、心機一転の活躍・・・・

2007-07-15 | Thad Jones & Mel Lewis & VJO
Bill Berry’s L.A. Big Band / “Hello Rev”

会社勤めの人間にとって転勤はつきもの。
オフィスや工場が引っ越すとなると自分の生活の居も動かさざるをえないのはサラリーマンの常であり宿命。
それに較べると音楽で生計を立てている人は、より自由に自分が働く場所も仕事も選べるようにみえるのは、会社人間のやっかみかもしれない。

ところが、音楽の世界でもそうはいかないようなことがあった。

場所はアメリカ、1970年前後。
ハリウッドがテレビ産業の中心になるにしたがって、テレビ番組制作の拠点が西海岸に移っていった。
New Yorkを拠点として番組が制作されていた「Merv Griffin Show」が、L.Aに移ることになった。日本で東京のキー局制作のテレビ番組が関西制作になったようなものだ。
そして、その番組の専属バンドの中核メンバーも西海岸へ移動せざるを得なくなった。

こんな事情で、71年にBill Berryは西海岸に移り、そしてBill Berryを中心として L.A.Big Bandは誕生する。
ハードなスタジオワークの合間の地元での活動の評判も上々、徐々に人気を博して、Concord Jazz Festivalにも登場ということになった。

Bill Berryは、元々Big Band畑で活躍したトランペットプレーヤー。60年代初期はエリントンのオーケストラに参加。その影響か、このアルバムでもエリントンの曲が多い。
そして66年~68年には、New YorkでThad Jones & Mel Lewisのオーケストラに参加。
最初のアルバムや、一番の名盤だと思うVillage Vanguardのライブ盤にも参加している。

この経歴を見ると、Bill Berryのやりたいこと、Bandカラーはよく分かる。
Berry自らも、
Our musical concept is “Swing and have a good time”といっている。

メンバーは、エリントン、ベイシー、ファーガソン、ケントン出身のベテランばかり。
全員がソロプレーヤーだ。このアルバムでも、全員のソロが見事にフューチャーされている。
Berryのアレンジもシンプルで、聴き手も演奏する側も理屈抜きで楽しめるBig Bandだ。

サド・メルがNew Yorkに登場して10年。世の中がFusionの洗礼を受けて、Big Bandの姿も変わっていった時、もう一度サド・メルの初期のコンセプトを引き継ぐBig Bandが西海岸に誕生したのだった。

Berry自身は、Hanna&Fontanaバンドに参加してConcordには登場済であったが、Big Bandで初登場。
レーベルにとっても、これがBig Bandの初めてのアルバムであったが、ConcordのコンセプトにピッタリのBig Bandであった。

モノトーンのジャケットのトランペットの先にカラフルな果物が詰まっている。
洒落たデザインであるが、何となくこのBig Bandの特徴を現している様だ。

1. Hello Rev                     Berry   5:49
2. Star-Crossed Lovers             Ellington 6:18
3. Bink/And How                Berry    11:40
4. Earl                      Kamuca   3:52
5. Little Song for Mex              Berry   3:09
6. Be Your Own Best Friend                1:57
7. Tulip or Turnip            Ellington, George 4:28
8. Boy Meets Horn           Stewart, Ellington 4:07
9. Cotton Tail                    Ellington 7:38

Bill Berry, Cat Anderson, Gone Goe, Blue Mitchell, Jack Sheldon (tp)
Britt Woodman, Jimmy Cleveland, Benny Powell, Tricky Lofton (tb)
Marshal Royal, Lanny Morgan, Richie Kamuca, Don Menza, Jack Nimitz(sax)
Monty Budwig (b)
Dave Frishberg (p)
Frank Capp (ds)

Recorded live at Concord Jazz Festival , 1976 (CJ-27)
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死ぬまで現役を貫けるのは「団塊の世代」の我々の憧れ・・・・

2007-07-14 | MY FAVORITE ALBUM
Conquistador / Maynard Ferguson

先日、Les Brownのオーケストラで「ロッキーのテーマ」を聴いたら、やはりこれを聴きたくなった。
メイナードファーガソンの「ロッキーのテーマ」だ。
Big Bandのレギュラーグループの維持が難しくなっていった中、ファーガソンは自分のトランペットを前面に打ち出し、常に今風のサウンドとヒット曲をレパートリーに組み込み人気を維持していた。
昨年惜しくも亡くなったが、亡くなるまで現役で活躍していた。
死ぬまで好きなことをやれる、それも若者と一緒に常に時代を先取りすることを。男としての憧れだ。

アメリカンヒーローという、ある種のシンボリックなヒーローのイメージがある。
オーケストラを率いて、舞台の中央に立ちトランペットを吹くファーガソン姿はそのヒーローそのものだ。
ファーガソンのハイノートトランペットを売りにしたパワフルなバンドはジャズファンだけでなく、広く若いファンも獲得していた。

演奏は、当然最新の流行を取り入れた現在風のサウンド。
Fusionの代表的なアルバムでもある。
レギュラーメンバーに加えて、プロデューサーにJay ChattawayとBob Jamesを迎え、ゲストプレヤーもGeorge bensonを筆頭にオールスターメンバー。
売れるアルバムにはお金をかけ、売れるべくして制作され、思惑通り大ヒットしたアルバムだ。

76年、古き良き時代のJAZZが見直されていた時。その世界で活躍していたのはJake Hannaであり、一方で、表舞台で常に新しいチャレンジをしているファーガソンもいた。どちらもヒーローであるが。

58年、同じバンドで一緒にNewportの舞台に立った2人であるが、その時30年後の自分の姿を2人とも想像できなかったであろう。

1. Gonna Fly Now             Connors, Robbins, Conti 4:23
2. Mister Mellow             Chattaway, Ferguson 6:28
3. Theme from Star Trek         Courage, Roddenberry 6:22
4. Conquistador             Chattaway, Ferguson 7:32
5. Soar Like an Eagle           James 6:37
6. Fly Chattaway,            Ferguson 4:32

Personnel:
Maynard Ferguson (trumpet, flugelhorn)
Bob James (conductor, piano, keyboards)
Jay Chattaway (conductor)
Patti Austin, Lani Groves, Ellen Bernfeld, Richard Berg (vocals)
Mike Migliore (soprano saxophone,alto saxophone)
Mark Colby (soprano saxophone, tenor saxophone)
George Young (alto saxophone)
Joe Farrell (tenor saxophone)
Bobby Militello (baritone saxophone, flute)
Stan Mark, Dennis Noday, Ron Tooley, Jon Faddis, Marvin Stamm, Randy Brecker (trumpet)
Randy Purcell, Julian Priester (trombone)
Biff Hannon (keyboards)
Jeff Layton, George Benson, Eric Gale (guitar)
Gordon Johnson, Will Lee (bass)
Peter Erskine, Harvey Mason (drums)
Ralph MacDonald (percussion).

