Blue Bossa / Eddie Daniels with Bucky Pizaarelli
1965年末、サドメルのオーケストラが設立された時のベテラン揃いのメンバーの中に一人場違いな感じの若者がいた。最年少メンバーだったテナーのエディーダニエルスだ。他のメンバーと較べるとそれまでの実績もない新人だった。BIOを見ると、’57年のニューポートにユースバンドの一員として参加していたとの事なので、学生の頃からすでに才能は世に知られていたのかもしれない。サドメル結成時はまだジュリアード音楽院に在籍していた正真正銘の新人だったようだ。彼は,’68年のサドメルの初来日時にも同行し、若々しい演奏を聴かせてくれたが、その時の油井正一氏の感想は、「白人の若手ロリンズ」であった。
そのエディーダニエルスは、サドメルのオーケストラには6年間在籍したが、その後の彼の活動は「テナーの新星」としての期待に反して?クラリネットで有名になっていく。クラリネットというと、どうしてもドラディショナル、スイング系だと花形だが、モダンクラリネットというと影が薄くなる。その点ではクラリネットの期待の星になった。サドメルで席を並べていたテナーのジョーファレルは、サドメルを卒業してチックコリアのリターンツゥーフォーエバーに加わり新天地に踏み出して行ったが、このダニエルスはクラリネットの楽器の特性からか、演奏内容はサドメル時代にテナーで聴かせてくれたスタイルから徐々にクラシック寄りの演奏に軸足を移していった。今でもその路線は変わっていない。
そのダニエルスが、ちょうどサドメルのオーケストラを離れた頃のアルバムがこのアルバムだ。ギターのバッキーピザレリとのデュオだが、まさに今のダニエルのスタイルのスタートとなるアルバムだ。デュオということもあり、色々な楽器を2重録音を含めて使用するがテナー、というよりサックスは一切使っていない。クラリネットだけでなく、フルートに、バスクラ、アルトフルートがこのアルバムでの主役だ。
いきなり、ブルーボッサはいきなりバスクラで始まる。室内楽風のイントロだがすぐにボサノバのリズムにのってバスクラのソロ続く。アズロングアズアイリブが唯一フォービートで、ボサノバとバラードの曲が大半。後はフラメンコ風あり、ショパンの曲もあり雰囲気は4ビートとは別世界に。ピザレリのギターはツゥーフォーザロード以外完全に裏方に徹しているが、どんなテンポ、スタイルであり絶妙なバッキングだ。ギターという楽器はソロが無くともバックを楽しめる楽器で奥が深い。
何の仕事でもチームで仕事をしていると、自分の才能を発揮できる場所・役割は限られる。もちろん多彩な才能を持ち合わせれば色々な局面で活躍はできるのだが、本当に自分のやりたいことをやるには独立するしかない。サドメルで世に出たダニエルスだが、今のダニエルスワールドはいきなりデュオアルバムで自分の想いをさらけ出したこのアルバムが始まりかもしれない。
フルートもなかなか・・
1. Blue Bossa Dorham 3:19
2. Wistful Moment Hanna 4:13
3. Emily Mandel, Mercer 3:25
4. Samia McCann 3:40
5. Etude No. 14 in F Minor, Opus 25, No. 2 Chopin 3:54
6. Variations on an Autumn Theme Williams 1:25
7. As Long as I Live Arlen, Koehler 3:19
8. Shine Brown, Dabney, Mack 3:07
9. Two for the Road Bricusse, Mancini 1:35
10. Entr'acte Ibert 3:31
11. Afterthought Daniels, Pizzarelli 5:01
12. Samia [2nd Version] McCann 3:52
13. A Flower for All Seasons Hanna 4:15
14. Blue Bossa [2nd Version] Dorham 3:18
Eddie Daniels Clarinet, Bass Clarinet, Flute, Alto Flute
Bucky Pizzarelli Guitar (Acoustic & Electric)
Alan Bates Producer
Gerry MacDonal Engineer, Liner Notes, Producer
Recorded at Macdonald Studio, Sea Clff, N.Y.
