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大木昌の雑記帳

政治 経済 社会 文化 健康と医療に関する雑記帳

コロナ拡散は止まらない(2)―失政を認めない菅首相の無策が感染者を激増させる―

2020-11-30 15:24:18 | 健康・医療
コロナ拡散は止まらない(2)
―失政を認めない菅首相の無策が感染者を激増させる―

11月28日、東京都では561人の新規感染者が報告され、2日連続で500人を超えています。

ある感染症の専門家は、この状況に対して、かなり強力な措置を講じないと近いうちに新規感染者
が1000人を超えるだろうと警告しています。

感染者の数も問題ですが、医療現場では重症者の増加と病床・医療スタッフ不足は、医療崩壊が近
づいていることにも危機感を募らせています。

それでも、菅首相は相変わらず、マスク、手洗い、三蜜を避けると、この春から言い続けてきたこ
とを繰り返すだけで、有効は感染症対策を講ずる姿勢は見られません。

したがって、西村コロナ担当大臣も、赤羽国交相も関係各省庁も、誰も菅首相に逆らえず、感染予
防・抑制施策がないまま、ずるずると感染の拡大が続いています。

感染者の増加は東京だけではありません。大阪とその隣接県、名古屋、東京の隣接県(神奈川、埼
玉、千葉)、札幌などの大都市圏、さらにはこれまで小人数で留まっていた地方でも日々、新規感
染者の記録を更新しています。

ところで、前回も触れましたが、私個人は、現在の感染拡大の要因に一つ、それもかなり重要な要
因はGoToキャンペーンであると考えています。

菅首相は、4000万人がGoToで旅行したが、そのために感染した人は202人にすぎない(11
月26日時点)であり、GoToがコロナウイルスの拡散に影響したというエビデンスはない、と繰り
返して説明しています。しかし、この説明には隠された問題があります。

まず、菅首相が言う、GoToによる感染者とはどういう人で、その数はどのようにカウントしている
のかを確認しておきましょう。

まず、この数を管理しているのは観光庁ですが、観光庁などによると、GoTo事業を利用した感染者
数は、宿泊施設などに対し、保健所や利用者本人から連絡があった人数を、宿泊施設から環境庁に
報告した数字を積み上げたものが、202人ということです。

この場合、宿泊から日数がたって感染が確認される場合などは、保健所から宿泊施設に必ず連絡が
入るわけではありませんし、宿泊施設が観光庁に報告しているかどうかも分かりません(注1)。

これと関連して、宿泊施設の側においても旅行者が宿泊期間中に発熱などの症状が出て検査し、陽
性が確認された人数だけが集計の対象となるのです。したがって、感染した人が自ら保健所に連絡
しなければ、感染者の数にカウントされません。

通常の旅行者は2泊3日くらいが平均なので、たとえ旅先で感染しても、それが症状として現れる
のは5日~7日くらい後になりますから、おそらく発病は帰宅後ということになります。この場合
も、GoToにともなう感染とはみなされません。

菅首相が、金科玉条のようにいつ、GoToと感染との関係にはエビデンス(科学的根拠)がない、
という発言の根拠とは、以上のような、非常に限定された条件の中での感染者の数のことを言って
いるのです。しかし、この数字を信じている医者はいません。

今朝の情報番組である医師が、もし本当の数字を明らかにしたら、目が眩むほどの感染者数になる
でしょう、といったのはこうした事情があるからです。

もし、菅首相が言うように、GoTo事業が感染の拡大と関係ないとするなら、全国で感染者が激増
している事態の要因を、エビデンスを示して説明すべきです。

私がGoTo事業を、感染が拡大している今は止めるべきだと考えている理由はほかに幾つもありま
す。

まず第一に、この春、GoTo事業を導入することが閣議決定された時には、感染が収束した段階で、
経済がV字回復するための起爆剤として活用する、とされていました。

この時点では、GoTo事業が感染を拡大させることが政府にも民間にも共有されていたはずです。
しかし、収束どころか急激に感染が拡大している今、閣議決定の変更も説明もなしに、いつの間
にかずるずると事業が実効されてしまっています。

第二に、政府は、旅行者自身の感染ではなく、旅行者がウイルスを地方の人にまき散らしている
事実を意図的なのか認識不足なのか、全く触れていません。

子供でも分かることですが、ウイルスは自ら移動して増殖することはできません。人間の移動が
感染を広げているのであって、GoToは人の移動を積極的に推奨しています。

これまでの知見で、感染者の7~8割は、少なくとも当初は無症状です。しかし、無症状であっ
ても旅行者がウイルスを持っていれば、感染させる可能性は十分あります。

実際問題として、現在、感染地域が全国に広まっているのは、それぞれの地域でウイルスが突然、
地面から湧いてきたからではなく、外部の人が持ち込んだ結果なのです。

そのような経緯を考えれば、政府が盛んに推奨しているGoToによる「お得な旅行」は間違いなく、
ウイルスの感染に関係あると思います。

ただ、医師として、4000万人もの旅行者の感染の有無、行動、感染経路を追うことはできな
いので、事業と感染との因果関係を数字で示すことはできないだけなのです。

GoToを使って旅行している人のインタビューで、感染対策に万全を期しているから自分は大丈夫
という言葉をよく聞きます。しかし、このような人は、自分自身が旅行先の人たちに感染させて
いる可能性については全く考えていないようです。