Recorded in 1976
Originally released on Columbia (63557)
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オルガンの響きに乗って思いっきりソウルフルに・・・

2007-07-13 | MY FAVORITE ALBUM
GOT MY MOJO WORKIN’ / JIMMY SMITH

ミルトジャクションがソウルフルな演奏をしても何かスマートさが漂う。バイブという楽器のせいなのか、ミルトジャクソンのシャイな性格なのか、MJQのイメージを引きずってしまうのか・・・・。
一方で、見るからにソウルフルな雰囲気を感じるJimmy Smithがソウルフルな演奏をすると・・・。これは、全身からソウルが漂う。
オルガンという楽器も、ソウルやブルースには似合う。
そして、ソウルフルな演奏には、ソウルフルな唄が似合う。

一曲目最初からモグモグと唸り声を上げていたスミスは、B面に入りGOT MY MOJO WORKIN’に入るとついに歌いだす。レイチャールズに通じる魅力的なソウルフルな歌いっぷりだ。
バックに管楽器も入って益々ソウルムードは高揚する。
この手の歌はClark TERRYが得意。彼の場合は長年やっているので自信満々。
ところがSmithの場合は雰囲気は十分だがまだまだ初の試み。

このバックのアレンジをしているのは、オリバーネルソン。
61年に「ブルースの真実」を吹き込んですでに4年。売れっ子のアレンジャーとしてあちこちで活躍していた。ソウルフルな演奏にさらに厚みを加えている。
この当時のVERVEのプロデューサーは、あのクリードテイラー。
バックのメンバーを見ると、クインシーのオーケストラのサックスセクションの僚友Jerome RichardsonとPhil Woodsが陣取る。
ちょうど、クインシーのオーケストラが活動を休止したころ。この充電期間を経て「WALKING IN SPACE」で新装開店していくのだが。
クインシーオーケストラの番頭役の2人は、こんなセッションにも加わっていたのだ。

MOJOとは、隠語で魔力とのことだそうだ。
軽いスイングもいいけれど、たまにはこんなファンキーな演奏もいい。
この「魔力」に取りつかれるかも。

1. Hi-Heel Sneakers
2. Satisfaction, (I Can't Get No)
3. 1-2-3
4. Mustard Greens
5. Got My Mojo Workin'
6. Johnny Come Lately
7. C-Jam Blues
8. Hobson's Hop

Jimmy Smith (vocals, organ)
Oliver Nelson (conductor, arranger)
Phil Woods (alto saxophone)
Romeo Penque (tenor saxophone, flute)
Jerome Richardson (baritone saxophone)
Ernie Royal (trumpet)
Kenny Burrell (guitar)
Ron Carter, George Duvivier, Ben Tucker (bass)
Grady Tate (drums).

Recorded at Van Gelder Recording Studio, Englewood Cliffs, New Jersey
on December 16 & 17, 1965
Originally released on Verve (V6-8641).
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またまた、Concordに新しいギタリストが・・・・

2007-07-12 | CONCORD
A sign of the Times / Tal Farlow

といっても新人では無い。なんと伝説の人、“Tal Farlow”だった。
50年代に活躍して隠退生活。67年に一瞬復帰したかと思ったら、またまた第一線からは消えてしまった。地元でプレーはしていたようだが、表舞台には出ず。
レコードで彼のプレーを聴くことはできなかった。
そして10年ぶりの「再復活」をしたのが、Concordであった。

「マイペース」という言葉がある。
そもそも、彼はギターを弾き始めたのも20歳を過ぎてからだったらしい。
最近ゴルフの世界ではジュニアの活躍が目立つが、子供のころからその世界にどっぷりと浸かると、それ以外の生活や人生などというものは考えられないのかもしれないが。大人になってから身に付けたものは、いくら上達しても所詮趣味の延長。
彼のギター演奏も、そんなものだったのかもしれない。

マイペースの人生と同様、彼のプレーぶりも我が道を行く。
特に、コマーシャリズムに毒されることもなく、気に入った仲間と、気に入った曲を、自分の好きなやり方で。フュージョンもスタジオワークも、彼には関係の無い世界だ。

このアルバムの編成はドラムレスのトリオ。
この編成は、ピーターソンの初期のトリオや、キングコールトリオを思い浮かべるが、今回の主役はやはりFarlow.。
ハンクジョーンズと、レイブラウンを従えて「マイペース」の演奏を繰り広げる。
とはいうものの、他の二人も裏方に徹する役回りでもない。
実際は3人のベテランのコラボプレーだ。
ドラムがいないので、ギターがバックにまわった時の、ドラム代わりのギターのリズムプレー。色々聴くとプレーヤー毎に特徴や得意技があって面白い。
ファーローのプレーは、ブラッシュワークの真似。

唄物が多いが、最後の締めの一曲はレイラウンのオリジナル。ベースラインの出だしのフレーズはどこかで聞いたことがある。
ブルースの自然発生的な演奏。毎度のことながらレイブラウンのブルースは、いつの間にか皆が引きずられて迫真のプレーになるから不思議だ。

