江梨子

2024-06-19 21:26:53 | 青春歌謡
橋幸夫



冷たい雨が 降る朝に
一人で江梨子は死んでしまった
かわいそうな江梨子よ
きれいだった江梨子よ
涙にぬれた その顔を
花で飾ってあげましょう

だまされたって傷つかぬ
やさしい心の娘だったが
大人達が江梨子よ
わるいんだぜ江梨子よ
苦しみのない天国で
きっとなるでしょ幸福に

海辺のお墓その下で
静かに江梨子は眠っている
野菊だけど江梨子よ
つんできたぜ江梨子よ
今では逢えはしないけど
残る名前の美しさ




江梨子の死は自然死ではなさそうです。

「大人達が……わるいんだぜ」というのは、旧弊な大人達の無理解が彼女を死に追いやった、という意味でしょう。

若者たちの「純愛」が大人たちの無理解という障壁にぶつかって、敗北し、悲劇に終わる、というのは青春ドラマの定型の一つ。

彼は「大人達が……わるいんだぜ」「野菊だけど……つんできたぜ」と語りかけます。

ちょっとぞんざいなこの「……ぜ」という語尾は、「花で飾ってあげましょう」とか「きっとなるでしょ」「海辺のお墓」といった丁寧口調とすこしばかり

ちぐはぐですよね。

詞の欠陥といえば欠陥ですが、たぶん、このぞんざいな口調は股旅歌謡から引き継がれたものかも知れません。

股旅歌謡を歌い続けた橋さんの、歌詞によって形成された橋幸夫像には、ちょっと不良っぽいかっこいい兄ちゃん、といったイメージができあがっていましたから。

(笑)




































































































































この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ジェラシー | トップ | 俺たちの旅  »
最新の画像もっと見る

青春歌謡」カテゴリの最新記事