また、旅行すれば、それぞれの地域での食事が重要な楽しみの一つになっており、GoToトラベル
とセットでGoTo イートを利用する人も多いでしょう。

こうした場合、お行儀よくお酒も飲まず、小さな声で話し、話す時にはマスクをすることを実行
していている人はどれほどいるでしょうか?

こうして、GoTo事業は二重に感染を全国に広めているといえます。

なお、この春、東京を発信源として新型コロナウイルスが拡散し始めましたが、政府は7月には
GoTo事業を発動しました。しかし、この際、東京は発着とも除外されました。

しかし、10月1日より、東京からの発着は全面的に認められました。予想されたことではあり
ましたが、それ以降、現在にいたるまで、東京だけでなく全国の感染者が急増しているのは周知
の事実です。

菅首相の認識では、GoTo 事業は東京が入ってこそ意味があるので、どんな批判を受けようとも
東京発着のGoToトラベル事業は継続すると決めているようです。それは、東京の経済と人口規
模が圧倒的に大きいからです。

GoTo事業は菅首相が官房長官時代に立ち上げ、旗を振ってきた肝入りの政策なので、東京を除外
する、あるいはGoTo事業を一時的にも全国一斉に止めるということは、自らの政治の失敗を認め
ることになるので、意地でもこれを維持する覚悟なのでしょう。

実際、感染を抑える有効な手を打たず、無為無策の状態が続いています。

しかし、そのためにコロナウイルスの犠牲者が増えるとしたら、これは単なる「失敗」では許さ
れません。

GoTo事業には、この他にも幾つもの問題があります。

一つは、政府が旅行と食事をすることを推奨しているのだから、コロナの問題はそれほど深刻で
はない、というメッセージとして受け取られることです。それが証拠には、コロナ対策会議の分
科会や医師会が警告しているにもかかわらず、ホテルや旅館は満室の予約状況になっています。

さらに、京都などの観光地では、2メートルのソーシャルディスタンスなどどこ吹く風で、観光
客がひしめき合っています。

こうした警戒心のなさの状況をみると、コロナ禍が収束に向かう要因はなく、これからも感染者
と、残念ながら死者も増えてゆくでしょう。

二つは、一方で、GoToキャンペーで「お得な」旅行と食事を楽しむ人々がいる反面、日夜患者の
治療に全力に闘っている医療関係者やその家族、いわゆる「エッセンシャル・ワーカー」と呼ばれ
る、運送、清掃、ライフラインの維持管理に携わっている人たちなどは、この事業の恩恵に浴す
ることはできません。

また、非正規で解雇された人、母子家庭など、本当に経済的に困っている人たちには金銭的な援
助は届いていません。

三つは、今回のGoToキャンペーンのうち、トラベルは1兆3000億円、イートは610億円
(これはほぼ全額使われるつつあります)の税金が投入されています。

これはどこからか降って湧いたようなお金ではなく、私たちの税金ですから、いつかその分を税
金で埋め合わせなければなりません。

今、キャンペーンの利用者は、「お得」だから、使わなければ損だ、とばかり旅行や食事を楽し
んでいます。しかし、そのツケは、近い将来確実に増税という形で私たち、あるいは将来世代に
押し付けられます。

四つは、上記のことと関連していますが、GoToイートが始まったかなり早い段階で、食事を予約
すればその時点で1000ポイント(1000円と等価)付くという仕組を利用して、一皿98
円の焼き鳥を何件も予約して何万円も稼いだ話が、SNSで拡散したことがありました。

同じくイート事業で、昼食は500円以上、夕食は1000円以上の金額なら対象となるという
仕組みを利用して、夕食の1000円のコースを頼むと1000ポイントつく、そしてそのポイ
ントで1000円のコース料理を頼むと、また1000ポイントもらえるという、「無限ループ」
と呼ばれる行為が、合法的に行われ、SNSで拡散しました。

驚いたことに、西村大臣がボードを使って、「無限ループ」ができるよ、説明していました。

また、昨日、GoToトラベルで、高級ホテルを3人5泊予約して、無断キャンセルし54万円分の
ポイントを詐取した男が逮捕されました。ホテル側の損害は500万円にも上っています。逮捕
された犯人によれば、この手口もSNSで紹介され拡散しているようです。