1. Fascinating Rhythm          Gershwin, Gershwin 4:06
2. You Don't Know What Love Is    DePaul, Raye 4:03
3. Put on a Happy Face         Strouse, Adams 4:16
4. Stompin' at the Savoy         Goodman, Sampson, Webb, Razaf 7:35
5. Georgia on My Mind          Carmichael, Gorrell 3:40
6. You Are Too Beautiful        Rodgers, Hart 5:02
7. In Your Own Sweet Way       Brubeck 3:08
8. Bayside Blues               Brown 7:04

Tal Farlow (g)
Hank Jones (p)
Ray Brown (b)

Recorded 1977 (CJ-26) 
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「SWING」の演奏を新しい録音で・・・

2007-07-11 | MY FAVORITE ALBUM
GOES DIRCT TO DISC / LES BROWN and his band of renown

最近は疲れて思考停止に陥った時は、「SWING系の演奏を理屈抜きで楽しむ」と決めている。取り出したのは、レスブラウンのオーケストラ。
レスブラウンというと、「センチメンタルジャーニー」と「ドリスデイ」というのが定石だが、このアルバムは比較的新しいアルバム。1977年の録音。
ちょうど、最初から聴きなおしているConcordレーベルがこの年の録音辺りになってきている

今ではすっかりiPodで有名な、APPLEコンピューターが設立された年だ。
それから10年してパソコンがまだまだ「オタク」の玩具であった時、マッキントッシュSEが登場する。あのデザインと操作感は衝撃的であった。コンピューター、パソコンの概念を変えた。そのアップルも、今ではコンピューターが社名から消えている。30年前、携帯も、パソコンも、ワイドテレビもない時代だったが、この30年のテクノロジーの変化による我々の生活環境の変化は劇的だ。

レコードの世界もアナログ最後の時代で色々な試みが行われていた。
ダイレクトカッティングなるものが一時流行った。このアルバムもその一枚。
アルバム片面を取り直し無しで一気に録音するので、演奏する方からするとそれなりの緊張感があったとは思うが、軽快な演奏が一気に続く。曲と間の間が普通より少し長めなのが、「あれっ」という感じ。「慣れ」という自然のテンポと少しずれると人間は不思議と敏感に反応する。

Tickle Toeや、Satin Dollのような、古くからのBig Bandの名曲をやっているかと思えば、この年にヒットしたスティビーワンダーのSir Dukeを早速手がけ、ロッキーのテーマありと盛りだくさん.

音の良さを売りにしているので、古色蒼然としてサウンドのイメージのレスブラウンオーケストラが、最新の音で光り輝いている。これも少し違和感があるが。
「スイング時代の曲を最新の録音で」の範疇に入る一枚。理屈抜きに気楽に楽しめる。

ON GREEN DOLPHIN STREET
LAURA
POOR BUTTERFLY
ALONE AGAIN
SIR DUKE
TICKLE TOE
SATIN DOLL
FLY ME TO THE MOON
GONNA FLY NOW (Theme from Rocky)

名の通ったプレーヤーは、ヴァイブのヴィクターフェルドマンくらい。

Bobby Clark , Larry Ford , Fred Koyen , Bill Mattison , Don Smith (tp)
C. Stumpy Brown , Bill Moffett , Bob payne , Jim Sawyer (tb)
Lou Ciotti , Fred Cooper , Glen Garrett , Matt Utal , H.Butch Stone (sax)
Rich Aronson (p)
Bob Bertoux (b)
Tim May (g)
Jerry McKenzie (ds)
Vic Feldman (vib)

録音は、ちょうど30年前の今日だ。
Recorded July . 11 & 12 , 1977
Capital Records Studio A,Hollywood CA.




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COSBYとのジャムセッションを一緒にやったQUINCYとMILT JACKSONの出会いは・・・・

2007-07-10 | MY FAVORITE ALBUM
PLENTY, PLENTY SOUL / MILT JACKSON

BILL COSBYのテレビショーの収録時にジャムセッションを繰り広げていたメンバーの中にMILT JACKSONの名前がある。このセッションのリーダー格を努めていたRay BrownとJacksonはというと、一緒にグループも編成していた仲間同士。気楽に参加していたのだろう。

このミルトジャクソンは、1956年の9月、QUINCYの初リーダーアルバム「This is how I feel about jazz」 に参加している。MJQでの活動が本格化してきている中グループを離れての参加だった。

翌年、今度はMILT JACKSONのリーダーアルバムに、QUINCYが編曲を提供しているのがこの一枚。MILT JACKSONの代表作であるが、これにもクインシーが関わっていたという訳だ。自分のアルバム録音に馳せ参じてくれたお返しともいえるかもしれない。
ちょうど、ガレスピーのオーケストラを離れてQUINCYが色々なグループにアレンジを提供していた時の一枚だ。

録音は2つのセッションに分かれているが、いずれもQUINCYのアレンジ。
MJQを離れたジャクションは、アルバムタイトルどおりMJQにおける演奏とはうって変わって、実に「ソウルフル」な演奏をしている。
ジャクソンの変身振りはよく言われていることだが、このアルバムでは、あまりお祭り騒ぎになっていない。全体をQUINCYのアレンジが引き締めているからだろう。

QUINCYのアルバムでも演奏していたキャノンボールアダレーのサーモネットをやっているが、この曲調がこのセッションにも実に合う。好きな一曲だ。

2つのセッションでは、編成の大きな7日のセッションの方がクインシーらしさをより感じる。ピアノのホレスシルバーやアートブレーキーの参加が、いつものクインシーのアンサンブルよりダイナミックな力強さを与えて、ジャクションのソウルフルなプレーに花を添える。

Ignunt Oil
Blues At Twilight
Sermonette
The Spirit-Feel

Joe Newman (tp)
Lucky Thompson (ts)
Milt Jackson (vib)
Horace Silver (p)
Oscar Pettiford (b)
Connie Kay (d)

Recorded in NYC, January 5, 1957

Plenty, Plenty Soul
Boogity Boogity
Heartstrings

Joe Newman (tp)
Jimmy Cleveland (tb)
Cannonball Adderley (as)
Frank Foster (ts)
Sahib Shihab (bars)
Milt Jackson (vib)
Horace Silver (p)
Percy Heath (b)
Art Blakey (d)
Quincy Jones (arr)

