コロナ拡散は止まらない(2)
―失政を認めない菅首相の無策が感染者を激増させる―
11月28日、東京都では561人の新規感染者が報告され、2日連続で500人を超えています。
ある感染症の専門家は、この状況に対して、かなり強力な措置を講じないと近いうちに新規感染者
が1000人を超えるだろうと警告しています。
感染者の数も問題ですが、医療現場では重症者の増加と病床・医療スタッフ不足は、医療崩壊が近
づいていることにも危機感を募らせています。
それでも、菅首相は相変わらず、マスク、手洗い、三蜜を避けると、この春から言い続けてきたこ
とを繰り返すだけで、有効は感染症対策を講ずる姿勢は見られません。
したがって、西村コロナ担当大臣も、赤羽国交相も関係各省庁も、誰も菅首相に逆らえず、感染予
防・抑制施策がないまま、ずるずると感染の拡大が続いています。
感染者の増加は東京だけではありません。大阪とその隣接県、名古屋、東京の隣接県(神奈川、埼
玉、千葉)、札幌などの大都市圏、さらにはこれまで小人数で留まっていた地方でも日々、新規感
染者の記録を更新しています。
ところで、前回も触れましたが、私個人は、現在の感染拡大の要因に一つ、それもかなり重要な要
因はGoToキャンペーンであると考えています。
菅首相は、4000万人がGoToで旅行したが、そのために感染した人は202人にすぎない(11
月26日時点)であり、GoToがコロナウイルスの拡散に影響したというエビデンスはない、と繰り
返して説明しています。しかし、この説明には隠された問題があります。
まず、菅首相が言う、GoToによる感染者とはどういう人で、その数はどのようにカウントしている
のかを確認しておきましょう。
まず、この数を管理しているのは観光庁ですが、観光庁などによると、GoTo事業を利用した感染者
数は、宿泊施設などに対し、保健所や利用者本人から連絡があった人数を、宿泊施設から環境庁に
報告した数字を積み上げたものが、202人ということです。
この場合、宿泊から日数がたって感染が確認される場合などは、保健所から宿泊施設に必ず連絡が
入るわけではありませんし、宿泊施設が観光庁に報告しているかどうかも分かりません(注1)。
これと関連して、宿泊施設の側においても旅行者が宿泊期間中に発熱などの症状が出て検査し、陽
性が確認された人数だけが集計の対象となるのです。したがって、感染した人が自ら保健所に連絡
しなければ、感染者の数にカウントされません。
通常の旅行者は2泊3日くらいが平均なので、たとえ旅先で感染しても、それが症状として現れる
のは5日~7日くらい後になりますから、おそらく発病は帰宅後ということになります。この場合
も、GoToにともなう感染とはみなされません。
菅首相が、金科玉条のようにいつ、GoToと感染との関係にはエビデンス(科学的根拠)がない、
という発言の根拠とは、以上のような、非常に限定された条件の中での感染者の数のことを言って
いるのです。しかし、この数字を信じている医者はいません。
今朝の情報番組である医師が、もし本当の数字を明らかにしたら、目が眩むほどの感染者数になる
でしょう、といったのはこうした事情があるからです。
もし、菅首相が言うように、GoTo事業が感染の拡大と関係ないとするなら、全国で感染者が激増
している事態の要因を、エビデンスを示して説明すべきです。
私がGoTo事業を、感染が拡大している今は止めるべきだと考えている理由はほかに幾つもありま
す。
まず第一に、この春、GoTo事業を導入することが閣議決定された時には、感染が収束した段階で、
経済がV字回復するための起爆剤として活用する、とされていました。
この時点では、GoTo事業が感染を拡大させることが政府にも民間にも共有されていたはずです。
しかし、収束どころか急激に感染が拡大している今、閣議決定の変更も説明もなしに、いつの間
にかずるずると事業が実効されてしまっています。
第二に、政府は、旅行者自身の感染ではなく、旅行者がウイルスを地方の人にまき散らしている