「お得」だからと税金をつまみ食いしたり、挙句に詐取する者まで現れるというのは、そもそも
の制度設計が間違っていたことと、とにかく多くの人に旅行に出て、どこでも食べてもらうこと
に駆り出そうとするキャンペーンは、少なくとも今、行うべきではないでしょう。

一部の人とはいえ、GoTo事業は、倫理的な腐敗をもたらしていると思います。これが医療崩壊と
ともに「倫理観の崩壊」につながらなければと願うばかりです。

いずれにしても、。菅首相は、今こそ、一国のトップがリーダーシップを発揮して、現状と今後
の展望について国民に語り掛ける必要があると思います。しかし菅首相は物陰に隠れて、記者会
さえ開いていません。本当に、首相として、これでいいのでしょうか。

(注1)『東京新聞』デジタル版(2020年11月30日)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/71349

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コロナ拡散は止まらない(1)―Go To 継続にみるイエスマン内閣の悲劇―

2020-11-21 12:25:42 | 健康・医療
コロナ拡散は止まらない(1)
―Go To 継続にみるイエスマン内閣の悲劇―

菅イエスマン内閣がもたらす悲劇が日々拡大しています。

新型コロナウイルスの拡散が止まらないのです、11月17日の1日当たりの感染者が多か
ったのは、東京298人、大阪269人、北海道197人、愛知138人、神奈川133人
でした。

もう一つの数字が重要です。直近の1週間(11月10~16日)における10万人当たり
の感染者数を見ると、東京都22人弱、大阪府が24.7人、愛知県が16.5人でしたが、
北海道は38.7人、沖縄県23人弱でした。

いわゆる大都市だけでなく、日本の北端の北海道と南端の沖縄県において10万人当たりの感
染者が多かったことが注目されます。

北海道と沖縄で、このように高率の感染者が出たのは、偶然ではありません。これには間違
いなく本州からGoTo キャンペーンを利用しての旅行者の増加が関係していると考えられます。

特に11月17には北海道全体の感染者の7割を占める札幌市の事態は深刻で、人口197万3432
人に対して150人の感染者ですから、この日の10万人当たり感染者数は78.6人というとん
でもない数になります。

8月の第二波で沖縄での感染者が激増したのは、本土から大量の旅行者が押し寄せたことが主
要因でした。

今回の11月には、GoTo トラベルを利用した観光客が、やはり北海道と沖縄に押し寄せ、予想
されたとおり、感染者が急増しました。

第三波への突入が疑われる状況になった11月12日、日本医師会会長は「第三波と考えてもよ
いのではないか」と発言しました。

すると、政府は、人の往来を増やす「Go To (トラベルとイートを含む)」などは見直すのか
と思っていたら、政府は継続に意欲的な姿勢を続けています。

11月10日、記者会見でGo To トラベルと感染拡大との関係を問われた加藤官房長官は、こ
の事業が始まった7月偈頌雲から10月中旬までに、このキャンペーンを利用は3132万人
いたが、「利用者のうち、感染が確認されたのは131人」、「感染防止策を徹底して実施す
ることで、感染リスクを低減できる」と答えました。

つまり、Go To が感染拡大の要因ではない、だからGo Toはやめない、と言っているのです。

しかし、本当に、Go To による感染者は全国で131なのだろうか?

これに対して昭和大学の二木芳人客員教授は
    旅行前から感染していたかも知れないし、旅行先でうつされたのかも知れない。いず
    れにせよ、旅行中、現地で誰かに感染を広めている可能性が十分考えられるのが、そ
    ういう人たちはカウントされていない。ほんの一部しか見ていないのが百三十一人と
    いう数字で、何の根拠にもならない。
さらに、
    GoToが第三波を招く火種となったのは間違いない。一度立ち止まってじっくり考え直
    すべきだ。感染者が急激に増える中、これを続けるのは違和感しかないと明言してい
    ます。

誰が考えても、二木教授の言うことには合理性があります。つまり、政府の発表は、そもそも、
政府がいうGoToによる感染者]とは、GoTo対象施設に宿泊し環境庁に報告された人数だけです。

政府は、Go To に出かけた人がその先で感染させた人数には敢えて(もっとはっきり言えば、
意図的に)触れていませんが、たとえば北海道の札幌市や沖縄での異常な感染者の増加、ある
いは離島の利尻島に突如感染者が増えた事実をみれば、GoTo トラベルが、少なくとも原因の
一端であったことは否定できません。

政府は、感染を防ぎながら経済を回す、と言い続けていますので、Go To は継続する、と言い
続けていますが、感染を防ぐ施策を具体的には何もやっていません。

NPO法人「医療ガバナンス研究所」の上昌弘理事長も「無自覚で感染している人も当然いる
だろう。(GoToの)全利用者にPCR検査をすれば、感染者はもっといる。追いきれないだけ
だ」「経済対策のためのGoToが、逆に経済的なダメ―ジを深刻にする」、と指摘しています。