Recorded in NYC, January 7, 1957
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主役が似合うドラマーが登場・・・・・

2007-07-09 | CONCORD
LIVE AT THE CONCORD SUMMER FESTIVAL / LOUIE BELLSONS’S 7

ドラマーがリーダーのバンドは、ドラムソロのパフォーマンスを売りにすることが多い。確かにバディーリッチの名人芸は、それだけでもショーになる。
一方でリーダー格でもあまり前面にしゃしゃり出てこないドラマーもいる。
サドメルのメルルイスもそのようなタイプの一人だ。初期のConcordの主役、Jake Hannaも派手さはないが、確実なプレーが売りだ。
派手なパフォーマンスが得意なドラムの一人にルイベルソンがいる。2ベースドラムが売りでBIG BANDを中心に活躍してきた。

このルイベルソンがConcordレーベルにも登場した。

1976年のConcord Jazz Festivalに、Tony BennettのバックとしてBIG BANDを率いて登場。そして、その翌日の6月25日の夜に、自分のコンボ“Hot Band”を率いて再登場した。

ジャケットの写真を見ても分かるように、2ベースドラムだけに留まらず、タムタムやシンバルが林立している。これぞ、「ドラマーだ」というパフォーマンスが目に浮かぶ。
編成は3管にギターを加えたセプテット。ドラムに負けない分厚いサウンドと、ホットなプレーを繰り広げる。
ベルソンはドラマーとしてだけではなく、ジャズの教育にも深く関わりを持っていたそうだ。時にはバンドリーダーとして、そして作曲家としても活躍してきた。

このフェスティバルへの出演は、当時レギュラーグループとして西海岸で活動していたグループ。
トランペットのBLUE MITCHELLは、60年代の最初はBLUE NOTEで活躍したハードバッパー。この時は、西海岸に移ってBIG BANDを中心に活躍していた。プレー振りは変わっていない。
テーナーのPETE CHRISTLIEBは表立った活動をしていなかったのであまり知られていないが、テレビに出ていたDoc Severinsenのオーケストラの一員だった。
図太いテナーを聞かせてくれる。
そういえば、西海岸でのジャムセッションのアルバムにも登場していた。
これにトロンボーンを加えた3管編成のバンド全体の雰囲気は、ハードバップの香りを残しながらも、ギターのGEISSMANはワウワウペダルも使って今風のサウンドも取り入れている。

肝心のベルソンのドラムはというと、それほど派手に叩きまくるというよりは、ツボを得たドラミングを聞かせてくれる。オクターブにきちんとチューニングされたドラムは、時にメロディックな音で、管楽器との掛け合いも楽しめる。
ベルソンの初登場の顔見世興行としてはまあまあだが、やはりベルソンはBIG BANDが似合う。

1. Now and Then
2. Medley:
   Here's That Rainy Day
   My Old Flame
   It Might as Well Be Spring
3. Tru Blue
4. Roto Blues
5. Starship Concord
6. Dig

LOUIE BELLSON (ds)
PETE CHRISTLIEB (ts)
BLUE MITCHELL (tp)
DICK NASH (tb)
JOHN WILLAMS (b)
ROSS TOMPKINS (p)
GRANT GEISSMAN (g)

Recorded live at Concord Jazz Festival , June , 25 ,1976 (CJ-25)


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TVショーを収録する合間のひと時、くつろぎのジャムセッションで・・・・・

2007-07-08 | MY FAVORITE ALBUM
The Original Jam Sessions 1969 / Quincy Jones and Bill Cosby

「WALKING IN SPACE」で久々に、クリードテイラーのプロデュースの元、豪華なメンバーが集められた。
Quincyのオーケストラもテイラーの手にかかると、ゴージャスなサウンド作りで、Quincyの新しい一面を見ることができる。
メンバーにも、昔から一緒にやってきたJerome RichardsonやJimmy Clevelandに加えて、ベテランのジャズ仲間が多く集まった。さらに、その中に混じってFusionの世界でその後活躍するBob JamesやEric Galeなど新たなスターの名前も見受けられる。

その新旧のメンバーは、普段は一緒に一体どんな演奏をしていたのだろう。
それも、JAZZの演奏で一番JAZZらしいJam Sessionで。

数年前のVillage Vanguardでのライブでの新旧のジャムセッションのアルバムはストレートな主流派のジャズであった。Fusionが始まろうとした時、新旧ミュージシャンの共演は一体どんな姿であったのだろうか。

久々に、QuincyはJAZZアルバム(これをJAZZというには抵抗があった人もいたようだが)を出したが、これは基本的にアレンジされ計算されつくしたサウンドだ。
これでは、実態は分からない。
ジャムセッションの世界は、残念ながらこのアルバムで実現されている訳ではなかった。

Quincyはこのアルバムを出した後も、相変わらずそれ以前から担当していたBill Cosbyのテレビショーの音楽監督を務めていた。そこに新旧のミュージシャンが終結していた。
目的は、テレビのショーの音楽を録るためであったが、腕利きのミュージシャンが集まってそれだけで済むわけがない。
実は、Quincyがスタジオ入りすると、すでに集まっていたミュージシャンはいつもジャムセッションをやっていた。クインシーは、彼らの絶好調のプレー振りを聴くと、「そのノリをそのまま」とよく言っていたそうだ。

この、テレビの音楽の収録前に新旧のミュージシャンがやっていたジャムセッションがちゃんと録音されていたのだ。
アルバムとして紹介されたのは、つい最近2004年のことである。
まさにFuisonが生まれようとしていた時代に、どんなセッションをやっていたのか見ものである。