事実を意図的なのか認識不足なのか、全く触れていません。
子供でも分かることですが、ウイルスは自ら移動して増殖することはできません。人間の移動が
感染を広げているのであって、GoToは人の移動を積極的に推奨しています。
これまでの知見で、感染者の7~8割は、少なくとも当初は無症状です。しかし、無症状であっ
ても旅行者がウイルスを持っていれば、感染させる可能性は十分あります。
実際問題として、現在、感染地域が全国に広まっているのは、それぞれの地域でウイルスが突然、
地面から湧いてきたからではなく、外部の人が持ち込んだ結果なのです。
そのような経緯を考えれば、政府が盛んに推奨しているGoToによる「お得な旅行」は間違いなく、
ウイルスの感染に関係あると思います。
ただ、医師として、4000万人もの旅行者の感染の有無、行動、感染経路を追うことはできな
いので、事業と感染との因果関係を数字で示すことはできないだけなのです。
GoToを使って旅行している人のインタビューで、感染対策に万全を期しているから自分は大丈夫
という言葉をよく聞きます。しかし、このような人は、自分自身が旅行先の人たちに感染させて
いる可能性については全く考えていないようです。
また、旅行すれば、それぞれの地域での食事が重要な楽しみの一つになっており、GoToトラベル
とセットでGoTo イートを利用する人も多いでしょう。
こうした場合、お行儀よくお酒も飲まず、小さな声で話し、話す時にはマスクをすることを実行
していている人はどれほどいるでしょうか?
こうして、GoTo事業は二重に感染を全国に広めているといえます。
なお、この春、東京を発信源として新型コロナウイルスが拡散し始めましたが、政府は7月には
GoTo事業を発動しました。しかし、この際、東京は発着とも除外されました。
しかし、10月1日より、東京からの発着は全面的に認められました。予想されたことではあり
ましたが、それ以降、現在にいたるまで、東京だけでなく全国の感染者が急増しているのは周知
の事実です。
菅首相の認識では、GoTo 事業は東京が入ってこそ意味があるので、どんな批判を受けようとも
東京発着のGoToトラベル事業は継続すると決めているようです。それは、東京の経済と人口規
模が圧倒的に大きいからです。
GoTo事業は菅首相が官房長官時代に立ち上げ、旗を振ってきた肝入りの政策なので、東京を除外
する、あるいはGoTo事業を一時的にも全国一斉に止めるということは、自らの政治の失敗を認め
ることになるので、意地でもこれを維持する覚悟なのでしょう。
実際、感染を抑える有効な手を打たず、無為無策の状態が続いています。
しかし、そのためにコロナウイルスの犠牲者が増えるとしたら、これは単なる「失敗」では許さ
れません。
GoTo事業には、この他にも幾つもの問題があります。
一つは、政府が旅行と食事をすることを推奨しているのだから、コロナの問題はそれほど深刻で
はない、というメッセージとして受け取られることです。それが証拠には、コロナ対策会議の分
科会や医師会が警告しているにもかかわらず、ホテルや旅館は満室の予約状況になっています。
さらに、京都などの観光地では、2メートルのソーシャルディスタンスなどどこ吹く風で、観光
客がひしめき合っています。
こうした警戒心のなさの状況をみると、コロナ禍が収束に向かう要因はなく、これからも感染者
と、残念ながら死者も増えてゆくでしょう。
二つは、一方で、GoToキャンペーで「お得な」旅行と食事を楽しむ人々がいる反面、日夜患者の
治療に全力に闘っている医療関係者やその家族、いわゆる「エッセンシャル・ワーカー」と呼ばれ
る、運送、清掃、ライフラインの維持管理に携わっている人たちなどは、この事業の恩恵に浴す
ることはできません。
また、非正規で解雇された人、母子家庭など、本当に経済的に困っている人たちには金銭的な援
助は届いていません。
三つは、今回のGoToキャンペーンのうち、トラベルは1兆3000億円、イートは610億円