元北海道小樽市保健所長(医学博士)の外岡立人氏は「ウイルスの移動=人間の移動。旅行し
て動き回れば、ウイルスが全国に広がるのは当たり前」と、当然のことを、GoTo の旅行者
を受け入れる北海道の側からの本音を語っています。

さらに外岡氏は「GoTo で感染は拡大しないのであれば、(過去に)日本は何のために、緊急
事態宣言をして外出自粛を呼び掛けたのか。政府の専門家は『この時期のGoTo は危険だ、やめ
るべきだ』と強く提言すべきだ。一体何をやっているのか」と政府に疑問を投げかけています
(以上、『東京新聞』2020年11月13日より)。

ヨーロッパ各国でも、GoToと同様にキャンペーンを行っていますが、その結果、現在ヨーロッ
パで感染爆発が起こり、結局はロックダウンやそれに近い規制をしている事例をみれば、日本
でこれから何が起こるかは明らかです。

菅政権は、GoTo とウイルスの感染増加とは関係ない、現地と旅行者、あるいはGoTo イートの
場合には飲食店と消費者が気を付ければ大丈夫、との姿勢を崩していません。

GoTo トラベルは、大都市から地方の観光地へウイルスを運ぶ可能性が大きく、GoTo イートは、
会食を推進し、食事中に飛沫を飛ばしウイルスの感染に大きく関わる可能性が大きい。

こうして状況にたいして、加藤官房長官や西村経済再生相(新型コロナ対策担当大臣兼務)は、
GoToは、今後も続けることを強調しています。

11月18日、東京都の陽性感染者がそれまでの300人前後から、一挙に493人、とほぼ
500人の水準に達しました。

それでも、加藤官房長官は18日の記者会見で、「感染防止策をしっかりやれば、旅行による
感染リスクは低減できる。東京から除外してほしいという要望も受けていない」と、GoTo を
継続して推奨する発言をしています。

そして運命の11月19日、東京都の新規陽性者が500人を超えて534人に達しました。

しかも、東京だけでなく、隣接する首都圏の神奈川(205)、埼玉(108)、千葉県(106)でも1日
の陽性者が過去最高を記録しました。

大阪(336)、隣接する兵庫(130)も過去最高を記録し、愛知(219)などの大都市とその周
辺でも記録を塗り替えました。このほか北海道(266)でも次々と、

コロナウイルスは、すでに市中感染の状態になっており、誰もで、いつ、どこで感染してもお
かしくないまん延状態に入ったといえます。

この状況に対して、小池東京都知事は19日夕方、記者会見をするというので、どのような方
針を発表するのか、注目していました。

というのも、3月下旬には「ロックダウン」という言葉を発し、不要不急の外出を控えるよう
に強く訴え、それがターニングポイントとなって第一波では沈静化に成功したからです。

ところが、彼女が示したのは「5つの小」という、誰しも実施している行動をまとめただけで、
正直私は拍子抜けし、がっかりしました。

菅首相は「静かなマスク会食」「会食は5人以下で」という、まるで厚労省の役人が言うよう
な些細なことしか言いませんでした。首相ならば、もっと大局的な国としての大方針を語って
欲しと思います。以下にも小粒の首相という印象です。

ところで加藤官房長官も西村経済再生相も、GoToトラベルを管轄する赤羽国土交通相も、Go
To イートを管轄する野上農水相も、個人として本心からGoTo キャンペーンを推進すべきだと
考えているのでしょうか。私は、彼らの本心を聞いてみたいです。

気になるのは、本来なら中心的役割を果たすべき田村厚労相の声が聞こえてこないことです。

中川日本医師会会長は、GoToと感染者の増加との因果関係は分からないが、少なくともきっか
けになったことは確かだと思う、と言っていましたが、これは妥当な見解、医師の多くはその
ように感じているようです。

それでは自民党や公明党の議員はみんな菅首相のコロナ対策に賛成しているのだろうか?