このテレビ番組の主題歌である、Hikky-Burrで始まる。
John Guerinのドラム(Ray BrownのConcordのアルバムに登場するが、この頃からの付き合いなのだろう)の8ビートにのって、Arther AdamsのWah Wahペタルを使ったギター、そしてJoe SampleのFender Rhodes。ちなみに、テレビにWah-Wahペダルを使ったギターが登場したのは、これが始めてだったそうだ。
それに、Milt JACKSONやEddie Harrisのテナーが加わる。完全にFusionのノリでのJAM SESSIONである。
その後も、あっと驚くようなSESSIONが続く。Milt JacksonとMonty Alexsanderの4ビート。バイオリン(奏者は不明だが)とClare FischerのピアノのDuoもある。おそらく、バックのバイオリンの奏者の一人とFischaerが思わず弾き始めてしまったのだろう。
いずれにしてもこの録音は、リハーサルの延長上のリラックスしたSESSIONをそのまま録音したもの。新旧ミュージシャンが、それぞれの特徴を生かしながら融合している。
これが本当のFusionかもしれない。
ジャムセッションの本質はこんなところにあるのだろう。

1. Hikky-Burr (Kincaid Kinfolk) (5:58)
2. Groovy Gravy (8:14)
3. Oh Happy Day (4:20)
4. Jimmy Cookin' On Top (Interlude) (1:42)
5. Toe Jam (7:49)
6. Jive Den (3:13)
7. Eubie Walkin' (7:00)
8. Monty, Is That You? (6:44)
9. Drawing Room (Interlude) (0:59)
10. Hikky-Burr (3:47)
11. Hikky-Burr (Mix Master Mike Remix)(*) (3:01)

Quincy Jones (Producer)

Marvin Stamm (tp)
Ernie Watts (Ts)
Jimmy Cleveland (Tb)
Eddie Harris (Ts)
Milt Jackson (Vib)
Arthur Adams (Guitar, Liner Notes)
Clare Fischer (Piano, Fender Rhodes)
Joe Sample (Fender Rhodes)
Monty Alexander (P)
Les McCann (P)
Jimmy Smith Organ (Hammond)
Carol Kaye (B)
Ray Brown (B)
John Guerin (Dr)
Paul Humphrey & The Cool Aid Chemists (Dr)
Bill Cosby (Vocals)

Original Jam Sessions , August & September , 1969
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Quincyにとっても、自分にとってもJAZZの世界がこの一枚で広がった・・・・

2007-07-07 | MY FAVORITE ALBUM
WALKING IN SPACE / Quincy Jones


自分自身のQUINCYとの出会いは、多分「The birth of a band」であったと思う。
だが、一番聴いたのは実はこのアルバムだ。
JAZZ喫茶でかかるアルバムがどんどん多様化していった時、このアルバム全体のリズム感とテンポが実に心地よく感じられた。ベースやギターの響きが単なるRockや8ビートいうのではない。実に特徴があり一度聴くと忘れられないものであった。
もちろん、JAZZ喫茶で聴くだけではなく、自分でも買い求め何度も聴いたものだ。

BIG BANDのサウンドだけでなく、FUSIONの世界にも違和感なく溶け込めたのは、この一枚のお陰だろう。

クインシーのJAZZがMercuryのアルバムでポピュラー路線に変わっていったのは60年代の中頃であった。このアルバムが作られたのが1969年の6月であるが、実は、この前の数年はJAZZのアルバム作りはしていない。JAZZをやるというよりは、もっぱら映画やテレビの作編曲に明け暮れていた。
そのような仕事にドップリ浸かっている最中に父を亡くしたQuincyは、もう一度レコード会社に戻り、スタジオで気心の知れた仲間とセッションをやりたいと思っていたそうだ。
その時にタイミング良く、A&Mレコードのプロデューサーをしていたクリードテイラーと契約を行って、アルバム作りに復帰。
そして制作されたのが、この「WALKING in Space」である。

ライナーノーツを読むと、優れたバンドリーダーは、自分のテンポとリズムを持っているものだと書かれている。
例えば、HeftyのLIL’ DARLINは、カウントベイシーのテンポとリズムにのるとあのような音になると。そして、Quincyのテンポとリズムにも独特なものがあるのだと。
それがバンドカラーなのだろう。譜面どおりに正確に機械的に演奏しても、バンドのノリは出ないであろう。Thad&Melにしても、このQuincyにしても、リーダーの引き出すこの独自のサウンドを、実は自分も気に入っているのだと思う。


その意味で、このアルバムで重要な役割を果たしたのは、Ray Brownのベースではないだろうか。ピーターソンのトリオを離れてスタジオ入りをしていた時期なので、毎日、様々なスタイルの演奏をしていた頃だと思う。
このアルバムではエレキベースがメインだが、Ray Brownのベースが、このアルバムのテンポとリズムを常にリードしていている。これが、このアルバムの全体のトーンを決めているのがよく分かる。Quincyの意を汲んで、音作りの主役を果たしたのだろう。

1. Dead End      
2. Walking In Space 
3. Killer Joe      
4. Love And Peace
5. I Never Told You
6. Oh Happy Day

3.
Quincy Jones(cond,arr)
Joel Kaye,Roland Kirk,Jerome Richardson(sax,reeds,fl)
Hubert Laws(fl,ts)
Freddie Hubbard,Marvine Stamm,Lloyd Michels,Dick Wiliams(tp)
Jimmy Cleveland,Tony Studd,J.J.Johonson,Alan Raph(tb)
Eric Gale(g)
Paul Griffin(p)
Ray Brown(b)
Grady Tate(ds)
Valerie Simpson,Maretha Steward,Marilyn Jackson,Hilda Harris(vo)

Recorded June 18.1969
         
1.2.& 4.5.6.
Quincy Jones (cond,arr except 5.)
Joel Kaye,Roland Kirk,Jerome Richardson(sax,reeds,fl)
Hubert Laws(fl,ts)
Freddie Hubbard,Marvine Stamm,John Frosk(tp)
Lloyd Michels(tp on 4.6.)
Snooky young(tp except 4.6.)
Jimmy Cleveland,Tony Studd(tb)
J.J.Johonson,Alan Raph,Norman Pride(tb on 4.6.)
George Jeffers,Kai Winding(tb except 4.6.)
Toots Thielmans(g,hca on except 4.6.)
Eric Gale(g)
Bob James(el-p,arr on 5.)
Grady Tate(ds except 4.6.)
Bernard Purdie(ds on 4.6.)
Ray Brown(b)
Chuck Rainey(b on 4.6.)
Valerie Simpson,Maretha Steward,Marilyn Jackson,Hilda Harris(vo)