(これはほぼ全額使われるつつあります)の税金が投入されています。
これはどこからか降って湧いたようなお金ではなく、私たちの税金ですから、いつかその分を税
金で埋め合わせなければなりません。
今、キャンペーンの利用者は、「お得」だから、使わなければ損だ、とばかり旅行や食事を楽し
んでいます。しかし、そのツケは、近い将来確実に増税という形で私たち、あるいは将来世代に
押し付けられます。
四つは、上記のことと関連していますが、GoToイートが始まったかなり早い段階で、食事を予約
すればその時点で1000ポイント(1000円と等価)付くという仕組を利用して、一皿98
円の焼き鳥を何件も予約して何万円も稼いだ話が、SNSで拡散したことがありました。
同じくイート事業で、昼食は500円以上、夕食は1000円以上の金額なら対象となるという
仕組みを利用して、夕食の1000円のコースを頼むと1000ポイントつく、そしてそのポイ
ントで1000円のコース料理を頼むと、また1000ポイントもらえるという、「無限ループ」
と呼ばれる行為が、合法的に行われ、SNSで拡散しました。
驚いたことに、西村大臣がボードを使って、「無限ループ」ができるよ、説明していました。
また、昨日、GoToトラベルで、高級ホテルを3人5泊予約して、無断キャンセルし54万円分の
ポイントを詐取した男が逮捕されました。ホテル側の損害は500万円にも上っています。逮捕
された犯人によれば、この手口もSNSで紹介され拡散しているようです。
「お得」だからと税金をつまみ食いしたり、挙句に詐取する者まで現れるというのは、そもそも
の制度設計が間違っていたことと、とにかく多くの人に旅行に出て、どこでも食べてもらうこと
に駆り出そうとするキャンペーンは、少なくとも今、行うべきではないでしょう。
一部の人とはいえ、GoTo事業は、倫理的な腐敗をもたらしていると思います。これが医療崩壊と
ともに「倫理観の崩壊」につながらなければと願うばかりです。
いずれにしても、。菅首相は、今こそ、一国のトップがリーダーシップを発揮して、現状と今後
の展望について国民に語り掛ける必要があると思います。しかし菅首相は物陰に隠れて、記者会
さえ開いていません。本当に、首相として、これでいいのでしょうか。
(注1)『東京新聞』デジタル版(2020年11月30日)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/71349
―失政を認めない菅首相の無策が感染者を激増させる―
11月28日、東京都では561人の新規感染者が報告され、2日連続で500人を超えています。
ある感染症の専門家は、この状況に対して、かなり強力な措置を講じないと近いうちに新規感染者
が1000人を超えるだろうと警告しています。
感染者の数も問題ですが、医療現場では重症者の増加と病床・医療スタッフ不足は、医療崩壊が近
づいていることにも危機感を募らせています。
それでも、菅首相は相変わらず、マスク、手洗い、三蜜を避けると、この春から言い続けてきたこ
とを繰り返すだけで、有効は感染症対策を講ずる姿勢は見られません。
したがって、西村コロナ担当大臣も、赤羽国交相も関係各省庁も、誰も菅首相に逆らえず、感染予
防・抑制施策がないまま、ずるずると感染の拡大が続いています。
感染者の増加は東京だけではありません。大阪とその隣接県、名古屋、東京の隣接県(神奈川、埼
玉、千葉)、札幌などの大都市圏、さらにはこれまで小人数で留まっていた地方でも日々、新規感
染者の記録を更新しています。
ところで、前回も触れましたが、私個人は、現在の感染拡大の要因に一つ、それもかなり重要な要
因はGoToキャンペーンであると考えています。
菅首相は、4000万人がGoToで旅行したが、そのために感染した人は202人にすぎない(11
月26日時点)であり、GoToがコロナウイルスの拡散に影響したというエビデンスはない、と繰り
返して説明しています。しかし、この説明には隠された問題があります。
