武蔵野情話

2024-07-24 00:34:30 | みなみらんぼう
みなみらんぼう


岸洋子



雨の武蔵野は吉祥寺
二人で一つの蛇目傘
そぞろに歩けばあじさいの
影も冷い井の頭
二人の命はうたかたの
にごりし水の流れ
泣けば涙のしみるほど
渡りきれないむらさき橋

道化芝居の幕が降りて
外は六月雨の夜
ぽつりぽつりと思い出を
語り歩いてむらさき橋
帯の結びのかたさより
二人はきつく結ばれて
死んでゆきました玉川の
暗い水面に身を投げて





「死ぬ気で、本当に死ぬ気で、恋愛をしてみないか」 先生のその言葉が耳朶(じだ)にまとわりついて、 私を愛に殉じる女に変えた― 「愛って痛いものね」

作家・太宰治と、永遠の旅立ちに同行した山崎富栄の二人の姿を描いた小説「武蔵野心中」です。

作家、太宰治と、晩年の太宰の良き理解者として献身的に尽し、永遠の旅立ちに同行した山崎富栄の二人の姿が描かれた、にっかつ1983年の製作映画でした。

長篠康一郎の同名の小説を映画化したもので、脚本は「お嫁にゆきます」の井手俊郎、監督はテレビ界出身でこの作品が映画第一作になる柴田敏行、撮影は「色ざんげ(1983)」の山崎善弘がそれぞれ担当してます。

 昭和二十三年六月十九日、作家・太宰治と愛人・山崎富栄の死体が、折り重なって玉川上水の濁流の中から発見された。

降りしきる雨の中、二体の亡骸は赤い腰紐でしっかりと結ばれていた…。

太宰と、出征軍人の出征軍人の妻・富栄の運命的な出逢いは、三鷹駅前の小さな屋台のうどん屋だった。

美容師仲間の喬子の紹介で太宰と会った富栄は、敬愛する亡兄と太宰が同じ高校の卒業生であることに親近感を覚えた。

太宰が世間での評判とは裏腹に、優しい男であることに少女のように心がときめくのだった。

同時に戦地にいる夫のことが脳裏をかすめ、また妻子ある太宰との不倫の恋の予感に戦慄を覚える。

一方、太宰も上品で育ちの良さを感じさせる都会的な美貌の富栄に波滅的な愛の始まりを感じていた。

翌日、書店で太宰の作品を求めた富栄は、帰路、偶然にも太宰と出会い初めての唇を重ねる。

富栄は喬子から三冊の小説を手渡たされる。

それは、太宰の過去の女をモデルにしていた。

死に対する妄執と破滅的な愛の編歴を描いたものばかりであった…。

この曲はその映画の挿入歌でした。






































































































































































































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