Recorded June 19.1969
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ワンホーンの魅力はやはりテナーサックスで・・・

2007-07-06 | CONCORD
POSITIVELY / PLAS JOHNSON

「会場も新装成った1975年のConcord Jazz Festival。
暖かい8月の夜、HANNA-FONTANAのバンドに加わって出演したのはPLAS JOHNSON。彼が“OLD FOLKS”を演奏すると、会場に何か特別なことが起こった雰囲気を感じた。
そして聴衆から、一緒に演奏したメンバーからも賞賛の拍手が沸き起こった。」
と、PHILIP ELWOODはこのアルバムのライナーノーツの冒頭に書いている。

その興奮も冷めやらぬ内、数週間後にはJOHNSONは、自身のリーダーアルバム“BLUES”を吹き込んだ。
これが、当時Concordでは一番売れたアルバムになったそうだ。

そして、続編の録音となったのがこのアルバム。
シンプルなデザインのジャケットを見ただけで、何となくテーナーの明るい、楽しいサウンドが聞こえてくるような感じがする。
メンバーは、前作と同じ。一部ドラムがJimmy Smithに代わっているが、基本的なサウンドは同じ。ギターが入り、コンガが入った編成に、時にMelvoinのエレキピアノを加えたサウンドは心地よい。
再び、Johnsonのワンホーンの魅力を十分に楽しませてくれる。

ワンホーンの演奏は、バックが平凡だと単調になりがちだが、このメンバーでは心配はいらない。実に多彩なバックでソロを引き立たせている。
ワンホーンの魅力を引き出すのは、やはりバックの音作りも大事というのがよく分かる。

ギター中心でスタートしたConcordレーベルで、サックスプレーヤーで最初にフューチャーされたのは誰かというと。SCOTT HAMILTONもまだ登場していない中、実はこのPLAS JOHNSONだった。
テナーサックスは、魅力ある音色をいかに最大限生かせるかが勝負。テクニックも大事だが、アップテンポに、バラードで、そしてブルージーに、いずれもストレートに訴えて共感を得られるかが人気を得る秘訣だと思う。

昔、「ムードテーナー」なるジャンルがあって、サムテーラーやジョージオールドなどが、テナーの音の魅力を売りにして、日本でも一時流行ったことがある。曲は演歌とかヒット曲など一般受けする曲を選んで。これも、テナーの魅力を引き出す一面であったのだ。

前作の"BLUES”がよく売れたのは、このPLAS JOHNSONのテナーのサウンドと、Concordの狙うコンセプトがピッタリあったのだろう。ブルースやスイングの原点に根ざした演奏は、アメリカ人の“演歌心”をくすぐったのかもしれない。
人気を博したのもよく分かる。
この演奏には、何か人を惹き付ける魅力があるのだ。

さらに、このアルバムではJOHNSONは、テナーだけでなくアルトも何曲か披露しているが、これがジョニーホッジス張りの「輝くアルト」。テナーに続いてまたまた新たな魅力を聴かせてくれる。

1. Positively *                          Johnson 3:30
2. Lover Man               Ramirez, Sherman, Davis 4:41
3. Let's Get It All Together *                Melvoin 7:06
4. Easy for You to Say                   Johnson 4:36
5. Never More                         Battiste 4:47
6. My Foolish Heart *              Washington, Young 5:26
7. Careless Love              Handy, Koenig, Williams 5:04
8. Cottage for Sale                 Conley, Robison 4:27
9. Dirty Leg Blues                       Johnson 3:32
10. Sea Sea *                          Brown 4:37

Plas Johnson (ts)
Herb Ellis (g)
Mike Melvoin (p)
Ray Brown (b)
Jake Hanna (ds)
Jimmy Smith (ds) *

 Recorded 1976  (CJ-24)
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Quincyがトランペットを置いて、アレンジとピアノでファーマーに・・・・・。

2007-07-05 | MY FAVORITE ALBUM
The Art Farmer Septet Plays The Arrangements and Composition of Gigi Gryce & Quincy Jones

QUINYJONESの初吹き込みは何時だろう。
彼の完璧なディスコグラフィーを知らないので分からないが、多分ライオネルハンプトンのオーケストラに加わっていた頃の演奏だろう。
もっとも彼の場合は、単なる演奏だけではなく、アレンジ、プロデュース、はたまた監修や映画音楽の類まであるので、関係したアルバムのすべての記録などは作れないのかもしれないが。

このアルバムは、ハンプトンのバンド仲間であったArt Farmerの’53年の録音にQuincyが付き合っているもの。それもいつものトランペットではなく、ピアノとアレンジで。
この録音のすぐ後の、ハンプトンオーケストラがヨーロッパに渡った時の現地での演奏はしっかり残っている。
いずれにしても、Quincyの一番初期の演奏であることは間違いなかろう。

1933年生まれなので、ちょうど20歳の時だ。
すでに、ベイシーやダイナワシントンにアレンジを提供している。
この経歴を見ただけでも、早熟の天才なのだろう。
このアルバムも、Quincyはプレーをしているというよりは、アレンジを提供しているという役割が大きい。

いきなり一曲目のMau Mauが実に不思議なイントロで始まる。
拍子木のような打楽器でリズムが刻まれ、ラテンというかアフロキューバンというか、まさにフュージョンの先駆けのようなサウンドだ。ファーマーのトランペットも途中でリズムに乗って力強さを増す。よく見るとベースはモンクモンゴメリー。この時代でエレキベースを使っているのも何か因縁めいたものを感じる。
この時から、Quincyは一歩時代を先読みした曲作りとアレンジをしていたのかもしれない。