on December 6,26, 1972,January 2,15,17, 1973
1965年末、サドメルのオーケストラが設立された時のベテラン揃いのメンバーの中に一人場違いな感じの若者がいた。最年少メンバーだったテナーのエディーダニエルスだ。他のメンバーと較べるとそれまでの実績もない新人だった。BIOを見ると、’57年のニューポートにユースバンドの一員として参加していたとの事なので、学生の頃からすでに才能は世に知られていたのかもしれない。サドメル結成時はまだジュリアード音楽院に在籍していた正真正銘の新人だったようだ。彼は,’68年のサドメルの初来日時にも同行し、若々しい演奏を聴かせてくれたが、その時の油井正一氏の感想は、「白人の若手ロリンズ」であった。
そのエディーダニエルスは、サドメルのオーケストラには6年間在籍したが、その後の彼の活動は「テナーの新星」としての期待に反して?クラリネットで有名になっていく。クラリネットというと、どうしてもドラディショナル、スイング系だと花形だが、モダンクラリネットというと影が薄くなる。その点ではクラリネットの期待の星になった。サドメルで席を並べていたテナーのジョーファレルは、サドメルを卒業してチックコリアのリターンツゥーフォーエバーに加わり新天地に踏み出して行ったが、このダニエルスはクラリネットの楽器の特性からか、演奏内容はサドメル時代にテナーで聴かせてくれたスタイルから徐々にクラシック寄りの演奏に軸足を移していった。今でもその路線は変わっていない。
そのダニエルスが、ちょうどサドメルのオーケストラを離れた頃のアルバムがこのアルバムだ。ギターのバッキーピザレリとのデュオだが、まさに今のダニエルのスタイルのスタートとなるアルバムだ。デュオということもあり、色々な楽器を2重録音を含めて使用するがテナー、というよりサックスは一切使っていない。クラリネットだけでなく、フルートに、バスクラ、アルトフルートがこのアルバムでの主役だ。
いきなり、ブルーボッサはいきなりバスクラで始まる。室内楽風のイントロだがすぐにボサノバのリズムにのってバスクラのソロ続く。アズロングアズアイリブが唯一フォービートで、ボサノバとバラードの曲が大半。後はフラメンコ風あり、ショパンの曲もあり雰囲気は4ビートとは別世界に。ピザレリのギターはツゥーフォーザロード以外完全に裏方に徹しているが、どんなテンポ、スタイルであり絶妙なバッキングだ。ギターという楽器はソロが無くともバックを楽しめる楽器で奥が深い。
何の仕事でもチームで仕事をしていると、自分の才能を発揮できる場所・役割は限られる。もちろん多彩な才能を持ち合わせれば色々な局面で活躍はできるのだが、本当に自分のやりたいことをやるには独立するしかない。サドメルで世に出たダニエルスだが、今のダニエルスワールドはいきなりデュオアルバムで自分の想いをさらけ出したこのアルバムが始まりかもしれない。
フルートもなかなか・・
1. Blue Bossa Dorham 3:19
2. Wistful Moment Hanna 4:13
3. Emily Mandel, Mercer 3:25
4. Samia McCann 3:40
5. Etude No. 14 in F Minor, Opus 25, No. 2 Chopin 3:54
6. Variations on an Autumn Theme Williams 1:25
7. As Long as I Live Arlen, Koehler 3:19
8. Shine Brown, Dabney, Mack 3:07
9. Two for the Road Bricusse, Mancini 1:35
10. Entr'acte Ibert 3:31
11. Afterthought Daniels, Pizzarelli 5:01
12. Samia [2nd Version] McCann 3:52
13. A Flower for All Seasons Hanna 4:15
14. Blue Bossa [2nd Version] Dorham 3:18
Eddie Daniels Clarinet, Bass Clarinet, Flute, Alto Flute
Bucky Pizzarelli Guitar (Acoustic & Electric)
Alan Bates Producer
Gerry MacDonal Engineer, Liner Notes, Producer
Recorded at Macdonald Studio, Sea Clff, N.Y.
on December 6,26, 1972,January 2,15,17, 1973
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