挽歌

2023-02-25 08:19:41 | 由紀さおり
由紀さおり 挽歌




やはりあのひとは
私を送りに 来なかった
にぎあう夕暮れ 人ごみの中
私はただバスを待つ
悲しみだけを 道案内に
思い出色の 洋服を着て
つらくないと 言えば嘘だわ
あのひとのことが 気がかりだけど
私は今バスに乗る

たぶんあのひとは
私を恨んで いるでしょう
冷たい女と 思われながら
私はただバスを待つ
ひとりで朝は 起きられますか
ハンカチの場所 わかるでしょうか
あとのひとと うまくやってね
うしろ髪ひかれ 涙にぬれて
私は今バスに乗る



挽歌とは、死者を悼(いた)む歌。

「挽」は、「引く」意味で、もともとは葬儀のとき、柩(ひつぎ)を載せた車を引きながらうたう歌です。

漢代の楽府(がふ)、相和歌相和曲のなかに、「薤露」(かいろ)「蒿里」(こうり)の二曲があります。

薤露は、人の命が薤(おおにら)の上に宿る露よりはかないことをうたい、蒿里は、死神が追いやって人の魂を蒿(よもぎ)の里に聚(あつ)めることをうたいます。

言い伝えによりますと、漢の高祖のとき、田横(でんおう)が自殺したのを門人が悼んでつくったもので、のち武帝のとき、薤露を王公貴人、蒿里を庶人の葬儀用にと分けて定めたと言われています。














































































































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