続くWork of Artは、滑らかなアンサンブルはいつものQuincyサウンド。
The little Bandmasterは、ミュートの掛かったトランペットとサックスのユニゾン、これもクインシーの得意技。ジミークリーブランドのトロンボーンのソロへと続く。その後、クリーブランドとも長い付き合いになる。
Up in Quincy’s Roomは、オリエンタルムードのイントロの曲。
これは、Gigi Gryceの作編曲。Quincyはピアノのバックに徹している。

いずれにしても、Quincyのデビュー作に近い録音であるが、新人の録音というよりは、すでに全体の音作りを仕切る大プロデューサーの影を節々に感じる。

1. Mau Mau
2. Work Of Art
3. The Little Bandmaster
4. Up In Quincy's Room

 Art Farmer (tp)
 Jimmy Cleveland (tb)
 Oscar Estell (as, bars)
 Clifford Solomon (ts)
 Quincy Jones (p, arr)
 Monk Montgomery(b)
 Sonny Johnson (d)

 Recorded in NYC, July 2, 1953

5. Evening In Paris
6. Wildwood
7. Elephant Walk
8. Tia Juana

 Art Farmer (tp)
 Jimmy Cleveland (tb)
 Charlie Rouse (ts)
 Danny Bank (bars)
 Horace Silver (p)
 Percy Heath (b)
 Kenny Clarke (d)

 Recorded at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ, June 7, 1954
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私の考える考えるJAZZ、「ブルースの真実」は・・・・

2007-07-04 | MY FAVORITE ALBUM
The Blues and The Abstract Truth / Oliver Nelson

「もしもこの人が生きていたらもっとジャズの世界は変わっていたかもしれない」というプレーヤーは何人かいる。
有名なところですぐに思い浮かぶのは、クリフォードブラウン、スコットラファロ。
そして、作編曲ではオリバーネルソンだろう。
決して極端に若くして亡くなったという訳ではないが、’75年、43歳という働き盛りで他界してしまった。

ネルソンが頭角を現してからまだ数年。61年にImpulseのQuincyのオーケストラのアルバムに参加したが、実はその前に、同じImpulseから自分の名前を関したリーダーアルバムを出している。
Quincyの初期の代表作は、「This is How feel about Jazz」だったが、このアルバムがネルソンの初期の代表作だろう。
ジャズの原点であるブルースをネルソンなりに料理した、「私の考えるブルース」というのがピッタリな内容だ。

このアルバムはネルソンの曲やアレンジも独創的で素晴らしいが、なんと言ってもメンバーが素晴らしい。
新進気鋭のフレディー。そして、ピアノのエバンスは丁度スコットラファロとコンビを組んでいる時。この録音から4ヵ月後には、あの有名なVillage Vanguardでの2人のライブが行われた年だ。エリックドルフィーの参加も嬉しい。
そしてベースはチェンバース。ドラムは今もまだ現役で活躍しているロイヘインズ。
とくれば、ネルソンがどんなアレンジをしても役者に不足はない。
最高の結果を出してくれるメンバーだ。

最初の曲、「Stolen Moment」はネルソンの有名曲。
この録音のすぐ後にQUINCYのオーケストラはヨーロッパにツアーに遠征しているが、そこでもこの曲は演奏されている。メンバーにネルソンは入っていなかったが。
この一曲目から、ネルソンの世界に取り込まれる。分厚いサウンドが何ともいえない。録音の良さも影響している。フレディーのソロがいきなり始まるが、いきなり圧倒される。

このアルバムは、Impulseレーベルが立ち上がってすぐのアルバム。カタログではまだ5枚目だ。
Quincyのアルバム同様、ネルソンも実はこのときはPrestigeの所属。他のプレーヤーも皆他のレーベル所属のスタープレーヤーなのだ。
レーベル創設のご祝儀代わりなのか。
自分のバンドや演奏を離れて、このレーベルのスタートを記念して皆が集まって作られたアルバムなのかもしれない。

さらに、
プロデューサーが、Creed Taylor
録音が、Rudy Van Gelder
写真が、Pete Turner
と続けば、中身は推して知るべし。

このアルバムは、ネルソンの代表作であるだけでなく、この時代の代表作であったのだろう。
クリードテイラーはいつの時代でも、先見性のある素晴らしい仕事をしている。

1. Stolen Moments Nelson 8:46
2 . Hoe Down Nelson 4:43
3 . Cascades 5:31
4 . Yearnin' Nelson 6:23
5 . Butch and Butch 4:36
6 . Teenie's Blues Nelson 6:34

Freddie Hubbard (tp -1/4,6)
Eric Dolphy (as, fl)
Oliver Nelson (as, ts, arr)
George Barrow (bars -1/4,6)
Bill Evans (p)
Paul Chambers (b)
Roy Haynes (d)

Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ, February 23, 1961

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Eddie Condon率いるAll Starsが、最後の海外ツアーで残した名演・・・・

2007-07-03 | MY FAVORITE ALBUM
EDDIE CONDON in JAPAN

拍手と共に日本語のアナウンスが。いソノてルオ氏の声で紹介され舞台に立ったのは、“Eddie Condon All Stars”。東京オリンピックの年の春、コンドンの海外ツアーの一環として来日した時の演奏だ。
シカゴジャズの蒼々たるメンバーが来日して気合の入った白熱の演奏をしている。

この年は、ジャズミュージシャンの来日ラッシュが続いた。あのマイルスも、エリントンも、マリガンも、JJジョンソンも、そしてマクレーもエラも。
自分はまだ中学生でジャズを聴き始めたばかり。
このコンサートに行くこともなかったし、そもそもまだこれらの巨匠達を知りもしなかった。
今、叶うことならば、この年にタイムスリップしてみたいものだ。

Hank O’Nealの設立した、ChairoscuroレーベルがこのCondonの録音を放って置くわけが無い。録音されてから10年後、このChairoscuroから、発売されたのがこのアルバムだ。
元々日本で発売されたものは2枚組みであったらしいがこのアルバムは一枚物。残念ながら全曲が収められているわけではない。もっとも後にCD化されたものは全曲が入っているようだ