本来、幅広い意見をもつ人々の集まりだったはずの自民党の中に、首相とは異なる意見があっ
て当然ですが、ずっと沈黙しています。この理由をジャーナリストの後藤謙次氏は
    そもそもGoTo の旗を振っていたのは菅首相と二階自民党幹事長。たとえおかしいこ
    とだとしても、両巨頭が推進していることに真正面から異を唱えるのはリスクが大き
    いと考えが党内にある。
    二階幹事長は、全五千五百の旅行会社などでつくる「全国旅行業協会」の会長を長年
    務めている。
    日本政府のコロナ対策へのアプローチが、ウイルス学や公衆衛生学からではなく、政
    治経済からだということ象徴しているのが今回の現象でしょう

と述べています。他方、菅首相は、来年の選挙をにらんで、ホテルや旅館が多数、倒産して、
「経済政策が悪い」と批判されると、票に響くので、一度やってしまった以上やめられない、
というのが実情のようです(以上、『東京新聞』2020年11月13日)。

こうして、政権政党の自民党では、イエスマンだけが幹部に取り立てられ、他の議員は沈黙を
続けています。

政府は「感染を防ぎつつ経済を回す」という題目のうち、「経済を回す」ことには熱心ですが、
「感染を防ぐことには、国民の自覚を促すこと以外、国として対極的見地に立った具体的方策は
何もしていません。

かくして、現状では感染が減る要素がないわけで、ただただ感染者が増加するという悲劇が続い
ているのが現状です。

さすがに、それまで政府寄りの発言を繰り返してきた政府の新型コロナウイルス感染症対策分科
会の尾身茂会長は、衆議院厚生労働委員会で「このまま行くと、国民の努力だけではコントロー
ルするのが難しく、さらに強い対応をしないといけない事態になる可能性がある」との見解を公
言し、翌20日には、GoTo 見直しの提言を政府に提出しました。

これに対して政府は、21日にどのように対応するのかを決断することになっていますが、これ
については次回に検討したいと思います。



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アメリカ大統領選挙(1)―勝利宣言にみる指導者の品格・格調・スケール―

2020-11-12 16:39:06 | 国際問題
アメリカ大統領選挙(1)
―勝利宣言にみる指導者の品格・格調・スケール―

2020年11月7日(現地時間)、ジョー・バイデン大統領候補のジョー・バイデン氏と副大統領候補
のカマラ・ハリス氏は、トランプ氏との選挙戦で勝利したしたことを宣言する、いわゆる勝利宣言を
行いました。

私はこの両者の演説を複雑な思いでテレビ中継を観ていました。

「複雑な思い」とは、大きく二つです。一つは、本来なら選挙で負けた方が「敗北宣言」をし、それに
対して勝者が「勝利宣言」を行うのが慣習なのに、今回はトランプ大統領が「敗北宣言」をしていない
ため、勝利宣言だけが行われたことに対する違和感です。

もう一つは、バイデン氏とハリス氏のスピーチが非常に感動的だったので、私は、ふと、菅氏が首相に
就任した後の国会での所信表明演説とを比較してしまい、その差に、何とも言えない淋しさを感じたこ
とです。

まず、内容に立ち入るまえに、バイデン、ハリス両氏は、原稿を読むことなく、聴衆を見据え、自分の
言葉で20分以上も話しかけます。

それにたいして菅首相は、常に官僚が書いた原稿を、下を向いたままひたすら読み続けます。

もちろん、勝利宣言と、所信表明では状況が異なりますから、同列に扱うことはできません。

それでも、国会における菅首相の答弁では、やはり官僚の書いた作文を、下を見ながら読んでいます。
あるいは、答弁中に、頻繁に官僚の耳打ちやカンニングメーパー(メモ)が渡され、それを首相が読み
上げる姿がテレビ中継で見受けられます。

私が心配したのは、これから日本を代表して国際会議などで、官僚の耳打ちもカンニングペーパーもな
く、自分の言葉で各国のリーダーと議論や協議を十分にしてゆくことができるだろうか、と言う点です。

私は、ふと、リーダーとしての品格とスケールの違い、そしてそれらに裏打ちされたスピーチの格調の
高さの違いに愕然としました。

大国アメリカのリーダーと日本の首相を比べることには無理があり、と言う人が要るかも知れませんが、
それは必ずしも正しいとは思いません。

というのは、日本は世界第三位のGDPをもつ「大国」である、という意識が従来の日本政府には一貫
してあったからです。

したがって、その「大国」日本の新たなリーダーとなった菅首相は、その就任スピーチ(所信表明演説)
でも、それなりの品格、スケールの大きさ、格調の高さを示して欲しかった、と私は思いました。

ところで、バイデン氏の勝利宣言の中で、私が特に注目した言葉は幾つもありました。

冒頭に近い部分で「信頼と信任を与えられ、厳粛な思いだ。分断ではなく、融和を目指す大統領になる」
と語ったのは、トランプ大統領が、意図的に分断(注1)を煽って人気を博してきたが、それによってア
メリカ社会が癒し難い分断の亀裂を深めてしまったことに対する、痛烈な批判でした。

それに続く、以下の部分が、このスピーチの核心部分です。

    米国を米国足らしめるものは何か。それは国民だ。私たちの政権にとっても国民が全てだ。私は
    米国の魂を取り戻すため、大統領を目指した。屋台骨である中間層を立て直し、米国が世界で再
    び尊敬されるようにし、この国をまとめるためだ。

