倍賞千恵子/さくら貝のうた

2023-06-16 03:00:20 | 童謡・唱歌
倍賞千恵子/さくら貝のうた



美わしきさくら貝ひとつ
去りゆけるきみに捧げん
この貝は去年(こぞ)の浜辺に
われひとりひろいし貝よ

ほのぼのとうす紅染むるは
わが燃ゆるさみし血潮よ
はろばろと通う香りは
きみ恋うる胸のさざなみ

ああ なれど わが思いははかなく
うつし世の渚に果てぬ



この曲「さくら貝の歌」誕生にまつわる話を地元誌「鎌倉朝日」が次のように紹介しています。

敗戦後の暗い世相の中にあって、戦後初の企画映画『そよ風』の主題歌「リンゴの歌」は全国津々浦々で流行した。

大本営発表に代わってラジオから流れる軽快な<ラジオ歌謡>も愛唱され、昭和二十四年七月の「さくら貝の歌」は、女性の心をとらえた。

 うるわしき桜貝ひとつ
 去りゆける君に捧げむ
 この貝は去年の浜辺に
 われひとり拾いし貝よ

作詞土屋花情、作曲八洲秀章、すでにこの歌は昭和十八年に完成していた。

八洲は病で失った恋人の面影を抱いて鎌倉に住み、浜辺で見た光景に託して「わが恋の如く悲しさやさくら貝かたひらのみのさみしくありて」の和歌を作った。

これを逗子町役場に勤める友人花情に示して作詞を依頼、曲をつけた。

「さくら貝の歌」の成功につづき八洲は「あざみの歌」「マリモの歌」と次々とヒットを飛ばした。

三十四年レコード大賞童謡賞、五十二年内村直也文化賞を受賞したが、六十年十二月山ノ内の自宅で七十年の生涯を閉じた。

ちなみにさくら貝は、ピンク色の二枚貝の総称です。

普通の二枚貝を漂白・染色したものが桜貝として販売されることも少なくないそうですのでご注意下さい。








































































































































 



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