山形弦楽四重奏団 ブログ

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山形Q 練習日誌55-vol.6(中島記)

2015-03-24 23:46:49 | 練習日誌
 山形Qの練習の合間にもスマホをいじる「おやじ」。そういえば、高校受験が無事に終わった息子にも、先日、最新のスマホを買わされたばかり。早くも操作の速さでは先を越されております。

 ということで、おやじの方は不器用に、何を一生懸命やっているのかというと、ネットショッピング…全国各地の銘酒をお取り寄せ…ではなくて、山響の組合関連の雑用。

 山形の新聞でも記事になっている、楽団員の「定年制」についての交渉と揉め事がピークに達しており、オーケストラの休日もその事にかかりきりになっています。…組合の代表などをやらされていると、心が休まる時がありません。こういう事から離れるために、この業界に入ったようなものなのに、何の因果なのか…。


「フォーレの音楽は、死者としてではなく生きながらにして死んでいるような我々を、すなわち醜くて不愉快きわまりない死骸のような我々を、不安から解放してくれるのである。意地悪な人をその怒りから、怯える人をその恐怖から解放するとともに、テロリストや恐怖に震える人が、ともに同じ暗い湖に落ちないように、道を照らしてくれるのだ。」
(ジャンケレヴィッチ著 「フォーレ…言葉では言い表し得ないもの」より) 

 フランスの哲学者、ジャンケレヴィッチのフォーレ論の中の一節です。素晴らしい。まったく同感です。
 
 フォーレの「弦楽四重奏」を聴いていると、魂が浄化されます。ほんの一瞬この世に生を受けた、朝露のようなものに過ぎない私たちに、端金を争っていがみ合う無駄な時間は無いはずなのに。

 …失礼。練習日誌から離れてしまいました。

 
 さて、しつこいようですが、とにかくフォーレの四重奏は素晴らしい。弾けば、すぐに呼吸が深くなるような気がする。広くて柔らかい世界にふわっと引き上げられます。

 以前に、定期演奏会で弾いた時よりも、自然に入っていけるような気がするのは、私たちが経験を重ねた「たまもの」であると思うことにします。

 今日はハイドンとフォーレを中心に合わせました。明るく爽やかなハイドン、憤りと祈りのオネゲル、そして魂の浄化のフォーレ…今回のプログラムは素晴らしい(自画絶賛)。

 4月25日、ぜひたくさんの方々に聴きに来て頂きたいと思います。

~チラシを貼らせていただいたり、置かせてもらう活動しています。~
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