まず、菅首相が言う、GoToによる感染者とはどういう人で、その数はどのようにカウントしている
のかを確認しておきましょう。
まず、この数を管理しているのは観光庁ですが、観光庁などによると、GoTo事業を利用した感染者
数は、宿泊施設などに対し、保健所や利用者本人から連絡があった人数を、宿泊施設から環境庁に
報告した数字を積み上げたものが、202人ということです。
この場合、宿泊から日数がたって感染が確認される場合などは、保健所から宿泊施設に必ず連絡が
入るわけではありませんし、宿泊施設が観光庁に報告しているかどうかも分かりません(注1)。
これと関連して、宿泊施設の側においても旅行者が宿泊期間中に発熱などの症状が出て検査し、陽
性が確認された人数だけが集計の対象となるのです。したがって、感染した人が自ら保健所に連絡
しなければ、感染者の数にカウントされません。
通常の旅行者は2泊3日くらいが平均なので、たとえ旅先で感染しても、それが症状として現れる
のは5日~7日くらい後になりますから、おそらく発病は帰宅後ということになります。この場合
も、GoToにともなう感染とはみなされません。
菅首相が、金科玉条のようにいつ、GoToと感染との関係にはエビデンス(科学的根拠)がない、
という発言の根拠とは、以上のような、非常に限定された条件の中での感染者の数のことを言って
いるのです。しかし、この数字を信じている医者はいません。
今朝の情報番組である医師が、もし本当の数字を明らかにしたら、目が眩むほどの感染者数になる
でしょう、といったのはこうした事情があるからです。
もし、菅首相が言うように、GoTo事業が感染の拡大と関係ないとするなら、全国で感染者が激増
している事態の要因を、エビデンスを示して説明すべきです。
私がGoTo事業を、感染が拡大している今は止めるべきだと考えている理由はほかに幾つもありま
す。
まず第一に、この春、GoTo事業を導入することが閣議決定された時には、感染が収束した段階で、
経済がV字回復するための起爆剤として活用する、とされていました。
この時点では、GoTo事業が感染を拡大させることが政府にも民間にも共有されていたはずです。
しかし、収束どころか急激に感染が拡大している今、閣議決定の変更も説明もなしに、いつの間
にかずるずると事業が実効されてしまっています。
第二に、政府は、旅行者自身の感染ではなく、旅行者がウイルスを地方の人にまき散らしている
事実を意図的なのか認識不足なのか、全く触れていません。
子供でも分かることですが、ウイルスは自ら移動して増殖することはできません。人間の移動が
感染を広げているのであって、GoToは人の移動を積極的に推奨しています。
これまでの知見で、感染者の7~8割は、少なくとも当初は無症状です。しかし、無症状であっ
ても旅行者がウイルスを持っていれば、感染させる可能性は十分あります。
実際問題として、現在、感染地域が全国に広まっているのは、それぞれの地域でウイルスが突然、
地面から湧いてきたからではなく、外部の人が持ち込んだ結果なのです。
そのような経緯を考えれば、政府が盛んに推奨しているGoToによる「お得な旅行」は間違いなく、
ウイルスの感染に関係あると思います。
ただ、医師として、4000万人もの旅行者の感染の有無、行動、感染経路を追うことはできな
いので、事業と感染との因果関係を数字で示すことはできないだけなのです。
GoToを使って旅行している人のインタビューで、感染対策に万全を期しているから自分は大丈夫
という言葉をよく聞きます。しかし、このような人は、自分自身が旅行先の人たちに感染させて
いる可能性については全く考えていないようです。
また、旅行すれば、それぞれの地域での食事が重要な楽しみの一つになっており、GoToトラベル
とセットでGoTo イートを利用する人も多いでしょう。
こうした場合、お行儀よくお酒も飲まず、小さな声で話し、話す時にはマスクをすることを実行
していている人はどれほどいるでしょうか?