それにしても何とも言い難いジャケットのデザインだ。
よく、東洋風の曲を演奏するとこの手のデザインが多い。いわゆる欧米人が感じる日本のイメージなのだろう。そしてチャルメラ風の曲が流れる・・・・・。
が、このアルバムはその手のアルバムではない。内容は、「シカゴジャズの真髄」。
各人のソロをフィーチャーした演奏は、まさに中間派の名プレーヤーのショーケース。
ジャケットの惑わされてはいけない。中身は本物、決して物見遊山のツアーではなかった。

自分が、この種の演奏が好きなひとつの理由はクラリネットが入っていること。
元々、クラリネットが好きでジャズを聴くようになったが、モダンジャズの世界では、クラリネットの演奏は稀。
どうしてもクラリネットが聴きたくなるとスイング系になってしまう。
このグループのクラリネットは、Pee Wee Russel。自分の名を冠したPee Wees Bluesで渋いソロを聴かせてくれる。スイングというよりは、独自のクラリネットの世界を聴かせてくれる。
CONDONとは30年にわたる付き合いだが、この頃はセロニアスモンクなどとも共演して、演奏の幅を広げていた時。
残念ながらこのツアーの後数年後に、アルコール依存症で帰らぬ人になってしまった。
Condon自身も、この後は体調を崩し、結局これが最後の海外ツアーになってしまった。
元気な演奏が日本のステージで残され、名演として時代を引き継がれていくのは喜ばしいことだ。

1. Introduction                                   1:40
2. I Can't Believe That You're in Love With Me McHugh    Gaskill 5:14
3. Pee Wee's Blues                          Russell 5:24
4. Stompin' at the Savoy Goodman       Sampson, Webb, Razaf 3:47
5. Rose Room                       Hickman, Williams 5:20
6. Manhattan                            Englemann 3:57
7. Three Little Words Kalmar                     Ruby 3:48
8. (I Would Do) Anything for You         Hopkins, Hill, Williams 4:13
9. All of Me                           Simons, Marks 3:55
10. Am I Blue                           Akst, Clarke 6:06
11. When You're Smiling             Goodwin, Fisher, Shay 2:42
12. Royal Garden Blues                  Williams, Williams 7:39

Buck Clayton (tp)
Vic Dickneson (tb)
Bud Freeman (ts)
Pee Wee Russell (cl)
Dick Cary (p,Alto Horn)
Jack Lesberg (b)
Eddie Condon (g)
Jimmy Rushing (Vol)

Recorded live for TBS , March , April , 1964



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JAZZの楽しみはやはりジャムセッション。そのきっかけは色々な事情が・・・

2007-07-02 | Thad Jones & Mel Lewis & VJO
BUCK CLAYTON JAM SESSION VOL.2

ジャズクラブでのライブでのジャムセッション。そして自宅で仲間との自然発生的なコラボレーションプレー大きなコンサート会場での顔見世セッション
同じジャムセッションでも色々な顔がある。

Concordレーベルが西海岸で本格的に活動をスタートしたのが'74年。この同じ年に、東海岸のNew Yorkで面白いJAM SESSIONが企画された。
首謀者はBuck Clayton。そして、Hank O’Neal。
Buck Clayton は、30年代のベイシーオーケストラに参加したトランペッターで有名だが、50年代にコロンビアレーベルにたくさんのJam Sessionアルバムを企画して録音している。

月日が経って古き良きJAZZをもう一蘇らせたいという願いは、同じ想いで”CHIAROSCURO“を立ち上げた、創始者Hank O’Nealと意気投合してジャムセッションの企画を再現した。

この“CHIAROSCURO”は、東海岸のConcordレーベル的な存在であった。
もともとの意味はイタリア語で「明暗」。
美術の世界では、「漸進的諧調により三次元性を表す明暗効果、ないし技法としての明暗法。」ということらしいが、あいにくこの世界は知識がない。
このレーベルが命名されたのは、Hank O’Nealの師匠でもある、Eddie Condonが、昔“CHIAROSCURO concert”なるものを企画していたのに由来しているそうだ。
Concordが大メジャーレベルになってしまったが、“CHIAROSCURO”はマイナーレーベルで今もまだ存在している。

設立当初はお金もなく、ピアノトリオの演奏などを中心に細々スタートしたが、’74年にちょっとした印税が入って少しお金をかけたアルバムづくりができるようになった。
そこで、10人近くのメンバーを集めたジャムセッションを企画した。

そして翌年また小切手を受取った時に、また新たなジャムセッションの企画を行うことになった。方針が決まってから、メンバーが決まるまではたいして時間は掛からなかったそうだ。
取りまとめ役のBuck Clayton と、George Massoの選んだメンバーは実に多士済々。
JATPのジャムセッションとはまた違った渋い人選だ。
ドラムが最後まで決まらなかったらしいがGeorgeが助け舟を出して、選ばれたのは「Mel Lewis」だった。ちょうど、'74のサドメルの日本公演を終えた翌年のことである。
サドメルもまだ全盛期。その合間を縫ってLewisはこんな企画にも参加していた。

いずれにしても、レギュラーコンボや通常のレコーディングでは想像できない面々が集まって、2回目のジャムセッションが行われた。
クレイトンが簡単なアレンジを提供したが、簡単なリハーサルで一発勝負の録音。
一日で録音は完了した。この手の録音は一日で片付けないと、2日目になるとなんとなくこなれてしまって、ジャムセッションの「興奮」が少なくなってしまうそうだ。
そのための段取りも重要らしいが、Claytonは無難にこなしたとか。

世の中Fusion旋風が吹き荒れていた時、New Yorkの片隅でこんなセッションも行われていた。

SIDEKICK
CHANGE FOR A BUCK
THE DUKE

Joe Newman (tp)
Money Johnson (tp)
Vic Dickenson (tb)
George Masso (tb)
Buddy Tate (ts)
Budd Johnson (ts)
Sal Nistico (ts)
Earle Warren (as)
Lee Konitz (as)
Tommy Flanagan (p)
Milt Hinton (b)
Mel Lewis (ds)

Recorded June 6 ,1975
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