そのためには、「互いの主張に耳を傾け時だ。前進するために、意見の異なる相手を敵のように扱うのは
やめよう。彼らは敵ではなく、米国民だ」という気持ちを持とう、と呼びかけます。

ここでバイデン氏は、「聖書は、全ての物事には、作り、収穫し、種をまく、そして癒す季節(時)があ
る」と聖書を引用します。

これは、トランプ支持者の大きな位置を占める福音派のキリスト教徒への呼びかけです。そして、バイデ
ン氏は「癒す季節」という点を強調します。聖書からの引用に続いて、

    今は米国を癒す時だ。選挙は終わり、国民は何を望むのか。私たちの使命は何か。良識、公正、
    科学、希望の力を結集して闘いに挑むよう国民から託された

と、ここでも「癒す」(heal)という言葉を使います。

これは、今のアメリカが分断によって、いかに社会も個人も傷ついてしまったのか、という実情を示して
います。

こうした分断をて、傷ついたアメリカを「癒す」必要がある、と言っているのです。

もう一つ、上に引用した言葉の中で、「良識」と「科学」の力を結集し、という部分にトランプ氏に対す
るバイデン氏の批判が込められています。

つまり、トランプ氏は、新型コロナは風邪のようなもので、大したことはない、マスクなどする必要がな
い、と言い続けてきました。このため、支持者にとって、マスクをしないことでトランプ氏への忠誠心を
示す「踏み絵」となっています。

これに対してバイデン氏は、トランプ氏の言動は科学に基づいておらず、マスクをしないで大規模集会を
行うことは、良識を欠いている、と指摘しているのです。

当初、バイデン氏について、年齢的なこともあって、どことなく弱よわしい印象をもっていましたが、こ
の宣言を聞いてい、非常に説得力がある力強い印象を持ちました。

次に、ハリス氏のスピーチをみてみよう。奇しくも、ことしはアメリカで女性参政権が憲法で認められた
100年目に当ります。

ハリス氏はインド系移民の母とジャマイカ出身の父を持つ移民2世です。彼女は、2017年からカリフォル
ニア州選出の上院議員で、民主党議員としてアフリカ系アメリカ人女性としては2人目、南アジア系アメ
リカ人としては初めての上院議員です。

そして、アメリカ史上最初の女性服大統領候補です。

勝利宣言の際、バイデン氏に先立って、ハリス氏がスピーチを行いました。ハリス氏もバイデン氏と同様、
アメリカ社会の分断をなくすべきだと主張しますが、とりわけ女性が分断を乗り越えるために努力してき
たことを訴えます。

    女性たちは多くのことを犠牲にしました。平等の権利のために戦いました。全ての人たちのため
    に正義をもたらそうとしました。黒人女性たちはこれまでも見過ごされてきました。しかし、民
    主主義の根底にある大切な存在だということは分かっていました。

そして、多くの人に感銘を与えた言葉が、以下の部分です。

    私が初の女性副大統領になるかもしれませんが、最後ではありません。すべての幼い女の子たち、
    今夜この場面を見て、分かったはずです。この国は可能性に満ちた国であること。私たちの国の
    子どもたちへ、私たちの国ははっきりとしたメッセージを送りました。
    ジェンダーなどは関係ありません。野心的な夢を抱き、信念をもって指導者となるのです。そし
    て他の人とは違った見方をするのです。

ハリス氏は民主党のバイデン大統領政権の下で、もし正式に決まれば、副大統領として全力で大統領を補
佐することを表明しています。

それと同時に、このスピーチでは将来、社会に登場する若い女性たちに、信念をもって指導者になって欲
しいと強く訴えています。ここには、将来を見据えた社会像がが示されています。

以上、勝利宣言でのバイデン氏とハリス氏のスピーチの要点を紹介しましたが、私が強く印象付けられた
のは、両者とも、アメリカをどのような国と社会にして行きたいのかを、明確な国家像と理念を示したう
えで、語っていたいことです。

両者のスピーチは、品格があり、格調高く、そしてスケールの大きさを感じさせました。

これに対してトランプ氏は、アメリカをどのような国にしたいのかという国家像を示すことはなく、ただ
「アメリカ・ファースト」を叫び続けたこと以外、ほとんど思い出すことはありません。

ひるがえって、日本の歴代の首相はどうでしょうか?

