富岡製糸場世界遺産伝道師協会 世界遺産情報

「富岡製糸場と絹産業遺産群」は日本で初めての近代産業遺産として2014年6月25日付でユネスコ世界遺産に登録されました。

前橋市・蚕糸記念館で座繰・桑の木クラフト体験:富岡製糸場と絹産業遺産群の広報活動

2012年06月03日 19時56分24秒 | 世界遺産伝道師協会

蚕糸記念館で座繰・桑の木クラフト体験

平成24年5月20日(日)と27日(日)に前橋市文化財保護課より「座繰り・桑の木クラフト」体験を委嘱され、蚕糸記念館で「富岡製糸場と絹産業遺産群」を世界遺産にと伝道活動を兼ねて行いました。

 

前橋市の敷島公園内の松林をぬけるとバラ園があります。このバラ園は、昭和46年、開園しました。当時は、200種、2,000株でしたが、平成20年、群馬県が全国都市緑化フェア会場になるのに合わせて、改装し現在では、600種、7,000株が植栽されております。

 

蚕糸記念館は、前橋市が幕末から明治にかけて「生糸の町」として栄えたことを後世に遺したいと、国立原蚕種製造所(蚕業試験場・蚕糸試験場前橋支場と改称)が昭和55年に茨城県つくば市へ移転するのに際し、事務棟を国から払下げ、この「バラ園」内に移築しました。

この建物の特徴は、玄関の角柱がエンタシス状(柱の中ほどに、ふくらみがあって視覚上の安定感を与えるために施す、ル

ネサンス建築)、基礎がレンガ積み、窓が上下開閉式、ドアの低い取手、室内の天井が高く、大壁造りや避雷針の設置など、明治末期の代表的な洋風木造建築で、群馬県指定重要文化財に指定(昭和56年7月10日)されております。

 蚕糸記念館の座繰体験は、平成19年度より実施し、今回で50回目になります。毎年、バラ園の開花時期に合わせて、実施して参りました。県外からの団体客や個人的に訪れる親子ずれ等が、懐かしそうに体験してゆきます。

座繰を体験した方には、記念にその生糸を持ち帰って頂いておりますが、何を作ったら良いか分からないと言う声がありました。コースターを作ったらとか説明をしていますが、今年は参考に作品を作ってみました。

 今日27日は、朝早くから来園者が多く、9時には駐車場が満車に近い状態でした。蚕糸記念館では、座繰体験の準備が間に合わないほどの盛況で、県内からは前橋市・高崎市・太田市の方が、県外からは、遠くは兵庫県・東京都・神奈川県・埼玉県・栃木県の方々がお見えになりました。

座繰体験と世界遺産の説明に追われた一日でしたが、安田さんは、手際よく準備から解説を丁寧に行いました。今回、初参加の小山さんは、ベテラン顔負けの解説で皆さん喜んでお帰りになりました。

特に印象に残った方のお話を纏めますと、①東京の50歳台の女性は、自然を求めドライブをしていて群馬をこれからの住処にしたいと申しておりました。高崎市に家も新築中とか、此方に落ち着いたら、「富岡製糸場や絹産業遺産群」に興味を持っていただきたいと、いろいろ情報を提供しました。

②埼玉県本庄市からの方は、高山社のパネルを見て私の家も同じだったと言っていました。競進社の話をし「木村九蔵」は「高山長五郎」の実の弟だと申したら驚いておりました。

③埼玉県深谷市からの方には、「田島弥平旧宅」から養蚕新論の話になり、この本に「簇満は雲の如し」と西郷さんが書いてあります。これは、渋澤栄一という立派な方との関係です。親戚の尾高惇忠という方は、富岡製糸所初代の所長さんです。埼玉県と群馬県は深い関係があります。と申しましたら満足そうに富岡へも行ってみたいと喜んで帰りました。

④前橋市からお見えになりました親子の方からは、座繰の話から、繭の話になって昔の繭と座繰に使った繭は大きさが違うと、蚕品種改良の話に発展しました。お子さんは男の子で中学生と思われますが、蚕の雄雌の見分け方を質問してきました。幼虫での鑑別の仕方、蛹での鑑別の仕方を丁寧に説明しました。蚕に興味を持ったようです。

⑤桑の木クラフト体験では、赤見さんの説明も素晴らしく、体験をしたお子さんは、思い出作りに良い体験をしました。と皆さん喜んでお帰りになりました。中には「おじいちゃんに元気で」と書いて記念に持ち帰ったお子さんもおりました。

 

以上の体験行事を担当した方は、5月20日(日)、木嶋静江・門倉るみ子・寺内みさ江・赤見隆の4名で行い、5月27日(日)、安田節子・小山孝子・赤見隆・小野功一の4名で行いました。         (K.O:記)

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