Never Make Your Move Too Soon / Ernestine Anderson
出会いが無ければ人付き合いは始まらない。そして付き合いが始まってもある種の信頼関係を持って、お互いを理解しながら付き合えるにはその内のまた何パーセントしかない。それは仕事であれ、プライベートであれ、すべての人付き合いに言えることではないだろうか。相手の思っていることを理解して、お互い阿吽の呼吸で事が運べるようになれば最高な付き合いだ。特に、「一緒に行動すること」で、それが実現できれば。
アネスティン・アンダーソンが第一線に復帰できたのはレイブラウンのお陰。アメリカを長く離れイギリスから戻った彼女がカナダで歌っているのをたまたまレイブラウンが聴いたのが復帰のきっかけだそうだ。唯それだけであれば、一緒にセッションくらいは行われたかもしれないが。レイブラウンはその時コンコルドレーベルの音楽監督、コンコルドジャズフェスティバルへの参加、そしてアルバム制作までがトントン拍子で進んだからこそ、彼女の復帰が実現したともいえる。その点では、彼女にとっては、レイブラウンは彼女の第2の人生の恩人である。
レイブラウンとコンコルドでのアルバム制作も,'76年の"Hello Like Before"からこれが5枚目になる。アルバムを作るにあたって、彼女が歌いたい曲のリストとアレンジをレイブラウンに渡す、すると一瞥しただけで、レイブラウンはすぐにアレンジに手を加え、周りのスタッフと段取りに入った。”Old Folds”と”Poor Butterfly”が、特に彼女のお気に入りだったそうだが、他の曲もすべて彼女のイメージしたとおりに仕上がっていった。ピアノのモンティーとのコンビネーションも手馴れたものだし、ドラムのフランク・ガットも彼女とは初顔合わせだが、モンティーのトリオでは一緒にプレーしていたようなので、レイブラウンとしても段取りに苦労することは無かっただろう。
スタンダードだけでなく、タイトル曲はクルセーダズのドラマースティックフーパーの作曲。グルービーなノリもさすが堂に入っている。こんな彼女が長年埋もれていたとは。
この時、彼女はすでに50歳を過ぎていた。それから30年以上が経ったが、今でも彼女は元気に活躍しているようだ。普通であれば、50歳を過ぎての復帰といっても昔を思い出しながら懐メロを歌ってお茶を濁すのが世の常だが、彼女の場合は遅咲きの第2の人生のスタートだった訳だ。
最近は、60歳を過ぎた由紀さおりの「世界的な復活」が有名だ。彼女の場合も、PINK MARTINIとの出会いがきっかけだったようだが、彼女もアネスティンを見習って30年後まで元気に歌い続けてほしいものだ。
1. Never Make Your Move Too Soon Hooper, Hooper, Jennings 3:31
2. What a Diff'rence a Day Made Adams, Grever 4:47
3. As Long as I Live Arlen, Koehler 4:40
4. Old Folks Hill, Robison 7:17
5. Just One More Chance Coslow, Johnston 5:30
6. My Shining Hour Arlen, Mercer 3:34
7. Why Did I Choose You? Leonard, Martin 4:22
8. Poor Butterfly Golden, Hubbell 5:35
Ernestine Anderson Vocals
Monty Alexander Piano
Ray Brown Bass
Frank Gant Drums
Produced by Carl Jefferson
Recorded on Aug. 1980 in San Francisco
Originally Released on Concord CJ-147(所有盤はCD)
出会いが無ければ人付き合いは始まらない。そして付き合いが始まってもある種の信頼関係を持って、お互いを理解しながら付き合えるにはその内のまた何パーセントしかない。それは仕事であれ、プライベートであれ、すべての人付き合いに言えることではないだろうか。相手の思っていることを理解して、お互い阿吽の呼吸で事が運べるようになれば最高な付き合いだ。特に、「一緒に行動すること」で、それが実現できれば。
アネスティン・アンダーソンが第一線に復帰できたのはレイブラウンのお陰。アメリカを長く離れイギリスから戻った彼女がカナダで歌っているのをたまたまレイブラウンが聴いたのが復帰のきっかけだそうだ。唯それだけであれば、一緒にセッションくらいは行われたかもしれないが。レイブラウンはその時コンコルドレーベルの音楽監督、コンコルドジャズフェスティバルへの参加、そしてアルバム制作までがトントン拍子で進んだからこそ、彼女の復帰が実現したともいえる。その点では、彼女にとっては、レイブラウンは彼女の第2の人生の恩人である。
レイブラウンとコンコルドでのアルバム制作も,'76年の"Hello Like Before"からこれが5枚目になる。アルバムを作るにあたって、彼女が歌いたい曲のリストとアレンジをレイブラウンに渡す、すると一瞥しただけで、レイブラウンはすぐにアレンジに手を加え、周りのスタッフと段取りに入った。”Old Folds”と”Poor Butterfly”が、特に彼女のお気に入りだったそうだが、他の曲もすべて彼女のイメージしたとおりに仕上がっていった。ピアノのモンティーとのコンビネーションも手馴れたものだし、ドラムのフランク・ガットも彼女とは初顔合わせだが、モンティーのトリオでは一緒にプレーしていたようなので、レイブラウンとしても段取りに苦労することは無かっただろう。
スタンダードだけでなく、タイトル曲はクルセーダズのドラマースティックフーパーの作曲。グルービーなノリもさすが堂に入っている。こんな彼女が長年埋もれていたとは。
この時、彼女はすでに50歳を過ぎていた。それから30年以上が経ったが、今でも彼女は元気に活躍しているようだ。普通であれば、50歳を過ぎての復帰といっても昔を思い出しながら懐メロを歌ってお茶を濁すのが世の常だが、彼女の場合は遅咲きの第2の人生のスタートだった訳だ。
最近は、60歳を過ぎた由紀さおりの「世界的な復活」が有名だ。彼女の場合も、PINK MARTINIとの出会いがきっかけだったようだが、彼女もアネスティンを見習って30年後まで元気に歌い続けてほしいものだ。
1. Never Make Your Move Too Soon Hooper, Hooper, Jennings 3:31
2. What a Diff'rence a Day Made Adams, Grever 4:47
3. As Long as I Live Arlen, Koehler 4:40
4. Old Folks Hill, Robison 7:17
5. Just One More Chance Coslow, Johnston 5:30
6. My Shining Hour Arlen, Mercer 3:34
7. Why Did I Choose You? Leonard, Martin 4:22
8. Poor Butterfly Golden, Hubbell 5:35
Ernestine Anderson Vocals
Monty Alexander Piano
Ray Brown Bass
Frank Gant Drums
Produced by Carl Jefferson
Recorded on Aug. 1980 in San Francisco
Originally Released on Concord CJ-147(所有盤はCD)
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Concord Records |