残念ながら、私は、この日本は一体、どうなってしまうのか、という不安を抱くばかりです。

携帯電話の料金値下げも、IT化の促進も、不妊治療の保険適用も意味があるとは思いますが、それは担
当の大臣なり役所の仕事です。

しかし、私たちが首相に期待するのは、この日本をどのような社会にして行くべきかの国家像と展望を示
すことです。

これらを考えると、どうしても首相の品格・格調・スケールの点で、彼我の違いが、あまりにも違い過ぎ
る気がします。

以上が、大統領勝利宣言を聞いて私が思った個人的な印象です。次回は、今回の大統領選挙を通じて、ア
メリカ社会について何が明らかになったのかを検討したいと思います。

(注1)この分断とは、民主党と共和党、進歩派と保守派、などの政治的立場、人種、宗教、人種(白人、
黒人、アジア系、中南米系、先住民)、同性愛者、都市、郊外、地方、などさまざまな違いに基づく溝と
なってアメリカ社会の至るところに存在します。




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「田舎に住む」ということ―長期的に定着するには―

2020-11-03 10:33:33 | 社会
「田舎に住む」ということ―長期的に定着するには―

かつて、「字・方様・荘・号・字」という言葉が使われたことがありました。これは、地方から
東京など大都市に移り住む若者がその後にたどる住居場所又はその住所の変化を表した言葉です。

「字」(アザ)とは、村の中の「」に相当する行政区名です。「字」は町村合併の過程でほ
とんど消えてしまいましたが、かつてはどこの地方にもみられました。ここでは、若者が地方出
身であることを示しています。

「方様」とは、地方から都会に出てきた若者は、アパートを借りるお金もないため、どこかの家
の一部(一部屋)を借りる、「下宿」住まいが普通でした。このため、住所は「~様方」と、と
いうふうになります。

やがて高校や大学を卒業して就職すると「下宿」を出て独立した部屋を借りることができるよう
になります。

といっても、その多くは「~荘」などの名前のついた、モルタル作りの安いアパートです。そこ
で、住所は「~荘」という表記になります。

次に、就職後何年かして結婚すると新居を定めることになりますが、いきなり一戸建ての住居を
建てることはできないので、多くは都心に近い公団アパートのような集合住宅に住むことになり
ます。すると、住所は「~号」となります。

では、最後の「字」とは何でしょうか?

結婚後、収入や蓄えも増え、子どもが生まれて家族が大きくなり、いよいよ公団アパートが手狭
になるので一戸建ての家を求めるようになります。

しかし、都会、たとえば東京都内、で一戸建ての家を買うことは、よほどの高給取りか親の援助
などがなければ無理なので、都心からずっと離れた郊外(田舎)に比較的安いマイホームを買う
ことになります。ここで再び出身地と同じような田舎の「字」のついた場所に戻ってくる、とい
うわけです。

かつて、「字」がついた地域も高度成長の過程で「町」になり、「市」になり、現在では「字」
という地名はほとんどなくなりました。

以上の経緯は、以前(たとえば昭和30~50年代)までの、地方出身者が上京してからたどる
生活の場としての住居の変遷をやや誇張して表したものです。

当時はまだ、東京の場合でさえ、都心から1時間も電車で走れば、周囲に畑や草が生い茂る空間
が至るとろにありました。

実は私自身、就職先の関係で、社会人の第一歩は、「郡・大字・字」の地名がついた場所に住ん
だことがあり、下宿も、モルタルの安アパート「~荘」に住んだこともあります。

ところで、令和の今、とりわけ新型コロナウイルスの広がりの影響で、かつてのように都心から
田舎に移る現象が一部にみられます。

ただし、以前は都心に家を買えないためにやむなく郊外に住居を移動したのですが、令和の現在
に起こっている現象はこれとは異なります。

現在の状況を生んだ背景には、都心のオフィスに出勤しなくてもパソコンなどのIT機器を通じて
自宅で会議も仕事もテレワーク(リモートワーク)でできる人たちが一定数生み出されてきたと
いう状況があります。

こういう人たちの中には、都会を離れて地方に移り住む、あるいは経済的に余裕があれば、都会
と田舎の両方に生活の場をもつ人もいます。

このような事例はメディアなどが好んで取りあげる話題ではありますが、こうした働き方ができ
る人は、大都市圏だけに限っても、比率からいえば少数派、どちらかといえばエリートで、大部
分の働く人はやはり満員電車に乗って出勤せざるを得ないのが現実です。

リモートワークのために田舎暮らしをする流れとは異なる、もう一つの田舎への流れがあります。
それは、家族ごと生活の場を田舎に移してしまう移住です。

この際、誰も済まなくなった古民家などを快適に住めるように改装することが流行りです。

このような自然との暮らしを好んで移住する人は、少数ではありますが以前からいました。

しかし最近では、キャンプを含むアウトドア・ブームおよび子供たちを自然の中で育てたい、
という自然派の人たち、さらにコロナ禍を避けたいという思い、などさまざまな動機で移住す
る人たちもいます。

この場合、移住者は移住先で何らかの仕事を見つけて収入を確保することになります。テレビ
などで紹介された事例をみると、新たに農業を始めたり、民宿を営業したり、田舎カフェを開
いたり、といろいろです。