こうして、GoTo事業は二重に感染を全国に広めているといえます。
なお、この春、東京を発信源として新型コロナウイルスが拡散し始めましたが、政府は7月には
GoTo事業を発動しました。しかし、この際、東京は発着とも除外されました。
しかし、10月1日より、東京からの発着は全面的に認められました。予想されたことではあり
ましたが、それ以降、現在にいたるまで、東京だけでなく全国の感染者が急増しているのは周知
の事実です。
菅首相の認識では、GoTo 事業は東京が入ってこそ意味があるので、どんな批判を受けようとも
東京発着のGoToトラベル事業は継続すると決めているようです。それは、東京の経済と人口規
模が圧倒的に大きいからです。
GoTo事業は菅首相が官房長官時代に立ち上げ、旗を振ってきた肝入りの政策なので、東京を除外
する、あるいはGoTo事業を一時的にも全国一斉に止めるということは、自らの政治の失敗を認め
ることになるので、意地でもこれを維持する覚悟なのでしょう。
実際、感染を抑える有効な手を打たず、無為無策の状態が続いています。
しかし、そのためにコロナウイルスの犠牲者が増えるとしたら、これは単なる「失敗」では許さ
れません。
GoTo事業には、この他にも幾つもの問題があります。
一つは、政府が旅行と食事をすることを推奨しているのだから、コロナの問題はそれほど深刻で
はない、というメッセージとして受け取られることです。それが証拠には、コロナ対策会議の分
科会や医師会が警告しているにもかかわらず、ホテルや旅館は満室の予約状況になっています。
さらに、京都などの観光地では、2メートルのソーシャルディスタンスなどどこ吹く風で、観光
客がひしめき合っています。
こうした警戒心のなさの状況をみると、コロナ禍が収束に向かう要因はなく、これからも感染者
と、残念ながら死者も増えてゆくでしょう。
二つは、一方で、GoToキャンペーで「お得な」旅行と食事を楽しむ人々がいる反面、日夜患者の
治療に全力に闘っている医療関係者やその家族、いわゆる「エッセンシャル・ワーカー」と呼ばれ
る、運送、清掃、ライフラインの維持管理に携わっている人たちなどは、この事業の恩恵に浴す
ることはできません。
また、非正規で解雇された人、母子家庭など、本当に経済的に困っている人たちには金銭的な援
助は届いていません。
三つは、今回のGoToキャンペーンのうち、トラベルは1兆3000億円、イートは610億円
(これはほぼ全額使われるつつあります)の税金が投入されています。
これはどこからか降って湧いたようなお金ではなく、私たちの税金ですから、いつかその分を税
金で埋め合わせなければなりません。
今、キャンペーンの利用者は、「お得」だから、使わなければ損だ、とばかり旅行や食事を楽し
んでいます。しかし、そのツケは、近い将来確実に増税という形で私たち、あるいは将来世代に
押し付けられます。
四つは、上記のことと関連していますが、GoToイートが始まったかなり早い段階で、食事を予約
すればその時点で1000ポイント(1000円と等価)付くという仕組を利用して、一皿98
円の焼き鳥を何件も予約して何万円も稼いだ話が、SNSで拡散したことがありました。
同じくイート事業で、昼食は500円以上、夕食は1000円以上の金額なら対象となるという
仕組みを利用して、夕食の1000円のコースを頼むと1000ポイントつく、そしてそのポイ
ントで1000円のコース料理を頼むと、また1000ポイントもらえるという、「無限ループ」
と呼ばれる行為が、合法的に行われ、SNSで拡散しました。
驚いたことに、西村大臣がボードを使って、「無限ループ」ができるよ、説明していました。
また、昨日、GoToトラベルで、高級ホテルを3人5泊予約して、無断キャンセルし54万円分の
ポイントを詐取した男が逮捕されました。ホテル側の損害は500万円にも上っています。逮捕
された犯人によれば、この手口もSNSで紹介され拡散しているようです。
「お得」だからと税金をつまみ食いしたり、挙句に詐取する者まで現れるというのは、そもそも
の制度設計が間違っていたことと、とにかく多くの人に旅行に出て、どこでも食べてもらうこと
に駆り出そうとするキャンペーンは、少なくとも今、行うべきではないでしょう。
一部の人とはいえ、GoTo事業は、倫理的な腐敗をもたらしていると思います。これが医療崩壊と
ともに「倫理観の崩壊」につながらなければと願うばかりです。
いずれにしても、。菅首相は、今こそ、一国のトップがリーダーシップを発揮して、現状と今後
の展望について国民に語り掛ける必要があると思います。しかし菅首相は物陰に隠れて、記者会
さえ開いていません。本当に、首相として、これでいいのでしょうか。
(注1)『東京新聞』デジタル版(2020年11月30日)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/71349