12月4日(土)、共愛学園高校教諭の阿久澤佳之伝道師の企画により、共愛学園中学・高校の地歴部と日本史教科受講者の計6名の生徒が富岡製糸場の現地見学会を行いました。平成18年の7月に行って以来4年ぶりの実施でした。阿久沢教諭は日本史を教え、地歴部の顧問です。同じ地歴部顧問の福島教諭と一緒に引率し、伝道師の井上が前回に続き同道しました。午後1時半、学校所有のワゴン車で学校を出発しました。
Y.I伝道師はパンフレット等を配布し、往復の車内で養蚕の歴史、富岡製糸場建設に至る過程、製糸が日本の近代化に果たした役割、世界遺産の意義、世界遺産条約ができたきっかけ等の説明を行いました。阿久澤教諭も日本史の観点から補足説明を行いました。
製糸場の正門を入ると、生徒は眼の前にせまる東繭倉庫の想像を超える大きさに圧倒された面持ちでした。製糸場の職員で解説員のH.I伝道師が場内の案内・説明を担当してくれました。H.I伝道師は各見学場所で、生徒に質問を投げかけます。説明をただぼんやりと聞いているわけにいかない緊張感があります。説明は要点を押さえながら、とても分かりやすい内容で生徒も感銘を受けていました。
東繭倉庫、繰糸場、ブリューナ館、鏑川を望む敷地際、2・3号館、中庭、西繭倉庫と明治の日本の力強さを肌で感じながら知識を吸収した生徒達でした。
終了後の生徒の感想は「富岡製糸場のことが良くわかった。来て本当によかった」、「本物が見られてとても楽しかった」ということでした。
伝道師協会の活動に学校キャラバンがありますが、学校としては授業確保という制約もあり、なかなか学校キャラバンを受け入れにくい現状があるようです。共愛学園を除いては、学校内での実施や今回のような形での実施も中学・高校ではありませんでした。阿久澤教諭のように、実施形態や曜日を考慮して行えば、多くの学校で実施可能なのではと思われます。身近にあり世界遺産候補になっている貴重な遺産について、一番学んで欲しい対象は中学生・高校生・大学生だと思います。いろいろ考えさせられる半日でした。
最後に有意義な企画を実施された阿久澤教諭、福島教諭と企画に協力された共愛学園中学・高校に感謝いたします。
(Y.I記)