私自身もアウトドア派で田舎暮らしが大好きですが、家族そろって生活の場とすることには、
経験上、いくつかの克服すべき課題があり覚悟が必要です。

以前、湘南地方の海岸から内陸に入った場所に家を探したことがあります。現地の不動産屋に
よれば、自然を求めて東京から移住してくる人は結構いるが、3年から5年くらいで引き払っ
てしまう人が多いそうです。やはり不便さに耐えられなくなってしまうようです。

結局、私は湘南には引っ越しませんでしたが、かつて「字」がつく場所に8年間住んだ経験で、
田舎暮らしは、素晴らしいこともたくさんあるが、大変なことも多いことを身をもって知って
います。

私が住んだ所は小高い丘の上に開発された住宅地(「団地」と言われていた)で、全部で30
軒ほどの家がありました。家の周りは雑木林と雑草に覆われた原野でした。

環境は理想的で、私個人は満足でしたが、多くの問題もありました。ただ、残念なことに職場
が変わり、そこにずっと定着できませんでした。

私の経験も含めて、田舎暮らしを望む人は是非、心に留めておいて欲しい点をいくつか挙げて
おきます。

まず、田舎暮らしを支える経済基盤を確保しておく必要があります。最初のうちは蓄えを取り
崩して生活できますが、長期的にはしっかりした経済基盤を最初から計画しておくべきです。

田舎では、自分たちが食べる野菜などは自作できますが、やはり一定の現金収入は必要です。

次に、都会からの移住者がしばしば悩むのは、周囲の住民との関係です。小さい子供などがい
ると地域の住民に大歓迎される場合もありますが、「よそ者」扱いが長く続くこともあります。

長期に定着する場合には、何かその地域に貢献できることを考えておいた方が良いと思います。
あるいは、積極的に仲間に入る努力をする必要があります。

田舎に住んで大変なことの一つは、子供の学校がしばしばかなり離れたところにあることです。
時には片道数キロ、徒歩で小一時間かかることもあります。暑い日も寒い日もあり、また雨の
日もありま。小学生にとっては大きな負担になります。

小学校や中学校までは何とかなるとして、高校となると、はたして通学できる範囲にあるかど
うかも分かりません。この点も、子供と相談して考えておく必要があります。

また、テレワークをしないとしても、現代では日常の情報源・通信手段として、田舎の古民家
でインターネットが使える環境にあるかどうかも大事です。特に将来、何かの事業を始めたい
と思っている場合には、絶対必要条件です。

最後に、毎日の生活にとって非常に重要な、上下水道、電気(これは一応、通っているとして)、
車が通行できる道など、ライフラインの問題です。

私が8年間住んだ集落(「字」)では公共の上下水道はありませんでした。上水(飲み水)は
住民がお金を出し合って井戸を掘り、電気で汲み上げた水を配水管で各家庭に配水し、その電
気代を居住者で頭割りに分担していました。

下水に関しては各家庭で浄化槽を備えるか、汲み取りにきてもらうことになります。いずれに
しても、下水の問題は結構、やっかいです。

「道」とは、その集落と外部を結ぶ道(特に車道)のことですが、これが公道なら補修も自治
体がやってくれるので問題ないのですが、私の住んでいた場所では、自主的に未舗装の私道を
作り、それを利用していました。問題は、雨が降ると道の真ん中や輪だちの部分の土が流され
て溝ができてしまうことでした。

このため、毎日曜日に、各家庭から一人、「人足」(まるで江戸時代のようですが)といって、
クワやスコップをもって、近くの山から土を運んで溝を埋めて平らにする作業に出ていました。

また雨が降らなくても、1週間経つと、また埋めた部分の土が溝から脇に押し出されてしまう
ので、結局、1年を通してほぼ毎日曜日に「人足」に出ていました。「ゆい」の一種です。

最近では、どんな田舎でも、集落があれば、道は公道となっているとは思いますが、古い民家
など、集落から少し離れた場所にポツンと建っている家などの場合、必ずしも公道が通ってい
ない可能性があります。

道の維持は、とうてい個人でできるものではありませんので、これは事前に確認しておく必要
があります。

なお、学校の送り迎えや買い物などは、車があれば、それほど大きな問題ではないかもしれま
せんが、いざ、病気になったときや事故が起きた場合にかけつける医院や病院が近くにあるか
どうかは大切な条件です。とくに小さい子供がいると、病気やケガは絶えません。

以上、いろんな問題や課題がありますが、それらが解決できる条件があれば、田舎暮らしを是
非勧めます。

なにより、四季折々の自然の姿に感動しつつ、自然と共に生き、ストレスもなく、本当に人間
らしい生活を堪能できます。

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日が出た直前の空と雲                                          日は少し昇り、白色の輝きを放ちます
 




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